タイトル:【虐】 あの世に行った実装石には2つの道がある
ファイル:赤と緑の選択.txt
作者:匿名 総投稿数:非公開 総ダウンロード数:131 レス数:0
初投稿日時:2026/05/23-15:03:00修正日時:2026/05/23-18:49:55
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赤と緑の選択



ミドリが目を覚ますと、そこは赤と緑のもやもやに満たされた、居心地の良さがありながらもどことなく威圧感を感じる空間。
目の前には、自分たち実装石と同じように右目が赤く左目が緑色の、緑色のドレスを着た少女が、立派な椅子に座っている。

「あの世へようこそ」
(ワタシは確か……お散歩中にゴシュジンサマとはぐれて、道を歩いていたらクルマがぶつかってきたデス……。
 物凄い勢いだったデス……あのクルマのせいでワタシはカナシイことになったデス……?)

飼い主とはぐれて迷子になったのは事実だが、その後ミドリが赤信号を無視して横断歩道を渡って轢かれたので、
正確には死んだのはクルマのせいではなくミドリ自身のせいである。
だが、そんなことは分からないミドリは、突然の状況に戸惑う。
そんなミドリの戸惑いなどお構いなしに、緑色の少女は厳かに告げた。

「お前はこれから生まれ変わるですが……お前にはふたつの道があるです。
 ……赤と緑の道です。どちらか選ぶです」

いきなり言われても訳が分からず、ミドリは混乱する。
だが、生まれ変わると聞いて、やはり自分は死んだのだと自覚した。
それなら受け入れるしかないと思い、少しだけ冷静さを取り戻した頭で疑問に思ったことを聞き返す。

『あ、赤を選ぶとどうなるデス?』
「地獄に落ちるです。地獄で罰を受けた後、実装石として転生するです」

地獄!どうして!?自分は何も悪いことをしていないはずなのに!
(ちなみにミドリを撥ねた自動車はハンドルを切り損ねてガードレールを破損させている。
 だが、それを告げても無駄なので緑の少女はあえて黙っている)

『地獄なんて嫌デス!それなら緑を選ぶデスゥ!』

赤を選んだらどうなるか、その衝撃があまりにも大きく、ミドリは緑の道の結果を確認する余裕がなかった。
地獄行きは嫌だし、地獄で罰を受けた後で実装石に転生するのも嫌だ!という思いに支配されていたのだ。

「ファイナルジッソー?」
『ファイナルジッソーデスゥ!』
「…………」
『………………』
「……………………」

長い沈黙。

「…………わかったです。では、緑の道を選んだお前はすぐに転生するです。
 ただし未来永劫……永遠に蛆実装に生まれ変わるです」

衝撃だった。
どうして蛆実装に生まれ変わるのか!?
実装石に生まれ変わるのは赤の道を選んだ場合ではないのか!?
(赤は地獄行きの後で実装石に。緑の道は即座に蛆実装(未来永劫)に……要はどちらを選んでも実装石に転生するのだった)

『う、蛆ちゃんなんて嫌デス!助けてくださいレフー……レッ!?レフー!レフー!』
「さぁ、新たに生まれる命として母胎に宿るです……」
蛆実装となったミドリの体が光に包まれ、消えていく。





……テッテレー!




眩しさにつぶっていた目を開けると、そこは見慣れた場所だった。
公園のトイレ。
野良実装の出産場所だ。

『生まれたデスね、さぁ、ママがナメナメしてやるデス』
『レフー?(ほ、本当に蛆ちゃんになってるデス!)』

元ミドリは、自分の体が粘膜に包まれているのに気づいた。
そして、とても大きな顔をした実装石が顔を近づけて舌を出してくる。

『レピャッ、レピャッ!(く、くすぐったいデス)』
『……ペロペロ……デデッ、この仔は……』

大きな母実装が、怪訝な顔でミドリを見下ろす。

『ナメても仔実装にならないデス。ナチュラルボーン蛆ちゃんだったデスゥ』
『レフレフ!(ワタシは蛆ちゃんじゃないデス!大人の実装石なんデス!)』

母実装はがっかりした顔で元ミドリを横にどけると、他の蛆実装を舐め始めた。
そして、粘膜を舐め終わると元ミドリの尻尾を摘まんでぶらさげ、他の仔実装と共にトイレを出た。

『仕方ないデス、トイレ穴で飼うデス』
『レフー!(トイレ穴は嫌デスゥ!)』

こうしてミドリは蛆実装として生まれ変わり、トイレ穴で生きることとなった。
始めはウンチを食うのを嫌がっていた元ミドリも、空腹には耐えきれずにウンチを食べるようなり……。
しばらく経ったある日。

『いたデス』
『レフ?(……外に出られるデス?)』
『さ、今日はこの非常食を食べてしのぐデスよ』『『『テチュー!』』』
『レッ、レピ!?(非常食!?嫌デス!やめてデスゥゥゥ!)』
『いただきますデス』
『————レビュッ!』

非常食として喰われて一生を終えた。





『……ハッ!?』

元ミドリが目を覚ますと、そこは赤と緑のもやもやに満たされた、居心地の良さがありながらもどことなく威圧感を感じる空間。
目の前には、自分たち実装石と同じように右目が赤く左目が緑色の、緑色のドレスを着た少女が、立派な椅子に座っている。

「あの世へようこそ」
『わ、ワタシはまたここへ来たデス!?』
「……おや、お前は緑の道を選んだ実装石です?」
『!? あ、あれは取り止めデス!赤の道が良いデス!』
「キャンセルは無理です。さぁ、蛆実装として生まれ変わるです」
『嫌レフゥゥゥゥ!』





……テッテレー!





