放課後実装倶楽部2 登場人物デスゥ ●双葉としあき: 放課後実装倶楽部、略して「放実」の部長。財閥の御曹司にて中国拳法の使い手。 ●篠原巴: 「放実」の副部長。愁眉端麗な女子高生。としあきにラブ?きゃ☆ ●エメラルド: 巴のペットの実蒼石。としあきの命を淡々と狙っている。 ●フマキラー: 「放実」の部員。毒手の使い手。本名:中本浩二。 ●サファイア: 「放実」の部員。実装いざなぎ流の正当後継者。本名:赤間良子。 ●モンキー 「放実」の部員。蛆マニア。本名:天王寺良太。 ずじゃ!龍★騎士です! 大好評だったので嬉しいデスゥ!では、第2話の始まりデスゥ! 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ここは「放実」の部室。双葉高等学校の視聴覚室だ。 日も落ちかけようとし部員達も銘々帰宅の準備に取り掛かっていた頃だ。 「ボクゥ! ボクゥ!」 エメラルドが何かの変化を感じて興奮している。 「……部長。遅い… 遅い…」 モンキーが蛆をつまみあげて、副部長の巴に言う。 近代麻雀に読みふけっていた巴は、部室の時計に目をやり、 モンキーと同じく裏山を望む窓に目をやった。 「お仕置きボクゥ! お仕置きボクゥ!」 エメラルドが、チャキンチャキンと鋏で一物を切るようなしぐさを繰り返す。 部室でそんなやり取りがされているのも知らず、俺とフマキラーは双葉山で あの巨大な繭の前でたたずんでいた。 「部長。こいつは… 実装さんですかね」 フマキラーが言う。 「待ってろ。アナライズしてみる」 俺は右目を閉じ、左手を繭の方へと差し出す。 俺の左手の紋章が光ったと思うと、そこには禍々しい赤い目が具現化した。 その赤い瞳はギロリギロリと動き、その焦点が繭に定まったかと思うと、 まるで生きているかのように何度も瞬きを繰り返して、繭を凝視していた。 「………おかしい。生命反応がない」 俺がそう呟くと、俺の左手の赤い目はふっと消失し、元の紋章に戻った。 「つーと、あれっすか。単なる抜け殻?」 「調べてみる必要はあるな」 俺たちはBMWのマウンテンバイクを降り、白い繭に近づいた。 俺は小鉄を抜き、左手にはデザートイーグル。 フマキラーはダークグローブを脱ぎ、左手の紫色に変色する毒手を露にする。 繭を中心に時計回りに廻る。 そしてゆっくりと円の半径を縮めていく。 繭が仮に俺たちを敵とみなせば何かのアクションがあるはずだった。 「………部長。やっぱ抜け殻じゃないっすか?」 半径が約3mぐらいに縮まった頃にフマキラーが左手で首元を掻きながら言う。(>毒手だろっ! by龍★騎士) 「杞憂か……」 俺は左手のデザートイーグルを繭に向けて、放った。 ドォン! ドォン! ドォン! (バサバサバサ…) 木々で体を休めていた烏たちが、デザートイーグルの銃撃音に驚き、飛び去って行く。 「ボクゥ!」 その頃「放実」の部室でも、その銃撃音と飛び立つ烏が目に入った。 エメラルドも驚き、思わず叫んでいる。 「烏ボクゥ! 烏ボクゥ! カァーボクゥ! カァーボクゥ!」 そう。エメラルドは、おつむが弱いのだ。 話を戻そう。 「抜け殻だとすると、この大きさの実装さんが、この双葉山に生息しているわけか」 俺は繭の中が空洞であることを確認して、フマキラーに言った。 「どうします? 実装石を入荷している場合でもなさそうっすよ」 フマキラーが顎をしゃくして、俺たちが捕まえた実装石が泣き叫ぶバックパックを差す。 「へへ。面白くなって来たじゃねぇか」 「どうするつもりっす?」 フマキラーが頬を掻きながら言う。 フマキラーの癖に虫に噛まれ易い体質らしい。 俺は小鉄を背に納めて、BMWに再び跨った。 「どうするも何も追うぞ、フマキラー。実装さんを捕まえて「入荷」するんだ!」 「やっぱりぃ〜!!」 俺たちはBMWに跨り、双葉山の奥地に向かって駆け始めた。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ここは双葉通りの繁華街。 