タイトル:【食】 山実装おつまみ(スレに投下したネタから拡張しました)
ファイル:山実装おつまみ.txt
作者:匿名 総投稿数:非公開 総ダウンロード数:829 レス数:4
初投稿日時:2023/06/21-20:41:56修正日時:2023/06/21-20:41:56
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山実装おつまみ

— 蛆実装”ひねり揚げ”—

『今日は蛆実装しか採れなかったか』と呟き男が籠をシンクに置く。
昨今、気候変動だの温暖化だのの影響を受けているのだろうか?新鮮な山実装の仔の収穫は低調だ…。
代わりに山実装が集団生活をしていたであろう洞を見つけて掘り起こした貯蔵蛆実装を5匹ばかり選んできた。

貯蔵蛆実装とは、山実装が集団生活を営む上でどうしても生じる、奇形で成長が遅く脆い蛆実装の存在。
洞内外のいずれかに設けられる共同便所で清掃の手間を省くのと非常時の食料として、オマケ的に飼われている蛆実装の事を指している。
糞喰いではあるが、山実装由来のもので蛆実装が食って出せる量ならたかが知れている。

『こう言う日は山仔実装の”ひねり揚げ”に限るというのに…まあ、蛆実装の”ひねり揚げ”でもよいか』
男は籠ごと蛆実装に水道水シャワーを浴びせると、キッチンペーパーの上に濡れた蛆実装を置く。
放棄された洞に残っていた割には健康的な蛆達だ。
「レフー…レフー 蛆ちゃんシャワー初めてレフ!おねえちゃに自慢できるレフ♪」
「レフ…もう、くちゃい場所居なくてイイレフン?」
蛆実装はペーパーの上で勝手に転がり水気を取られる。
生まれた時から最低限の食料や水分以外は親姉妹の糞を食わされて来た蛆達には初めての高待遇だ。
こちらとしても仔実装に比べて洗浄の手間が省けるのは都合が良い。

男は蛆実装がペーパー上を這ったり転がるその間に加熱した油の温度を見る。
『頃合いか…』
サッ、グキ!ポイッ…っと手早く蛆実装の首を180度”ひねって”油に落とす。
カラッっと揚がれば、”ひねり揚げ”の完成だ。
塩を小皿に盛り、別の小皿には山葵を溶いた醤油を用意して、缶ビールを開ける。
仔実装の”ひねり揚げ”だと洗った後に唐辛子や柚子やケチャップを飲み込ませて”ひねり揚げ”る事もできるのだが贅沢は言えない。
食感と量は山仔実装には及ばないが、野良蛆では味わえない皮膚のプリッとした歯応えは夜食前の軽い一杯のおつまみには手軽で良いグルメだ。
余計な手間がいらない自然の味だ。
『ぜいたくおつまみシリーズ 洞暮らしの山蛆実装ちゃん(糞抜き済み、冷凍品1パック200g¥1,080税抜き 品切れする場合があります)』
としてもネット販売しているが、生き揚げで食べられるのは田舎の特典だ。
(※ 皆様は必ず洗浄済み山実装をお使いください)

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— 仔実装の”踊り蒸し” —

『今日はえらく成果があったな』と呟き男が籠を家の縁側に置く。
今日は”納税の日”だ。別に記念日という訳では無い。山実装が出来の悪い仔実装の”間引き”を行うのに、どうせ間引くのなら人間の食用に供する風習だ。
不定期だが税を収める代わりに自分達の巣は捕獲の対象にしないでくれと言う取引だ。山実装の中でも高度な群れではよくある話。

山実装は自然での生存の知恵として社会性と言う1つの武器を持って生活している。
協調性の無い、あるいは実装石らしい無駄に大食を発揮する、はたまた一定の知能水準を持たない個体は生存に不適合と切り捨てられる思考がある。
山実装は野良実装等の様に多くの仔を産まないのと同時に、間引きが効率よく出来ることも群れの存続の課題なのだ。
群れでまとめてなので結構な頭数が出てくるが、取引所に持ち込んでも余る程に多かった。今年は花粉が多かったからかなぁ…。

