※実装服について独自設定があります 天然と養殖の実装パンツ 実装パンツは強靭さと伸縮性を兼ね備え、素材としての研究が進んでいる。 『週刊JISSOU』では、今回から2回に渡って、実装パンツ事情の最前線をお届けする。 * * * 第1回 野良実装相手の実装パンツハンター・トシさんの狩り トシさんはF県に住む自営業。 だが休みの日には公園に出かけ、実装パンツ狩りを行うこともある。 パンツを狩ると言っても変態的な意味ではなく、強靭で伸縮性に富んだ実装パンツを生地として使うために集めるのだ。 だが、いくら実装パンツが素材として優れていても、うんこで汚れていては価値は大きく下がる。 パンツを汚さない良蟲の、それも成体の大きく綺麗なパンツが極上品とされている。 「居ました…あれがここらでは一番行儀の良い成体実装です」 公園の隅でトシさんが指差したのは、身長50センチほどの穏やかそうな成体実装…仮にジソと呼ぼう。 ジソは数匹の仔を連れ、冬に備えてか木の実を拾っている。 仔も躾が行き届いているようで、みなジソの言うことをよく聞いている。 さて、トシさんはどうやって狩りをするのかと見ていると、ジソの方へ大胆に歩み寄っていく。 『デスッデスッ』 当然、ジソと仔たちは警戒して茂みに隠れてしまうが、トシさんは構わず腰を下ろし、ポケットからビスケットを取り出してかじり始めた。 『テチィ…』 『デシャッ!』 ビスケットに釣られて仔実装が茂みから出そうになるが、ジソに怒られている。 だが一匹の仔実装が、耐えられずに茂みから飛び出し、トシさんの方へ駆け出した。 『テチュー!テッチュテッチュ!』 「いいぞ、たくさんあるからな。たんとお食べ」 ペコペコ頭を下げながらおねだりする仔実装。 トシさんは仔実装にビスケットを与えると、茂みに隠れているジソたちに向かって手招きする。 「そこのお前たちもおいで。ほら、毒なんて入ってないよ」 確かに、ビスケットをむさぼる仔実装はただただ美味しそうな表情をするだけだ。 ジソも安心したのか、恐る恐るといった様子で仔を連れて姿を現した。 「さぁ、みんなにビスケットをあげよう。親のお前はこの大きなのがいいだろう」 『デスゥ!』 ジソはトシさんから一回り大きなビスケットを与えられ、ペコペコと頭を下げると嬉しそうにかじり始める。 そして…数分もするとジソ一家は全員ぐっすりと眠ってしまった。 「ビスケットには遅効性の実装ネムリが混ぜてあったんですよ」 トシさんはそう言って、眠りこけるジソの実装服をめくると、パンツの様子を確認する。 「うん、綺麗ですね。内側もほとんど汚れていない。これは当たりですね」 にこやかにそう言いながら、トシさんは手際よくジソのパンツを脱がせて袋に入れる。 ところで、仔実装の方はどうするのだろう? 「仔実装のパンツも綺麗なんですが、せっかくなのでこのまま成長するのを待とうと思います」 元来シモがゆるい仔実装の段階でパンツが綺麗なら、成体まで綺麗なままである場合が多いという。 そしてトシさんは、別の袋から取り出したパンツをジソに穿かせた…いったいどういうことだろう? 「これは市販の実装服です。この親実装に、パンツを盗まれたと思わせないために穿かせるんですよ。 パンツ狩りにはいろいろなやり方がありますが、今回のようなエサで釣る狩りの場合は人間に警戒心を抱かれると難しくなりますから」 トシさんは眠ったままのジソ一家が敵に襲われないように茂みに隠し、その場を後にした。 ・ ・ ・ 狩りが終わったところで、トシさんに狩りの魅力を聞いてみた。 「パンツ狩りの魅力?そうですねぇ…いい小遣い稼ぎになりますね」 トシさんのパンツ狩りはあくまで副業とのことだ。 狩りの醍醐味とかそういうのはないのかとも聞いてみたが…。 「ご存じだと思いますが、実装石ってあまり頭が良くないんで、上手くやった、みたいな達成感は少ないですね。 何度も失敗して完全に警戒されなければ、ですが。