【普通の飼い中実装チュチュ】 今日は仕事が長引いてしまった。 退社間際に「今日中の見積依頼なんて!」と思うと同時に、必要とされていると感じてしまう。 それも、一つのやりがいだと。 ……ダメな男にひっかかる時の感覚に似ている。喜んでどうするんだ、私。 「ただいまー」 玄関で帰宅の挨拶をすると、部屋の奥から「テスー!」と大きな鳴き声が響く。 ぽてぽてと歩いてくるのは、ペットの実装石。名前はチュチュ。 もう飼って1年半になる。 あの頃、私は自分の存在意義に自問自答するほど、精神的に参っていた。 過酷な営業回りの合間、癒しを求めて立ち寄ったペットショップ。 バックヤードから声が聞こえた。 「……あの実装って、今週で処分だっけ?」 店内を見渡すと、実装石のゲージは1つしかなかった。 この子が処分されるんだ。 ゲージに近づいて値札を確認すると、二度の値下げを経て、1万円まで下がっている。 人形のように隅に座っていたその子は、私を見上げて立ち上がり、目が合うと小さく頭を下げた。 ——ああ、この子、わかっているんだ。 目に諦観がにじみ出ていた。 「すみません。この子、ください。」 気づけば店員に声をかけていた。 少し驚いた顔をした彼は、下を向いて考え込んだ後、こう言った。 「ええと……確認なんですが、普通に飼うんですよね? ちょっと他の子達と勝手が違うので、ご説明します。」 人の言葉を理解し、リンガルという翻訳機を使えば会話ができること。 ただし、性格が難しく、飼いにくい生き物であること。 脆いのに、すさまじい回復力を持つ身体と、それを利用した痛みを伴う躾が必要なこと。 大きくなると増長する個体が多いため、成長阻害薬入りのエサを勧めること……。 腕がちぎれても、二日で生えてくるなんて信じがたかったが、その回復力を利用しなければ、上下関係を築けないのだと説明された。 ひととおり聞いたあと、最初の「普通に飼うんですよね」という言葉が妙に引っかかり、最後に尋ねた。 「ずいぶん前にペット実装種が流行ったらしいですけど……。いつも1匹ケージに入れているんですが、あまりポジティブな理由で売れることがなかったので。」 濁した言葉に、私はすぐ納得してしまった。 無抵抗で、すぐに治る小さな生物。虐めるにはうってつけだ。 けれど、心までは治らない。 諦観のこもる目に、自分を重ねてしまった私は直感した。 ほとんどの実装石は、鬱屈した人間に買われていくのだろう——。想像して身震いした。 ケージと首輪型リンガル、ごはんをセットで買うと、バレエのチュチュに似た服がサービスでついてきた。 だから、名前はチュチュにした。 こうしてチュチュとの生活が始まった。 それまでの実装石に対する認識は、ふれあい動物コーナーで見かけたか、公園の片隅で見たかもしれない程度。 だが、育てていくうちに認識は変わっていった。 トイレも覚え、鳴き声も控えめ。 リンガルを通しての会話では、お金や仕事、人間関係の愚痴までなんとなく理解してくれる。 「賢い子だな、もっと仲良くなりたい」と思わせる存在になった。 だから、今では普通の実装フードに切り替えている。 今は、大人と子どもの中間くらいだろうか。 鳴き声が「テチテチ」から「テステス」に変わり、お皿を運んだり、片づけを手伝ったりもする。 仕事で遅くなった日には、特に助かる。 そんなこの子のことを、私は本当に好きだ。 走ってきたチュチュを抱き上げ、ぎゅっと抱きしめてから、そっと下ろす。 私は一息ついて、服を脱いだ。 ——— ワタチは、人に愛されるために生まれてきたテス。 ママの顔は、よく覚えていないテス。 最初の人は、先生ッチ。 トイレの仕方やごはんの食べ方、生きていくために必要なことを教えてくれた。 粗相をすると叱られたけれど、ご主人様が喜んでくれると「よかった」と思えたテス。 二番目の人は、店員さんッチ。 はじめて会った時に「おわりの日」を教えてくれたテス。 「1年後の今日、ここにいてはいけない。悲しいことになってしまうからね」と。 毎日世話をしながら、「いい人に飼われるんだよ、早くご主人様が決まるといいね」と励ましてくれたテス。 そして三番目の人は、ゴシュジンサマ。 ゴシュジンサマ。ゴシュジンサマ。 