それはとても平穏で幸せな毎日のはずだったデス しかしある日を境に優しいご主人様の頭頂部が薄くなり始めたデス 実装石の本能が頭の中で激しく鳴り響くデス 髪の毛を失った存在はドレイの第一歩であり叩いて奪っていい対象デス ご主人様がハゲたということはドレイに落ちることを意味するデス 「お前どうしたんだ?そんなに俺の頭をじっと見て」 主人が優しく頭を撫でようと手を伸ばしてくるデス その手のひらを本能は拒絶したがるデス しかしこれまでの生活と絶対的な力関係から理性と本能が激しく衝突するデス 主従関係の維持と本能によるドレイ認定の狭間で胸が苦しいデス 必死に本能を抑え込んで笑顔を作るデス ご主人様がドレイならワタシがこの家を支配しなければいけないデス 恐ろしい野心とご主人様への恐怖が脳内でぐるぐると渦巻くデス 月日が経ち主人の頭は完全にツルツルのハゲになったデス 本能の衝動は日に日に強くなり頭痛が痛いデス 育毛剤と頭のマッサージの努力もまったく意味が無かったんデス 「ご飯だぞ~今日も大人しくてお利口さんだな」 本当なら服も剥ぎ取り分からせるべきデス しかしハゲたニンゲンはご主人様デス ここで暴れれば家を追い出され野良に落とされるかもしれないデス でもドレイに媚びを売るなど実装石の誇りが絶対に許さないデス 葛藤のあまり自分の服の裾をギリギリと噛み締めて耐えるデス 「顔色が悪いな……体調でも崩したか」 心配して顔を近づけてくるご主人様のハゲ頭が眩しく光るデス ご主人様はご主人様でもハゲはドレイデスもう限界デス ついに本能が理性の壁を完全に打ち破ってしまったデス ご主人様がソファでうたた寝をしている絶好のチャンスが訪れるデス 無防備に晒されたそのハゲ頭は完全にドレイの象徴デス 「思い知るデス!ハゲはワタシのドレイになるデス!」 叫びながらご主人様の顔面に飛びかかり激しく引っ叩くデス 「うぼふ!何するんだお前いきなり!」 ご主人様は悲鳴を上げて飛び起き反射的にワタシを突き飛ばしたデス 床に叩きつけられお腹に強い痛みが走るデス しかし怒りに狂ったワタシは立ち上がりさらに威嚇を続けるデス 「生意気デス!ハゲのドレイはワタシに跪くデス!」 ご主人様は呆然とした顔で呟くデス 「そうか……お前たちの生態は知っていたが俺がハゲたからか」 その視線の冷たさに本能の狂気が一瞬で凍りついたデス ご主人様は激昂して殴ってくることもなくただ静かに立ち上がったデス ご主人様は棚からなにか取り出しスイッチを入れ低く唸らせるデス その不気味な音に恐怖を感じて部屋の隅へと逃げ惑うデス しかし大きなニンゲンの力に敵うはずもなく簡単に首根っこを掴まれるデス 「ハゲが奴隷の階級なんだろ?ならお前がその立場になれ」 頭皮を削るような衝撃と共に自慢の髪がバラバラと落ちるデス 「デギャアアアア!ワタシの髪の毛が!ハゲになるデス!」 完全なツルツルのハゲ頭にされてしまい絶望で涙が溢れるデス 実装石の社会においてハゲはドレイデス 「これでお前も奴隷だな……いや俺の方が強いからお前だけが奴隷だ」 ご主人様は冷たく笑いながらハゲたワタシをケージへと放り込んだデス 本能が自分はハゲだからドレイと強制的に認識し始めるデス ご主人様をドレイにするはずが自分が絶対的なドレイに転落したデス 翌朝から始まった生活は想像を絶する地獄のドレイ生活デス ご主人様はハゲたドレイに相応しい姿とワタシの衣服を奪ったデス ハゲのうえにハダカ……ハゲハダカの完璧なドレイとしてワタシを床に這わせるデス 「床を舐めてピカピカにしろ」 本能が自分をドレイだと深く自覚しているため逆らう気が起きないデス ハゲたご主人様への憎しみは消え完全に恐怖の対象へと変わったデス そんなある日ご主人様に異変が起きたデス ご主人様の頭にふさふさの髪が戻って現れたデス 「デ……デデデデデデデデ!」 髪の毛がある人間は『絶対に逆らえない神のような上位存在』デス しかし自分は『ハゲたドレイ』であり目の前には『髪のある神』デス ワタシは泡を吹いて倒れたデス 「反省してるようだからお前の分のカツラも買ってきたんだが ……もうしばらくこのままでいいか」

| 1 Re: Name:匿名石 2026/07/14-02:50:29 No:00010000[申告] |
| 本能を本能と自覚できるだけ上等な個体か
ハゲしい理性との戦いに負けたのが残念だが実装故にそこを突くのも不毛なもの 反乱の可能性はここまでの目に合えば毛頭ないだろう 飼い実装としての生活に励んでほしいね |
| 2 Re: Name:匿名石 2026/07/15-18:59:13 No:00010001[申告] |
| ご主人様やさしい・・・
葛藤してたしそもそも悪い個体じゃないんだろうな |