タイトル:【観察・少虐】 未完なので、ダラダラ上げるか纏めて圧縮か迷うデスゥ…
ファイル:長い雨2.txt
作者:匿名 総投稿数:非公開 総ダウンロード数:4560 レス数:1
初投稿日時:2006/09/21-11:57:32修正日時:2006/09/21-11:57:32
←戻る↓レスへ飛ぶ

長い雨  (2) 初日

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

新しい生活が始まる。

それが、今までミー達が経験した事のない屋外生活という事態であっても、
ミー達…そう、ミーですらどこか心がうきうきしていた。
少なくとも、いきなり捨てられたに等しい生活をしなければならないという杞憂も悲壮感も感じられない。

それもそのはずだ。
彼女には立派な家がある。
それも、彼女が飼い主の家で与えられていたダンボールハウスより数段広く頑丈な家だった。
さらに、家の中には、それまでの生活と何も変わらない使い慣れた生活用品…
そして、彼女達が今まで手にした事のない玩具や道具も揃っていた。
餌も沢山ある。

何の心配もない。

まるでピクニック気分だ。


それでもミーは、いつまでも浮かれずに、早速、はしゃぐ仔達に、
遊びながらでも、運び込んだ物をきちんと片付けるように言い聞かせた。

「まずは床を寝やすくするデス」
「「ハ〜イ、判りましたテチュ!」」

運び込んだときに、荷物は片側に寄せてある。

「ぐしゃぐしゃ新聞紙を千切るデスゥ〜♪あったか柔らか千切るデスゥ〜♪」
「「千切ったシンブンシはゴワゴワテチュー♪も一つグシャグシャ楽しいテチュ〜♪」」
「「グシャグシャ広げて乗せるテチュ♪上に乗ったらフワフワテチュン♪」」
「最後にキレイな絨毯デスゥ♪コロコロすると滑るデス♪あったか柔らかでキレイな床の完成デスゥ〜♪」

ミー達は軽快に歌いながら、荷物のない方に、まずミーが新聞紙をぐしゃぐしゃにして細かくちぎってばらまく。
その上に、仔実装達が同様に丸めて皺にした新聞紙を広げて乗せ、さらにミーがきれいな新聞紙をあわせて敷く。
端材と皺にした新聞紙でクッション性と断熱効果を高め、かつ、きれいな新聞紙で不快感が少ないきれいな床になる。
これは、ミーが親の記憶から身につけている本能で、ミーはさらに、自分でこうすれば良くなると改良して、
上にきれいな新聞紙を敷くという改良を身につけていた。

ただ甘やかされるだけの飼い実装なら、身につけては居ても使う機会すら無いが、
ミーは、自分の家を一人で手入れしてきただけに、こうして改良するという知恵が働く。
よく躾られた実装石でも、飼われていれば自ら知恵を働かせると言う事はなかなかしない。

家の片面が終わると、荷物を移動させ反対側にも床を敷く。

ミーは、遊び盛りの仔達に言う事を聞かせるには、”遊びながら”という教え方を普段からしていた。
ミーの家系は愛情が深いのか、そういう仔への躾という事は生まれながらに効率の良い方法を身につけていた。

「次はお片づけの歌デスゥ」
「「お部屋の片付け楽しいテチューお荷物運んでみぎ、ひだりテチュ〜♪」」

まずは、よく使う物と普段は使わない物、隠しておきたい物を部屋の左右に分けさせる。

「ピー!浮き輪はそんなに使わないデスゥ」
「お風呂はイッパイ入りたいテチィ」
「ここはお外デス…今までみたいに暖かいお湯もないデス、外のお風呂はキケンなんデス、
 これからは我慢して回数を少なくするデス」

浮かれながらも、ミーは気が付く所はしっかりと状況を理解していた。
気が付く範囲は…であるが。


さらに、隠しておきたい物…特に保存食を先に奥に片付け、その上から念入りに新聞紙を被せておく。
身体がギリギリ入る大きさの通路をあけて、普段使わないであろう荷物で入り口の方向からは覆い隠す。
そして、手前ほどよく出す物を置いていく。

「メー、ここはタオル置き場テチュ、玩具を置いてはいけないテチィ」
「キーお姉ちゃん…このキモチイイ綿の棒は、お風呂の所テチ?」
「そうテチ、お風呂の後に使ったテチィ、シャンプーとタオルの間に置くといいテチィ」

一番大きなキーが場を仕切る。
ミーの仔として、また、一番大きな姉として、立派に責任を果たしていた。

その荷物はきちんと用途順に並べ、取り出すときの手間を少なくなるように並べられた。
飼われていたときから、身の回りを整理して飼い主の手間を貸せさせない事が、
ミー一家の使命であり、自分たちの手で常に周りがキレイなのが至福であった。
それだけに長女のキーは、ミーが黙って見守っていても問題ない仕切振りを見せた。