まあ警戒し出すと気性が荒くなって、 何かの拍子に糞を漏らしてパンツを汚すこともありますので、なるべくそうならないようにはしています」 なるほど…それで、わざわざ市販の実装服まで用意して、警戒させないようにしていると。 ところで今回の収穫はパンツ一枚だけだが、それはどうするのだろうかと聞くと、ある程度枚数が溜まったところで業者に郵送で送るらしい。 「実を言うと、私はこのパンツが何の役に立っているのかよく知らないんですよ。 素材としての価値があるとか聞いてますが、実際に何科に活用された話は聞きませんし、まだ研究段階なんですかね? まあ、私は小銭が稼げれば細かいことは気にしませんがね、ははは」 最後にトシさんは、先程ジソたちを隠した茂みの方を振り返り、言った。 「あの仔実装たち、行儀が良いまま成体まで育ってほしいものですね」 その眼差しには、仔実装の健やかな成長を願う優しさと同時に、ハンターの鋭さが確かに宿っていた。 第1回 おわり * * * 第2回 ふたば実装畜産の採パン石 今回はG県にある「ふたば実装畜産」を訪ねてみた。 ここでは食用実装石や労働石、はたまた燃料石など、様々な実装石を生産し、各所に出荷している。 「では、『サイパンセキ』の生産室へご案内します」 案内してくれるのは、入社4年目だという黒浦さん。 彼女の案内でやってきたのは、【第42採パン石飼育室】と扉に書かれた部屋。 なるほど『採パン石』つまりパンツを採取するための実装石ということだろう。 中に入ると、何十匹もの裸の成体実装が壁に固定されている。 いや、正確にはパンツだけは穿いていた。 『グモーッ!』『グムムゥ…』『モガモガ…』 成体実装たちは、部屋に入ってきた私たちを見て一斉に鳴き始めるが、口には太いチューブが挿入されていてくぐもった呻き声しか出ない。 また手足は壁に固定されているし、パンツはウエスト部分からチューブが挿し込まれている。恐らく総排泄孔に挿入されているのだろう。 「これは…?」 「こちら、当社で開発された採パン石飼育機となります。 口に挿入されているのは給餌用のチューブで、総排泄孔の方はパンツを汚さないように糞便を吸入するためのチューブです。 パンツを穿かせたままなのは……」 読者諸氏は御存じのこととは思うが、実装石が生まれつき身につけている衣服は、身体の成長とともに大きくなる。 原理については様々な研究がなされているが、皮膚から出た老廃物や細かな毛が偽石の力で再構成されているのではとも言われる。 つまり「身につけていないと成長しない」ということだ。さらに言うと、パンツ以外の実装服を脱がせているのは、 衣服の再構成に使う偽石エネルギーをパンツに一点集中させるためだそうだ。 「これから採パンを行いますが、ご覧になりますか?」 ぜひお願いしますと伝えると、黒浦さんは何やらタブレットで操作し始めた。 すると、壁から現れたアームが、成体実装たちの方へ伸びていく。 『ムググゥ!』『グモグモーッ!』『ムムゥーッ!』 成体実装たちは恐怖を感じたのか、激しく鳴き始めた。 黒浦さんが構わず操作を続けると、アームは成体実装たちの足の固定を外し、次いでパンツを次々に脱がせていく。 普通ならば機械に襲われる恐怖とパンツを奪われるショックで糞を漏らしているところだろうが、 総排泄孔のチューブのおかげでパンツは全く汚れておらず、綺麗そのものだ。 あっという間に採パンは終わり、黒浦さんの前には数十枚のパンツが積み上がった。 ちなみに成体実装たちはアームに捕まれてどこかへ運び去られていた。 「実装パンツは一匹から一度しか採取できませんので…」 黒浦さんはパンツを籠に入れながら、笑顔のままでそう言っていた。 ・ ・ ・ 採パンの後で、採取したパンツをどうするのか聞いてみた。 「強靭さと高い伸縮性を併せ持つ実装パンツは、様々な企業や研究機関で研究が進められています。 我が社はその研究材料の提供を業務としております。 