『今日は良い気分なので仔実装の”踊り蒸し”がよいな。気分も踊るって事で』
男は縁側の近くで、慣れた手付きでレンガの竈門を組み上げると薪で火を起こし大きめのフライパンを熱する。
フライパンを熱する間に、仔実装3匹を肩が浸かる程の水深にしたタライに入れて身体をすすいでやる。
「テチィ?ニンゲンさん、ワタチをイジメないテチィ?」
「テチャチャ!おフロよりゴハンテチ!スシと言うモノを用意するテチ」
質はそれぞれだが、どうやら野良実装が群れに潜り込んだ為に処分相当の仔が異常に増えたと伺える。この群れはそろそろ駆除かぁ…。
男は喜んだ分、肩を落として仔実装を掴むと、掌大のポンプを仔実装の口に突っ込みポンプの水を一握りで押し込む。
「ヂビィィ!ボベラァ!!」と仔実装が目を飛び出させんほどに剥いて、腹が一瞬膨らむと総排泄腔から糞を噴く。
水圧だけでの糞抜き、低圧ドドンパなどには頼らない職人の力加減だ。

男は『腹が減っただろう』と、糞抜きをした仔実装達に飲み物と食べ物を与える。山で採れた山菜や木の実だ。
体内の”モノ”を抜かれた仔実装達は揃ってガッツクように食事を摂り、飲み物を飲む。
「テチャァァ!!お水ヘンテチィ!腐ったお水テチ?」
「地面が回る…テチ…もっと、もっと食べ物献上するテチィー」
反応は違えど仔実装達は揃って顔が赤みを帯びてフラフラ揺れだしている。

仔実装によるささやかな宴会の間にフライパンに引いた油が湯気を上げている。
『頃合いか…』
男は3匹の仔実装をガツ!っと攫い上げるとフライパンの上に並べる。
「「テッチャァァァァァァァァ!!」」と仔実装の叫び声が上がると共に、追加のごま油が注がれ、仔実装達の上に透明なドーム状の蓋が被せられる。
閉じ込められた仔実装は、熱されたフライパンと油によって、それぞれが”踊る”ように逃げ回ろうとする。
『この時点で1合はいけるわぁ…』男は身を捩り踊る3匹を眺めて、仔実装達に飲ませた日本酒をクイッと一飲みする。
仔実装達が踊れなくなった頃に醤油とみりん、塩と山椒をふりかけて軽く蒸すと仔実装の”踊り蒸し”の出来上がりだ。
飲ませた酒で血行が増加した効果で、山実装特有のプリプリしてそれでいて弾力ある肉質が増している。
糞抜きの後に食わせた山の幸の風味と山椒のアクセントがハマる。消化して糞になってしまっては無意味になるギリギリを攻めるのが良い。
調理の”踊り”を観て1杯、仕上がりの”踊ったまま”焼き上がった姿で1杯、飲ませた酒が残った身を食べて…と白飯と共に酒が進む酒泥棒な一品だ。
『ぜいたくおつまみシリーズ フラフラ仔実装ちゃん(糞抜き済み、冷凍品1パック4匹¥1,280税抜き 当商品はアルコールを含んでいます)』
としてもネット販売しているので、踊る姿は見れなくても味わって貰いたい。合わせる酒は少し癖のある山廃仕込をオススメする。
(※ 皆様は必ず洗浄済み山実装をお使いください)

————

— 山実装の”でんぐり返し” —

『やあ、山さん今日はアレ…やるんだって?』と声を上げて瓶のコロナビール6本パックを地面に置く。
農○の集会後の打ち上げは決まった場所で焚き火を囲んでの談笑だ。すでに大鍋が鎮座している。
今日の山実装討伐は中々に疲れたが、その甲斐があるだけの戦果が得られた。

山実装からは”税”を受け取っては居るが、だからといって必ず身の保証をする物ではない。
”税”という制度を履行さえしていれば安全と思うのはその群れの勝手だが、山実装の価値を自ら貶めだしたらこちらとしては駆除せざるを得ない。
そして、我々人間は、税の質や様々な観測によって群れの質を知る。そして1つの大きな山実装の群れ(コロニー)が今日消えた…それだけである。
別に殲滅ではない。群れと機能しなくなる程度に狩った。逃げおおせた個体が巣に戻って冬を繋ぎ勢力を戻しても良いし、全く別の群れが引っ越してきても良い。