ミーは、その間に別の事をする。
壁に写真を貼り付けていく。
その写真は、ミーと飼い主の男が写っていたり、小さな仔実装がタオルの上で並んで寝ている写真があった。
そして、小さなカレンダーを反対の壁に貼る。
カレンダーにはすでに今日の日付に丸が書いてある。
そして、10月の真ん中にも丸が書いてある。
10月のそれは飼い主が書いた”迎えの日”だった。

ミーは、24時間の時間感覚と1週間までの日にち感覚は何とか曖昧にではあるが理解できる。
明るい朝、お昼寝時間、遊び時間、日が暮れたら夜、飼い主の帰る時間、眠くなる時間…そんな曖昧な物ではあるが、
一応、時間の流れや予定の調整・変更という概念がある。
加えて、飼い主が早く帰る日、遅くなる日、お休みの日などの予定1週間分を理解できる。
ある程度の賢い種でも人が教えなければ2・3日の感覚が精一杯、野良に至っては1日は惰性で過ぎていく物だ。
ミーはそれが、特に複雑な教育なしで生活に必要な物として身につけてた。
それでも、半年という時間は彼女の理解を遙かに超えていた。
その為に飼い主がカレンダーをくれたのだ。
日にちの感覚を持っているミーは、カレンダーをなんとか理解できていた。


彼女はコレを頼りに、そして希望にここで待ち続けるのだ。


仔達が騒がしく部屋を片付ける中、ミーは荷物の中からミネラルウォーターと保存の実装フードを出してきて、
せっせと夜食の準備をする。

「今日はここまでデスゥみんな疲れたデス、
 遅くなってみんなおなかも減っているデス、ご飯にするデスゥー」

「ハイテチィ!」
「みんなゴハンテチィ!」
「「ゴハンゴハンテチ♪おなかペコペコテチィ〜♪」」

「ゴハンを食べながら聞いてほしいデスゥ。
 ワタシ達は、これからお外で暮らすデス…このお部屋のお外は今までとは違うデス。
 お外は雨も降るデス、風も吹くデス、他のナカマもイッパイ居るデス。
 今まで窓の外から見ていた事が本当に降りかかってくるデス。
 今までは雨が強いとお散歩しなくて良かったデス。
 これからはお散歩と一緒には居られないデスゥ」

「ハイ、ママ!ちゃんと判っているテチィ♪」

「まず、ゴハンもそうデスゥ…
 ご主人様に貰ったゴハンは、カレンダーで見ると、とても毎日食べられないデス。
 食べたらすぐになくなってしまうデス。
 そこで、これからはお外のナカマ達と同じ物をゴハンにするデス。
 外のナカマがどんな物を食べているかワタシ達はゼンゼン知らないデス。
 そして、それを自分たちで用意しないといけないデス。
 ワタシに判るのは、お外のゴハンを取って食べているとワタシ達はダメになる事デス」

「ダメになるってどういう事テチィ?」
「メーはオコチャマテチィ、フケツで不味いゴハンはバカになるからテチィ!!」

「ワタシ達はご主人様がキレイなゴハンを用意してくれるデス。
 それをワタシ達が自分で取らなければいけないデス。
 ゴハンを探していたら、他の事が出来なくてゴハンの事しか考えられなくなるデス。
 それに不味いゴハンだとバカになってしまうデス。
 覚えているデス?お外のナカマが窓に石を投げて、お部屋に入ろうとした事を…」

「「覚えているテチィィィィとっても怖かったテチィ!入ってきたらと思うと怖かったテチ〜」」
「「お目々がギラギラして、おっきい石を持ち上げて潰れちゃったテチィ…」」

「ゴハンを取れないと、悪い事をしてでも取ろうとするデス…
 ワタシ達は常に与えられていたデス、何の心配もなかったデス。
 それが何も無くなってしまうデス。
 とても怖い事デスゥ」

仔達はミーの言わんとしている事が理解しきれずに困惑している。

「お外のゴハンは悪いゴハンデス…でも食べないといけないデス、慣れないといけないデス。
 だから、明日から早速、お外のゴハンがどんな物か勉強するデス。
 なるべくお外のゴハンを食べるデス。
 でも、お外のゴハンに慣れすぎるといけないので、このお部屋のゴハンを食べる日も作るデス。
 ご主人様が迎えに来たときにお家のゴハンを忘れないために量を決めるデス」

ミー達は、飼われていただけに、外の生活の知識はほとんど無い。
第8世代の代々も、彼女の親も、外の生活が酷いという比較によって、飼われている方がよいという事は教えられる。
しかし、何処がどう違うかなどの”知識”としては0に近い。

