雪の日の虐待 雪の降るある日の夜。一日の締めくくりとして公園を訪れた虐待派によって虐待されて服や髪を失った親子。 それでもダンボールハウスに帰れば風や雪は凌ぐ事が出来る。 「さ、寒いテチィ~!」 「ウジちゃん死んじゃうレフ~…」 しかし寒いものは寒い。 「だ、大丈夫デス。ママの頭巾をあげるデス…!」 そう言って母親が我が子達に頭巾を布団のようにかける。虐待派に襲われつつも何とか守り抜いた最後の財産だ。 「あったかいレフゥ!」 「ママありがとうテチィ!」 冬を乗り切るには心もとないがそれでも母が与えた天然の防寒着は子供達に安息をもたらしたようだ。 笑顔の子達につい頬が緩む。 「さあ明日は服を探しに行くデス。きっと明日ならあのニンゲンが殺した子達の死体の服が残ってるはずデス」 生きる為には同族の死体も漁る。それは実装石である以上に生物としての本能だった。 「わかったテチィ!ママおやすみテチ!」 「おやすみレフ~」 「はいはいおやすみデ─」 母親の言葉は最後まで紡がれる事なく途切れた。突如ダンボールハウスが倒壊したのだ。 ここは公園端の大きな木の下。木に降り積もっていた雪がダンボールハウスを直撃し破壊したのだ。 それでも実装石達はなんとか這い出して来る。 「ささ、寒いデスゥ~~~~!」 「寒いテチィ!ウジちゃん。ウジちゃーん!」 親実装が自身を抱きしめながらガタガタ震え、仔実装が蛆実装を抱えて悲鳴を上げる。どうやら蛆実装は直撃した雪に埋まっていたほんの一瞬でこと切れたらしい。 「だだ、誰かぁ~!服を持ってきてデスゥ~!もうこれ以上動けないんデス~!」 「寒いテチィ!凍えちゃうテチィ!ウジちゃーん!」 公園にこだまする親子の声は小一時間もすると聞こえなくなった。 親子仲良く 「デギャァァ!や、やめるデス!痛いデスゥゥゥ!!」 「チププププ。やめるわけないテチこれはゴシュジンサマの命令テチ」 手足を繋がれ壁に磔にされた成体が仔実装に爪楊枝で穴だらけにされている。 二匹は親子であったが俺が命令し仔に親を虐待させているのだ。 命令を始めた当初は血涙を流して拒否していた仔実装だったが今では嬉々として親を虐待する立派な糞蟲へと成長した。 「それにママをイタイイタイしないとワタチがイタイイタイされるテチ。ワタチを産んだ後のママは用済みテチ。やめる理由がどこにあるテチ」 「デギャァァァァァァ!殺してやるデス!殺してやるデスゥゥゥ!!」 再び爪楊枝を突き立てる仔に殺意剥き出しで親が吠える。 親の殺害を躊躇しない仔とそんな仔を殺したい親。二匹の親子関係は完全に崩壊していた。 二匹には話していないが親を枷から解放するまであと三日。 解放されれば親は仔を殺すだろうし、その前に死ねば今度は仔を磔にして仔供を産ませてその仔に虐待させよう。 二匹の結末はどっちかな? 実装石を助けよう 高校からの帰り道、雨のなか自転車を走らせる。異常気象なのかここ半月近く、ほぼ毎日が雨だ。 信号待ちをしていると見知った実装石親子が並んだ事に気付いた。 「青ピン!?なんでこんなところにいるんだ!?」 青ピンは左耳に青の安全ピンが刺さった野良実装で家の近くの公園に住んでいる。 野良にしては賢く、仔実装7、親指3蛆2の大家族を養う母親でありながらしっかりと躾をしたのか皆礼儀正しかったので、俺も晴れの日にはよく餌付けをしていたのでよく覚えていた。 「デデッ!?デススゥ!デデェデエェ!」 「なんだか分からないけど分かったぜ!」 必死に何かを訴える青ピンにそう言って青ピンと連れの仔実装二匹を後ろの籠に入れて防水カバーを閉めてやった。 少し距離はあるが問題ない。目的地は自転車なら十分少々だ。 「さあ着いたぞ!」 