その路地裏で肉が肉を打つ音が響く。 「もう勘弁してくれぃ」 スーツを着た眼鏡の7:3が、土下座をしてコンクリートを舐めている。 7:3が土下座しているその相手は、まだ学生服を来た少年だった。 7:3のスーツは所々破け泥に汚れている。相当の取っ組み合いの格闘をした事が窺える。 しかしその少年は汗一つかかず、路傍に捨てられた仔実装を見るような覚めた目で その7:3を見下していた。 敢えて言えば、少し髪の毛が乱れている程度。 少年は懐から櫛を取り出し、その乱れた髪の毛を整えて軽く息をつく。 そして、その櫛で土下座する7:3の髪の毛を6:4に整えて微笑をたたえた。 「あなたは、この方が似合いますよ」 少年は少女のような高い声色で、7:3いや6:4に向かってそう呟いた。 繁華街。こう場所だからつまらぬ酔っ払いから絡まれることもある。 少年はここを選んで通ったことを後悔しながらも、6:4の懐から財布を抜き取り 中身の紙幣だけを抜き取って、コンクリートの上に無造作に置いた。 「じゃぁね。おじさん」 絡まれたからには、それを疎む権利はこちらにある。 それを暴力という手段で少年は実行したに過ぎない。 少年がそのまま人通りの少ない裏通りを選び、闇の中に消える。 コツン… コツン… 行き慣れない繁華街でひと悶着はあったが、今は暗闇の中に響くのは 少年の革靴の音だけだ。繁華街を通るには理由があった。 ここは通れば、目的である双葉高等学校には一直線なのだ。 コツン… コツン… 少年の靴音が響く。 いや少年の靴音に合わせて、小さな足音が聞こえる。 コツン… コツン… (ペタ… ペタ…) そのタイミングずらし、少年がふと足を止めて、後ろを振り返る。 「…………カセン。ついて来ているのか?」 「………………」 「ケン。コウもいるのか?」 「……………テ」 「仕方のない奴らだ……」 暗い街路の中に光る小さな緑と赤の光。 見る人が見れば、それは実装石の目とわかるだろう。 「カセン!」 「………………」 少年が呼んでも、その瞳の持ち主は一定の距離を少年から取り、ひたすら物陰に隠れて 沈黙を守るだけだった。 「ふん。まぁいいさ。僕は僕で目的を達成するだからね」 そう言って、少年は再び踵を返した。 その視線の先には、あの双葉高等学校がある。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ドスーン! ドスーン! 「ひゃぁ〜! 部長。本当にこいつを「入荷」するんですか?」 フマキラーが頭を抱えて、巻き上がる土砂から頭を守っている。 「待ってろ、フマキラー」 俺はその辺に転がる適当な棒きれを見つけて、地面に丸い魔方陣を画く。 「実装界と現世を結ぶ。これで、奴には俺たちの姿は見えないはずだ」 テッチュッゥ〜〜〜ン!! あの繭を抜け出した実装さんは、既に体長5m近く成長していた。 5mとは言え、実装さんで言えば、実はまだまだ仔実装さんなのだ。 「ひぃぃぃ。部長!」 「黙ってろ。静かにしてれば、気づかれないはずだ」 甘かった。実装さんを入荷すると意気込んでいたが、ここまでとは! 俺はとりあえずこの場を逃れ「放実」の部室で体制を整えるつもりだった。 そのときだ。 プルルルルルルッ! プルルルルルルッ! 俺の携帯電話がけたたましくなる。 テチュゥ? テチュゥゥゥゥゥーーーー!! 「やばっ!?」 携帯の着信は巴君からだった。 続く。 【あとがき】 龍★騎士です!学園モノの第2弾です。 全然、学園ぽくないですね。反省、反省。次はちゃんと学園風景を書きますぞ。 実は主人公のとしあき。龍★騎士が他で書いていた小説の主人公なんです! こうやって実装小説に出すことになって、龍★騎士も感動です。 さぁて次回は謎の少年ととしあきの出会いです。 少年は何故、双葉高校を目指すのか、としあきと実装さんとの戦いは? 巴たちはどう動く?もう考えるだけでドキドキファイト!?
