「皮蛋」 遠くで鳥の鳴く声がする。空は今日も高く晴れ渡り、絶好の農作業日和だ。 田舎暮らしを始めて数ヶ月。近所にコンビニ一つないどころか 裏山にタヌキが出没するような環境にもようやく慣れ始めてきた。 最初は失敗と困惑続きだったが、近所のご老人達の助けもあってどうにかやっていけている。 休みがまともにとれない仕事と、ギスギスした人間関係に嫌気がさしてドロップアウトしたのだが 安らぎに満ちた環境に少しずつ人間らしさを取り戻す心地だった。 しかし、そんな新天地にも招かれざる客は来る。実装石だ。 元々土地に住み着いている山実装は警戒心が強く、めったに人里に降りてこないので問題を起こす事はない。 だが外部からやってくる実装石は別だ。我侭放題の末、持て余した飼い主に捨てられた元・飼い実装や 遠くの町から流れてきた(おそらく、トラックにでもこっそり乗り込んでやって来たのだろう)野良実装は 人に慣れており、生き抜くための余計な知識も多分に持っていた。 農作物を荒らしたり、民家に忍び込んで食物を盗み食いしたりと悪行を働き、住民達を困惑させる。 被害は年々増えてきつつあったが、過疎化も激しい村では大きな対策も打てず、手をこまねいていた。 今日捕まえたのもそんな糞蟲だった。 俺は朝から畑仕事に精を出し、自分が食べるに足る程度の菜園を耕していた。 普段は別の仕事をしているが、折角田舎に住んでいるのだから直に自然に触れていたい。 赤々と染まったトマトや目の覚めるような緑色の胡瓜を収穫し、眺めるだけでも心が安らぐ。 今日はこれを使ってサラダでも作るとしよう。 家に帰ると、引き戸が開けられていた。 隣りの(といっても、100m程離れているが)お爺さんでも遊びに来てるのかと思ったがどうもおかしい。 畳の上には土で汚れた足跡と緑色の染みが点々と付いている。 染みは居間のテーブルの上を行ったりきたりした後、台所の方へとまっすぐ続いていた。 テーブルの上においてあった煎餅は僅かなカスを残して綺麗に無くなっており それを見るだけで暗澹とした気分になったが、ひとまず台所へ向かう。 台所は最悪の糞市場と化していた。 忍び込んだ実装は多少知識の有る野良実装だったらしく、冷蔵庫を苦もなく開けて中の食料を食い荒らしていた。 ここは田舎という事もあり、食料を補充する時は隣りの町に買出しに行くのが常なのだが 運の悪い事に、ちょうど数日前に肉や菓子の類をタップリ買い込んできたばかりだった。 炒めて豆板醤とタレで頂こうと思っていた鶏肉も、ちょっと奮発してすき焼きをするために買った牛肉も 実装石は片っ端から喰い散らかしていた。調味料棚から味噌を引っ張り出してきて、 文字通り味噌も糞も一緒にしてガツガツと喰らっている。 その足元では数匹の仔実装が食べカスを拾っては口にし、歓声を上げていた。 「テッチテッチ」(肉を咀嚼している) 「テッチャァー! ママ、これサイコウにおいしいテチィ!コレなんてたべものデチ?」 「コレはお肉デスゥ。昔ニンゲンの家に住んでいた時には、美しいワタシは毎日これを食べていたデスゥ」 「ママすごいテチュ!マイニチさいこうテチュ-!」 「おニクおいしいテチー!ワタチもマイニチおなかいっぱいコレがタベタイテチー!!」 「大丈夫デス、これからはココのニンゲンを奴隷にして毎日用意させるデス。毎日お風呂に入って髪の手入れもさせてやるデス、 毎日パンツも履き変えるからいつも清潔デス。デプププ」 「すごいテチー!ママ女王様みたいテチー!」 「テッチテッチ、テッチテッチ」(必死で肉を咀嚼中、味に感動する余り既に漏らしている) 排便を制御しようという意思すらないのか、親実装は食料を食べたそばから下着も脱がずにムリムリと糞を排出する。 親に習い、当然のように仔実装もパンコン状態だ。小さな下着から次々と糞がはみ出し、床を汚していく。 自分に都合の良い妄想を喚き散らしつつ、実装石は食料を次々と糞に変換していた。 あまりの事態に愕然としていたが、このまま放っておく訳にも行かない。 手近にあった梱包用のビニールひもを引っつかむと実装に近づいた。 実装石達はこちらに気付き、口々に喚き声を上げる。 「ニンゲン、遅いデスゥ!! ワタシが来てやっているのにもう食べ物が無いデス! さっさと新しく持ってくるデスゥ! 