タイトル:【馬】 中年男性と蛆実装の心の交歓を感動的に
ファイル:おしっこのきれがわるいレフね.txt
作者:匿名 総投稿数:非公開 総ダウンロード数:3712 レス数:0
初投稿日時:2006/06/29-06:49:08修正日時:2006/06/29-06:49:08
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【おしっこのきれがわるいレフ】

小便器の中から、蛆実装が私を見上げていた。
会社のトイレで、何故?
蛆実装が私の疑問に答えてくれる筈もなく、ただ小首を傾げ、
口の片端から涎を垂らし、物言いたげそうな表情を浮かべている。

「レフ?」
「こいつ……、馬鹿にしているのか?」

私は思う。
会社では上司からはとうに見離され、若い部下からは突き上げをくらい、
家に帰れば給料のことで妻に小言を言われ、子どもは言うことを聞かない。
そんな私を、お前まで馬鹿にするというのか?
心の中で呟くが、蛆実装は「レフ?」を繰り返すだけ。

やはり、そうか。
お前は私のことを馬鹿にしようというんだな?
わかった、目に物見せてくれようぞ。

ファスナーを下ろし、人差し指と親指で陰茎を引っ張り出す。
私はしなびたそれを蛆実装に向ける。
頭の中で幼少の頃に観たロボット・アニメの戦闘シーン、
スコープの中心が蛆実装の顔に重ねられる光景を描く。

「もらった!」

尿道からほとばしる液体。
しかし、私のイメージとは裏腹に、ビームのように一直線に便器には向かわず、
尿はだらしなく放物線を描く。

「ちぃっ!」

私は舌打ちをする。
もはや、排尿に往時の勢いはない。
勢いがないため、俯角射撃では重力の影響を強く受けてしまうため、
命中させるためには仰角をつける必要がある。
山なりの尿が蛆実装に当たろうとしたその瞬間、

「レフー」

と、蛆実装は体を転がして避けた。

「馬鹿な、直撃の筈だ!?」

縮んだ陰茎では照準修正が困難なため、体全体で射線をずらす。
今の私は自走砲だ、いや、短砲身の三号突撃砲B型だ。

「どうだ? ホレ、どうだ?」

蛆実装は、射速の遅さを嘲笑うかのように、右へ左へ回避運動を行う。

「レフー、レフフー」

もちろん、蛆実装は既に小便にまみれている、が、そんなことは問題ではない。
直撃を与えられないことが問題なのだ。
つまりは、私のプライドの問題なのだ。

私は、まるで新米の戦闘機乗りのように残弾──
膀胱内の残尿のことをすっかり失念していた。
いや、残尿感は確かにあるのだが、陰茎は力なくうなだれ、
小便器に届かなかった尿がぽとぽとと足元に落ちる。
小便器の上の「一歩前へ」の貼り紙が、私を苛む。

残弾ゼロ──正確には尿道に残っているが、それを押し出す力は私にはない。
残尿が、後で白いブリーフに染みをつくることになるのだろう。
私は、蛆実装との戦いに、そして自分の「老い」に敗れたのだ。

もちろん、怒りに任せて蛆実装を捻り潰すことは簡単だ。
だがそれは、この戦いから逃げることでもある。

思えば、私の半生は戦いから逃げてばかりだった。
会社では上司の顔色をうかがい、部下を甘やかし、
面倒だからと妻の愚痴に耳を貸さず、子育ても任せっきりにしてきた。

その時、私は気づいた。いや、蛆実装との戦いを通じて気づかされた。
戦いから逃げているだけでは、何の解決にもならないということを。

私は、動かすたびに残尿が漏れ出る陰茎を苦労してブリーフに収納しつつ、
蛆実装を真っ直ぐに見据えた。
蛆実装はレフレフ言いながら小便器の中を彷徨っている。

「まさか、蛆実装に教えられるとはな」

自嘲気味に笑い、私はトイレを後にした。



ビルの1階に下り、自動販売機でミネラル・ウォーターを手に持てるだけ買う。
自分の席に戻り、ごくごくと飲み始める。
「主任、水飲みダイエットですか?」と珍しく女子社員に話しかけられたが、
私はゆっくりと首を振って目だけで答えた。
私の、人生をかけた勝負なんだと。

