タイトル:【愛】 蛆まくら中編
ファイル:蛆まくら2.txt
作者:匿名 総投稿数:非公開 総ダウンロード数:3586 レス数:0
初投稿日時:2006/09/06-01:24:53修正日時:2006/09/06-01:24:53
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あいつを飼い始めてから一週間たったが憶えたのは、ご主人様と自分の名前マクラだけだ。
糞は時々漏らす程度で、ある程度の改善は見えてきた。

ただ毎日こいつの立場を分からせる為に、躾をしているせいか、
俺の顔を見ると餌皿の陰に隠れ、脅えて俺の様子を見る様になった。

『マクラ!餌だぞ』

マクラは餌皿から顔を覗かせ、そろそろと這い出して来た。
家に来た頃に比べ、生意気な口も少なくなって来たが、
未だに一日一回位は、暴言を吐いて俺を怒らせる。

『何だ元気が無いな』
『ほれ、お前の好きなロールパンだ』

「レフゥ・・」

ロールパンを千切って水槽に置くと、マクラはぺちょぺちょと黙って舐め始めた。
おかしいな・・いつもなら餌だって言えば、飛びついて来るんだが。
俺が昨日、餌の時間にロールパン以外よこせとか言いやがったから、
画鋲で暫く止めて置いたのが効いたのか、それとも病気にでもなったか。

俺はPCの電源をつけて、いつものサイトを覗いた。
ここなら蛆実装の全てが分かるからだ、どれどれ病気病気と・・


蛆実装は基本的には実装石の出来そこないなので、実装石に比べあらゆる所が弱く出来ている。
人間が掛かる感染症も全て掛かってしまい、風邪一つであっさり死ぬ事もある。

細菌やばい菌にも非常に弱く、外敵以外で生き残った蛆実装の殆どは、
1年を待たずに感染症に掛かって死んでしまう。

蛆実装の服には、それらを守るかなり弱いが皮膜に覆われており、
服が無いと言う事は即、蛆実装の生死に関わる。
長く服を着ていないと蛆実装は精神崩壊を起こし、短期間で死に至る。

本来実装石はデタラメ構造の生き物で、あらゆる感染症も自分の持っている抵抗力で、
感染どころか逆に細菌すら自分の栄養に取り込み、病気で死ぬ個体は殆ど見られない。
細胞レベルで見ると地球上の生物では、頂点に位置していると言っても過言ではない。

『ふーん・・病気って訳じゃ無さそうだしな』
『どれ、掲示板で質問でもしてみるか』

掲示板を覗いてみると、掲示板は盛況で自分の蛆実装の写真を上げて、
それを他の奴が可愛いとか羨ましいとか、書き込まれていた。

結局ここは愛護自慢の喋り場になっている、俺からすれば馬鹿らしくて見ていられないが、
愛護の振りでもすれば、こんな奴らでも俺の質問に答えてくれるだろう。

俺はこう打ち込んでやった(私の愛する蛆ちゃんが最近元気が無いんです、
餌もちゃんと食べています、病気でもなさそうです、何が原因か分かる人いますか)

小一時間して開くと、掲示板にはかなりの答えが入っていた。
中身は俺が虐待をしてるだとか、栄養がどうとか、俺に対する中傷文で埋め尽くされていた。

偉そうなこった、実装石に虐待も糞も無いだろうに。
中傷文の中に、一つだけまともな意見が入っていた、それにはこう書いてある。

あなたの蛆ちゃんは、精神的に追い詰められています、
たぶん飼い主の愛情に餓えているんだと思います。
あなたは蛆ちゃんを、虐待もしくは淋しい目に合わせていますね。

私の経験でも、同じ状態になった蛆ちゃんがいます、
仕事が忙しく構ってあげない日が続き、久しぶりに水槽を覗いたら死んでいました。
餌と水は自動的に給仕されていましたが、あまり口をつけた様子はありませんでした。
感情を出さなくなったら、それがシグナルです。


