タイトル:【虐観察】 飼い実装テヴェールの穏やかな日々 その1 はじめまして
ファイル:飼い実装テヴェールの穏やかな日々 その1 はじめまして .txt
作者:匿名 総投稿数:非公開 総ダウンロード数:578 レス数:3
初投稿日時:2025/06/14-16:09:22修正日時:2025/06/29-00:46:32
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飼い実装テヴェールの穏やかな日々 その1 はじめまして 
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『ご主人サマ、これからよろしくお願いしますテチ!』
元気いっぱい笑顔で挨拶し、ぺこりとお辞儀する仔実装のテヴェール。
ママに教わったとおり、これから自分のご主人サマとなるまだ幼い少女の秋穂に丁寧に挨拶する。 
テヴェールの鳴き声は、電子音声変換機能付リンガルが付属した首輪により、人語へと変換された。
秋穂はテヴェールをそっと抱き上げると、
「よろしくね!」 
と笑顔で頭を撫でてくれた。

これがテヴェールの、飼い実装としての日々の始まりだった。


テヴェールはショップで買われた個体ではない。
秋穂の母親が、ママ友 (熱心な愛護派)が里子に出していた仔実装を秋穂の誕生日プレゼントにと引き取ったものだった。
テヴェールの妹達も同様に、ママ友仲間に里子に出されていた。
この点について、秋穂の父親は内心懸念を抱いていた。
ペットショップの店頭に並ぶ仔実装達は、一部の例外を除き、ブリーダーによる厳しい躾を経た上で売りに出される。 
ブリーダーにより文字通り身体と心に徹底的にマナーと人間に対する服従心を叩きこまれないと、飼いによる恵まれた生活により増長して糞蟲化しかねないからだ。 
ブリーダーによる躾を経ていない仔実装が、果たしていつまで糞蟲化せずにいられるのか。
糞蟲化したら処分一択となるが、その時秋穂はきっと悲しむだろう。 
秋穂の父親は足元に侍るセントバーナードのバルクホルンを撫でながら、自身の懸念が現実にならないことを祈った。


秋穂の父親の祈りが届いたのか、テヴェールは大きな問題を起こすことなく日々を過ごしていった。
トイレも問題なくこなし、我が儘を言って飼い主一家を困らせることもない。
秋穂の求めに応じて遊び相手を務め、必要がなければ大人しくしていた。
秋穂の父親と母親に対しても、パパさん、ママさんと呼び慕い、礼を欠かすこともない。
バルクホルンとも仲が良く、二匹でボール遊びや昼寝に興じている姿は微笑ましさすら感じさせた。


テヴェールのこうした素行の良さは、テヴェールの母実装による教育と、何よりテヴェール自身の賢さ故だった。
テヴェールと違いブリーダーの厳しい躾を乗り越えて飼い実装となった母実装は、胎教時から自身が身に着けた飼い実装としてのマナーを娘達に叩き込んだ。
生まれてから里子に出すまでの間も、愛情を注ぎつつ、教育にも手を抜かなかった。 
それが我が仔の将来と安泰を約束するものだと信じて。 
テヴェール自身も長女として、妹チャン達のお手本になるようにと母実装の教えを頑張って身に着けた。
それが功を奏したのだろう。
当初は懸念を抱いていた秋穂の父親でさえ、テヴェールをそれなりに気に掛けるようになっていた。
現在のところ、テヴェールは母実装の期待を裏切ることなく平和な日常を過ごしていた。
ママや他に五匹いた妹チャン達と会えないのは寂しかったが、温かな家庭に家族として迎え入れられたシアワセに、テヴェールは仔実装ながら感謝していた。



なお、残念なことにテヴェールの妹達が辿った末路は悲惨極まりないものだった。
『ヂッ!?』
テヴェールと同じくらい出来の良かった次女は、引き取られたその日の内に首を捻られて殺された。 
死骸は潰された後でトイレに流された。 
引き取ったママ友は、付き合い上仕方なく受け取ったものの、端から育てるつもりなど皆無だったからだ。 
次女は母実装の教育の成果を発揮することすら許されなかった。

『捨てないでテチィ! 捨てたら嫌テチャアッ!』
同じく出来の良かった三女も、引き取られた直後に野良実装が多数生息している公園に捨てられた。
泣きながら元飼い主を追いかける三女の姿を、嘲笑を浮かべた多数の野良実装が舌なめずりとともに見つめていた。

『許しテチィ・・・。これからは良い仔にするテチィ・・・』
飼い実装になれたと思った途端に増長し、糞蟲化して飼い主をドレイニンゲン呼ばわりした四女は、虐待派に引き渡されて地獄の日々を送っていた。
髪と服を奪われて禿裸にされた挙句、両手足を折られてライターで全身を炙られ、食糞を強要された。
栄養剤に漬けられた偽石はだいぶ黒ずんでいるが、自壊するまでにはまだまだ時間がかかりそうだった。

『ここから出しテチィ!ワタチタチはゴミじゃないテチィ!』
『レフレフ♪』
蛆実装の六女とセットで里子に出された心優しい五女は、引き取られてから一週間足らずで生きたままゴミに出された。
五女自体は素直で聞き分けの良い仔だったが、問題は蛆実装にあった。
五女のお世話も虚しく所構わず軟便と悪臭をまき散らす蛆実装に嫌気が刺した飼い主は、殺す手間すら惜しんで五女達をゴミ袋に詰めこんだ。
『助けテチ!助けテチ!潰れて死ぬなんて嫌なのテチィッ!!』
『オネチャ、そんなことよりプニプニしてレフ〜』
ゴミ収集車に放り込まれて泣き叫ぶ五女とは対照的に、六女の蛆実装は最後まで脳天気だった。

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1 Re: Name:匿名石 2025/06/15-03:17:41 No:00009695[申告]
軽率に増える実装石の里子って色々分が悪いだろって思ったら
そもそも人間側が安直に押し付けられた故に受け入れ気が毛頭ないのがね、こういうのは本来手間暇かける上受け入れ側も覚悟するもんだろうから已む無しだが
さて第一段階を乗り切ったテヴェールに幸は続くのか
2 Re: Name:匿名石 2025/06/15-15:41:26 No:00009696[申告]
テヴェールはシアワセな実装石だね
次女と三女みたく出来が良くても処分されちゃうことだって珍しくないからなあ
3 Re: Name:匿名石 2025/06/15-15:56:04 No:00009697[申告]
興味の無い人に仔実装を押し付けるママ友さんは愛誤派の才能がある
それはそれとして2/3を良個体に育てたこの母実装は凄いな
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