放課後実装倶楽部7 登場人物デスゥ♪ ●双葉としあき: 放課後実装倶楽部、略して「放実」の部長。財閥の御曹司にて中国拳法の使い手。 左手に謎の紋章を有する実装術の有段者。 ●篠原巴: 「放実」の副部長。愁眉端麗な女子高生。 ●エメラルド: 巴のペットの実蒼石。としあきの命を淡々と狙っている。 ●フマキラー: 「放実」の部員。毒手の使い手。本名:中本浩二。 代々朝廷に仕える調合師の末裔。女扱いされると切れる。 ●サファイア: 「放実」の部員。実装いざなぎ流の正当後継者。本名:赤間良子。 ●モンキー: 「放実」の部員。蛆マニア。本名:天王寺良太。 ●龍騎士: 双葉高等学校へ向かう謎の美少年。 ●カセン、ケン、コウ: 龍騎士を追う実装石。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 「どうしてくれましょう。折角の実装陣を…」 暗闇の中でも浮かび出る白い顔をした少年が低いトーンでそう言った。 なんだ、こいつ。女みたいな顔をしやがって。 俺は地に伏せたまま、冷静に周囲を観察する。 先程の実装陣は、間違いなく奴の仕業である。しかし何故そんな使い手が俺の私有地である 双葉山にいるのか、皆目検討がつかない。 しかし、わかることが一つだけある。このまま地に伏せているままであれば、 もし奴に敵意があれば、俺はあっと言う間にこの世とおさらばしなければならないのだ。 腕に力を入れる。歯を食いしばる。ガタガタと震える足に活を入れる。 仔実装2匹と実装燈が俺の周囲でオロオロと震えている。仔実装さんも相変わらず泣き叫んでいる。 幸いようやく毒も引いてきたか。俺は今にも倒れそうな形相で何とか立ち上がった。 視界に入るフマキラーもまさしく虫の息だ。 「ほう…」 奴が笑みを浮かべる。やる気か? 俺は歯を食いしばり、地面に実装陣を描く準備をする。 敵ならば一気に勝負だ。俺は実装陣の詠唱に入る。 実装ッ! 描… 「アクトオン…」 眼を疑った。 奴は地面でなく宙に向かって実装陣を描いたのだ。 いや違う。そうじゃない。宙に実装陣を描いた上に詠唱もなく術を作動させたのだ。 通常、実装陣を結ぶためには詠唱の時間が必要である。 「実装」で実装陣を描く力場を作り「描写」で実装陣を描く。 「具現」で実装界と結ぶゲートを開き、「アクトオン」で術を作動させるのだ。 奴は宙にその実装陣を描いただけでなく、詠唱を飛ばし、一呼吸で技を作動させたのだ。 奴が描いた実装陣から水晶の柱が育って行く。 ヤクい。あれは薔薇水晶。どう見てもA級実装陣だ。 俺は描いた実装陣の描写を防御系実装陣へと切り替える。 テェッ! テェッ! 「動くな! 俺の後ろにいろ!」 描写ッ! 具現ッ! 育ちきった水晶が俺目掛けて飛んでくる。間に合うか?いや、間に合わす! アクトオンッ! 「イージスの盾ッ!!」 俺の目の前で具現化した力場が、水晶の槍を跳ね返す。 俺の後ろでは、仔実装2匹と実装燈が頭を抱えて震えていた。 「いつまで持つかな?」 奴が頬に笑みを湛えた時、同時に俺の頬にも笑みが漏れた。 「フマキラー!」 「おう!」 奴の後方にフマキラーが出現した。 いや正確には欅の木の枝を伝い、眼にも止まらぬ速さで後方に廻ったのだ。 フマキラーの左手の紫色の毒手が、宙に浮かぶ月夜の影と重なり、何とも言えぬ幻想的な色を 醸し出していた。 「アクトオン…」 な…!なんと奴の後方に、もう1つの実装陣が現れる。 フマキラーはその実装陣に阻まれ、後に高く飛ばされる。 そんな、馬鹿な。通常、実装陣を召還できる数は一つに限られる。 同時に2つ召還できるためには、実装界とリンクするチューナーを二つ持たなければならない。 云わばWチューナーだ。「らき★すた」を録画しながら「瀬戸の花嫁」を録画するようなものだ。 と感心している場合ではなかった。 俺が作った力場も、奴の薔薇水晶に押され形勢した力場も歪み始めた。 「糞… うわっ!」 テチュゥゥゥゥゥゥゥーーーッ!! テェェェェェェ〜〜〜ッ!! ルトォォォォォォォォォーーーッ!! 俺が作った力場は力に耐え切れ、土埃を回しながら、無残にも崩壊した。 「……こんなに脆いとは」 奴の足音が近づいてくる。 俺は薔薇水晶で抉られた肩を抑えながら、しかめ面で近づく奴の顔を見上げる。 丁度月明かりで見て取れる奴の美貌は、不覚にも美形としか形容できない妖しい面持ちを漂わせていた。 「社長も、何故こんな奴を選んだのか…」 そう言って奴は後ろを振り向き大きな声で叫び始めた。 「カセン! こいつもおまえのご主人様じゃない! 諦めて楽園に戻るんだ!」 奴が叫んだその方向に、緑と赤に光る眼が不気味に動いていた。 「ケン! コウ! おまえのご主人様は必ず俺が見つけ出してやる。だから楽園へ戻れ!」 ………ッ!! ………ェ 風で揺れる草木の音に混ざって、仔実装特有の小さな鳴き声が聞こえた。 何を言ってるんだ、こいつは。社長? 選ぶ? ご主人様? 楽園? そんな疑問を抱きながらも、奴は追い討ちをかけるように、倒れる俺の顔をしゃがむようにして 覗き込んだ。 「さぁ、いくぞ。としあき。不本意ながらおまえは選ばれたんだよ」 「………な?」 「おまえが7人目だ。我らが社長に見初められた7人目の騎士だ」 風が凪いだ。 冷たい風が双葉山中腹に凪いだ。 その風は冷たく、としあきと龍騎士の頬を舐めるように凪いだ。 続く。 【あとがき】 龍★騎士デスゥ! 龍★騎士への質問コーナーを始めるデスゥ。 掲示板に龍★騎士専用の板を作るデスゥ。 ここに龍★騎士への要望や作中の質問や応援メッセージを書いて欲しいデスゥ! もちろん挿絵も大歓迎デスゥ!無許可で書いてくれても攻めないデスゥ! 描いてくれると、やる気が出るデスゥ! 龍★騎士(リュウ★ナイト)