事実、彼女は特に外を危険と強調するが、具体的に何が危険なのかという事は殆ど判っていない。
とにかく自分の知識の情報を集約して危険の因子を感じているだけなのだ。
ミー自身も、外は普段部屋から眺めるガラスを隔てた世界と、
散歩で通る通り道の景色しか知らない。
その景色の中で、外のナカマが取る行動を観察した結果しかない。

窓の外や散歩の途中、ボロボロで汚い姿で堂々と歩き回る姿…礼儀も知らず他者を貶す言葉しか出てこない姿。
車に轢かれる野良たち…ゴミ集積所を漁る野良たち…そして、喧嘩と奪い合い、罵り合い…
そこらじゅうで繰り広げられるマラのレイプ…飢えて仔を喰らう姿。

そこから、自分達と野良の環境の違いを自分達なりに考えるしか方法は無い。
何せ、それを覚える必要も考える必要も無かったのだから…。

それでもミーなりに考えた。
外のゴハンは悪いゴハンだが、いいゴハンだけではすぐに無くなる。
みんな、あんなにボロボロになって探しているという事は、悪いゴハンは取るのが大変だ。
味にも取り方にも慣れないといけない。
ならば、いいゴハンがあるうちに、取り方や味になれたほうが良いと…。
もし、ゴハンが取れないときは、いいゴハンで飢える心配は無い。
練習していけば、きっとイザという時にゴハンの取り方に戸惑わない。
そう考えた。

不器用なくせに面倒くさがりが前面に出る実装石は、
いい食べ物があるうちは、それを使い切るまで大丈夫と考える。
そして、イザとなればぶっつけ本番でも大丈夫だとも考える。
そういう思考に陥らないだけでもミー達はペットとしても優れた種ではある。
そして、その仔達も、ミーの教育で物分りは良かった。
誰でもなく、母親に言われれば、仔実装は基本的に納得する。

「お前達は本当にお利巧デス…さぁ、今日は遅くなったのでもう寝るデス」

仔実装達が食器をどかし、タオルを敷く。
その上で、ミー達はそれぞれの愛用のハンディタオルを掛け布団にして横になる。
今までの家の2倍の広さがあるが、荷物のお陰で使える広さは前の家より僅かに狭い。
使いやすく整理しているだけに余計に不要な場所を占有している。

しかし、ミー達はそんな事は気にせずに、疲れたのかすぐに眠りに落ちた。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

前日、深夜遅くに寝たためか、ミー達はお昼に近い時間に目を覚ました。
飼い主と居るときには、こんな気の緩んだ事は出来ない。
男はいつも何も言わないが、そんな不摂生で礼儀を欠いたことをすれば、酷い目に遭うという気持ちがあるからだ。
しかし、寝た時間も遅ければ、普段の何倍も身体を使ったために疲れているのもあった。

起きたミーは、戸を少し開けて、周りの様子を探ったときに、既にお昼と認識できるほど明るい事に驚いた。
慌てて、部屋の中に飾った時計を見る。
中国産の500円の腕時計でベルトがない。飼い主が捨てようとしたのを貰ったのだ。
時間は既に10時を遥かに過ぎていた。

「みんな起きるデス!大変デス!お外が明るいデス!
 ご主人様に朝のご挨拶とお見送りをしていないデスゥゥゥゥゥゥゥ!!
 みんなの朝食を仲良く食べている姿を見せていないデスゥゥゥゥゥゥ!!
 ご主人様が心配してしまうデスゥ!!ご主人様!ゴゴゴ・ご主人様は何処デスゥ!
 ご主人様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

家が揺れるほどバタバタと駆け回る。
今まで朝寝坊をしたことの無いミーには、パニックになって当然だった。
いつもは、男の寝床から響く目覚ましの音で、どんなに疲れていても夜遅くに寝ても男と同じ時間に目を覚ます。
そして、朝の挨拶を家族でして食事をする。
家族仲良く朝食をとっていると、男がいつもニッコリして見ていてくれる。
家族揃っての食事を見せ、家族の無事を知らせる。
同時にその姿を見て安堵する男に安心感を”こちらから”提供していると思っていた。
そして、それで自分が仕事をしているという満足感を得ているのだ。

それをすっぽかしたという事で、ミーの頭は真っ白になっていた。
ミーの暴れぶりに目を覚ました仔達も、ミーの言葉にパニックになる。

「テチィ!!!大変テチィ!」
「ご主人様!ご主人様はドコテチィィィィ!!」
「ご挨拶テチ!どこに並ぶテチィ!?鏡、鏡ぃぃぃぃ!!髪が乱れているかもテチーー!」
「ウンチィィィィウンチィィィィ!朝のおウンチ姿見てもらって褒めてもらうテッチュ〜、お元気ウンチして褒めてもらうテッチュ」


「デギァァァァァァァ」
バン!

