タイトル:【愛→虐】 屋根裏部屋で1
ファイル:屋根裏部屋で1.txt
作者:匿名 総投稿数:非公開 総ダウンロード数:5199 レス数:0
初投稿日時:2006/06/27-00:17:07修正日時:2006/06/27-00:17:07
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                        「屋根裏部屋で」





ここは長野県のある大きな別荘、主は都会の大手建設会社の重役を任されている

この部屋は屋根裏のコテージ、屋根には大きな窓があり空の見える部屋は明るい光で包まれる
主もこの部屋をとても気に入っている、広さは20畳ほどのコテージにしては広い部屋だ。

ベッドの横で折りたたみ椅子に座り寝ている少女の手を握り話しかける主


『みどりパパはこれから東京に戻らなければいけないんだ』

『何か欲しいものがあれば遠慮なく言ってごらん』


ベッドで寝ていた10歳くらいの少女は蒼白い顔で上半身を起こして答える


『それじゃーねパパお願いがあるんだ絶対だよ』

『あー何でも好きなものを言ってご覧、んっ約束だ』

『それじゃーねー・・んーとね』


少女は、はにかみながら父親を帰るのを遅らせたくて意地悪をした


『明日もみどりのお相手をしてくれる?』


上目使いに父親を見るが口元は笑っていた


『みどり何度も言ったろう月曜日からパパは大事なお仕事があるんだ』

『また土曜日になったら何があっても飛んで来るから我慢しておくれ』


口を尖らせ父親を睨みつけ少女は拗ねてみせる

ため息をつきまたか、という表情でベッドに腰をかけ少女を抱き寄せた


『それ以外なら何でも好きな物を言ってご覧、来週には取り揃えてあげるから』


父親に抱きついた少女は元の笑顔に戻り本当の目的を言う


『妹!!』

『ううん妹が無理なら友達でもいい』


父親は困惑した妹がいないのはみどりも知ってるはず、ましてや友達なんて

困惑している父親にみどりはたたみ掛ける


『あのねパパ・・猫か・・ううん小さな犬がいいの』

『約束だから守ってくれるんだよね』

少女は真面目な顔をして父親を見つめた


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みどりの母親は元々体が弱くみどりを生んで1年位でこの世を去ってしまった

それからの父親は母親の生まれ変わりのみどりを溺愛し蝶よ花よと
それこそみどりの為なら何でも叶えてきた、そんな父親にみどりも
心から愛してすくすくと育っていった。

しかし8歳の時に死んだ母親と同じ気管支系の病気が現れるようになり
いつも咳き込むようになった、案じた父親は思いきって長野に別荘を買い
昔で言うサナトリウムで空気のいい所にみどりを移した。

その甲斐もあってみどりの容態は安定するようになり今では咳き込む事も
殆どなくなり快方に向かった、ただ激しい運動の後は必ず容態が悪くなってしまう


『みどり・・犬や猫は毛が・・体毛がみどりの体にはとても悪いんだ』

『容態が悪化したらどうするんだ、絶対に駄目だよ分かっておくれ』


小さな時から父親はみどりの言う事は何でも聞いてくれた当然今回の事も
聞いてくれるものと思っていた、我侭に育ったみどりは泣き始める


『パパの嘘つき!』
『パパなんかもう帰っちゃえ!!』


うつ伏せに泣き喚くみどりを残して部屋を出る父親は住み込みで
家政婦をしているヨネにお願いする。


『みどりがいつもの癇癪を起こしてしまった』

『後の事はいつものようにお願いするよ』

『またですか旦那様、旦那様はみどり様に甘すぎます』

『甘えさせるだけじゃ子供なんて育てられませんよ』


忌憚の無い意見をズケズケと言う家政婦ヨネにあの我侭なみどりも心から懐いている
与えるだけでは信頼が得られない事を散々と教えられてしまう。

父親はヨネに絶対の信頼を置いていた初老を迎えるヨネにとっても旦那様は息子で
みどりは孫に思えて他人には感じなかった、とくにみどりに対しての愛情は深く
躾けや家事の手伝いまでさせ将来の事と考えていた。





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帰りの高速道路、運転手つきの車の中で父親は色々と考えていた

