タイトル:【食べない食実装】実装石調理師になりたい
ファイル:調理師になりたい.txt
作者:中将 総投稿数:51 総ダウンロード数:537 レス数:4
初投稿日時:2023/07/19-23:48:06修正日時:2023/07/19-23:48:06
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目抜き…‥頭ごと火を通す料理祖するときに中まで火を通すために目玉を抜くこと……

背切り……生きたまま実装石に火を通すとき逆エビぞりになるのを避けるために背筋を切ること……
     鉄板焼きなどで腹側に満遍なく火を通したいときに利用……

「デェェェェ……」

タチワリ……内臓までしっかり火を通すために正中線で真っ二つに切ること……
ソギワリ……用法は同じだが前後に割ること……

「なんでこんなこんなことになったデスゥ……」

それぞれの技法で代表的な料理は……


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           実装石調理師になりたい


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実装石の調理資格に試験が設定されたのは比較的最近のことだ。
実装石がいつごろから人類史に登場するかは諸説あるが、
当然のように人類と接触があった頃から調理するという概念はあった。

しかし、地域ごとどころか育成次第でどうなるのかわからないのが実装石。
でたらめとしか言えない生態と適応力で常に人類にドラマをもたらしてきた。

曰く、美味である。
曰く、生臭くて食えたものではない。
曰く、踊り食いこそが至高。
曰く、食すと死す。

そのいずれもがきっと正解で、いずれもがきっと正しくないのだろう。

しかし、フグの卵巣に毒があるというならそれを外して調理してしまうのが人間である。
毒があろうとなかろうと、安全に食べるように工夫してしまえばいい
そしてそのための技術を確立してしまえばいい。

そんな思想のもと、ある実装食チェーン店が全国展開するにあたって導入した、全国規格の実装調理師試験。

それは、民間の認定でありながら、決してただの知識資格ではない。
実装石に向き合う個々の技量と覚悟、責任を問われる、狭き資格。


「ミドリ、お前のためなんだ。もう少し我慢してくれ」

「デェェェ……」

愛実装のミドリの前で僕は今日も大量の野良を捌く。


     *     *     *


野良の叫び声が響く。
「やめるデスゥゥゥゥ! ワタシの子供タチをステーキにしてほしいって言ったわけじゃないデスゥゥ!」

鉄板の上で仔実装たちたチャァァチャァァと泣きわめいて転げまわる。
親はまだ締めていない。これから調理用の蛆を産んでもらうためだ。生かして簀巻きにしてある。

石漬け……簡単に死なないように偽石を取り出し高栄養の溶液に別途漬け込んでおくこと。
腹抜き……その上で腹部以下の消化器官を抜き取り排泄機能を奪うこと。
     煮込みに使う「筒抜き」と違って声帯などは抜かない。
     最期まで叫ぶことで呼吸をさせ内部まで火が通りやすい……

小さい仔実装から順に火が通っていく。

「三女のウェルダン、これは呼吸器側まで完全に火が入った状態」
もはやピクリともしない三女を皿に盛る。

「次女のミディアム、筋肉まではすべて火が入っているが組織が死に切っていない状態」
細かく痙攣している次女をその横に。

「長女のレア、特徴は出玉がまだ半濁状態程度であること。内部はまだ赤みが残る」
チア…チ…と小さくうめく長女を更に盛り付け、ひととおり観察したのちに一気にゴミ箱へ。

「デェェェェェェ!?」

親実装の悲壮な声が響く。
食べるわけないだろう。なんせ僕はまだ資格を持っていない修行中の身だ。
だからこの料理は出来損ないだ。食べられないよ。
そのためにどうせ調理しても食用に適さない野良に協力してもらっているのだから。


     *     *     *


ゴシュジン……ギャクタイハって嘘デス……?

ミドリ……

こんなに優しいゴシュジンがギャクタイハのはずないデスゥ……みんなが嘘言ってるデス……

ああ……ミドリ……お前をそんなことで苦しめていたんだね……

もうギャクタイハやめてくれるデス……?

いいよ……約束しよう……でも少し時間をくれないか……

いいデス……ミドリはずっと待っているデス……


     *     *     *


ふとした機会から虐待抜きで飼うことになった僕の愛実装ミドリ。
でも、僕は実装石を殺すのを辞められない。
そして、料理人を虐待派と呼ぶ人間はいない。


じゃあ……なっちゃえばいいジャン! 実装石調理師に!



     *     *     *


「違うデスゥゥゥ……そういう意味で言ったんじゃないんデスゥ……」
部屋の隅でミドリが何か言ってうめいている。

ああ、ミドリ、僕の飼い実装。怖がらなくていいよ。
僕は虐待派を辞めるとも。

立派な実装調理資格者になってあげるからねえ……!!


「ミドリィィィィィ待っていろよォォォォォ!!!!」
「デェェェェェ……」




完



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中将◆.YWn66GaPQ

見解はすなわちスクネタ。
ネタがあるならこういう展開はどうデス?
毒実装のいる世界観ならこういう資格もありかなと思って書いてみました。
自分自身はネタがあれば虐待愛護観察悲劇食ギャグなんでも書いてみたい派です。

ミドリはこの後も延々と実装料理人の修行に立ち会う羽目になるのか、
あるいはおいしいご飯を「食べさせられて」しまうのか、
それとも自身がおいしいご飯に「されてしまうのか」はご想像にお任せします。

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1 Re: Name:匿名石 2023/07/20-13:07:53 No:00007583[申告]
禿裸の実装石って直立二足歩行した子豚みたいでおいしそうテッチュン
2 Re: Name:匿名石 2023/07/20-13:28:43 No:00007584[申告]
実装石調理の資格ってのは面白いですね
食べて安全じゃない場合があってそれでも食べようという人がいるなら必要かもしれない
3 Re: Name:匿名石 2023/07/20-20:33:58 No:00007587[申告]
無毒有毒関わらず海産物やキノコなど同様に美味しく安全に処理しようと情熱傾ける職人さんがいる限り実装の食用加工の未来は明るい
4 Re: Name:匿名石 2023/08/17-20:35:15 No:00007796[申告]
ミドリは何だかんだでツッコミ役として寿命を全うしそう
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