~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ある町の実装石に広まった怖いウワサ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ●第1話● 夕暮れ時、遊び疲れたとある仔実装が、ダンボールハウスへの 帰り道を急いでいると、一匹の成体に呼び止められた。 その成体実装は、仔実装に話しかけてきた…。 『ワタシ…きれいデスゥ?』 その成体は実装石にしては珍しくマスクをしていた。 大きなマスクは顔の下半分を覆い、顔立ちが美しいかどうかはよく判らない。 だが髪も服も汚れていなかったので、仔実装は素直に言った。 「きれいテチュ!おばちゃん飼い実装なんテチュ?」 それを聞いた成体実装は、笑みを浮かべるように目を細めると、 『これでもデスゥ~?』 …と言いながらマスクを外した。 その顔は、口が大きく裂けた恐ろしい顔だった。 「テチャアアアア!」 仔実装は悲鳴を上げて逃げたが、口の裂けた実装は物凄い速さで追いかけてきて、 仔実装を捕まえるとハサミを取り出してその仔の口を切り裂いてしまったという…。 * 「…というお話だったテチ。 ちなみに足の速さはこの公園の端から端まで数秒で走るくらいテチ」 元飼いで、今は親と共に野良暮らしをしているコミドリという仔実装が、 「ニンゲンサンから聞いた」という怖い実装石のウワサの話が終わった。 話を聞いた仔実装たちは、誰もが恐怖に怯え、一匹でいる事を恐れた。 日が傾きかける頃には、家が近い者同士で連れ立って帰り、 決して夕方に一匹だけでいようとはしなかった。 さて、このウワサを聞いた仔実装の中に一匹の糞蟲がいた。 だが糞蟲は他の仔実装たちのようにウワサを怖がったりはせず、 「ハサミは実蒼石の道具テチ!設定が間違ってるテチ!」 と、ウワサを馬鹿にしていた。 その日も糞蟲は夕暮れまで遊び続け、気がつくと一匹だけで噴水の側にいた。 さすがにそろそろ帰ろうかと家路につくと…目の前に成体実装が現れた。 …大きなマスクをしている。 (チププ…ダサいマスクテチ。それに顔を隠すのはブスだからテチ!) 糞蟲がチププと笑っていると、マスクの実装が話しかけてきた。 『ワタシ…きれいデ「ブスに決まってるテチ!全く思い上がりも甚だしいテチ! そんなマスク姿で高貴なワタチの美しさにかなうと思ってるテチ!? ワタチのウンコでも塗ってきれいにするといいテチ!」 糞蟲は相手の言葉に被せるようにそう言って、さらにウンコを投げつけた。 糞蟲のウンコが相手の顔面に直撃し、マスクを糞まみれにする。 『…デ…デ…デシャアアアアアアアア!』 怒り狂ったその実装石は叫んだ。 そのただならぬ雰囲気に今さらながら恐怖を覚えた糞蟲は逃げようとしたが、 あっと言う間に追いつかれ捕まってしまい…。 「た、たすけテチィィィ!」 『デジャアアアアアアアアアア!』 「ママァァァァァ!早く助けに来るテチャアアア!」 ————ジョキンジョキンジョキン 「テヂィィィィィッ!」 哀れ糞蟲は、ハサミで禿裸にされたあげく手足も切り取られて、 禿裸ダルマにされてしまった。 少しして、噴水の近くには血まみれの禿裸ダルマしかいなくなった頃…。 そのダルマの親が駆けつけてきた。 「デデッ!?我が仔の悲鳴が聞こえた気がして見に来たら…」 「…マ…ママァ…タスケテチ…」 「こんな所にドレイが落ちてるデス!持って帰ってウンチ穴で飼うデス!」 「ママァ…ワタチテチ…キヅイテチ…」 「デップップゥーン♪ワタシはついてるデスゥ! それにしてもあの仔はどこまで遊びに行ったデスゥ?」 「…ママ…ァ…」 【 口裂け実装 完 】 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ●第2話● ある日の夕方、一匹の仔実装がゴミ箱を漁りに行くと、先客がいた。 …野良犬だ。 ゴミ袋に顔を突っ込んで中身を漁っている。 「あれはワタチのゴハンテチィ…でも犬は怖いテチ…」 仔実装はしばらく様子を見る事にして、近くで犬を見張っていた。 やがて犬はゴミ漁りをやめたのか、顔を上げた。 しかし…。 「…テッ、あれは何テチッ!?」 何とその顔は、頭巾も髪もなかったが、まぎれもなく実装石だったのだ。 