500ミリリットル入りのペットボトルを6本も飲むと、嫌でも尿意に襲われる。
私は浮き足立つ気持ちを抑えて席を立ち、トイレに向かった。



トイレの中が騒がしい。
私の部下が、何か喚いているようだ。

「てめぇ、この蛆野郎。なめてんじゃねぇぞ!」

赤黒い、グロテスクな陰茎を振りかざして、小便器内の蛆実装を威嚇する。
なるほど、彼の陰茎は確かに大きい、だが、それだけだ。
勢いだけでは、あの蛆実装を仕留めることはできないだろう。
鈴口から放たれた若い尿が、蛆実装を襲う。
その刹那、蛆実装は頭を支点にしたピボット・ターンで体をくねらせ、
華麗に尿を避ける。

「チッ、避けるなよ」
「レヒャッ」

蛆実装は、明らかにこの若い男を弄んでいた。
私は彼の肩に手をかけ、振り向かせる。

「お前にこの蛆実装は倒せん」

そのまま力づくで部下を小便器から追いやった。
私の気迫に押されてか、彼はそそくさと自分のものをしまった。

「勝手ながら、蛆ちゃん、と呼ばせてもらうよ」
「レフゥ?」
「今度こそ決着をつけさせてもらう!」

言うが早いか、私はファスナーを下ろし、排尿の準備を整えた。
膀胱には十分な量の尿。
さっきの私と同じと思ってもらっては、困る。

まずは3連射。
きゅっきゅっきゅっと肛門を3回締め、ぴっぴっぴっと小刻みに放尿する。
往年の切れが戻ってきたようだ。
蛆実装に回避されないよう、真ん中、右、左に1発ずつ放つ。
しかし尿が便器に届く寸前に右、左、真ん中に体を転がし、巧みに尿を避けた。

「さらにやるようになったな、蛆ちゃん」
「レフッレフッ」
「ならば、これはどうだ!?」

腰を回し、小便器に円を描くように排尿する。
円の中心には蛆実装。
徐々に円を狭めていき、確実に目標に命中させる「オール・レンジ攻撃」である。
一気に膀胱が空になるが、蛆実装に逃れる術はない。

「沈めぃ!」
「レフン!」

身動きが取れない蛆実装。
次第に尿のサークルが狭まっていく。
そして、ついに中心に照準が合わせられた時、蛆実装は予想外の行動に出た。

「まさか!? 蛆ちゃん!!」

蛆実装は口を大きく開き、私の尿を飲み込んだのだ。

「エブエブエブ」

食道をかっと開き、ごくごくと尿を飲む。
苦悶の表情を浮かべているとばかり思ったが、そうではない、
満ち足りた笑みを浮かべている。
何故だ? お前は勝負に負けたんじゃないのか?
どうしてそんな優しい笑顔ができる?

私は、蛆実装の無垢な笑顔を見て悟った。
戦いを目的にしてはならないということを。
本当に大切なのは、お互いを愛することだということを。
上司を愛し、部下を愛し、妻を愛し、子どもを愛せよ!
そう、彼らとは戦うべきじゃない、愛し合うことが大事なんだ。

尿で虹がかかり、私と蛆実装とをつなぐ架け橋となった。

放尿が終息するにつれて、鈴口から伸びる放物線が短くなってゆく。
名残惜しそうに尿を飲む蛆実装のため、私は小便器に近づく。
貼り紙の「一歩前へ」は、愛を深めるキーワード。
蛆ちゃんは、すっかり丸々とお腹を膨らませていた。

「ありがとう、蛆ちゃん」
「レプレプ」

「実装リンガルを持って来い」と、私は部下に命じた。
私はこの蛆実装と、より深いレベルでコミュニケーションを
取りたいと思った。

自分の体を張って、戦うことの高貴さ、
それ以上に愛し合うことの喜びを教えてくれた蛆実装に、私は感謝した。
尿がついていたって構うもんか、自分の尿だ。
私は両手で蛆ちゃんをそっと包み、小便器から持ち上げた。

「レプゥン」
「そうか、嬉しいか。何なら、おじちゃんの家に来るか?」
「レプレプゥン」
「おいおい、何て言っているんだい?」

「主任、遅くなりました」

部下が、実装リンガルを開く。

「えーと、『おっさんのきれのわるいおしっこは、甘くておいしいレプ。
もっと飲ませるレプ』」



そうだ、私は糖尿だ。
糖尿のどこが悪い、この糞蟲め!

今までのことは、全部私の思い過ごしだったというのか!?
私は、目の前で蛆実装を握り潰した。
レブゥッと、蛆実装は破裂した。
尿のシャワーが、私を襲った。

甘い臭いが、した。

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