タイトル:【観】 クレーム
ファイル:店長の日常.txt
作者:匿名 総投稿数:非公開 総ダウンロード数:4911 レス数:0
初投稿日時:2007/03/23-18:55:07修正日時:2007/03/23-18:55:07
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 店の奥の倉庫で、在庫チェックを行っているとき、店長バッジが赤く点滅しながら『ブー!ブー!』と鳴りはじめた(*1)。
私は、やれやれと思いながら店内に戻ると、辺り構わず怒鳴り散らす声が聞こえた。

                「実装石がコンビニの店員なんぞやってんじゃねぇ!!」

「また、実装嫌いの客か・・・」

私はそんなことを呟き、レジの所であたふたしている店員石(*2)と先ほどから怒鳴っている客のところに向かった。

「お客様、いかがいたしましたか?」

「んー?お前が店長か?
 だったら、ちょうどいい。この店は何だ!
 実装石にコンビニの店員をやらせるのか?ああん?
 冗談にしても、たちが悪すぎだぞ。」

「お客様、入り口にある看板と注意書きを見ましたか?
 ここは実装石と人間の共有コンビニエンスストア<ジッソーマート>でございます。
 あらかじめ実装石が店員として、働いていることも書いてあります。
 店内に入るということは、それを御承知で入るということです。」

「むう。
 だがなあ、<デーソン>のこと(*3)もあるし、俺としては実装石が働いていると、何か問題が起きてからでは遅いと思ってだなあ。」

「それに関しては、全く問題ありません。
 現在展開している実装石のいるコンビニエンスストアでは、しっかりとした管理体制が敷かれているので、問題が起きることはございません。
 もし、それでもお気に召さなければ、こういう店舗には、入らない方がよろしいかと。」

「ちっ、わかったよ。
 二度とくるか、こんな店!」

そう文句をたれると、客は結局何も買わずに外を出た。
ちょうどその時、タイミング悪く近くの歩道を野良実装が歩いていた。
そして、機嫌の悪い客の目にとまり、その野良は駐車場の壁に思い切り叩き付けられ、絶命した。

「やれやれ、勘弁して欲しいね。
 掃除するのは、こっちなんだから。」

私はそう言い、奥の事務室に行き、清掃用具を持ち店を出ようとした。

「て、店長さん。」

レジの所にいる店員石が、話しかけてきた。

「どうかしたのか?サン(*4)。」

「助けてくれて、ありがとうございますデス。」

「気にするな。ああいう客はお前達では、どうにもならんからな。
 ああ、そうだ。私が外の清掃をしている間、休憩室にいるセブに在庫チェックをするようにいっておいてくれ。」

「わかりましたデス。」

そう言うと、私は外の生ゴミを片づけに外に出た。



おわり






*1:店員石では対処しれない状況、且つ店長がいないとき、名札バッジにあるボタンを押すことで、店長を呼べる。

*2:コンビニで働いている実装石。
なお、店員石は首に、言語変換型リンガル(要は人間と同じ言葉がしゃべれる)を装着することを義務づけられている。

*3:<デーソン>は、実装石が経営する初めてのコンビニである。
ただ、働く店員石の質にかなりのばらつきがあり、店長石や、副店長石の中に狡賢い実装石がいたりと、様々な問題が発生。
わずか一年で消えることとなった。

*4:このコンビニにいる店員石は、<サン、セブ、ファミ、エイ、ロー>の5匹である。





あとがき
続き物だけど、一話完結型で読めるショートスクとして作成。
設定に関しては、他に書くことがあるけど、それはまた続きのスクで書く予定。

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