○○。○彼女。 虐待してやろうと飼っていたマラ実装を、手放すことになってしまった。 上げ落としで言えば「上げ」の段階に入って間もなかったというのに、勿体ない。 それもこれも、俺に『彼女』が出来てしまったからである。 彼女が出来たくらいで虐待派を辞めるのなら、最初っから虐待なんてするな。 いざとなれば彼女なんて幾らでも作れるだろう、虐待派なら虐待を取れ、と言われるかもしれないが、仕方ない。 なにせ、初対面(サークルの飲み会)でうっかり 「そのチェリー食べないのか?ガッつくようだが(ry」 をかました俺に 「さすが利明さん、私に出来ないことを平然と(ry」 と返してくれた貴重な女性なのである。 正直、神を愛するように彼女のことを愛していると言っても過言ではない。 そんなジョジョオタ…もといレディーに、虐待などというイケナイ世界を見せたくはないのだ。 「デスゥー!! デスッデスデェエスッ!!(ニンゲン! 早くワタシに相応しい肉奴隷を見付けてくるデスッ!!)」 「デッスゥゥ〜〜ン、デスデスッ(このワタシのマラが、よく締まる穴を欲しがってるデスッ)」 水槽をぺちぺちと叩きながら、傲慢なおねだりをしてくる二匹。 その股間に生えた醜悪なマラは、そそり立ちぴくぴくと脈打っている。 一瞬、このマラをちょん切って、こいつらの血で緑に染め上げて、 『ほ〜ら、ハイエロファントグリーンだよ〜』と言って彼女に見せたい衝動に駆られるが、自重する。 俺にそんな変態な趣味はない…と思う…多分。 とにかく、こいつらを始末しないことには、彼女を家に呼んでズッキュウウウンなことも出来やしない。 料理上手で裁縫上手、家事全般が得意で、緊張でどもる俺に優しく話し掛けてくれた。 そんな彼女との蜜月のためにも、実装石よ、さらばだ。 とりあえずミンチにでもして、ゴミの日に出すかと小脇に抱えていたバールの(ryに手を伸ばしたその時。 「WRYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY!!!」 「うばぁしゃあああああ!!」 背後から、いきなり彼女の声が響いた。驚いて変な声が出る。 「な、なんでここに…。来るの、明日じゃなかったっけ?」 俺は焦りながらも、振り向き様に片手に持っていたバー(ryを後ろ手に隠した。 「利明さん! あしたって今さッ! …何てね。教えてくれた住所の近くまで来たから、寄ってみちゃった」 チャイム鳴らしても出なかったから、勝手に上がっちゃったけど。と付け加えながら、彼女は不思議そうな顔をする。 その視線に、漸く俺は、水槽……もとい、ナニがビンビンに立ったまま丸見えの実装石の存在を思い出した。 「利明さん、それ、マラ実装?」 小首を傾げながら、興味津々と言った様子の彼女に向かって、実装石が吠え立てる。 「デスウゥ!! デッスゥ!! デデデッ!!(股を開くデスニンゲン!! このデカマラで貫いてやるデスゥ!!)」 「デッデデ!! デッスゥデッスゥ!!(下品なメスの分際で、このマラに奉仕できるなんて、オマエは幸せ者デスゥ!)」 この…ド低脳共がァーッ!!! 水槽上部に設置されたリンガルが、あられもない言葉を正確に訳している。 もう駄目だ…俺の恋は儚く散ってしまった。さようなら恋人、ようこそ虐殺の世界へ。 「ねぇ利明さん、この子達、飼うの? 飼うのならワタシも面倒見ていいかな?」 意外! それは肯定ッ! 彼女の唐突な発言に、俺は思わず有るはずもないスタンドを月まで飛ばしかけた。 落ち着くために素数を数えてから、冷静に状況判断をしてみる。 「あ…ありのまま今起こった事を話すぜ! 『俺は彼女がこの発言に切れて俺を振ると思ったら、いつの間にかマラ実装を飼い続けることになっていた』 な…何を言っているのかわからねーと思うが、俺も何を言われたのかわからなかった… 頭がどうにかなりそうだった…愛護派だとか超天然だとか、そんなチャチなもんじゃあ断じてねえ。 もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…」 全く冷静になりきれていない。 そもそも、こんな糞虫的性格を持った実装…しかもマラ付きなんて、飼う奴は虐待派しかいないだろう。 だが、彼女は虐待派ではなかったはずだ。愛護でもないが興味もない、そんな性格だったはず。 逆に考えるんだ。“マラ実装に利点はないのか”と考えるんだ 「おっきいね〜。このぐらいかな?」 水槽越しに、手で身体のサイズを測る彼女を見て、俺の脳裏に最悪の推測が浮かぶ。 『マラ実装を、大人のおもちゃ代わりに使う女性がいる』 まさか、俺の彼女がそうだとは思いたくないが…彼女の熱い眼差しは先程から、あのマラをずっと捕らえている。 「デスデッスゥ!! デッデッデッ!!(早くココから出して、その口でしゃぶるデスゥ!)」 「デッデスデー!! デスゥデス!!(あんなタンショーホーケー男よりも、楽しませてやるデスゥ!!)」 もしかして、俺はマラ実装にも劣るのか…? 男として、いや、人間としての尊厳を悉く失った俺は、真っ白に燃え尽きるという状況を 『言葉』でなく『心』で理解してしまった。 ************************************************************ あれから、数週間が経った。 彼女は毎日のように俺の家に来ては、マラ実装の世話を焼いている。 手作りの服を持ってきたり、カメラやスケッチブックを持ってきたり 時には生クリームつきのプリン等甘い物も差し入れている。 だが、俺はマラ実装に欠片も嫉妬をしていない。寧ろ、同情の眼を送っていたりする。 彼女は、今日もスケッチブックと画材を片手に、マラ実装達に楽しげに話し掛けている。 「ほらほら! もっと勢いよく突っ込んで!! もうすぐ夏○ミなんだから!!」 彼女お手製の洋服(ある漫画のキャラクターの格好にそっくりな気もするが、俺は何も見ていない)を着せられ 強制的に、マラ実装同士のセックスをさせられる彼女たち。 その顔には疲労の色が絶えない。 「デスゥ…デッ…デデ…(もう無理デスゥ…珠には休ませて欲しいデスゥ…)」 「デデデ…デッス…(マラ付きじゃない、まともなナカマとヤりたいデスゥ……)」 「だが断る!」 彼女の笑顔は、今日も爽やかだ。 「私一棒一穴主義だから…女体化って事なら構わないけど、それだとマラを切り落とすのが面倒よね ああ、でも最近はグロも流行だから、臓物の中に顔を突っ込む構図も捨てがたいわ… うふふふふふ、棒と穴のある、リアルなボーイズ・ラブが見られるなんて…幸せ…」 「デッデデーーーー!!(そんなリアリティいらないデスゥーーーー!!)」 「デッスデッスゥ!!(これ以上マラを酷使したら死んじゃうデスゥ!!)」 自分が妄想のターゲットにならなかったことを喜ぶべきなのか、それともこれから先に待ちかまえているのか。 とにかく俺は、部屋の隅に追いやられながら、彼女が第二の岸部露伴に成らないことを祈り続けるしかなかった。 ふじょし彼女。