ミーは、半狂乱のまま戸に体当たりして表に転がり出る。

「ゴシュジンサマァァァァァァァァァ!!スイマセンデスゥゥゥゥゥゥゥ!!
 もう2度としませんデスゥゥゥ!姿を見せて欲しいデスゥ!」

ミーは、でんぐり返しの様に2回転し、激しく頭を左右に振って男の姿を探す。
そして、我に返る。

周りには、ボロボロのダンボールハウスが立ち並び、様々な汚れ具合の実装石達が居た。

”ここは…”空白を置いて、すぐに全てが思い出される。

後ろから遅れて飛び出した仔達も、周りが普段の部屋ではなく、外で大量のナカマが間近に居る事に気が付き驚く。
「テチテチ…」と怯えながらミーの後ろに寄り固まって震える。

”ワ・ワ・ワタシはなんということをしてしまったデス…。
 せっかく頑張って…ご主人様に助言して貰ったのに…慌てて外のナカマ達の前で…
 これでは飼われていた事がバレバレになってしまったデス!!”

その杞憂は愚かであった。
別にそんな言動を露呈しなくても、実装石達から見ても、そのチャラチャラした真新しい実装服や装飾で、
ミー達が裕福に飼われていた事がバレバレなのだ。
それは、ミー達の待遇がそれほど良くなくても、姿形は、高級飼い実装のソレである。

しかし、野良実装達は、突然家から飛び出し泣き叫んだミー達を、
あるものは面白そうに見物し、あるものは無関心であった。

それは、ミーの寝ぼけた叫びと狼狽振りを見て、
ミー達を”哀れにも何か不始末をしてニンゲンに捨てられたバカで愚かな飼い実装”と感じたからだ。
もし、昨日、家を作り贅沢な荷物を喜んで運び込む姿を目撃されていれば、
野良たちの反応はまた違っていただろう。

彼らは、新参者が来れば興味とやっかみで観察して徹底的に排除対象に考える。
しかし、毎日の様に大量の実装石が流れ込み、自然に消え去っていくのを繰り返すために、
”この公園に流れてきた時”に印象に残らない相手は、以降のマークから外れる確率が高い。
何せ、記憶力が異常に弱いのが実装石である。
目立つ家で目立つ実装石でも、そうして最初からマークしていない者は、
例えいきなり自分の家の横に越してきていても覚えていないので、前からあったかもしれないという程度にとどめる。
一旦受け入れたものは、特に自分達に危害を加えたり不愉快にしない限りは赤の他人である。
そうでなければ、公園の実装石は、この様な集合住宅地を形成できない。
その点は、男の助言は正しかった。

「デププププ…あいつら、余程ニンゲンに酷い目に遭わされて捨てられたデス」
「マヌケそうな顔デス…”スイマセンデスゥゥゥゥゥ!もう2度としませんデスゥゥゥ!”デピャピャピャ」

笑いの対象にするが、特にいきなり集団で襲い掛かるまでは行かない。
相手の力が未知数な上、自分が蔑んでいるからといって、攻撃を仕掛けても他人が同調する保障が無い為だ。
むしろ、最初に仕掛けて少しでも不利になれば、自分がまとめて排除されると恐れるのだ。

ここら辺が、生息数が多く、大きなコミュニティーを築けるほどの秩序や格差が無く、
また、生息数が少なく、嫉妬に支配され、飼い実装と見れば攻撃を加えないと気が済まないほどの無秩序さも無い、
この公園の特徴であった。
そこも、男の助言は正しかった。

とりあえず、不愉快ではあるが、すぐに向かってくる様子が無い事に気が付いたミーは、
ペコリと回りに挨拶をして仔を連れて家に戻る。

「まったく、捨てられたのにコキ使われている頃のクセが抜けてないバカデス…」

基本的に野良でも飼い実装でも、ここに来る様な実装石達の頭では、
裕福に飼われている基準とは”ニンゲンを奴隷としてコキ使う”というのが一番に来る。
同時に、”自分達以外は、その奴隷ニンゲンすらひれ伏せられない下賎のクズ”思考があり、
常にその妄想があるが為に、他人からそう扱われたり態度で示される事が許せない自己中心の精神がある。

幸い、ミー達の行動は、服こそキレイで癪に障るが、ニンゲンに媚びへつらう弱いものとして映った。
そして、蔑みながらも、深層心理で自分達がニンゲンに勝てないことは判っている。
そのニンゲンに飼われて贅沢を出来る知能を野良たちは恐れた。
ミー達から仕掛けてボロを出さない限り、彼らはニンゲンの幻影に手を出せないのだ。


ともかく、ミー達は、最初の難関である集団に受け入れられるという事をなんとかクリア出来ていた。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