持ってきたらとっとと風呂の支度をするデスゥ。当然美しいワタシが一番風呂デス、お前は奴隷だから子供タチの後で残り湯を使うが良いデスゥ」 「そうテチ、早くするテチニンゲン!!早くしないとママがお前をブチのめすテチァァ!!」 「とっとと失せるテチュ!おニク持って来るテチュ!チププププ」 「テッチテッチ、テッチテッチ」(まだ咀嚼している) 彼我の力の差を全く認識しようとせず、傲慢極まりない台詞を吐く実装石。 都市での生活で実装石のタチの悪さは充分理解していたつもりだが、まだ甘かったようだ。 携帯のリンガルに表示される文を見ているだけでゲンナリする。なんでこいつ等はいつもこうなのか… とりあえず部屋を掃除しなければならないので、とっとと捕獲する事にした。 一匹ずつ捕まえてヒモでふん縛っていく。死なない程度にギリギリと締め付けてやったので 「テヂァァァ」と苦しげな泣き声を上げ糞を漏らすが、どうせ既に漏らしているから構いはしない。 声を上げられるのも鬱陶しいので全員の口にガムテープを張ってやった。 「ムームームゥー!ムムムムムゥー!」「ムッムー!ムムム-!」全員顔を真っ赤にして何かを言おうとしているが、全く言葉になっていない。 動けなくした実装達を庭先に放り出し、汚れきった家の掃除を開始した。 数時間後、ようやく家はまともな環境を取り戻した。糞の臭いはファブリーズを買ってきて片っ端から噴霧。 喰われた食料も買い足したので、とりあえずの生活には困らない。財布には結構な打撃だが。 それにしても、この糞蟲どもをどうしてくれようか。これだけの被害を出してくれた以上、五体満足で帰すつもりはさらさらない。 都会に住んでいる時ならハゲハダカにした上で腕の一本でも焼き切り、公園に放り出して地獄を見せてやる所だが この辺りにはそんなおあつらえ向きの場所はない。一体どうしたものか… 苦痛を与える方法をさんざん考えた末、友人から聞いたネタを思い出したのでそいつを試してみる事にした。 あれならかなり効くに違いない。材料はこいつらと粘土、塩、炭酸ナトリウム、消石灰、茶、木灰だ。 転がしておいた仔実装の一匹を拾い上げ、縄を解く。 折角なのでガムテープも取ってやると、早速テチテチと喚き出した。 「ニンゲンなにするデチィ!ワタチたちとママをおこらせないウチにとっととゴハンもってくるテチィ!ステーキとコンペ(以下省略)」 現状を理解しない脳味噌のユルさに呆れつつ、速やかに服を剥ぐ。水道から引いてきたゴムホースと石鹸を使い仔実装を洗ってやる。 最初は抵抗したものの、綺麗にされているのが分かると気持ち良さそうにウットリとしはじめた。 おおかた使用人に体を洗わせているつもりなのだろう。せいぜい今の内だけ夢を見させてやるか。 他の実装も順番に服を剥ぎ、水洗いをしてやる。 親実装は何を勘違いしたのか、デフーンデフーンと気色の悪い声を出し始めたが無視した。 一通り綺麗になった所で、今度は体の中を洗う。買って来たドドンパを与え、トイレで糞を搾り出したが 勿論これだけでは終わらない。総排泄口に指を突っ込み、内部から消化器を徹底的に洗ってやる。 「デチャァァァァァ!!!!!」「デデデデデデッスゥゥゥゥ!!!」と悶絶したが、容赦なく引っかいて糞をこそげ落とす。 実装達は血の涙を流し、口から泡を吹き出した。まだまだ先は長いのだから、この程度は簡単にパスしてもらわねば困るのだが。 洗い終わった奴等を一列に尻を向かせて並べ、気付かれないようにライターに着火。 半分気絶しながらデフデフ言っている親実装の総排泄口に火を近づけると、一気に焼き潰した。 「デデデギャゴギャギョベギャャギゴベギャァァァア゛ァア゛ア゛ア゛ァア゛ア゛!!!!!!!!!!!!」 まるでこの世の終わりのような悲鳴が響く。赤と緑の目から滝のように原色の涙が流れ、床に水溜りを作った。 通常だったら一瞬で糞を噴水のように噴出す所だが、ドドンパで糞抜きしてあるので当然何も出ない。 状況を把握して暴れだす前に、次々と仔実装の総排泄口も焼き潰した。 「テヂャァアァァァァアァヂャァァァァァァァ!!!!!!」 「テヂュェゥゥゥゥアェァァゥゥゥゥゥ!!!!!!!!!」 こちらも滞りなく総排泄口が焼き塞がれた。 残り一匹になった所で気が変わり、処理をせずに放っておく事にした。 