チュチュと呼んで、抱きしめてくれる。 やさしい、やさしいゴシュジンサマ。 だいすきテス。 でも…でもね… ——— 「テッチャ! テッチャア! テッチィ! テステステッチィ!」(くっさ! くっせぇえ! もうムリテス! 吐くテーーース!ゲボりますッチィ!) 首のリンガルをONにして絶叫をあげるワタチ。 ワタチの顔に、はちみつとバターを塗ったおまたを押し付けていた手を止めるゴシュジンサマ。 スソガなんテス。 ゴシュジンサマはスソガなんテス。 優しいゴシュジンサマの唯一の欠点は、牛乳を拭いた雑巾でトイレ掃除をしたような、すえたにおいのおまたテス。 おまたの日は、ごはんが用意されてないのテス。 ワタチの大好きなはちみつと大好きなバターを、おまたにたーっぷり塗ってしゃぶらせられるッチ。 一日ごはんを食べていないワタチは、この汁を吐くわけにはいかないんテス。 今日まで、ワタチは我慢してきました。 「ヴォエエェ…テステステース!テッテェ!テッチン!…テーーース!テーーース!」(ヴォエエェ…テレビでみました!ゴシュジンはスソガなんですぅ!聞けよおおお!聞いてえええ!) 何事もなかったかのように力が込められ、藻掻くワタチ。 今日は、今日こそはわかってもらうテス。 好きとか嫌いとかを超越したにおいがあるんテス。 ウンチを練り込んだ実装漢方で気付けをする日々にバイバイテス… ワタチは渾身の力をこめて、おまたの穴に腕を突っ込んだテス。 「アッッ…なによぉぉぉお!私だってわかってるわよぉぉぉお!彼氏もみーんなそうやって私から逃げていったもん!」 泣きはじめるゴシュジンサマ。 知っていたんだ。ワタチはショックを受けたテス。 知っていてワタチに劇物を擦りつけていた。 おまたをぶち抜いてやるテス… そんな気持ちがふつふつと沸いてきたテスが、ワタチは可愛いから仕方ないッチね。 許すテス。 そして、ゴシュジンサマを傷つけてしまった事に気づいたテス。 「テステステース。テスウテスーン…ヴォヴォオオオ!」(ご主人様の事は大好きテス。でもくさいものはくさいテス…ヴォヴォオオオ!) ワタチは一生懸命、吐き気を我慢しながら、おまたに入った腕を抜こうとしたテス。 すると白くてブクブクした汁が、次から次に出てきて、溺れそうになったテス。 ほんとにほんとにくっさいッチ。もう……もう。 ワタチは覚悟を決め、一気に腕を引き抜きお顔をおまたにうずめたテス。 「ジュバアアアージュバアアアージュババババ」(うおおおおお!くっせぇええッチィイイ!ヂィイイヂィイイ!) 酸味と体液のしょっぱみとくさいくさい。 ワタチは涙を流しながらゴシュジンサマを絶頂まで導いたテス。 部屋には荒い息の音と、どことなく静かな雰囲気が漂い始めましたッチ。 いつもは気まずそうに、すぐシャワーを浴びるゴシュジンサマ。 今日はよろよろと身体を起こすと、やさしく抱きしめてくれました。 「ごめんね…チュチュ…オロロロロロロロ」 そして、ワタチの服に染みついたにおいと、自分のにおいの混じった激臭を初めて嗅いだゴシュジンは、ワタチの頭にゲボをしたテス。 その後、おまたの日は一週間に一回までにする事と、ごはんは用意して欲しい事。 時にはゲボを吐いてしまう事を条件に、ゴシュジンサマとは和解できたテス。 ワタチのいいにおいが混ざった瞬間、ゲボを吐いた事は不問としたテス。 いまいち納得いっていないテス。 そんなゴシュジンサマがワタチはだいすきテス。
1 Re: Name:匿名石 2025/09/30-00:25:12 No:00009811[申告] |
なんかいい話に見せかけてからのまさかのバター実装とはねぇ普通って人それぞれだからさチュチュどんまい
あと成長阻害やめたのが今後の火種にならなきゃいいが… ソレをするのは当実装がどんなに良個体でもその後避妊しないと付いて回る仔によって飼い主と実装自身が不幸になるのがほぼ確定するのが厄介 選別や躾って母実装やノーマル飼い主の負担考えるとしていい博打ではないのよね |
2 Re: Name:匿名石 2025/09/30-01:54:17 No:00009812[申告] |
手足のついたうんこがマンコ程度でひるんでんじゃねえぞオラア! |