ミー達は、まだ聞こえる嘲りの笑いに怒り半分、安堵半分で腰を落ち着けた。

パニックで真っ白になっていた頭も、一気に血の気が凍るほど下がった為に、
非常に冷静になっていた。

「テチ…(ガチガチ)な・ナニテチィ…あれはナニテチィ…クサイテチィ」
「ナ・ナカマテチ…クサイナカマテチィ…あんなにイッパイ居るテチー(ガチガチガチ)」
「怖いテチィー、みんなワタシ達を見ていたテチ…ご主人様居ないテッチィィィィィ(ガチガチ)…クサイナカマばかりテチィ」
「ココドコーォォォォ!!ドコテッチィィィィ!!ご主人様ァァァァァァァァァァァァ!!テェェェェェェェン…」

ガチガチと歯を鳴らすほどに震えながら4匹が固まってミーを見上げる。
流石に、一番下のメー以外は、恐怖にも糞を漏らしては居ない。
メーも、多少の事では漏らさないだけに、相当の混乱…混乱からの恐慌に陥っている。

ミーは、抱き合う4匹を包むように手を広げて包み込む。

「安心するデス、思い出すデス、ワタシ達はご主人様に期待されてココで暮らすデスゥ
 思い出すデス…ママがうっかりして皆を怖い目に合わせたデス」

「イヤデヂィィィィィィ!!!怖いデヂィ!ご主人様ァァァァァ!ご主人様に助けてもらうデチィィィ!!」

一番大きくしっかり物のはずなキーが目、鼻、口から不恰好に水分を吐きながら、ミーの服に顔をうずめる。
服を千切らんばかりの力で握り締めている。

「帰るデチィ!ママ!ご主人様のお家に帰るデチィィィィィ!こんな場所はイヤデッヂィィィィ!スグ帰るデチィー」

どんなに賢くても、パニックが恐慌のレベルに陥ってしまうと簡単には記憶も正気も取り戻せない。


「テププププ…テキャキャキャキャ…」

微かに外から笑いが漏れる。
どうやら、興味を引かれた連中が聞き耳を立てているのだ。

この家の壁は、かなり厚い部類なため容易に声が漏れない。
その為、聞き耳を立てられても会話が内容まで聞かれる心配は無い、
しかし、外では仔実装たちの激しく泣く声に興味を惹かれる連中が、泣き声が大きくなる度に大声で笑っているのだ。

ミーは焦った…これ以上狼狽する声を聞かれたら、ナカマ達は自分達が弱いと思う。
あの戸を叩く音がし始めたらワタシ達はおしまいだ…死ぬまでここから出ることが出来ない。
ワタシが寝坊してしまった為に…そして、慌ててしまった為に…
この仔達にもこんなに怖い思いをさせ、命の危険まで呼び込んでしまった。

彼女はなんとか”急速に”この場を治めようと、懸命に囁いて頭を撫でる。

「怖いテチィィィィ…お家に帰るデチィィィィ…クサイクサイ!あいつら居るデチィィィィ」
4匹はメーの、本来は野良より遥かに匂いの少ない糞の臭いにすら過敏に反応して、
ナカマが側に居ると思い込み震える。

4匹があらんばかりの力で服を握る。
ついでにミーの肉も捕まれ、ある程度伸縮自在とはいえ、痛みを感じるほどの力で抓られている形だ。

宥めるだけではスグに泣き止ませるのは無理だ…。

「静かにするデス…泣くとあいつらがお家に入ってくるデス」
ミーは脅かす事で沈めようとした。

「「デビァァァァァァァァ…お家!お家!帰る!帰る!ご主人様ァダズゲデェェェデチィィデビェェェェェン!!!!!」」

事態はさらに悪化した。
4匹分の、それも特大の泣き声が、丈夫な部屋という空間を震わせ響いている。
ミーには原理は判らないが、それはまるで音の割れた、質の悪いスピーカーの様な状態だ。
ただ、音を聞きに聞き耳を立てる連中を呼び寄せてしまう事だけはミーにも判った。

焦るミー、
「だだ・大丈夫デスゥ!しっかりするデスゥ!ご主人様の教えを思い出すデス!思い出すデスゥ!」
仔実装に負けない大声で、しかし怒鳴るわけではなく、しっかりと安心感を持たせようとする。

「「帰る帰る帰る!!お家お家!!ニンゲンニンゲン!ニンゲンを呼ぶテチィィィィィ」」

まるで逆効果だった。
完全に恐慌を通り越している仔達は、ご主人様の言葉に反応して、
兎に角助けを求める声を上げる。ご主人様ではなく、ニンゲンという物ならばとにかく縋り付きたかった。
人間=安心の直情的な計算しか出来ない状態だった。

頭では野良と暮らす意志を固めていた仔達も、頭が真っ白になった上に、
実際に野良を大量に目の当たりにした恐慌で全てが吹き飛んだ。
常に安全な距離を置いてしか野良と接していないミー達には、
もし間近に寄ってきても、その時は常に飼い主が居て野良達から守ってくれた。
その安心感がないと、恐ろしく脆かった。

