タイトル:【虐】 糞蟲を処分する3
ファイル:糞蟲を処分する3.txt
作者:匿名 総投稿数:非公開 総ダウンロード数:3367 レス数:12
初投稿日時:2023/04/23-02:52:24修正日時:2023/04/23-02:52:24
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「テップ~。見るテチ、無様テチ」
ケース内にいる仔実装が口々に逆さづりになっている自分たちの母親を指さして笑っている。
自分たちの命が母親の口の中にあるというのを全く理解していない。
だが、数瞬のうちに理解することになる。
不意にドグンッ、ともグチッ、ともつかない濡れた音がコンテナ内に響いた。
男の初手より強烈な右ストレートがグリーンの腹腔に叩き込まれた。
「ムッ・・・ギュブ!!!!!!!!!」
「テヒィギィ!!!!」
グリーンのくぐもった鼻声と同時にケースに2番と書かれた仔実装がビクンと体を捩らせた。
「テ・・・・ァァァ・・・・ヒィッ・・・・」
壊れた人形のようにガクガクと痙攣する2番仔実装
男の右ストレートを叩き込まれたときにグリーンが口をかみしめ、偽石を傷つけたのだ。
「「「「「テェェェェェェ!!!??」」」」」
やっと状況を飲み込む他の仔実装。
また濡れた肉を叩く音が響く。
「ちょっと待つテチィ!!このクソニンゲン許されないテ・・・・・チヒィィィィィィ!!」
今度は1番の仔実装が悲鳴を上げた。



「デムー・・・!!!デムー・・・・!!!!フグゥゥゥ・・・・・・・・!!!」
男の攻撃はまだ2発。そして時間は10秒もたっていない。
それなのにグリーンの内臓はグチャグチャだった。胃液と血がせり上がり、吐き出すところを見つけるが
口はダクトテープで塞がれてあり吐き出せるわけもない。鼻孔は呼吸の確保のために残してあるが、それで満足できる
呼吸は望めない。
顔面は蒼白であり、目がギョロギョロと動き回る。
苦しみを和らげるために反射的に口をかみしめる。
「チョッ!!!ィ・・・・・ヒヂィ!!!!!!」
今度は3番の仔実装だ。
首を絞められたかのようにあえぎ、口をパクパクとさせている。
「テチャア!!!!!このバカババァ何やってるテチ!!かわいいワタチが死ぬテチ!!コンジョー入れろテチ!!!」
「クソニンゲン、許されないテチ!!こんな暴虐は許されないテチ!!!」
「今なら許してやらないこともないテチ!!寛大な処置テ・・・・・・????チョァァァアアアアアア!!!!!」
親も、仔も、恐慌状態に陥る。
グリーンは人間ならば車が直撃したような衝撃を2度にわたり受け、呼吸もままならない状態で神経がパニックを起こしている。
痛みから逃げ出るためグリーンは無意識に歯を食いしばり、耐える。そのたび誰かの偽石が傷つく。
狭い口内でノーダメージは不可能だ。
仔は自分の体に直接なダメージはないが、実装石の根源にかかわるモノにダメージを受ける恐怖は深刻だ。逃げてやり過ごす
ということはできない。




「テッホッテッホ・・・・・やめるテチャ・・・このクソニンゲン・・・・・!!!!!」
偽石のダメージの大小も完全にランダムだ。いまダメージを負った1、2、3、の仔実装はまだ声を上げることはできる。
だがダメージのショック次第でグリーンが口内の偽石をかみ砕くことはあり得るのだ。死の確立はそれこそランダム。しかもその賽の目振りは
5分間の間何度でも起こる。
男がまた腕を振り上げたとき6匹の仔実装達は再び絶叫した。
そしてグリーンも血が上り沸騰しそうな頭で、絶望と痛みを与える男の腕を見た。
グチャ!!とボキ!!という音が同時にした。今度は左鉤突きがグリーンの右わき腹に叩き込まれた。
「ボボボゥ・・・・・!!!!!っフッフ・・・・・ゥゥゥゥゥゥ!!!!」
グリーンが身を捩る。肋骨と内臓が破壊された。
「テピャアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」
4番の仔実装が絶叫した。血を吐き、糞を漏らした。
「ジぬ!!!ジんじゃうテチィィィィィィィィィィィ!!!・・・・・ロップゥゥプウォロロェエエエエエエ!!!!」
絶叫し、口からは血も内臓も吐き出し、あまりの苦しみからか体が弓なりにそり、バウンドし、総排泄孔からは糞を噴射し
仔実装の体をケースの端へと吹き飛ばした。あまりの勢いに衝突した頭部がくしゃりという音がした。
「テ・・・アァアア・・・・チブゥゥ・・・・・」
口から血泡を吹き、ビクビクと体を震わせ、動かなくなった。
「「「「「チャー——————————————————!!!!!!!!!!!!」」」」」