また、天然モノの実装パンツと養殖モノの実装パンツの違いについても未だ研究途上であるため、 各地の実装パンツハンターから天然モノの実装パンツを買い取ることもしております」 前回のトシさんのようなハンターからの買い取りも行っているということらしい。 「実装パンツは汚れていない方が価値が高いですね。 ただ、汚れていないと言っても実装石が穿いていた時点で汚れているじゃないか、と言う方もいます。 確かにその通りだと思います。それでも、できるだけ綺麗なモノをということで、糞便で汚れていないモノが研究対象として珍重されます」 最後に、具体的にどのような利用方法が考えられるか聞いてみた。 「安価に作れるようになれば、柔らかい網などに使うという案があります。 また、衣服を失った保護実装の代用服や、飼い実装の装飾品など、実装アパレル産業での活用には期待できると思います」 なるほど、今後の研究に期待ができそうだ。 我々は黒浦さんにお礼を言って、ふたば実装畜産を後にした。 実装産業はまだ発展の余地がある、そう思わせてくれる取材だった。 第2回 おわり * * * 天然と養殖の実装パンツ おわり

| 1 Re: Name:匿名石 2026/10/06-08:47:17 No:00010076[申告] |
| 面白い
ただ、ここまでして採取した先の利用方法が何かの網に使えるかも止まりで あとは保護個体や飼い用の替えパンツ止まりなのが実装産業の限界を感じてむなしい |
| 2 Re: Name:匿名石 2026/10/06-09:03:39 No:00010077[申告] |
| 実装石に関わる全てがむなしいのはそうだが
はたから見たら無駄でしかない実装産業にすら騙され、搾取される実装の底辺さは 露骨な罵倒や虐殺とは違った趣きがある |
| 3 Re: Name:匿名石 2026/10/06-09:49:59 No:00010079[申告] |
| ·いくら穏和で賢い個体産でも生育環境や排泄口に接することによる汚れは避けられない
·中型動物サイズのものの限られた部位から生涯1回しか採集できないので羊毛のような生産性がない ·蚕の繭=絹の光沢、手触りのような素材価値もない 産業としての生産性すらゴミカスなのが実装 実装は謎存在だからいつかきっと謎価値発見大逆転デスゥというギャンブル その浪漫に生きる投資家から金を引っ張る研究所やそこから小金を貰うハンターの強かさという人間ドラマでもあるという妄想 |
| 4 Re: Name:作者 2026/10/06-11:30:05 No:00010083[申告] |
| まあ勢いで書いたから細かいこと何も考えてないんで粗だらけ穴だらけガバガバ総排泄孔なんだよね
でもそういう実装スクがあってもいいと思った |
| 5 Re: Name:匿名石 2026/10/06-12:11:08 No:00010086[申告] |
| ご本人が言われるならそれは全くそうデスゥ
実装石が酷い目にあってればガバガバでもネチネチ細かくても作者にしか分からない怪文書でも何でもいいデッスン |
| 6 Re: Name:匿名石 2026/10/07-00:18:19 No:00010099[申告] |
| 面白い、実装石は服を着るわけだからそれを利用した産業もあるわけだ
こういうスクは想像の余地があっていいね |
| 7 Re: Name:匿名石 2026/10/10-23:22:57 No:00010105[申告] |
| 強靭さと伸縮性を併せ持つ実装パンツ。実装服の中で最も有用な部位でありましょう。しかし疑問点がひとつ。それは本来の持ち主から離れた状態でもその強靭さと伸縮性が維持されるのかどうかという点であります。もしかするとそれは本来の持ち主に備わる偽石の力に由来するものかもしれないからです。実装パンツの研究においてはその辺りの検証も行なわれることを願っております。面白かった。乙です、素晴らしい! |