ブビブビ…我慢していたピーもポーも盛大にシルクパンツを膨らませる。
伸びにくいシルクパンツは糞の勢いで自然に下にズレ、床に糞と共に零れ落ちていく。
最後まで耐えていたキーも漏らしてしまう。
4匹もそして、ミーも、仔達が盛大に噴射した糞の”おつり”で糞にまみれていく。

「「デピィィィィィィ!!あいつらキタデチィ!ニンゲン!ニンゲン!
  ママも呼ぶデッヂィ!!助けてニンゲン!助けてニンゲン!」」

その我が仔の叫びにミーは、混乱から怒りを抑制できなかった。

「何でことを言うデスゥゥゥゥゥゥ!!(バチィン!)
 ご主人様を”ニンゲン”などと侮蔑するとは何事デスゥゥゥ!!(バチィン!)
 それは絶対に口にすることが出来ない汚い言葉デスゥ!!(バチィン!)
 そんな言葉を使うのはワタシの仔では無いデスゥ!!(バチィン!)」

ミーにとって身体にしみているのは生活態度である。
そのミー達にとって、人間は、ご主人様、お客様、ニンゲンさんまでが許される範囲だ。
アクセントの違いで変わるが、見知らぬ人間に対して”ニンゲン”と呼び捨てにするのは飼い実装では標準的に使われる。
野良ではある種敬語に等しい。基本的に侮蔑するときにはクズやカスという汚い言葉が付くからだ。
それでも、本能から敬語に慣れたミー達にはニンゲンだけで切ってしまうのは、とてつもなく汚い言葉である。
しかも、仔達は、最も許されない”短く切ってンにアクセントを付ける”野良と同じ口調を連呼したのだ。
それも、一番尊敬語を使わなければならない飼い主に対してである。

しかし、そう感じているのはミーの錯覚に等しかった。
確かに8世代の厳しい躾で、それは強力に本能を書き換えた。生まれた時から大人しく礼儀を身に着けやすい。
しかし、実装石として存在する限り、書き換えても残る本能もある。
本来の本能が存在しなければ、実装石は精神が不統合で自重崩壊してしまう。
そして、2重化した本能のどちらを固化するかは、実装石個体ごとの経験によるものだ。
それには、仔達はまだ未成長なのだ。

仔達は、パニックの真っ白な頭で、とにかく叫びやすい言葉で救いを求めていただけなのだ。
心では、あの飼い主に懸命に救いを求めたのだ。

ミーは次々に振りかぶったビンタを浴びせていく。
仔達はキレイに吹き飛ばされていた。

既にミーの半分以上の大きさになっているキーはまだ頬を腫らし、鼻から体液を噴いた位で救われた。
しかし、ピーとポーは鼻血のみならず口を切ったのか体液を口からもたらし、頬は腫れずに陥没していた。
1/4もないメーに至っては、首が90度回転し、吹っ飛んだ衝撃で目が飛び出し、泡を噴いていた。

「痛いデヂィィィ!ママ!ママがぶったデチィ!!デァァァァァァァァァァァ…」
「ママ…ヒドイテチィィィ…お顔…お顔が…テェェェェェェェェェンテェェェェェェェン」
「メメメ・メーちゃんが死んじゃうデチィ!!ママが殺したデチィィィィ!!!ワタシも殺されるデヂィィィィィ…」
「チ…テ…ペ…コポァ」

「デ!わ・ワタシはななななななんという事をしたデス!!
 メ・メー…しっかりするデス…ピー大丈夫デスゥ!?」
ミーは半死のメーを抱え上げると、ポーに手を差し出して近寄る。

「デチァァァァ!!助けて!こルされるテチァ!!ニンゲン!ワタシを助けてテチァァァァ」
ピーは、ミーから狂乱して逃げ、壁にぶつかるとバンバンと叩いて救いを求めた。
ポーもキーも、親に体が傷つくほどの手を上げられた事で、部屋の中を逃げ回った。

ミーは、そのピーを抱きかかえる。
反応の無いメーを床に寝かせ、暴れるピーを優しく包むように抱く。
ピーは懸命に抵抗し、抱くミーの腕に腹に噛み付いた。
「痛いデス!ピー!!噛むのは悪い仔のすることデス…噛むのは良くない事デス
 ご主人様に嫌われるデス…そんな姿を見たらご主人様が悲しむデス」

