「テッチチー♪テッチチー♪」 「デッススーン♪」 実装石の親子が手を繋いで公園を歩く。二匹とも揃って上機嫌だ。 親の方は妊娠しており両目が緑になって腹も膨れている。出産はもう間も無くだ。 「オマエももうすぐお姉ちゃんデスー。妹達の面倒をしっかり見るデス」 「任せるテチィィ!オネチャとして沢山教えるテチィ!」 実に仲睦まじい親子である。 この仔実装は6匹姉妹の中でこの3ヶ月の間生き延びた唯一の仔であった。 姉妹を早々に失った事もあり家族を守りたいという思いもひとしおだ。 「テチャア!」 突如仔実装の方が悲鳴をあげ数十cmすっ飛んだ。気付かず歩いてきた人間に蹴られたのだ。 「だ、大丈夫デスゥ!?」 「だ、大丈夫テチ。平気テチ…」 駆け寄る親の前で額から出血し、涙を流しつつも仔実装が立ち上がる。これから自分は長女として妹達を守る。そんな使命感が仔実装を強くしていた。 「なんだ。実装石か」 足元の喧騒に気付いた男が今しがた蹴ったものの正体に気付く。だがそれまでだ。 生憎今は虐待する気分でもないし、散歩の途中に横切っただけの公園で長居をするつもりはなかった。 だが仔実装はそうではない。 理不尽に蹴られそれを全く興味なくされているなどこれから生まれてくる妹達に見せられたものではない。 ありったけの憎しみを込めて男を睨み付ける。 「やっつけてやるテチ!」 人間に飛びかかった仔実装はウレタンのような腕でポフポフと男の靴を殴り始めた。 当然ながらダメージが入るようなことはないのだが怒り狂った仔実装にそんな事が分かるわけがない。 「ワタチはイモウトチャ達を守るテチッ!」 「や、やめるデス!ニンゲンに勝てっこないデスッ!」 仔の凶行に親が切羽詰まった様子で制止する。だが怒りと使命感に酔った仔実装の耳には入っていない。 「なんだコイツ?喧嘩売ってんのか?」 自分が蹴ったことすら気付いていない男が怪訝な顔で仔実装を見つめていると親実装が我が子を羽交い締めにした。 「ママァ!放しテチッ!放しテチッ!ワタチがイモウトチャ達を守るんテチィィ!」 「止めるデスッ!妹達が大事なら止めるデスッ!」 「テチャァァ!ママは根性なしテチィィ!」 言い合いを始めた二匹を観察していると男は親が妊娠していることに気付いた。 その事実が男の加虐心をくすぐった。 「なんだなんだぁ。子持ち実装じゃねえか。糞蟲な仔をもつと大変だなぁ」 そう言うと男は親を背中からがっしり掴んで持ち上げる。 突然の浮遊感と目線の上昇に親もパニックになっているようだ。 「デデェ!?許してほしいデスッ!私達が悪かったデス!」 「でも仔の罪は親の罪だ」 男はリンガルを使っていないため互いの話は噛み合わない。 もっとも、噛み合ったところで結果は変わらないだろうが。 「今度は賢いのを産むんだなっ!」 「デベェェェ!?」 親実装の腹に拳がめり込む。加減はされていたが妊娠中の体には致命的な殴打であろう。 「デッデッデッ…デヒッデヒイィ…!」 「ママー!」 腹を抱えて血涙を流す親に仔も悲鳴を上げる。 ちょっとした戯れに付き合ってやった程度の男はそれだけでおおよそ満足した。 「ま、靴も汚れてないし今日はこの辺にしといてやるよ。せいぜい元気な子が生まれるといいな」 男はそう言って手を離した。 1m程の自由落下。40cm程の成体実装にとってはかなりの高さであり、しかも妊娠している。 重さと着地の衝撃で両足が砕け飛んだ 「デブギャァァァァァァ!!」 親の不細工な悲鳴に男ははははと笑いながら公園を後にした。 「マ、ママァ!」 とっさに駆け寄り母親を心配する仔実装だが狼狽えすぎて意味のある言葉を紡げない。 親も親で糞をブリブリと漏らし支えを失ったパンツがずり落ちて盛大に地面を汚すのにいっぱいいっぱいだ。 