成る程な、あいつ一ちょ前に精神病になってたのか・・
そういや餌もここに来てから、ロールパンだけしかやってない。
躾の一環とか言ってまち針で穴だらけにしたしな、ぷにぷにも最近は意地悪して忘れてたな。
俺は答えを書いてくれた掲示板の相手に、
感謝の文と自分のアドレスを入れ、返信をすると考えてしまった。

ここの掲示板の愛護派を見ていると反吐が出る、さりとて虐待派ってのも考え物だ。
俺は結局、躾とか言って虐待していたのだろうか、俺の顔を見るマクラの顔はいつも脅えた顔だ。

しかし躾けは躾だ、バカなマクラはおだてればすぐに調子に乗る。
やはり躾けは必要な事だ、糞の垂れ流し、最低限でもこれだけは躾けなければ。

俺はマクラの水槽の前に行くと、後ろを向いてじっとしているマクラを呼んだ。

『マクラァこっちへ来い』

マクラは相変わらず俺が来た事を察知すると、餌皿に隠れた。
餌皿に隠れて頭だけを出す、マクラにすれば隠れているつもりの様だ。

『何逃げてんだよ、ほらこっちへ来いよ』
『俺はスキンシップって奴をだなあ・・』

摘み上げようとすると、マクラは必死に短い手足を使って餌皿にしがみつこうとする。
短い手足では餌皿を掴む事も出来ず、餌皿をひっくり返した。

ガシャン・・

中身は何も入っていないから別に良いんだけど、脅えぶりは半端じゃ無いな。
つまみあげるとマクラは、俺の手でジタバタ暴れた。

「大人しくしてたレフ」
「針は怖いレフゥ!」
「痛い事はやめてレフ」

最近はいつも針の刑と言って、マクラにコイツを刺して躾をしていた。
急所は外して端っこに刺してたから、死なない程度に加減はしている。

俺はマクラを自分の机に置いてみると、マクラはキョロキョロと辺りを見回し、
何処かに隠れる場所を探している、机の上は物が何一つ無いんだよね。

面白いので暫く眺めていた、マクラは机の端まで来るとこれ以上行けない事が分かり、
端っこを延々と這っている、2週ほどした所で飽きたので俺は口を開いた。

『隠れる所は無い』
『俺が全部どかしたからな』

それでもマクラは俺から一番遠い所、机の後ろ角で震えている。
俺は少し頭にきたので、机の4角にまち針を刺した。
まち針は俺より恐ろしいんだろう、マクラは驚き机の真ん中に逃げてくる。

「レヒィ!」

マクラは俺の顔を上目遣いに見つめている、俺はマクラの体をひっくり返した。
ひっくり返され脅えているマクラのシッポに、俺は赤い頭のまち針で刺し止めた。

「レピャァア!」
「お尻いたい、お尻いたいレフゥゥ!」

俺はまち針をゆっくりと、奥まで差し込んで行く。

ズブブブ・・

マクラはまち針を外そうと、上半身を起こしてシッポのまち針を、何とか取ろうとする。
幾ら起こした所でまち針には届かない、この行為は躾で何度もやっているのに、
無駄な事がまだ分からない様だ。

俺はマクラの頭を軽くデコピンする、起こしていた頭を机にぶつけた。
マクラはそれでも文句を言わない、何かを話せばまたお仕置きが待っているからだ。
涙を流し俺を見つめ、下唇を噛み締め顔中に脂汗が光る、俺に無言で許しを請うているのだろう。