みどりの妹・・・友達か・・・同じくらいの子供と接点がないみどりがそんな事を思うのは
自然の事だよな・・さりとてペットは飼えないし 

そうだ会社の部下が家を購入した折にお邪魔したら緑の生き物・・そう実装石だったな


『「」君、君は実装石について何か知っているかね』


突然話しかけられ戸惑う運転手だが自分の知っている知識を話し始めた


『実装石ですか?私の弟も飼ってまして多少は分かりますよ』

『うむ、それでは分かる範囲で良いから教えてくれ』

『基本的には犬猫と一緒です実装石専門のペットショップで売ってますから』


運転手は大体の値段、鑑定書、個体の性格、飼い実装は躾けられて大人しい
子供の内から躾を教えなければ糞蟲になってしまう事、トイレは躾ければ覚える
意外とキレイ好き、毎日お風呂に入る個体もいる、手足くらいはほって置いても生えて来る

頭の良い固体は人間の10歳児程度の知能を有する事、他にも色々と聞かせた。


『それじゃ子供の遊び相手になるのかね』

『勿論なりますよ、大金を積めば徹底的に躾けられた個体も手に入ります
 そいつは教えられた事は完璧にこなし感情も人間並みだそうです』

大丈夫そうだな帰って暇な時にでも実装ショップにでも行ってみるか


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東京に帰った父親は近所にある実装石ショップに足を運んだ身なりの清潔な
店長らしき男が話しかけてきた


『いらっしゃいませ、今日はどういったご用件でしょうか』

『実は娘のペットに子実装を一匹探しているのだが』

『娘さんのペットですね、どんな性格の子がお望みですか』

『それなんだがね、話によると完璧に躾けられた子実装がいるそうだが』

『高級子実装ですね完璧を求めるならばここのゲージの中にはいません奥の方へどうぞ』


奥に通された父親はまったく異質の空間を目撃する部屋の中には様々な拷問道具が
所狭しと並べられ片腕や両足、目玉がえぐられ両手両足の無い達磨のような子実装
見ているだけで気分が悪くなってしまう。