「死んだテチュ!!!死んだテチュ!!!」
「このクソババァが殺したテチゥ!!!!!」
「何やってるんテチ!!!それでも親かテチィィィィ!!!!」
「コンジョー入れろってあれほど入ったテチ!!なんでやらないテチィィィィ!!!!」
「死ぬテチュ!!!かわいいワタチが死んでしまうテチュ!!!!!嫌テチィィィィィィィィィ!!!」
口々に母親を罵る仔実装達。が、グリーンは痛みでそれどころではない。聞こえても理解できるほど暇ではない。
ただ痛みを回避するため身を捩り、歯を食いしばり、耐える。
ゴフンカンってどれくらい!?まだ終わらない!?もうやめて!!!
叫ぼうにも口はダクトテープで塞がれている。
卓上の砂時計を見る。無情にもまだ1分たっているかいないかだ。
死ぬ。
死んでしまう。
ゴフンカン耐える前に死ぬ!!!
淀んだ意識の中で明確に死を意識した。
やめて人間様!!酷いことしないで!!!いい子になるから!!!絶対いい子になるから!!!
仔実装時代のブリーダーの躾を幻視していた。
幸せになるために一杯頑張ったのに!!いい子になるために一杯頑張ったのに !!!酷いことしないで!!!
自分がしたことを棚に上げ、ただ痛みから逃げるために何かに懇願する。
だが、この糞蟲に垂らす釈迦の糸など初めからなかったのだ。



男の手がグリーンの右手を掴む。それを見て仔実装達が絶叫する。
グリーンに痛みを与えるたびに、自分達の誰かに痛みが来るのを理解した仔実装達は気が気ではない。 
「やめるテチィィ!!!このバカニンゲン!!!かわいいワタチに無礼なことするなテチ!!!!」
「そうテチ!!今なら許すテチ・・・・テ・・・・許すテチ!!!許すテチ!!!!クソババァの腕から手を放すテチィ!!!聞けテッチィィィィ!!!」
男は仔実装達を一顧だにしない。グリーンの右手を両手で掴み、ゆっくりと絞るように捩じる。
強烈な打撃の苦痛から、じわじわと迫る苦痛に切り替えた。
「ムー!!ムー!!ムギュフゥーーーーーー!!!」
じわじわと捩じられるのは苦痛が長引く。それはより苦痛を回避するため歯をかみしめる時間が長くなることである。
捩じられる右手の痛みに身を捩り歯を食いしばるグリーン。
「ムフゥー!!!!」
「テッッッッッッピャーーーーーー!!!!!」
くぐもった唸り声と3番の仔実装の絶叫が響いた。
「痛っっっいテチャアアアーーーー!!!噛むなテチャーーーーこのババァ!!!早くやめるテチィィ!!」
「ム・・・ギィーーーーー!!!」
男の手の中でボキリと枯れ木を折るような音がし、グリーンの右手がだらんと下がった。
「ムギィィィィィィィィ!!!!!」
グリーンが唸り、テープ越しからでも顎が異常な力でかみしめられたのが分かった。
「アッッッ!!テ・・・・・ピャアアアアアアアアアアア!!!ジ・・・・ジンジャゥデヂィ・・・・・!!!!」
同時に3番の仔実装が、両目と、口と、鼻と、耳と、総排泄孔から血を滝のように流した。
天井に向かって手を伸ばし、何かに縋るようなポーズでブルブルと震え、舌をだらんと下げて絶命した。




「「「「チャーーーーーーーーーー」」」」
残った4匹は血涙を流して絶叫した。喉も裂けんばかりに叫び恐怖した。
自分達が死に直面しているという恐怖が糞を垂れ流させた。嫌なにおいがコンテナ内に立ち込める。
だが男はそれすらも顧みることなく、グリーンに対して苛烈に暴虐をふるうのをやめる素振りは見せない。
「テッ・・・・・アアアアア・・・・や・・・やめるテチィ・・・・やめろって言ってるのが分からないテチィ!!!馬鹿ドレイニンゲンテチィ!!!」
「刺激するなテチャーーーー!!!おいニンゲンッ今ならうちのドレイに言ってオカネを出させるテチィ!!!それですっきり解決テチューン☆」
「そうテチィ!!いいこと思いついたテチィ!!そのクソババァを穴代わりにしていいテッチューン☆お前の貧弱マラを気持ちよくしてやるテチ」
「それだけじゃないテチ!!何ならワタチので気持ちよくなっていいテッチュン☆こんなチャンス二度とないテッチュン☆」
これほど人を舐めている命乞いも珍しい。どんな温厚な人間も阿修羅になりそうな内容だったが、如何せん相手が悪かった。
男はいまだ無表情で淡々と、それでいて苛烈な暴力を厭わない魔人と化していたのだ。
4匹の言葉など風と受け流し、踵を返し壁側のテーブルでいまだ何かを煮込んでいた鍋と、傍らの細長い筒を手に取った。



