『抜袋ウエストゲートパーク』 〜 第3章 〜 激しき者達 ◆.TVDMkkF7U 【派閥抗争】 漫画喫茶の個室のPCの前でムムが微笑んだ。といっても表情は紙袋に覆われて読み取れないのだが・・・。 西口公園で実装石が24時間イベントを開催するという情報をいち早くキャッチしたムムは素早く行動した。 過激虐待派と徹底愛護派それぞれに情報をリークして対立を煽り、会場での武力衝突を狙ったのだ。 実装スレで飛び交うお互いを貶す汚い言葉の数々。 「絶対に24時間イベントはブッ潰してやるぜ!糞蟲ごときの分際で人間様の公園を占有するつもりかよw」 「実装ちゃんに手を出したら許さないよ 病院で一生後悔することになるよ」 「生きてるだけで大罪な糞蟲を殺してあげてる俺様達 絶対正義は我らにあり」 「隔離されろ お前らの腐った脳はメロンパンかよ」 「うっせぇぇ〜デブwww 糞蟲を可愛がるなんてマジ憐れ〜ウエッウエッ」 「虐待派は社会のゴミだから清掃しちゃおうぜ これって社会奉仕だよな」 レスの数は天井しらずで何スレにも渡って飽きもせずに敵意を募らせていく。 直接対決はもう避けては通れそうもない状況になっていた。 【虐待師】 ほんとに管理会社も煩えんだよな、害獣である糞蟲を始末してやってるのに悲鳴が近所に迷惑だとか。 それなら防音の壁にしろって話だぜ。糞蟲が死ぬ間際に叫ぶ声はいわば救済への感謝の叫びだっていうのによ。 臭いとかぬかしてるのも理解してねぇ話だ、臭いのは糞蟲だろ俺様が臭いわけじゃないんだ! 俺様とかは社会の迷惑である糞蟲共を駆除してる、社会に貢献してるヒーローだろうが・・・。 くだらねぇ愛護派の工作でおちおち虐待することもできねぇ狂った世の中になりつつあるのも問題だぜ。 これって変じゃねぇの?虐待虐殺される為に生まれてきたのに可愛がるしか許さないとか。 完全にファッショだろ、自分の気に入らない主張は城呆脳の一言で片付けやがって言論統制までするのかよ。 絶対今度あるっていう実装石のイベントは潰す!集団虐殺してやるよ、愛護派もろとも処刑してやる。 まぁ手始めにこのムカついた気持ちを落ち着かせるためにも近所で前から目をつけてた飼い実装を、 ギタギタに痛ぶって死体をダンボールに詰めて家の前に置いてやろうかな・・・ヒャッハーwww。 「コンコン すいませ〜ん宅配便ですけど お荷物届けに参りました〜」 おっ やっぱり鍵をかけてない この時間帯は家主が買い物に行ってるのは調査済みなのさ。 「いまは留守にしてるデスー また後で配達してくれデスー」 ひょこひょこと飼い実装がなんの疑いもなく対応にでてきた、けっこう賢そうだ。 「実は荷物の配達に来たわけではないんだよ。あなたのご主人様が買い物途中で倒れたから迎えに来たのさ」 しらじらしく嘘をつくと飼い実装は食いついてきた。 「デェェェェッ!?それは大変デッスン 急いで連れて行くデスー」 バタバタと右往左往している、軽いパニック状態だ。 「じゃあこのダンボールに入ってください」 カモフラージュで持ってきた宅配便のダンボール箱に飼い実装を入れて、堂々と家を後にする。 「おい 着いたぞ!糞蟲 いつまで入ってるつもりだ馬鹿」 ダンボール箱ごと自宅のアパートに蹴りこんだ。 「テェェェェッ なにするんデスーもっと丁重に扱え馬鹿ニンゲン ご主人様はいったいどこデスか?」 頭をおさえながら涙目で質問している飼い実装。 「お前は騙されたんだよw ご主人様とは生きて二度と会えなぇんだよ!残念だったな」 凄ぇ楽しいぜ、やっぱり野良実装とかを虐待するよりも賢い愛情いっぱいに育てられた奴を虐めるのは最高。 「酷いデスー はやくお家に帰るデスー そこをどけデスー」 せいいっぱい叩いてるのだろうか、脚をぽかぽか殴ってきた。 「うぜぇんだよ 勝手に動くんじゃねぇぜ」 おもいきり蹴り飛ばしたら壁にめり込むようにバウンドしてグッタリした。 髪の毛を掴み持ち上げて、熱した中華鍋の中に放り込む。 「熱いデスー デギャァァ 熱いデスー」 中華鍋の中でぴょんぴょん跳ねる姿はダンスをしているようで滑稽だった。 「あははw滑るから脱出できないだろ。面白えぇなぁ」 その後は水攻めや電気ショックやハンダ鏝での焼きいれなどをフルコースで楽しんだ後に、バラバラに刻んだ。 「さぁてと飼い主に返してやるとするか、このゴミになったバラバラ死体」 これで多少はすっきりして眠れるぜ。24時間イベントじゃあ大量虐殺してやるからな・・・。 気持ち良さそうに眠りにつく寝顔は、つい数時間前まで虐殺をしていた人とは思えぬほど穏やかだった。 【愛玩師】 なんで政府は本格的に動き出さないんだよ、警察も手抜きしすぎだろうが。 人語も理解して話す2足歩行の生き物を虐待や虐殺してる奴なんか緊急逮捕して牢獄に一生囲っておけよ。 きっと虐待してる奴って日本人じゃないよな、同じ民族であるわけがないよ。 なんか愛護派とかって勝手にイメージ固めて悪評を立てようと工作活動してるんだよな。 やっぱりボランティア活動で野良実装石とか保護していくしかないよ、地道な活動が大きな輪につながるし。 今度の24時間イベントは実装石が自ら企画して実行するようだけど、きっと虐待派が妨害にくるから、 徹底的にこのさい叩き潰して警察なり病院なりに監禁してもらおうぜ。このままでは実装ちゃんが絶滅する! 「ただいまぁ あれ?いつもなら真っ先に駆けつけてくれるメグが来ないわ?」 「メグ〜メグ〜 どこいっっちゃったの〜 隠れてないで出ておいで〜」 金平糖を手でカサカサ振りながら飼い実装を探す飼い主、しかしいくら探しても見つからない。 「も もしもし警察ですか?あ あの大変なん 大変なんです!メグが メグが メグが・・・」 この飼い主は買い物に一緒に実装石を連れて行かなかったことや玄関に鍵を掛けておかなかったことを後悔し、 半狂乱のまま結局は首を吊って自殺してしまったのだった。 〜第4章へつづく〜