『楽しみだなぁ”でんぐり返し”鍋』男が鍋の様子を見に行く。
10人分を軽く賄える大鍋に、男衆が急いで鍋の内周に味噌を塗りつけて焼き味噌の土手を作る。早くも味噌の焦げる匂いが漂う。
同時に鍋の中央で胡麻、大蒜、香草、赤青唐辛子を焼き、そこに水を注いでいく。

その作業を行っている間、女衆が本日捕獲した生きた山実装達を活き締めしていく。この作業が”でんぐり返し”鍋独特なのだ。
まず生きた実装石を頭を持って掴み上げると、「や、ヤクソクが違うデスゥゥ!!」と言う必死の抵抗をかいくぐり、喉元に包丁一閃の突きを入れる。
そのまま下腹部まで縦に包丁を入れると身体の大半を占める胃の中身がボタボタと落ちていく。この時点で実装石はまだ頭が生きているが肉体は頚椎が切り離され反応しない。
腹を裂き終わったら”でんぐり返し”が始まる。頭と脚をググッと腹の側に押し込んで背中側から出して一周させる…。
鍋物のこんにゃくで使う細工の”手綱”と言うやりかたに似ていて、”でんぐり返し”てもしばらく生きたまま千切れさせずに処置できれば山の神様が喜ぶ縁起物と言われる。
でんぐり返しが出来ない実装石にでんぐり返しをさせれば山の神も受けるだろうというヤツだ。
「デヂィィィィ…」とまだ生きている実装石を水ですすぐ。でんぐり返しにすると胃が表に裏返るのですすぎが短時間で済む。

”でんぐり返し”が終わる頃には鍋が沸騰してきている。
『頃合いか…』
醤油を少々加えてからまだ生きてる”でんぐり返し”を投入し、周囲の焼き味噌土手を崩しながら、けがいたごぼう、長ネギ、人参もけがいて鍋に入れ煮込む。
仕上げに葉物、春菊や小松菜、鍋をする時期に手に入る山菜を投入して、農家による山実装”でんぐり返し”鍋の完成だ。
皆で鍋を囲み宴会が始まる。各々が持ち込む酒を開け始める。
男はコロナビールの栓を開け、狭い口に小さく切ったライムを絞りながら押し込んでビールの中に落とす。
どこか木の実の味が漂う張りのある山実装の肉と焦げた味噌の風味はコロナビールに合う。山の神に捧げられたコロニーに乾杯だ。
しばらくすると一升瓶が回ってくる。ひえひえの地酒、純米吟醸酒だ。スッキリキレのある純米の冷にも、鍋の香り付けの大蒜や唐辛子の風味がぴりりとして合う。
最後にはバーボンウイスキーまで回ってくる。炭酸で割ってのハイボールだが、コレも酒の癖に負けないのが農家料理”でんぐり返し”鍋の特徴だ。
『とれたてまるごとパック 本家!天然山実装成体(糞抜き済み、冷凍品1匹パック¥400 時期によって200g以上重量に差があります)』
としてもネット販売しているので、地元民の様に生かしたままは無理でも”でんぐり返し”細工に挑戦しては如何だろうか?
(※ 皆様は必ず洗浄済み山実装をお使いください)

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1 Re: Name:匿名石 2023/06/21-22:36:24 No:00007335[申告]
紛れ込んだ野良実装って郷実装が山に戻ったんだろうか?
2 Re: Name:匿名石 2023/06/22-01:44:50 No:00007336[申告]
こんにゃくのアレっぽいと思ってたら正にそれっぽい感じだった
山実装料理ってある意味丁寧に調理(処理)されおいしくされる事多いなぁ
以前姉妹仲良くガニ汁っぽくされてたスクもあったけな
3 Re: Name:匿名石 2023/06/22-22:50:47 No:00007338[申告]
>こんにゃくのアレっぽいと思ってたら正にそれっぽい感じだった
まさにアレが頭に思い浮かんで書きましたわ
4 Re: Name:匿名石 2023/06/28-12:11:46 No:00007371[申告]
どれも美味しそう
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