グリーンは自分の五臓六腑がつぶれた痛みと、右手が捩じられた痛みと、血と胃液が口に広がりろくに呼吸できない苦しさと、
頭に血が上って朦朧とした意識の中で砂時計を見た。まだ半分だ。
何をどう感じていいのかわからなくなる。
仔供達が何やら騒いでいるがそれもどうでもよくなる。仔共などいらない。
只々この苦痛から逃げ出したい。
しかしあれだけの苦痛を受けてまだ半分しか時間がたっていない。ゴフンカンってどれくらいの時間だ!?
涙と血を流した目に男が無表情で立っていた。
手には細長い筒と湯気を出している鍋。
「あいつ何するテチ・・・?」
仔実装が固唾を飲んで男を見る。
何をするのかそれはグリーンに対して苦痛を与えるのに間違いないのだが、それは一体どんなものか? 



男は細長い筒、中空のビニールパイプを振りかぶりグリーンの総排泄孔に突き立てた。
「ムッブゥム・・・・・!!!!」
ビニールパイプを腹腔の奥まで突き立てられ苦痛に身を捩るグリーン。
「チッ!!!」
「テッ!!!!」
1番と5番の仔実装が胸を押さえのけぞる。少し偽石が傷ついたのだろう。
だがそれはただの前振りだ。
男は暴れるグリーンをパイプを持った腕で押さえつけ、もう片方の手に持っていた湯気を上げている鍋の中身、
煮えたぎった醤油をパイプに流し込んだ。
「・・・・・ぬフギィイイいイッぴィイジッッッッッイイイイイイイイイイイイイ!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「アぴャアアアアああああアアアアアィイいアアあアあああああアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!」
「チィピャぴャぴゃびゃピャアアアアアアアアアアアああ!!!!」
煮えたぎった醤油をグチャグチャになった腹腔に流し込まれ、この世のものとは思われぬ絶叫が迸る。
神経に絡みつく今まで味わったことのない激痛だ。
グリーンは身を捩る。男の拘束を振り払うほどに。今までどこにそんな力があったのかと思うほど暴れ、叫び、
目を見開いて痙攣する。
1番と5番の仔実装もその痛みに同調したのか、グリーンと全く同じ苦しみ方をしていた。
血の涙が伝い、叫びで喉が破け血を吐き、血と糞が混じったものが総排泄孔から吹き出る。
「「ヂニダグナイデヂィィィィィィィィィィィィィィィィィィ!!!!!」」
2匹同時の絶叫が血とともに吹上がり、天井にまで届いた。生命への渇望は絶望に遮られた。




「テテテテテ・・・・・・ッッ」
「チヒィィィィィィ・・・・・・」
残ったのは2番と6番。だがこの絶体絶命の窮地に成す術はなかった。
ゴフンカンが過ぎるのを待つだけだが、そんな希望はない。
目の前の自分達を殺しにかかる魔人を、鎮めることなど実装石なぞにできるはずもなかった。
「テッ・・・・テッ———————!!!!ニンゲンサマ!!!ワタチカワイイテチ!!!助けてほしいテチ!!!なんでもするテチ!!!」
2番が右手を口に当てて小首をかしげ、媚びを売る。
「うるさいテチ!!ワタチの方がカワイイテチ!!!ニンゲンサマぁワタチの穴を捧げるテッチュン☆気持ちよくなってほしいテッチュン☆
だからワタチを助けてほしいテッチュン!!!」
5番が男に向かって糞まみれの総排泄孔を見せつける。誘惑しているつもりだろう。
だが最初から男は仔実装に一瞥もしていないのを理解していない。ただの処分対象の話など聞く気などないのだ。
男は両手を広げグリーンの両わき腹を掴む。
「テテテテテテ・・・・・・・!!!!止めるッチュン!!!ワタチを助けるッチュン!!!代わりにこいつを殺していいテチュ—!!!!」
「チャー—————!!!うるせぇテチ!!!不細工が黙れテチ!!!」
「こいつは死んでもワタチを殺すな・・・・・・チ・・・・・・・・・?????」



男はグリーンのわき腹を掴みじわじわと圧迫していく、肋骨がきしみ、グチャグチャになった内臓に煮えた醬油を流し込まれ、
全身痛覚がむき出しになった体に痛みを与えていく。身を捩ろうにも万力で挟まれているようでビタとも動かせない。
「フギィィィィィィ・・・・・・・!!!!」
グリーンが唸る。
同時に5番が死のうとしていた。
「バ・・・バカ・・・ワタチじゃないレチ・・・・・ヂャ!!!!ヂィ!!!!ヂュ!!!!ヂェ!!!!ヂョオオオオオオオオオ!!!!!!!!!」
グリーンの肋骨が折られ、その苦しみから逃れるために5番の偽石をかみ砕いた。
5番は体が急激にねじれ、糞を噴出しつつ錐もみを描いてケースの壁にぶつかり、つぶれて果てた。