「デジャァァァァ!デヒィィィィ!」 「テチャァ!?」 先程とはまた違った、鬼気迫る様子で親が絶叫しその迫力に仔実装がスッ転ぶ。する。見れば両目が赤くなっており出産に入っていることが分かった。 恐らくは男の拳が入ったときか、地面に叩きつけられたことで早産になってしまったのだろう。 必死になってうつ伏せ気味だった体制を糞の後を残しながら仰向けに変える。 「う、産まれるデスゥ!産まれちゃうデスゥゥゥゥ!」 「ママァ!しっかりするテチャア!」 「お、オマエが取り上げるデス!お水は無いけど、しっかりナメナメするデスゥゥゥ!」 「わ、分かったテチィ!イモウトチャをナメナメするテチィィ!」 親の言葉に慌てて同意した仔が受け入れるために親の股間の前に立つ。 幸い妊娠期間から考えても既に臨月であり時期としては問題ない。 あとは度重なる負担がお腹の仔にどこまで影響を与えているかだ。 「デ、デ…デズゥゥゥゥゥゥゥ!」 親がいきむとそれほど間を開けずに仔が生まれてきた。 「テェェェェェ!?」 直後、出産を介助しようとしていた仔が悲鳴をあげた。 産まれてきた妹の頭蓋は陥没し、赤い目は飛び出し垂れ下がり、吐血は止まらず右腕は鎖骨が砕けているのかあらぬ方向を向いて垂れ下がっている。 肋骨はほとんどが砕けているのか胸には歪な凹凸が出来、中から裂けた脇腹からは糞が溢れ出している上に背骨が折れているのか下半身は這いずる上半身に引っ張られるだけ。服はもとの色を探すことの方が困難なほど血塗れだ。 「い、い…痛゛いデジィィィィィ!テジャァァァァ!」 産まれたばかりの妹が発するのはこの世の全てを呪うような大絶叫だった。 「デデェェェ!?」 その様子に親も悲鳴を上げる。自分が生んだ子が既にミンチだったのだ。しかも事切れることなく僅かながら生きており激痛のみを享受している。 あまりの恐怖に親の総排泄口から糞が溢れ出す。 しかもその中には骨や肉だったものと血によってまだらに変色した塊が幾つも混じっていた。 今産まれてきた一匹以外は腹の中で死に、全て糞として排泄されたのだ。 「苦しいテジャァァァァ!助けテチァァァァァァァァァ!!!」 まるでゾンビか悪鬼のような妹に仔は腰を抜かしたまま血涙を流して脱糞して震えることしかできない。 「イヤテヂジィ…痛いだけはイヤテジィィィ………」 それだけ言って妹は力尽きた。 あっけない。ただ痛みだけを味わうための命だった。 「テ、テェェェェェェェ………」 ガタガタと震えながら痛みのみを味わうために生まれ、そして死んだ妹を眺めながら仔実装がその虚ろな瞳を見つめている。 何故こうなってしまったのか。何故妹は死んでしまったのか。何故妹は苦しみだけを味わわなければならなかったのか。 答えは簡単だ。仔実装が男に無謀な戦いを挑んだためだ。それさえなければ母は暴行されることもなく、妹達も元気に生まれたことだろう。 全て、全て全て仔実装が招いた結果だった。 「チププププ………チプピ…テヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ…」 再び血涙を流し、脱糞しながら仔実装が嗤う。 自身のしでかした罪に耐えられず精神が崩壊したのだ。 その耳には心配する母親の声は届いていなかった……。 一ヶ月後… 「さあオマエたち、ご飯デスー」 「ご飯レチー」「嬉しいレチ」「今日もウマウマありがとうレチー」 親実装がダンボールハウスで残飯を広げると待っていた親指実装達が我先にと殺到する。 産まれて一週間ほどの仔達である。 「じゃあママは離れに行ってくるデス。皆仲良く分けあうデス」 持ってきた残飯の一部を抱えて親が再び外に出ようとする。 