ある日のこと公園を散歩していると、成体実装を肩車して歩いている男とすれ違った。 緑色ではない綺麗な衣服に身を包み肌つやもよい……かなり大事に育てられているのだろう。 しかしよく見ると、この実装石には右足が見当たらない。 野良か何かに襲われた個体でも飼っているのかな?と思っただけだった、この時は。 それから暫くしたある日のこと……再び同じ男とすれ違った。 男は前と同じように、成体実装を肩車していた。 肌つやも相変わらず良く、服も前とは違うが清潔で綺麗なものだ。 そしてやはり足がない……と思ったが、何か違和感があった。 その違和感の正体はない足が反対……左足だったことに気がついたのは、大分時間が経ってからのことだった。 これで男とすれ違うのも三度目だろうか……今度は意識的にじっくりと観察した。 足は……両方あるではないか……。 そして髪もよくよく見ると、ウイッグということが理解できた。 服もやはり前回とは異なる……察するに、この成体実装石は禿裸だ。 そして今回なかったのは……右腕だった。 しかし成体実装はよく懐いているし、本当に肌つやもいい。 肩車なんてしていられるのは、パンコンしないと飼い主が信用しているからでもあるだろう。 今までの流れから、次に会う時に起きているであろうことは予想ができた。 しかし理由までは思いつかなかった……。 四度目に男を見かけた時には、ついに我慢できずに話しかけていた。 やはりというべきか……その実装にないのは左腕だった。 「いやー私はこいつが大好きでしてね……それこそ毎日でも食べたいくらいに」 聞いたところによると、某実装料理店で活き作りで出てきたのを食べたところ その味にとても感動して、そのまま偽石ごと買い取って飼うことにしたのだという。 「一度で全部食べたら次がない…そう思えるくらいこいつは美味しいんですよ」 強靱な生命力が味の秘訣なのかは知らないが、活き作りの状態からここまで育てたのだという。 見上げた探究心と自制心の持ち主だと感心した。 そそに男は付け加えた。 一定のサイクルで痛みを与えずに『収穫』してるから今の関係があるとも。 「最後の最期には全部美味しく頂く予定です……当分先でしょうけどね」 決して虐待ではないが、単なる愛護でもない。 何か気持ち悪さを感じると同時に、責めていいものとも言いがたい。 どういった形であれ、男は最期まで責任を負うだろうことは疑いのないことだったわけで……。 とびっきりの愛情を込めて。 俺はいったい何を見せられていたのか……? 訳がわからないままに、男と成体実装……恐らく本当は禿裸の姿を見送った……。 そんなに惜しむ価値があるほど、禿裸は旨いのか? それともあの禿裸は別格なのか……俺には知る由もないことだった。 ただ……心に影が差すのを感じていた……。

| 1 Re: Name:匿名石 2023/10/01-19:03:10 No:00008070[申告] |
| これも一つの愛の形か |
| 2 Re: Name:匿名石 2023/10/01-21:45:45 No:00008071[申告] |
| 豆苗みたいな扱いしてるけど再収穫部分はは肉質が落ちないのだろうか |