ぎゅっと抱きしめる。

ピーはバタバタ暴れるが、次第に抵抗が弱くなる。

”落ち着いてくれた…”そう思ってピーを確認すると、ピーはすっかり血の気の無い顔色で泡を噴いていた。

抱いてあやすつもりが、そのまま顔を胸に埋めさせ窒息させていたのだ。

ミーは、グッタリしたピーを床に置くと、”この状況で大人しくさせるにはコレしかない”と意を決した。
幸い、ポーもキーも、部屋を駆け回ってミーの行為を見ていない。




しばらくして、部屋は静かになった。
聞き耳を立てていたナカマ達も、静かになった事で去って行ったようだ。

部屋の床には、4匹の動かなくなった仔達が横たわっていた。
その仔の前で、ミーはガクガクと震えて腰を落とした。

自分は最後まで、どうしたらいいか判らなかった…
なんと弱いのだろう…
なんと親としての資格が無いのだろう…

「ワタシはご主人様との約束が守れなかったデス…ワタシのせいで仔達が死んでしまったデス…
 ご主人様が悲しむデス…何と言う事をしてしまったデスゥゥゥゥゥゥゥ」

糞の匂いが漂う部屋で、ミーは途方に暮れた。

動かない仔達を何度か揺すって「デェェェェ」と声をかける。
不意に立ち上がると、糞が飛び散った壁の写真から糞を拭い取る。
しばらく眺めていた写真を壁に貼りなおすと、ウロウロと何をするでもなく部屋を、仔達の周りをグルグルと歩き回った。

ピクッ!

突然、キーの肉体が痙攣を始める。
血の気の無かった顔が、徐々に血色が良くなる。
ミーは慌てて、キーの元に駆けつける。

ムクッ…

キーが顔を上げる。

「テチッ…ママテチィ…ここはドコテチィ!?」

見れば、ピーもポーも、変形していた顔が、まるでパンが醗酵する様に膨らんで戻っていく。

小さいメーすらピクピクと身体を震わせている。
ミーは、慌ててメーの首を正しい方向に戻し、衝撃でやや飛び出した目玉を押し戻す。


「「ママー、オナカペコペコテチュー!!ご主人様はドコテチィ?
  テチァー!クサイテチィ…ママ、お部屋もワタシもウンチまみれテチィ」」

仔実装達は、呆気なく仮死状態から蘇生していた。
確かに実装石は偽石さえあれば、身体を大きく欠損しても再生する事すら可能である。
前日まで十分に栄養を取っていたため、偽石に栄養が十分に行き届いていたのだ。
栄養を浪費する肉体的な損傷も少なかったのも幸いした。

身体が小さく、損傷も酷かったメーも、まだ嵌めたばかりの目に違和感があるのか、
キョロキョロと辺りを見回しながらも徐々にチョロチョロと歩き出す。

しかし、飼われている事でそれを認識する機会の薄いミーは驚いた。

しかも、仔達は、前後の記憶を完全になくしているようだった。


ミーは機転を利かせて、仔達を宥めると、飼い主と別れたところまでは正しく、
今朝の事は、何故かみんな気を失っている間に部屋を荒らされたと装飾した状況説明を施し、
汚れた部屋を掃除させ食事にする。

既に時間は夜になっていた。

ミー達は、汚れた新聞紙を捨てるために家の外に出る。
夜になって、周りの実装石の姿はまばらだ。

ミーは、そこで飼い主の言葉を思い出した。

ミーは、糞に汚れた新聞紙を自分達の家の横にばら撒いて捨てた。

「クサイウンチ、こんな所に捨てたらお部屋も臭うテチィ…」
「ご主人様の言葉を思い出すデス…外のナカマ達にワタシ達が飼われていることは知られてはいけないデス
 まして、お迎えに来てくれるなんて知られてはキケンデス」

そうしてゴミを捨てたミー達は、お風呂の準備をして闇の公園を歩く。

散歩には来ているので、公園の配置は理解していた。

水場は3つ…
遊具近くの水道、トイレ、そして、公園敷地外、すぐ横を流れる小さな川である。

水道はナカマの注意を引く、トイレは夜でも出産の利用者が多いし、マラも獲物を求めて近くに居る。
ミー達は川まで歩く事にした。

幅が2m程の小さな川だ。
川の流れは日々変化し、今日はそんなに流れも速くない。
草が生い茂り、蛇行する流れの中で、所々に流れの緩やかな場所があった。

周りにナカマの姿は無く、月の明かりだけが水面を照らす。

ミーたちは少しでも茂みのある部分を選んで服を脱いで準備する。

まずは石鹸を渡しあいながら、服を洗濯する。

「暗いテチィー、寒いテチィー」
「これがお外の生活デス…我慢するデス…こうしてお風呂に出来る機会も少なくなるデス」

そう宥めながらも、ミー自身も頭の中で考えた事と現実の差の大きさに目が眩みそうだった。
散歩にでている事で、外の状態は想定できるという甘い考えがあったのだ。

ここには、本当に気温の差が無く風のない部屋とは大きく違う。
部屋の中では暑くなれば涼しい風が吹き、寒ければ暖かい風が吹く。

今までは、確かに男の部屋は常に贅沢に空調設備が整っていたわけではない。
小さな扇風機と小さなセラミックヒーターだけがミー達の為に与えられた設備である。
それでは、男の居ない間は確かに厳しかった。大きな扇風機やファンヒーターは男が居る間しか使われない。
でも、何も無いよりは、小さいながらも常に使える設備で涼んだり暖を取れるのは恵まれていた。
その部屋の中ですら暑さにダレたり寒さに凍えて、コレが四季の厳しさと思っていたミー達には、
この4月の昼と夜の気温差ですら信じられない変化である。