「行ってらっしゃいレチー」「ワタチ達仲良くしてるレチー」 食事をしながらも親に答える親指たち。 だが一匹はそうではなかった。 「ママ、どうしてそれを持っていくレチ?」 「オマエも知ってるはずデス。これはオマエ達のお姉ちゃんの分デス」 「でもオネチャはなにもしないレチ。ウンチも出しっぱなしレチ。無駄飯食らいレチ」 「…三女ちゃん、それ以上は許さないデス」 三女はただ自分の考えていることを言った。そこに糞蟲だから邪魔物を排除しようとか、奴隷にしてやろうという感情は一切ない。 親指実装はただ合理的な考えとして提案をしたのみだ。 「オネチャは足手まといレチ。生きてても無駄レチ。みんなのご飯にした方がいいレ」 「それ以上は許さないといったデジャァァァァ!」 親実装は三女を掴み上げるとその頭を噛み千切った。 更に残った体を乱暴に叩きつける。 「オマエ達も同じ考えデスかっ!オマエ達もお姉ちゃんはいらないと思ってるデスかっ!?」 顔を我が子の血で濡らし、一言ごとに頭蓋を噛み砕きながら残った親指達に質問する。 それはもはや死神の視線のそれだ。 「おお、思ってないレチッ!思ってないレチィィィィ!」 血涙と共に今食った量以上の糞を漏らしながら必死に否定する。 もう一匹の親指は恐怖のあまり偽石が砕け絶命していた。 このダンボールハウスでは珍しいことではない。 母親に意見したり、なにか気に障ることがあれば親指は容赦なく殺されてきた。既に7匹が母親に殺されていたのだ。親実装は優しい母親であると同時に恐ろしい暴君でもあった。 「…なら良いデス。ワタシは行ってくるデス」 去り際に口の中の肉塊を吐き捨てる。 生き残った親指はまだ空腹であったが死んだ姉妹を食べようとしない。もし口をつけようとすれば共食いする糞蟲として母親に排除されることを知っているからだ。 親に意見した親指と恐怖に死んだ弱蟲は家族の食料にすらなれずに無為に死んだのだった……。 「ゴハンを持ってきたデス」 「チピャピャピャピャ…」 離れと呼ばれる先程までいた母屋に比べ少しだけ奥行きが小さなダンボールハウスの中には奇声を発する仔実装が座っていた。 男を挑発した結果ズタボロの仔の出産に立ち会う羽目になった仔実装だ。 「オマエは大事な長女デス。今日も沢山食べて仔を育てるデス」 「チピピピピ!」 嗤うだけの仔実装の口に無理矢理残飯をねじ込む。 「テボチャァァァァァァァ!!」 再び奇声を発しながら喉奥に食べ物を捩じ込まれると仔実装は脱糞した。 それは以前から溜まっていた糞と混ざりあい、巨大な山となっていた糞の面積を拡大していく。 「オマエの仔も大きくなってきたデス。シャイだから外に出たがらないデスけど、元気ならそれが一番デスー」 親はその様子に満足そうにそう言って大盛りの糞をいとおしそうに撫でる。 大盛りの糞はこの二人にとって大事な家族となっていたのだ。 「可愛い孫デス。オマエが仔を産む日が楽しみデス~」 濁りきった瞳で、心底楽しそうに親実装が言うのだった。 「テピャピャピャピャピャピャピャ!!」

| 1 Re: Name:匿名石 2023/05/28-13:54:58 No:00007245[申告] |
| 妊娠中なら殊更、注意散漫はお互い様でしょうに人間だけにその責めを負わせようって逆ギレがもうね
謝罪でもしてれば逆に悪かったなって施しぐらい貰えた可能性もあるのに 親指との扱いの差を見ててもコイツら人語を解しても話は通じねぇなってなる |
| 2 Re: Name:匿名石 2023/05/30-04:22:28 No:00007248[申告] |
| 無惨無惨実装石は無惨な生を歩むのが定めじゃ |