禿実装の顔をしたその犬は、自分を見ていた仔実装に気がつくと、 不機嫌そうな顔で言った…。 『…ほっといてくれデスゥ』 そして、あっという間に大きくジャンプすると、姿を消した…。 * 「…というお話だったテチ。 ちなみにジャンプ力は…ほら、あの木を飛び越えるくらいテチ」 元飼いで、今は親と共に野良暮らしをしているコミドリという仔実装が、 「ニンゲンサンから聞いた」という怖い実装石のウワサの話が終わった。 話を聞いた仔実装たちは興味津々だった。 禿裸の実装顔の犬なんて見てみたいテチ!ドレイにするテチ!食べられるテチ? 次の日から、仔実装たちの間で野良犬探しが始まった。 だが野良犬がそうそう見つかるはずもなく、仔実装たちも飽き始めていた。 今、公園の裏手のゴミ箱を探そうとしている仔実装も、 この捜索を最後に犬探しはやめようと思っていた。 (大体、犬に噛まれたら危ないテチ…それにワタチは臆病なんテチ。 みんなの前では強がって、あのゴミ箱は自分だけで探すって言ってきたけど 本当はみんなにもついてきて欲しかったテチ…) 日頃、気弱な事でよく馬鹿にされていたこの仔実装は、 他の皆を見返そうと自分だけでゴミ箱の調査にやって来たのだ。 「でも、何かゴハンが見つかったら自分だけで食べられるテチ…チププ」 家族内でも立場が弱く、普段からあまり食べさせてもらっていない仔実装は、 そんな都合のいい事も考えながらゴミ箱に近づく。 そして、そこには先客がいた。 ゴミ箱から溢れたゴミを漁っているのは、よく見ると小型犬のようだ…。 「い、犬テチッ!?」 仔実装は手にしていた棒切れを構え、ゆっくりと犬に近づく。 犬がこちらに気づいたのか、顔を上げると…。 『…ほっといてくれデスゥ』 「で、出たテチッ!?」 顔を上げたのは紛れもなく実装顔の犬。 しかも捨てられていた弁当の残りを食べていたようだ。 それを見た仔実装は、無謀にも棒切れを振り回しながら突撃した。 「それをよこすテチィ!」 コミドリから聞いたウワサでは、相手はすぐに逃げ出していた。 しかも小型犬だし、こっちは武器を持っている。勝てないはずがない! 『ほっといてくれデスゥ!』 だが、犬はいきなり大声でそう言うと、突進してきた仔実装に噛みついた。 「————テッ!?」 腕を噛み千切り、髪を咥えて振り回し、地面に叩きつけて脚に噛みつき、 さらに前足で抑えつけて喉笛に噛みつく。 「テチャアアア!…っ、髪さんはだめテチィィィ!…テベッ!…ヂュアアアアアア! ————ブチッ————ヂビヒュゥゥゥゥゥ…!」 声も出なくなった仔実装がぐちゃぐちゃに噛み砕かれるまで、 そう時間は必要としなかった。 * 「虐待派にやられたデスゥ…?」 「ミンチよりひでぇデス…」 「オマエたち、しばらく一匹だけで行動しちゃ駄目デスよ」 ゴミ箱の近くには、ズタボロに引き裂かれた仔実装の死体が転がっていた。 辺りを調べていた成体実装の一匹は、何か声を聞いたような気がしたが、 すぐに気のせいだと思い直した。 『…ほっといてくれデスゥ』 【 実面犬 完 】 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ●第3話● 夕暮れ、ある仔実装が公園を歩いていると、植込みの向こうにキノコが見えた。 それは大きなキノコで、食べごたえがありそうだと思った仔実装は採りにいき、 キノコを両手でつかんだ。 『ぽぽぽ…テチィ』 そんな声が聞こえてふと見上げる仔実装。 何とつかんでいたのはキノコではなく、マラ仔実装の大きなマラだった。 マラ仔実装自身の身体より大きそうなマラをおっ勃てて、マラ仔が迫ってくる。 「テッチャアアア!」 仔実装は慌てて家に帰り、親実装に泣きついた。 するとママはにわかに様子が変わり、仔実装を問い詰めた。 「オマエ、あのマラ仔実装を見たんデスゥ!?」 親はおろおろし始め、隣近所とも相談すると、 やがて戻ってきて仔実装をダンボールハウスの地下にあるトイレ穴に隠した。 「ママ、こんなウンチドレイと一緒は嫌テチィ!」 「そこにいれば大丈夫デス。ウンチドレイはあのマラに差し出して見逃してもらうデス」 親実装はトイレに入れていた蛆実装を連れていった。 蛆は喜んでいたが、親実装は怖い顔をしている。 仔実装はテェェンテェェンと泣きながら、親が帰ってくるのを待った。 しばらくして…。 