「ゴチュジンサマ♡ワタシを見るデスゥ～ン♡」

実装ショップの大安売りは面白いおもちゃが安価で手に入って大変エンタメだ。
目の前の水槽の中でストリップもどきに興じる実装は知性こそ高かったが頭がピンクすぎた故に大安売り行きとなった経歴の持ち主だ。

「その動きしたら俺はどうなると思う？
」
「オチンポがムクムク反応するはずデスゥ～♡」

勃起の概念を知っておるらしい。
ショップのどこで知ったんだよコイツ。
ならばここは一つ……

「デデェ～♡愛しのオチンポとご対面デスゥ～♡」

ズボンを脱いだ俺の下半身を見つめ、ほっぺに手を当てて顔を真っ赤にし、フルフルと頭を振る色ボケバカ。

「デスゥ～ン♡デップウウウン♡」

スカートをチラチラさせたりケツフリダンスを踊ったり開脚したりセクシームーブはエキサイト。
通常実装ならここらでトリップしこっちの姿さえロクに認識しない妄想世界へ旅立つがしかし、
こいつの頭の良さはここでアダとなる。

「デ…？なんでオチンポ反応してないんデスゥ～？」

「エロくないから」

「デァ！？そんなはず無いデス！ワタシはエロいデス！ゴチュジンサマはきっとガマンしてるだけデスゥ！」

バッサリ行った一言に怒りパンコンしつつ猛反論の色ボケ。
先ほどの赤面とは別の意味合いで顔面を真っ赤にしながら怒りのセクシーダンスを踊る。
湿ったうんこついたパンツチラ見せしてセクシーのつもりの姿には哀愁が漂う。
しかしオチンポは依然無反応。

洗っていない状態だと近づけば仄かに牛乳っぽい悪臭が漂うデブのおっさんみたいな小人に勃起できる特殊な才能は俺にはないのだ。

「デヘェハァ……デェ……オチンポなんでシナシナのまんまなんデスゥ！？」

ものの数分ですっかり息を切らせている。
怒りの地団駄でオチンポに向けて涙の猛抗議。30センチの身体を小刻みに震わせて表情を歪めている。

俺は無言でスマホを手に取り、そこに適当なAV女優のヌード画像を表示する。
そしてそれをチラリと実装へ見せる。

「デアアアアアアッ！？！？」

叫びの根源は単にヌード画像へ向けられたものではない。

俺がスマホの画面を注視した事でオチンポが反応し出した事。
その相関関係を高度な認知力で推察できたが故に「自分はエロくない」を突きつけられた格好だ。


「デッデッ！ンデーッ！！」

ふと見ればぐるんぐるんと目を回してわけのわからない動きをする実装。
口角から泡を吹いている。
おそらく偽石にヒビが入ったのだろう。もう正気に戻ることはない。

俺はパンツとズボンを上げてチャックを締め、哀れなエロくないデブ小人の水槽に大分の水を霧吹きで吹きつける。

「ボァアア……」

呻きながらドロドロと溶けた肉塊と化していく刹那、
実装は縋るような目つきで仕舞われた俺のオチンポをぎょろぎょろと探し続けていた。

実装石は、チンポには勝てなかったよ。
AVで抜いてこよ。

終わり