タイトル:【馬】 仔実装がひたすら排便を我慢する話
ファイル:うんちでるテチュ.txt
作者:匿名 総投稿数:非公開 総ダウンロード数:4987 レス数:0
初投稿日時:2006/06/26-12:18:14修正日時:2006/06/26-12:18:14
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【うんちでるテチュ】

マンションのベランダで、一人でボール遊びに興じる仔実装。
突然、彼女を猛烈な便意が襲った。
落雷のような音が、腹の中で響く。

「うんちでるテチュ」
そう言いかけて、彼女は言葉を呑んだ。
彼女の母親は飼い実装だったが、ただ一度の粗相のために公園に捨てられた。
ことあるごと、彼女は母親から教えられた。
「いいかい、ニンゲンさんに飼われることがあったら、
絶対に教えられた場所以外で用を足したら駄目デス」

その母親は野良犬に噛み殺された。
母親の遺骸に泣きついていた彼女を見た今の飼い主に拾われたのだ。
「ここでうんちをだしたら、アタチはすてられるテチュ。
そうしたら、ママみたいにころされるテチュ」

仔実装の頭の中で、粗相をすることと死がイコールで結ばれた。

括約筋を総動員して総排泄口を閉める。
両脚をきゅっと締め、気休めに右手をお尻に当てて耐える。
左手でサッシの端を掴んで体を支え、爪先立ちで「ゴロゴロ」が去るのを待つ。

数十秒もそうしていただろうか、仔実装を苦しめていた「ゴロゴロ」が唐突になくなった。
「ふう」と息を漏らした直後、再び腸が活動を開始する。
彼女が気を許したことで、排泄口の門が緩んだのだ。
「だめテチュ……でる……でるテチュ」

腸圧が高くなり、仔実装は体内で風船が膨らむ錯覚を覚える。
「門」を開放しないと、腹が張り裂けてしまいそうだ。
「だ、だめテチュ……がまんテチュ」
そう自分に言い聞かせるも、臨界点はすぐそこだ。

せめて、被害を最小限にとどめなくては──本能が叫ぶ。
括約筋をコントロールし、すこしずつ「門」を開く仔実装。
何かが、排泄口を通り抜けていく感触。空気だ。
すぅっと、腸内の空気が体外へ押し出されていった。

再び安堵する仔実装。
だが、放屁しただけでは残便感はなくならない。
いつ、第二波が襲ってくるかわからない。
「いまのうちにトイレにいくテチ」

便意の奇襲、自分の腸の裏切りに備え、排泄口を締めつつ、ケージを目指す。

「テェェェ」
仔実装の目の前に山……洗濯物の山だ。
雨が降りそうだからと、飼い主がベランダから取り込んでいたのだ。
この山を迂回するか、それとも山を越えるか。
右手を口元に、そして左手をお尻に当てて首を傾げる仔実装。
実装石たるもの、常に「媚び」を忘れてはならない──これも母親の教えだった。
「どうしようテチ」

だが、逡巡している暇はなかった。
落雷が、再び仔実装の腹を揺るがした。
「とおまわりしているひまはないテチュ」
一番手前、バスタオルの麓を登り始める仔実装。
このくらいの緩やかな斜面なら、排泄口を締めつつ内股でも登ることができる。

いつまでも排泄口を締め続けることはできない、仔実装は本能で理解した。
神経が麻痺してしまうからだ。
括約筋に力を入れ、しばらくして少し力を抜く。
力を抜くと腸内から糞便が押し寄せてくる。
ぎりぎりのところで再び括約筋に力を入れる。
この繰り返しだ。

あるいは、少し下着を汚しているかも知れない。
だが、そうとしてもまだ緑色の筋がついているだけだ。

仔実装を、絶壁が立ちはだかる。
飼い主の勝負下着だ。
絶壁と言えば大袈裟だが、今の仔実装にはアイガー北壁のように感じられた。

「ここであきらめたら、アタチはおわりテチュ」
彼女はアイガーに挑んだ。
できるだけ足を開かないよう、両手の力だけで下着の山を登る。
それでも、排泄口からは破裂音が聞こえる。
「だめテチュ。もうだめテチュ」
括約筋に力を入れると、両手の力が入らない。
両手に力を入れると、括約筋が緩む。
あと少しで山頂に手が届く。
仔実装は一か八か、全力で体を引き上げた。
「テッチャアアア!」

ついに、彼女はアイガーを制覇したのだ。
そこからケージまではどれほどもない。

しかし──。

仔実装は山頂で倒れ、体を痙攣させている。
最後の力を使い果たし、もはや動くに動けないのだ。
動いてしまえば、腸内で沸騰している緑色の「マグマ」が噴火してしまうだろう。

「こんどこそ、もうだめテチュ……」
仔実装は死を覚悟した。
瞼を閉じ、ゆっくりと体の力を抜こうとしたその時、

「蛆ちゃんを見習いなさい……」

瞼の裏に母親が現れた。

「蛆ちゃんを見習いなさい……」

そうして、母親の姿はフェードアウトする。

止まりかけていた仔実装の機能が息を吹き返す。
「そう、そういうことテチ。ママ、ありがとうテチ!」
そう心の中で叫ぶと、仔実装は身をくねらせながら服を脱ぐ。
手や足を使うのではない、体全体を使って斜面を下っていった──まるで蛆実装のように。
蛆実装のように移動することで、消費するエネルギーを最小限に抑え、糞便噴出抑制に全力を注ぐ。
既に臨界点を突破した今の仔実装にとって、最も効率の良いエネルギー消費だった。
「ありがとうレフ、ママ! トイレに間に合いそうレフ」
言葉まで、蛆実装になっていた。

大きな足音。
飼い主が取り込んだ洗濯物を回収するために部屋へ入ってくる。
「あら可愛い、蛆ちゃんの真似? お腹ふにふにしてあげようか」

!

その時、仔実装はあらゆるものから解放された。

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