排泄腔から緑色の染みがじわりと滲んでくる、盛大に漏らせば即まち針の刑だ、
蛆実装では不可能に近い糞の垂れ流し禁止を、俺はマクラに義務付けていた。

別にマクラが何かをやった訳では無い、躾、いや勉強の時間なのだ。
ただ優しく教えてもバカなコイツでは憶えないので、痛みを一緒に覚えさせている。

『さあ今日は言葉遣いからだ』
『マクラも最近は色々憶えてくれて、俺も嬉しいよ」

『さて!朝起きたら、最初の挨拶は何て言うんだ』

マクラは目を大きく開き一生懸命考えている、汗をだらだらと流し始める、
間違えたら痛い目が待っている、それはマクラが一番知っている事だ。

マクラは答えが出ないようだ、俺は手に持ったまち針をマクラに近づけた。

「レフゥ!最初はなんて言うレフ!」
「知ってるけど言うのが怖いレフ!」

少しは考えた様だな、いきなりじゃ可哀相か、俺はヒントを教えてあげた。

『最初は、お、だ』

マクラは目を輝かせて答えた。

「おは・・おはようレフ」
「おはようレフ!おはようレフ!」

正解だよしよし、俺はマクラのお腹を優しく撫でてやった。
マクラも目を閉じて気持ち良さそうにしている。

『次だ!最後に言う言葉は何だ』
『これも最初は、お、から始めるぞ』

間髪いれずにマクラは答えた。

「何言ってるレフ?さっき言ったレフ」
「おはように決まってるレフよ」
「おはようレフ」

こんな簡単な引っ掛けに引っ掛かるとは、マクラの顔は正解と疑っていないんだろう、
ニコニコと笑みを浮かべ俺を見ている、そんな顔をしても間違いには違いが無い。
俺はまち針を掴むとマクラに近づけて行く、マクラの顔は一気に血の気が引いて行き、
その目はまち針をみつめ、悲鳴を上げて抗議をする。

「レヒィィィ!!」
「言ったレフ!言ったレフ!」
「答え言ったレフゥ!」
「酷いレフ!おかしいレフゥゥ!」

俺は無言でマクラの右肩あたりにまち針を指した、スブスブと差し込まれて行くまち針を、
マクラは恐怖の顔で見つめて、悲鳴を上げた。

「レピャァァァア!!」
「痛いッ!痛いレフゥ!」
「取ってレフ!お願い取ってレフゥゥ・・」

シッポに比べて上半身は痛みの感度が増すようだ、小さなマクラにしては大きな悲鳴を上げた。
半身を起こして小さな左手をぴこぴこ伸ばすが、まち針に触るだけで外す事は出来ない。
動けば動くだけ傷口に触れ痛みが増すだけなのに、
マクラは必死にまち針の丸い頭をぺちぺちと叩いた。

『答えはおやすみ、分かったな』

『次の質問に正解したら抜いてやる』
『こっちを向けマクラ』

「レフゥ・・」

俺の言葉を聞くとマクラは大人しくなった、一週間も同じ事をしている、ルールは憶えた様だ。

『次の質問は・・・』
『・・・・・・』

結局その日マクラは5箇所の穴を作って一日は終わった、
最初の頃は30箇所以上あけられ糞まみれだった。
最近は糞を噴出す事も無く、始めた頃から比べ格段の進歩だ。

俺はぐったりしているマクラの服を脱がせると、糞漏らしの検査をした。
抵抗する事も無く脱がせ確認をする、服には糞が滲んでいるが、これでも頑張った方だろう。
ウエットティッシュで、マクラの排泄腔を拭いてやるとマクラも気持ち良さそうだ。

「レフゥゥン♪」

俺は頑張ったマクラに、ご褒美をあげる事にする。
今まで家に来てからはロールパン以外は与えていない、金平糖を一個だけ与えた。

『今日は頑張ったな、ほらご褒美だ』

俺はマクラの前にコロンと金平糖を置いた。
最初マクラはこれが何なのか分からずにいたが、クンクンと鼻を近づけて俺の方を見た。

『何やってんだマクラ?』
「お前の欲しがってた金平糖だぞ』

「レッフゥゥン!」
「金平糖レフ!金平糖レフ!」
「始めて見たレフ」

DNAレベルでは憶えている金平糖も、見るのは初めてなのか?
マクラは興奮すると裸のまま、金平糖にむしゃぶりついた。

「あまいレフゥ」
「甘いの食べたの初めてレフ」
「ほっぺが落ちるレフゥゥン♪」

金平糖に夢中のマクラを後にして、俺はさっきの掲示板を覗いて見ると、
受信トレイに親切なアドバイスをくれた人から、メールが入っていた。



ID「」様  
 
はじめまして、ID「」こと「ミズキ」と申します。

丁寧なご挨拶ありがとう御座いました。
掲示板にて少し厳しくコメントしてしまいましたが、
実装石の事となると、どうしても押さえきれないのです。

気に障ったようでしたら、お詫びします。
あの時は、本当にそう思っていましたので・・・。
 
前置きが長くなりましたが、迷惑をおかけします。
これをきっかけに、実装石のお話でも出来たらと思います。

そもそも蛆実装の考えている事は・・・


メールには蛆実装を飼う時の注意事項や、どう接すれば健康でいられるのか、
蛆実装の考え方そのシステムまで、こと細かく書いてあった。
最後に自分のアドレスを書いて締めてある。

