ある男は会社の重役だった 出世のためには手段を選ばず、解雇の代名詞のような男だった 会社の帰り道、その男はいつものように部下の解雇を熱心に考えていた そんな折に荒れ果てた公園のそばを通りがかった 「お前はノルマを達成できなかったできそこないデスゥ」 「処分だけは勘弁して欲しいデスゥ」 ノルマを達成できなかったらしい緑色は木の棒で打ち殺された 処分を決定した緑色はふんぞりかえって何やら愉快そうだった 男はぞっとした、これまでの事を考え直すとあの緑色と同じことを繰り返してきたからだ 次の日から男は変わった、あの日考えていた解雇は未だに実行していない 毎日気持ちいい挨拶をし、部下を労わり上司を心の底から敬うようになった。 しかしまたある日、上司から部下を解雇しろとのお達しが来た 部下を思うようになった男は上司に訴えかけた 「どうしてです、彼は最近よくやってくれている。これから伸びるはずだ」 「そういう事なら仕方が無い、君の席を空けてもらうとしよう」 ここは荒れ果てた公園 「お前はノルマを達成できなかったできそこないデスゥ」 「処分だけは勘弁して欲しいデスゥ」 処分を決定した緑色の前に立ち塞がった緑色がそう言った。