『お客様には現実を知ってもらおうと思います、高級実装になるには
 何代も重ねた賢い品種をさらに絞り、飴1ムチ9の割合で徹底的に躾けます』

『賢い実装の何百の一匹だけが高級実装になれるのです、この子達は殆どが振り分けられ
 普通の賢い売り実装か躾に耐えられず死ぬか、売り実装にもなれず処分されます』

『処分とは一体?』

『殺して保健所に引き渡すんですよ』


現実を知った父親は躊躇したが娘との約束を守りたいとも思った


『ここで一番大人しくて頭の良い子実装を見せてくれ』

『こちらへどうぞ』


店長はガラスケースの前まで父親を連れてきて一匹の子実装を見せた


『この子は特に優秀な子でこの店では一番賢い子です性格は従順そのもので
 大人しすぎる感じもしますペットしてよりお手伝い代わりの方が良いでしょうか』


テーブルに降ろされた子実装に店長が指示を出す


『さあご挨拶だ新しいご主人様になる方かもしれないぞ』


子実装は正座をして土下座の体制になる


「私を買って頂けて有難う御座いますテチご主人様の言いつけはどんなことにも従いますテチ
 何なりとお申し付け下さいテチ』

『試しに何か命令して下さい』

『う.うむそれでは今いるテーブルの上を整理しなさい』


言われた瞬間に動き出しテーブルのボールペンやノートの整理を始める
整理は瞬く間に終わり汚れている場所は舌で舐め取り数分でピカピカになった

これは凄いな犬や猫ではこんな事は出来ないだろう、少し意地悪をしてやろうと思った


『お前の下の床も汚れているじゃないか』


テーブルから床まで1m位ある幾らなんでもどーしょうも無いだろう

「申し訳ありませんテチ只今掃除いたしますテチ」


すると子実装はテーブルの端まで行き少し下を見ると躊躇無く飛び降りた

ぐしゃ!!両足が折れて一本はちぎれてしまった

慌てた父親は子実装に手を出そうとするが店長に止められる


ズリズリと這いずり汚れまで行くとそこをぺろぺろと舐め取る
最後にて自分の血や足を食べてキレイにして見せた。


「終わりましたテチ次は何をいたしましょう」

『い・いやもういいよ、きれいになったよ有難う』


子実装は深々とお辞儀をした

意地悪をした自分に後ろめたくなり父親はこの子実装を買う事にした

高級車を買える位の値段だったが、これで娘の機嫌も直るかもしれないと思い
翌日急いで娘の元へ車で向かった。

さすがに高級品らしく服の代えやリンガル、エサ、ゲージその他全部そろっていた

既に子実装の足も治っており実装リンガルをかけて話してみる


『始めに言っておく君の主人は私ではない私の娘のみどりだ』

「ご主人様になる方の名前はみどり様テチね、かしこまりましたテチ」

『いいかもしみどりを悲しませる事があれば、この私がすぐにひねり殺すからな
 増長したり生意気な態度を取ったりしてもだ、守れば殺さない約束する』

「分かりましたテチその時は遠慮せずに私を殺して下さいテチ」


別荘に到着するまで父親は別荘での決まりや同居人のヨネ、
みどりのお手伝いとしての身分でしかない事
子実装は話を良く聞き理解しているようだ


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『みどり!今日は約束を守りに来たぞ』

土曜日でもないのに、ここへ来た父親に何かあると思っていたみどりはピンときていた
父親は大きな箱を手に近づいてきた


『ウフフ、パパその箱はなーに』

『見てからのお楽しみだ今開けるからな』


箱の包みを開けその生き物を見た、みどりは固まってしまう


可愛い犬か猫だと思っていたみどりは見たことも無い生き物に警戒もしくは嫌悪の
感情が生まれる、この生き物はなに毛も生えてなくて可愛くないし・・・・


『パパこいつは何、約束と違うよー』

『何を言ってるんだ妹か友達が欲しいって言ってたじゃないか』

『だーかーらー何よコイツ、ずんぐりして気味が悪い・・』


その時ゲージの中の子実装が挨拶をする


「始めましテチご主人様、みどり様と呼んでよろしいでしょうかテチ」

『何コイツ喋った何て言ってるの』


父親はリンガルを渡して使い方を教える


『ご主人様って・・喋ってるよコイツ』

「私は今日からみどり様のお父様にみどり様がご主人様だと言われてまいりましたテチ」

「これからも御用があれば何でもお申し付け下さいテチ」


深々とお辞儀をする子実装にみどりは不快感を覚えた


『パパはもう帰らなければ行けないんだ後は宜しくな』

『ちょっとパパ!』

『はい旦那様お気をつけて』


嫌がるみどりを無視して父親をヨネは見送った


『やれやれみどり様に後は何とかしてもらいましょうかうふふ』


そう言うとヨネは含み笑いを浮かべ自分の部屋に帰ってしまった

子実装と一人で残されたみどりは子実装の事を無視しいていた

みどりが動くたびに一定の距離をテチテチと子実装も付いて来る

屋根裏でうろうろするみどりと子実装


『あんた何でついてくるのよ!!』

「すいませんテチ旦那様からみどり様の世話をするように言われておりましてチ」


苛ついたがみどりは毎日の課題である勉強を始めた、学校へ行けないみどりの
為に特別有名進学塾からの例題集だ

子実装の事が気になり勉強も中々はかどらず癇癪を起こす


『もー何よあいつはパパったら!!』


机を思いっきり叩いた衝撃で消しゴムが机の脚の奥に転がってしまった


『やだもー取れないわ、みんなアイツのせいよ』


その時子実装が素早く動いた足の間をすり抜けて机の裏側に入った消しゴムを
埃まみれになりながら取って無言でみどりに差し出しす

子実装は自分の話し方がみどりの気に触るようだと雰囲気で感じ取っっていた


『あっありがとう・・フッフン』


翌日もみどりは子実装の件を無視しいるヨネに不満をぶつけるがヨネは笑って聞くだけだった

それからしばらくたち子実装を見慣れてみどりは嫌悪感も薄らいでいった

相手をしないみどりの横でヨネから与えられた子供用の小さな掃除道具で一生懸命に掃除をしている

掃除も終わりみどりの言い付けを待っている

子実装は自分から話しかけずにみどりを見つめていた

みどりを見つめる子実装に根負けしてカーペットに座りみどりは初めて子実装を呼んだ


『こっちへ来なさいよ』

「テー」


みどりの前にちょこんと正座する子実装にみどりは紅茶を淹れてあげた


『どーおいしい』

「おいしいしいテチこんなおいしい飲み物は初めてテチ」

『大げさねお世辞はいいわよ』


お世辞ではなく本当だった実装ショップでは躾の最中も与えられるものは最悪の環境だった
水すら3日に一度いつも喉が渇き焼けるような思いだった


『紅茶はヨネに徹底的に教えられたの間違えると箸で叩かれるのよ』


ウフフフとみどりは笑ってみせる


「こんど私にも教えてくださいテチ」

『えっ良いけど可笑しな子・・』


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子実装は躾の段階で人間の子供にどう接すれば良いかも教え込まれている
一連の対応は教えられたプログラムの一部みどりへの対応も躾の反復でしかない