丁寧なメールだが、俺は何処かこのメールに引っ掛かる物があった。
実装石の本でも見たのか、体の構造まで細かく書いてある。

変だな・・愛護派なんてただ可愛がるだけで、自分に都合の良い事しか考えないものだ。
犬猫の例でも可愛がって邪魔になったら捨てる奴もいる、
無論全部の奴が、そうでもない事は知っている。

実装石に限るとそれも当てはまらない、そこら中で溢れている実装石は、
人間にとっては害獣でしかない、それをペットに飼っている奴を俺は信用できない。

蛆実装サイトの奴らも、俺からすれば気持ち悪い集団に見えた。
こいつらはペットの気持ちなんて考えてはいない、ただ懐いていれば可愛いだけなのだ。

ミズキと言うメールの相手も俺からすれば、サイトの愛護派と同じだと思っていたが、
メールには自分の実装石の事はおろか、愛情・・そう何かそう言う事がすっぽり抜けているのだ。

俺はこのメールの相手に興味を持ってしまった、
俺も自分の蛆実装を、可愛がるだけでは駄目だと思っている。

ちゃんとしたルールに従って、一緒に暮らせばお互いのトラブルも避けられる。
まあマクラからしてみれば、俺の存在は悪魔のように感じるかも知れない。
躾と称しての虐待も、マクラの糞蟲としての性格を変える意味もある。


机の上のマクラは金平糖を舐め尽くして、俺を見ている。
洗っておいた服にドライヤーをあて乾かすと、マクラに被せてやる。
洗い立てのきれいな服をマクラは喜んでいる、俺から見れば小さな喜びでも、
蛆実装のマクラにとっては、日ごろ過酷な中での安らぎの一時だろう。

「ふかふかレフ」
「気持ち良いレフ」

マクラを水槽に入れた、水槽には新聞紙が敷いてあり、新聞を千切って山にしている所がある。
マクラは慌てて千切った山に潜り込むと、不安げに俺の行動を監視している。

今はこんな状態だが、躾を憶えて行けば少しづつ環境を改善するつもりだ。
何かを憶えたら良い事があると憶えさせtれば、マクラの態度も変っていくだろう。

しかしそれにはマクラの矯正が成功すればの話だ、事実マクラは憶える事は憶えるのだが、
暫くすると忘れてしまう頭の悪さがある、俺も躾をしていて限界のような物は感じていた。


俺はミズキと言うメール相手に、お礼といま自分が行き詰っている事を書き込むと、
最後に自分の本当の事を書いた。

私は愛護派ではありません、躾の為なら虐待もしています、
べったりの愛護は私には向いていません、あなたは私に文句があるかもしれないが、
自分は変えるつもりは無く、軽蔑するなら好きにして下さい。


メールを送ると淋しい気もしたが、少しほっとした。
このままメールのやり取りをしても、いずれはボロが出てくる。
罵られて終わるより幾分かは楽だろう、それに俺はどっちかと言うと人付き合いが苦手で、
一人でいる方が安心する、マクラを飼っているのも、人と付き合うより楽だからだ。




あれから一週間が過ぎたが、マクラとの関係はあまり変らなかった。
相変わらず物覚えが悪く、改善もあれから行っていない。
未だに俺を避けるように隠れ、じっと監視を続けている。
メール相手からも連絡も無く、俺は完全に行き詰っていた。


そんな折ミズキから一通のメールが届いた。








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前後編じゃなくなりました、方向もなんか違った方へ・・・
頭空っぽにして書いてまして、なに書いてんだ俺って感じです。

後編では完結します。       













                 

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