『もう大丈夫デス、出てくるデス』 「ママの声テチ!」 仔実装は喜んでトイレ穴から出た。 その目に飛び込んできたのは…! 『ぽぽぽぽぽ…テチィ』 先端から汁を滴らせた巨大なマラだった。 さらにその周りには、両眼を緑にした親が倒れ、蛆の残骸と思われる物も落ちている。 巨大なマラを勃たせて、マラ仔実装が迫る。 「テッ…テッチュワアアアアアア!」 仔実装の叫びが、公園に響き渡った。 * 「…というお話だったテチ。 ちなみにマラのサイズは八寸(約24cm)って伝わってるテチ。 ワタチたちより大きいテチね…」 元飼いで、今は親と共に野良暮らしをしているコミドリという仔実装が、 「ニンゲンサンから聞いた」という怖い実装石のウワサの話が終わった。 話を聞いた仔実装たちはそろって震え出した。 マラと聞くだけで恐ろしいのに、家まで追ってきてママまで手に掛かって、 そして自分も襲われる、こんな恐ろしいことがあろうか、いや、ない! それからしばらく、公園の仔実装たちは家から出ようとしなかった。 * 公園中心部の時計の下に座り、コミドリはチププと笑っていた。 「チププッ…今までの話は、ぜぇ~んぶニンゲンサンたちに伝わるただのウワサ話で、 実装石とは関係ないテチィ!ワタチはそれをアレンジしただけテッチュウ♪」 コミドリは、自分の話でみんなが恐怖し、怯え、翻弄された事に快感を覚えていた。 何しろ自分は元がつくとは言え飼い実装なのだ。 そこらの野良よりも精神的貴族に位置するのだから、 常に上位に立っていなければならない!コミドリはそう考えていた。 だが…。 「ワタチが『ニンゲンサンから聞いた話』をみんなに聞かせる事で、 グズでノロマな他の仔実装たちが恐れをなす…たまらない快感テチィ!」 『何がそんなに快感テチィ?ワタチにも味わわせて欲しいテチ…』 不意に背後から声を掛けられたコミドリが振り向くと、そこには大きなキノコが。 いや、キノコではない…これはマラだ! 「テェッ…な、何でテチ? マラ実装が現れたなんてママたちは一言も言ってないテチ…!」 コミドリはウワサで他の仔たちを惑わしてきたが故に、自分もウワサに敏感だった。 特に成体実装が話す公園の危険に関するウワサは注意して聞くようにしてきた。 だが、マラ実装が公園に現れたという成体たちの話を聞いたことがない。 …それはそうだろう、何故ならこのマラ仔実装は。 『ぽぽぽ…テチィ』 ————本物の怪異なのだから。 「テッチュアアアアアアア!どういうことテチ!? アレはただの作り話テチ!本当じゃない話テチ!嘘の話テチ!なんでテチ!?」 混乱した頭で公園の中を逃げ惑うコミドリ。 普段はあちこちで遊んでいる他の仔実装たちも、今日に限って居ない… いや、コミドリが面白半分に話したウワサのせいで居なくなっていた。 みな、恐怖に怯えて家に引きこもっていたのだ。 成体たちがゴミ漁りをしている公園の隅まで行けば助けを求められる! コミドリはそう考え、一番近いゴミ箱へ向けて走った。 いや、正確には走ろうとしたが、肩を掴まれた。 『ぽぽぽぽ…テチィ』 「テェッ!?————テギッ、ゴバァァァァアァッ!?」 振り向く間もなく、パンツが剥ぎ取られてマラが突っ込まれた。 八寸(約24cm)はあろうかというマラは、 コミドリの身体を貫いて口から先端が飛び出している。 『ぽぽぽぽぽ…テチィ♪』 マラ仔実装は気落ちよさそうに腰を動かすと、大量に精を撒き散らした。 そして、同時にコミドリの体内から何かが割れる音が響いた。 『ぽぽぽ…テチィ♪』 ずるり、とマラが引き抜かれると、コミドリは糸の切れた人形のように崩れ落ちる。 ウワサを無責任に撒き散らした元凶は、こうして事切れたが、 それでウワサが消えたわけではなかった。 むしろ、マラ実装に犯されて死んだと思われるコミドリが見つかったことで、 ウワサはより真実味を帯びて公園の実装石の間で語られた。 こうして、実装石に伝わる妖怪は、今日もどこかで犠牲者を求め現れる…。 【 八寸マラ 完 】 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 夏と言えば怪談の流れに乗って書きました 話の一部分はスレに投下したモノの改変です 7/23 マラ実装が成体だとマラのサイズ比が小さかったので 八寸マラをマラ実装からマラ仔実装に改変しました。