みどりも子供ながらにそれを見抜いていた単なる小さな家政婦みどりの子実装への
感情はその程度である妹や友達ましてペットの対象にすらなれなかった

みどりの欲しかったものは、ただ可愛がるだけの対象で良かった自分に依存して
なつくだけのペット、子実装はその対象から外れみどりは今も子実装に特別な感情は持たなかった

いつしか子実装の世話も家政婦のヨネがするようになりヨネも心配するようになる


『どうしたもんかねーみどり様は一緒に生活していれば情も移ると思ったんだけど』


ヨネはテーブルの上を一生懸命に雑巾がけしている子実装に目をやる


『賢くて手もかからない・・確かにペットとは違うわね』

『少し位バカなら可愛いもんなんだけどね』


子実装はヨネが何かを言っている言い付けなのかと思いヨネにお辞儀をする


「ヨネ様何か御用テチ」

『あんたね何でも出来すぎよ子供なら子供らしくしないと可愛くないのよ』


実装ショップでは間違いなく言われた事をこなさなければ次元に応じて体罰が加えられた
何でも出来る個体それが子実装の全てである、そうしなければ待っているのはリアルな死であった


「すいませんテチそう躾けられたテチ・・」
「言われても体が動いてしまうテチ」

『あんた、みどり様に話もして貰えないんだろ』


事実未だにみどりから子実装に話しかけられた事は無かった本来のご主人様から
認めてもらえない自分を恥ずかしく思っていた


「はいテチィ・・私が何か気に触るのでしょうか、みどり様にお話をしてもらいたいテチ」
「みどり様にどうすれば認めてもらえるテチ」
「このままだとショップに戻されてしまうかも・・テチィ」


子実装も実は解っていたみどりの自分への目やそれを心配するヨネの心が


解っていてもどうしようも出来ない子実装は生まれた時から母親から離され
そうあるべきと躾けられる出来なければ捨てられるそれは子実装にとって死を意味した

うなだれる子実装を見てヨネは手を差し伸べた


『今度ね、みどり様をじっと見つめてご覧』

「そんな失礼じゃ・・テチ」


勿論実装ショップでも教えられた事である人間を見る時は上目ずかいに控えめに見るようにと


『いいから、やってご覧これは命令よ』


命令は絶対だ、子実装は観念する

「テチィ・・・」

旦那様から子実装は家政婦のヨネにも絶対に逆らってはいけないと言われている
旦那様の命令は絶対だ飼い実装の守らなければいけない最低条件でもある


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『ここはねーこーして』

『お茶の量はーこの位』


指の無い小さな手を器用に使い子実装は一度で覚えるみどりもまんざらではない


『あなたって賢いのね』
 
『よく出来ました』


みどりは子実装の頭をなでた

初めてみどりに認められた子実装、心の中で興奮を抑えている

ほめられたみどり様にほめられた、生まれて初めて頭をなでられたなんて気持ちが良いんだ

嬉しい嬉しくて何も話せないお礼を・・何か・・何か言わなければ


「テチィ・・・」


うつむいて恥ずかしそうにそう答えるのが精一杯
なんだろうこの感情は今まで味わった事の無い感情、冷静な自分が今はいない

そんな子実装を見てみどりも初めて可愛いと思ったこの子となら
話し相手にもなるかもしれない



『あなたは今日からミリよ』

「テッ」

『私の名前みどりから取ったの』

『あなたの名前はミリ忘れちゃ駄目よ』


嬉しく飛び跳ねて子実装は答えた


「テッテチ、テチーテチー」


リンガルでも拾えないほど子実装は興奮しているかつて実装ショップでも見せた事の無い態度
こんな態度を取ればすぐに両手足は切断されるやってはいけない事だが感情は抑えられなくなっていた

名前を付けてもらえる事は飼い実装石にとっては名誉であるショップでも名前のある実装石は
一匹もいなかった名前はご主人様に自分の存在を認められた証でもある









屋根裏の部屋は子実装にとって特別な部屋

大好きなみどり様が遊んでくれる場所

ドアを開けてみどり様が笑顔で迎えてくれる場所

自分の全てがそこにはあった。




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続き物です、ありがちな話ですが今回は一匹の実装石の話です。

最初と終わりは決めていますが真ん中はどうしようかと思っています

落とすか上げるか決めていません
ここの住人は落とし希望が大半でしょうねw

かく言う私も落とし方向に心は動いています。


 



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