この仔実装は食べるのに夢中で余計な事を言わなかった。助けてやってもいい。 逃げられないように輪ゴムを軽く巻きつけ、こちらが見えるようにして放置しておく。 折角だから、家族が何をされるか見せてやろう。 買って来た材料の中から茶を取り出して煮出し、残りをボウルに開ける。 茶ができたら今度はそれをボウルに注ぎ、ひたすら練り続ける。まんじゅうが作れる位になったら完成だ。 今度は実装の仕込みに入ろう。 針と糸を取り出すと、息も絶え絶えの親実装にやさしく話しかける。 顔に満面の笑みを浮かべつつ、「今の感想は?」と聴いた。 「デデズァァァ、デデデデデッギャギャギャアァズァァァァッズ!!!!」 (何て事するデスこの糞ニンゲン!!とっとと海より深く反省して山盛りのコンペイトウと最高級の肉を持って来て、 ワタシの前に土下座して品格あるワタシの糞を舐めるデズゥゥゥゥ!!!!!!!) つける薬もない。 あまりの糞蟲ぶりに感動すら覚えつつ、髪の毛を全て毟り取る。さらに上の口を針と糸で縫い付けてやった。 抗議しようにも声すら出せずムームー呻きだす糞蟲。そのまま糸で全身をグルグル巻きにしてやる。 自力ではまともに動く事すら出来ない芋虫の完成だ。 そこにさっき練ったボウルの中身を塗りつけてやる。「ムゥ?!」と妙な感触に妙な声で唸る親実装。 全身にくまなく(無論顔にも)厚い層が出来るまでたっぷりと塗りつけた。 残りの2匹にも同じ処理を行い、都合3体の粘土実装が出来上がった。どれももはや自分では動く事は出来ず、ピクピクと震えている。 このままでは呼吸が出来なさそうなので、鼻の部分にストローを2本差し込んでやった。 仕上げに表面におがくずをまぶす。もう一頑張りだな。 丁度良い大きさのカメに粘土実装を放り込み、それを地面に掘った穴に埋めていく。 震えながら一部始終を見ていた仔実装が、「なんてコトするテチー! 埋めたりしたらママ達が死んじゃうテチー!」と泣き喚く。 期待通りのリアクションにほくそ笑みながら最後まで土をかけ、空気穴用に節を抜いた竹を刺す。 これで完成。 実装ピータンの仕込みは完了だ。 友人が以前大陸に旅行した時、この方法で調理された実装を食べたんだそうだ。 粘土の強アルカリによって実装のたんぱく質が変質し、独特のコクを生み出すらしい。 特に仔実装ピータンは濃厚な風味があって、一度食べると病みつきになるんだと言っていた。 地面の下から僅かに「ムー!ムー!!」と聴こえる。カメの外の様子がおかしい事が何となく分かったらしく、 心なしか必死さの度合いが高まっているように思える。 より恐怖を与える為に、おまえらは地面に埋められたんだよと告げてやる。 うめき声がいっそう高くなった。 地面に生きたまま埋められ、声も出せず、身動きできないまま死ぬ。 世間広しといえども、これ以上の恐怖はなかなか有るまい。 強烈なストレスは実装の肉の質を高め、結果としてより美味しいピータンが出来上がる事になる。 実装石にとっては最悪の虐待料理だろうな。 丸1日ほど経ったら、空気穴を塞いでしまおうかな…と考えていると 足元から蚊の鳴くような声が聞こえてきた。残された仔実装が泣きながら何か訴えている。 「テスン、テスン…ニンゲンさん…ごめんなさいテチィ。 もうカッテにニンゲンさんのおウチにはいったりしませんから、 もうカッテにタベモノをとったりしませんから、 オネガイだからママたちをたすけてくださいテチ…テスン、テスン」 へえ。どうやらこいつには多少の知恵と、力関係をわきまえるだけの配慮があったらしい。 意外な事もあるものだ。 面白い。埋めた連中を助ける気はさらさらないが、代わりにこいつの命は保証してやるか。 最低限の躾(特にトイレ)をした上で雑用を手伝わせ、餌と住居を与えてやる。 仔実装が自然の中で生きていけるとも思えないしな。我ながら優しい事だ。 3ヶ月後にはピータンができるから、こいつにも食わせてやるか。 どんな反応をするか楽しみだ。 #

| 1 Re: Name:匿名石 2022/09/30-05:24:02 No:00006546[申告] |
| 実装食には無限の可能性があると思わされる一本 |
| 2 Re: Name:匿名石 2022/10/23-11:41:52 No:00006566[申告] |
| 共食いさせてやる! |