元ミドリが目を開けると、そこは薄暗い空間だった。
産み落とされた元ミドリは粘膜に包まれたまま、動く床……ベルトコンベアに乗せられて移動している。

『レフ?(ここはなんデス?)』

気づくと、周りにも同じように大勢の蛆実装がいる。
みな状況が解かっていないのか、ニコニコしたり仰向けになったりしている。
どの蛆実装も粘膜に包まれたままだ。

『レプッ……?(あったかい風が出てきたデス……?)』

突如吹き付ける温風。

『ピャー!』『レフェェー!』『レヒィィィ!』

粘膜が乾き始め、周りの蛆実装たちが哀しみに身をくねらせて泣き喚く。
粘膜が舐め取られることなく乾いてしまえば、手足は伸びず仔実装になることができないからだ。

『レピェェェェェン!』『レフェェェェェェン!』『レピッ、レピッ!』

泣きじゃくる蛆実装たちはそのまま運ばれていく。
だが元ミドリは、ナチュラルボーン蛆実装だった時の経験により、粘膜を取っても仔実装にはなれなかっただろうと
何となく理解していたため、他の蛆実装よりは少しだけ落ちついていた。

ベルトコンベアで少し移動すると、白いエプロンと頭巾をつけた大人の実装石が並んで立っていた。
彼女らは運ばれてくる蛆実装を次々に摘まみ上げると、手際よくおくるみを脱がせ、前髪を毟ってコンベアに戻している。

『レピャー!』『レフゥゥゥ!』『レピィィィ!』

再び泣きじゃくる蛆実装たち。
元ミドリもまた、髪と服を奪われるのは嫌だったので必死に身をよじって抵抗した。

『レフッレフッ!(やめるデス!ワタシは蛆ちゃんじゃないんデスウ!)』
『抵抗しても無駄デス、どうせオマエたちは……おっと、これは聞かせちゃいけなかったデス』

白エプロンの実装石は口をつぐむと、元ミドリの髪と服を剥ぎ取った。

『レェェェェ……(オロローン、禿裸にされたデスゥ)』

禿裸にされた元ミドリは再びコンベアで移動し、円形の枠の中に入れられた。
同じ枠の中には10匹ほどの禿裸蛆実装が一緒に入れられている。

『レフ……?』

一体なにが起こるのかと不安になる元ミドリ。
と、枠の中に細かくカットされた野菜が入れられる。
ゴハンの時間かと、周りの蛆実装たちは禿裸にされたことも忘れて野菜を食べようとする。
そこへさらに降り注いだのが、ねばねばした液体だ。

『レピー!(一体何なんデスゥ!?)』

枠はそのまま冷凍庫へ移動していき……。

『レピッ————(寒いデ————)』

瞬間冷凍され、ふたばフーズの人気商品【油で揚げるだけ!野菜の入ったジソエビたっぷりかき揚げ】の完成だ。
この商品の特徴はジソエビ(食用蛆実装)の大半が生きたまま冷凍されていること。
なので、購入した客が熱した油の中に冷凍かき揚げを入れると……。

『レピャーーーーーーーーーッ!!!(熱いデスゥゥゥゥゥ!)』パキン





『……ハッ!?』

元ミドリが目を覚ますと、そこは赤と緑のもやもやに満たされた、居心地の良さがありながらもどことなく威圧感を感じる空間。
目の前には、自分たち実装石と同じように右目が赤く左目が緑色の、緑色のドレスを着た少女が、立派な椅子に座っている。

「あの世へようこそ」
『わ、ワタシはまたここへ来たデス!?もう蛆ちゃんは嫌デス!』
「……おや、お前は緑の道を選んだ実装石です?」
『お願いデス!赤の道にしてくださいデス!』
「キャンセルは無理です。さぁ、蛆実装として生まれ変わるです」
『嫌レフゥゥゥゥ!』





……テッテレー!





その後、カラスのエサにされたりスズメバチに食われたりネコのおもちゃにされたり人間の子供に踏みつけられたり
親指オネチャのプニプニが強すぎて潰れたり蚊に血を吸われて死んだりネズミにかじられたり実装薬の研究所で実験されたり
干からびたり溺れたり飢え死にしたり車のクラクションでショック死したり姉実装に面白半分に投げられて潰れたり
その他ありとあらゆる蛆実装の死に方を体験して……。

『……ハッ!?』

元ミドリが目を覚ますと、そこは赤と緑のもやもやに満たされた、居心地の良さがありながらもどことなく威圧感を感じる空間。
目の前には、自分たち実装石と同じように右目が赤く左目が緑色の、緑色のドレスを着た少女が、立派な椅子に座っている。

「あの世へようこそ」
『……デ、デプッ……またデス、また蛆ちゃんになるデス……。
 …………デ……デー……デーデー……』
「おや、壊れたです?知能が失われたのなら、ようやく蛆実装に相応しい存在として転生できそうですぅ。
 蛆実装に小賢しい知能があっても悲劇なだけです……」

緑のドレスを着た少女は小さく笑うと、精神崩壊した元ミドリに告げた。

「さぁ、蛆実装として生まれ変わるです」





……テッテレー!





「あの時、焦って緑の道を選ばず、『それまでと同じように』赤の道を選んでいれば、ナチュラルボーン蛆実装に転生することなく、
 粘膜を取られれば成長する普通の蛆実装として生を受ける事が出来たですが……残念だったですぅ。
 お前はもう、このまま永遠に蛆実装として生まれて死に続ける運命ですぅ」

赤の道を選べば、地獄での罰を受けると同時に記憶が消去されるが、普通の実装石に成長できる蛆実装として転生し、
緑の道を選べば、記憶を引き継ぐがその後はずっとナチュラルボーン蛆実装になる。
そんな『実装石のあの世』のお話でした。



終わり

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