目的地につくなりカバーを開けて青ピン達を出してやる。 「デスゥ!デスデス!デスゥゥゥ!」 何を言っているのかは分からないが青ピンは涙を流しながら何度も頭を下げて感謝の意を示す。 「良いって良いって。さあ、下ろしてやるからな」 そう言って一匹ずつ下ろしてやる。ここは青ピン達が住んでいる公園の前だ。 「デデェ!?」 「雨風が厳しいからって迷子になるなんてドジなやつだなぁ。俺が見つけなかったら大変だったぞ」 言いながら残りの仔も下ろしていく。 青ピンは家に帰れる嬉しさからか棒立ちのままだ。 「お礼はいらないぜ。俺とお前達の仲だろう!じゃあな!」 「デデスゥ!デス!デス!デスススゥゥゥゥゥ!!」 「テチャチャァァァァァァァ!!」 「テェェェェェェェェェン!」 我に帰って礼を言う青ピン達を尻目に家へ向かって自転車を走らせる。 良いことしたら気持ちがいいなぁ。 「渡りの途中だったんデス!もう少しだったんデス!おウチはとっくに潰れたデス!子供達も沢山死んだデス!食べ物も無いデス!これからどうやって生きていけと言うんデジャァァァァ!」 「せめてアマアマ置いてけテチィィ!」 「飼っテチィィィィ!」 昼食時 公園でコンビニ弁当を食おうとしたら割り箸を一本落とした。 幸いもう一膳あるので困らないが落とした方は何処からか現れた仔実装がダッシュで掴み取りこちらに向かって振り回してくる。 「テヒィ!テチァ!テチァァァァァ!」 どうやらその武器で俺を倒して弁当を奪うつもりのようだ。全くおめでたい頭をしている。 「いつの間にこの公園に住み着くようになったのかなっと」 ベンチに腰かけたまま仔実装の持つ割り箸の先端を摘まむ。 全く力を入れていないが対格差から仔実装は動かす事が出来なくなってしまった。 「テヒッ!テヒィィィ!!」 必死に割り箸を引っ張り拘束を解こうとしているが無駄としか言いようがない。 「五月蝿いよお前」 割り箸の袋の中にあった爪楊枝を埋まるまで脳天から垂直に突き刺す。 「テ……」 仔実装はそれだけ言って仰向けに倒れると動かなくなった。 吊し上げ 「デェェェン!デェェェン!」 髪の毛を結ばれ、枝にぶら下げられた成体実装が泣いている。 目の前に立つ男はその様子を腕を組んで見ていた。 「どうだ、少しは反省したか?」 「デェェェン!ワタシはなにも悪くないデスゥゥゥ!」 「反省の色なし、と」 罰として成体の髪に仔実装をくくりつける。 男に託児し、即座に気付かれた間抜けな糞蟲だ。 「デギャァァァァァァ!髪が、髪が千切れるデスゥゥゥ!」 「そうなりたくなかったらさっさと反省しろ」 男のビニール袋の中にまだ数匹仔実装が入っている。間抜けな親が連れていた残りの糞蟲達だ。 「ワタシは何も悪くないと言ってるデシャァァァァァ!」 「じゃあもう一匹だ」 反対側の房に仔実装をくくりつける。 「面倒だから次は全部いくぞ。五匹追加に耐えられるか?」 「悪くないと言ってるデギャァァァァァァ!!」 体をブンブンと振り回しながら抗議する。こりゃ駄目だ。 男は手早く残りの仔実装もくくりつける。 「理不尽デスゥゥゥ!」 「ママ五月蝿いテチィ!」「ちゃんと媚びろテチクソママァ!」「テェェン!高くて怖いテチィィ!」 耳元で叫ぶ親に仔実装達まで暴れだす。 「おいお前らもう少しおとなしく…」 「デブジャ!?」「チベェ!?」「ヂッ!」「ヘポルジャ!」「ヘブジェェ!」 男が声をかけたのと同時にボキリと渇いた音が響き枝が折れた。 末端に縛られ、暴れ続ける実装石達の負担に耐えられなかったのだ。 糞蟲たちは一家揃って地面の染みになったのだった。 「あーあ。だから言ったのに」 からになったビニール袋を仕舞いもう片方の、弁当の入ったビニール袋を抱えて男は帰ることにした。 