『デッデロゲー、デッデロゲー』 私がレジ打ちをしているとき、胎教の歌が、店の入り口から聞こえた。 すかさず、私は店の入り口を見た。 しかし、そこにはちょうど入ってきた客以外には、誰もいなかった。 「おかしいな。」 私は疑問に思った。 さっきの胎教の歌は、野良実装が進入してきたとき(*1)に鳴る音声である。 しかし、その野良がどこにもいない。 ましてや、客にくっついて入ってきた形跡もない。 「ファミ。」 私がそう呼ぶと、店内の清掃をしていた店員石がこちらにきた。 「なんデスか、店長さん?」 「野良が進入したみたいだが、見あたらないんだ。 念のため、店内を調べてみてくれ。」 「わかりましたデス。」 そう言うやいなや、店員石は店内にいるであろう侵入者を捜し始めた。 実装石ならば、こちらから見れば低い視点でものを探せるので、同じ実装石が隠れているであろう場所(*2)もすぐに特定できるはずだ。 それから、10分ほど経過したが、進入した野良は全く見つからなかった。 「おかしいデスー。どこにもいないデスー。」 店員石は、そんなことを言いながら、野良を捜していた。 一方、私の方は、野良が進入時に入ってきた客の応対が、終わった所だった。 「ありがとうございました。」 「デデデ!」 客が店から出るとき、店員石の驚いた声がした。 「ま、待ってくださいデス、お客さん。」 店員石は、立ち止まった客の所に全速力で走った。 「お客さん。右側の靴の裏を見せてくださいデス。」 「え?べつにいいけど。」 そう言い、客は靴の裏側を店員石に見せた。 するとそこには・・・ 「レ・・・・レフー。」 弱々しくなく蛆実装が靴の溝に挟まっていた。 おわり *1:入り口にある機械が実装石の偽石に反応し、音が鳴る仕組みになっている。 飼い実装は、首輪についている飼い実装証明用のタグが反応して、音が鳴らない仕組みになっている。 *2:多少賢い野良実装は、商品の裏側や、雑誌置き場の下や裏側に隠れるらしい。 あとがき 落ち的には馬鹿スクだけど、面倒なので観察系に統一。 ちなみに設定の説明などは、自分の覚え書き用なんで、気にしなくても結構です。