さらに、望めばお湯がでる人間の部屋とは全然違う。
夜なのに明るく…自分たちの都合に合わせて変化する明かりがない。

真っ暗で、寒い風が肌を舐めていく。
季節はまだ春の名残があり、むしろ、夜でも徐々に気温は上がって過ごしやすい。
しかし、都合の悪い風に慣れていない、ミー達には不快で仕方なかった。

「ウンチ落ちたテチィ!でも恥ずかしいテチィー、ワタシがウンチまみれにされるなんて…
 もしご主人様に見られたら嫌われてしまうテチュー」

服が洗い終わると、流れの緩いよどみに身を浸す。

「気をつけるデス…ドコに深いところがあるか判らないデス
 岸から離れてはダメデス
 とくにメーは慣れないうちはちゃんと岸に手をつけて探りながら身体を浸けるデス」

「ハ・ハイテチィ…ママ…つ・冷たいテチィ」

それでも、家族で仲良くはいる風呂は気持ちが良かった。
特に今までにないほど汚れているだけになおさらだった。

小さな容器に入れて運んできた、あのヴィダルデスゥ〜ンのプレミアムシャンプーとリンスを使えば、
その寒さも冷たさもひもじさも寂しさも吹き飛ぶ。

「「テチューテチュー♪アワアワ、ツルツル、いいニオイテチィ〜♪」」
「浮き輪を持ってくれば溺れる心配も無かったテチュ♪今度はちゃんと持ってくるテッチュー」
「浮き輪重いテチュー…」
「こうしてお外でお風呂もたまにはいいものデス〜」
ブラシで5匹は輪になって洗い合いをし、きれいになった事を確認して水から上り身体を拭く。

「「テリャー!やっぱり寒いテチィ!」」

風に当てられ、ガタガタ震えながらタオルで身体を拭き荷物をまとめる。
タオルに着替えの下着、小さな容器に移したとはいえ、シャンプーにリンスを持ち歩けば実装石にとっては大荷物だ。
ミーは警戒して、スグに身動きが取れる様にとリュックやポーチも外して最低限の荷物で行動した。

それでも、帰りの道は遠い。

「暖かい風がいいテチュ…ご主人様の元に帰りたいテチュ…明日はきっと”半年”なんて過ぎているテチィ!
 ママ!こんな所では待てないテチィ!ご主人様を迎えにいくテチュ〜♪」
「そうテチュそうテチュ、ご主人様きっと寂しいテチュ♪ワタシ達の元気な姿を見せて”やる”テチィン♪」
「もう、イッパイガマンしたテチュ!半年テチュ!半年テチュ!暖かいお家に帰るテチィー」
「お風呂に、どらいやー、暖かお部屋で幸せテチィィィィィ、ご主人様がワタシ達なしで暮らせないテチィ、迎えにいくテチィ」

「半年はまだまだデスゥ…ちゃんと我慢出来ないとご主人様は悲しむデス。
 あのお家に戻ってもきっと誰も居ないデス…。
 でも、ご主人様はきっとワタシ達の事を思っていてくれているデスゥ…我慢するデス」

ミーは、そう言いながらデスゥ…と小さくため息をつく。
どうしたのだろう…あの仔達が…あんなに大人しくて物分りの良かった賢い仔達が何か変わった気がする。
だが、何がどう変わったのかは実装石のミーにははっきりと判らなかった。
それに、それ以上の心配事がミーにそれ以上考えさせる事をしなかった。

想像以上に自分達が野良たちと生活していく事は難しいと感じた。


それが、野良になるという事の怖さであるとは、まだ気が付いていない。
生きることと、同時に生きる以外のことを、心の端にでも考えられる余裕がミー自身にあった。


家に戻ったミーは、カレンダーに1日の印をつける。
丸の付いている日までは、まだ、遥かに先の事である。

明日こそは、ゴハンの取り方を学ばなければならない。

前途多難にして、日が過ぎ去るのはミーにとっては長すぎるのであった。
だが、飼い主の男のことを思えば、ミーは耐えなければならないと思った。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

長い雨… つづく

■感想(またはスクの続き)を投稿する
名前:
コメント:
画像ファイル:
削除キー:スクの続きを追加
スパムチェック:スパム防止のため8773を入力してください
1 Re: Name:匿名石 2023/08/29-23:33:03 No:00007898[申告]
踏み潰したい仔蟲ちゃん達♡
戻る