デスゥーパーカーによるあおり運転 「どくデスゥ糞蟲共ー!高貴なワタシのお通りデスー!」 公園の中をラジコン自動車に乗った実装石が駆け抜ける。 否、正確にはラジコン等ではない。実際に登場した実装石が運転可能な車、通称デスゥパーカーだ。 操縦には馬鹿な実装石でも分かりやすいようハンドルとアクセルとブレーキのみ。さらには本物の自動車に搭載されている緊急停止装置も備わっている高級品だ。 並の飼い実装では触れる事すら出来ないまさにスーパーカーである。 そんなセレブな飼い実装石は野良への煽り運転で大忙しだ。 「早くどけデス野良糞蟲共!轢き殺すデスっ!」 「助けテチー!死にたくないテチー!」 デスゥパーカーがジグザグと不器用に行き過ぎては戻ってを繰り返して仔実装を追いかける。 品性は金では買えないとはまさにこの事であろう。更にはそれは飼い主も例外ではないようで自動ブレーキ機能を破壊されており、既に何匹かの仔実装が轢き殺された後であった。 おかげでデスゥパーカーのフロント部分は血塗れである。 ここに来たのは飼い実装一匹であり飼い主の姿は見えない。おそらく増長した飼い実装が無断でドライブにやってきたのであろう。 しかしデスゥパーカーを止められるような野良は存在せず、たとえ公園のボスであろうともじっと隠れて様子を伺う事しかできない。 更にはデスゥパーカーを買い与えられるような実装石にはペット用チップが埋め込まれている場合が殆どであり虐待派や虐殺派も手を出さない。 デスゥパーカーを持つということは実装石の立場を何倍にも引き上げる効果があるのだ。 「ヴェチュベェ!?」 そしてまたもう一匹が轢死体へと姿を変えた。 「デヒャヒャヒャヒャ!誰もワタシを止められないデスー!」 大笑いしながら爆走していくデスゥパーカーはもはや公園の女王であった。 だがそれもあまりに限定的な話である。直後にひときわ大きな音が鳴り響いた。 「デギャァァァァァ!」 直後に鳴り響く金属を潰す音と実装石の悲鳴。調子に乗ったセレブ実装は公園から車道に飛び出し、そのまま大型トラックに轢かれたのだ。 無残にもペシャンコになったデスゥパーカーから上半身だけになったセレブ実装が這い出して来る。 「デヒュ…デヒュ…あのクソ車高貴なワタシを轢きやがったデス…クソドレイに命令して同じ目に合わせてやる…デ…」 悪態をつきながら見上げたセレブ実装の目の前には公園の野良達が集まっていた。 全員が殺気立っており流石のセレブ実装もこれからどんな目にあわされるのか予想が出来たようだ。 「デヒャ…デ……デッチューン♪」 下半身がミンチになっている事も忘れて野良へと媚びる。 それが凄惨なリンチの始まりであった。 なおその数分後、またも現れた別の車達によって公園の外に出た野良達も同じくミンチになったのは言うまでもない。

| 1 Re: Name:匿名石 2023/06/01-00:06:18 No:00007260[申告] |
| 渡りをふりだしに戻すの何気にエグい
下手な失敗とかより心を折れそう |
| 2 Re: Name:匿名石 2023/06/02-00:27:45 No:00007265[申告] |
| 実装たちが可愛らしい雪の日の虐待好き
「実装石を助けよう」の渡り戻しはぜひやってみたいなあ… このスクみたくあくまで善意でやっているていで帰してあげたい 渡りの成功率もあって相当難易度高い虐待だな |
| 3 Re: Name:匿名石 2023/06/02-14:00:11 No:00007266[申告] |
| 「実装石を助けよう」では目から鱗
秀逸な短編集をありがとう |