「チャー・・・・・・」
残るのは2番だけだ。砂時計の砂はあと少しですべて下に落ちる。
しかしそれがなんになろう。
助かる見込みはなかった。
あととどめの一撃があるのがなんとなく理解できた。
自分もあの吊るされているクソババァと一緒に死ぬのだ。なんて理不尽なのだ。かわいいワタチが死ぬのは世界の損失だ。
なんで?なんで?なんで?
あのババァとこのクソニンゲンが悪いのに決まっている。
「テェ・・・・テック・・・テック・・・・・」
悲しみがこみ上げる。かわいそうなワタチ。誰でもいいから・・・・助けてほしい・・・・・
ふと後ろの方で気配があった。いや、頭上か?それとも前か?
2番は何かが自分を見つめているのを感じ取った。



感じ取ったのはグリーンも同じだった。あと一撃男は渾身の力で自分を破壊しに来るだろう。
それは自分が死ぬことを意味していた。
ゴフンカンは!!あとどれくらいでゴフンカンなのだ!?
砂時計を見ようとするが目がかすんでよく見えない。
その代わり男がこちらに向かって右腕を背後に引き絞る姿だけは朧気ながら分かった。
そしてわが仔の声も聞こえた。
「あれは・・・・何テチィ?????・・・・くらぁいテチ・・・・・チェ・・・チェ・・・・・エエエエエエエエエエエエエエエ!!!!!!!!」
仔が何かを叫んでいる。
「来るなテチ!!!来るなテチ!!!!来るなテチ!!!来るなテチ!!!死にたく・・・・・死にたくないテチィィィィぃぃぃ!!!!!!」
最後男の拳が自分に迫るのをやけにゆっくり感じた。
「嫌テチィ!!!嫌テチィ!!!死に・・・死にたくないテチャァあアアアアあアアアあ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
最後の仔の絶叫と重い衝撃を全身に受け、グリーンの意識は闇に沈んだ。





暖かい日の光を微かに感じた。
そして少し浮遊感を味わい、自分の体が何かにぶつかったのをグリーンは感じていた。
外は夕暮れが差し込み、夜気が辺りを覆おうとしていた。
その冷気と地面に投げ出された衝撃でグリーンは自分がまだ生きているのに気がついた。
グリーンは約束の5分間を耐え抜いたのだ。
地面に投げ出されたグリーンに男が近寄り、口のダクトテープを無造作に剝ぎ取る。
するとグリーンの口から夥しい血と肉片と、内臓の欠片が吐き出された。その中に混じり苦痛に食いしばり
折れた歯、噛み砕かれた仔実装の偽石があった。
そして、弱弱しく咳き込み喘いだグリーンの鼻孔から偽石が流れ落ちた。
グリーンの偽石であった。
色はくすんでいたが形は保たれていた。
あの暴力の嵐の最中、偶然鼻腔に入り込み噛み砕くのを免れたのだ。
なんという奇跡だろう。
だが、それがなんになろう。
グリーンの偽石はいまにも朽ちかけ、割れてもおかしくはない。
グリーンは自分の頭上に黒い、大きな穴が開いているのに気がついた。
最後に聞いた仔の絶叫、くらぁい、と言った何か。
それは死であるとなんとなくわかった。




パシャっと音が鳴ったのを聞いた。
その瞬間体にすさまじい激痛が走った。それと同時に鈍く、重い感覚が急に鋭敏になり、わずかだが体に活力が
戻ったのをグリーンは感じた。
仰ぎ見ると男が、自分たちの偽石を保存していたケースの活性剤をグリーンの偽石にかけたのが分かった。
男と目が合った。
男は感情のこもらない顔でさも何でもないものを見るかのように、一言も言わずコンテナの中に戻っていった。
約束は守ったということだろうか?
しかし約束は守ってくれても、偽石に活性剤をかけてくれても、男から受けた傷は致死量だった。
ほんの少し死が長引いただけだ。くらぁい何かは今だ自分にまとわりついている。
グリーンは自分の内からこみあげてくる感情に身を震わせた。
悲しい。
ただ、悲しい。
自分の一生は何だったのか?これほどまでの仕打ちを受けるものだったのか?
・・・いや、そうだ。馬鹿だった。今初めて心のうちから実感し、反省し、後悔した。
ブリーダーの言っていることは正しかったのだ。




仔実装時代の躾担当は絶対に人間に逆らうな、仔共を作るな、人間に感謝し、我儘は言わず、言われたことだけをやり
あとは黙っていろと言った。そうすればお前たちは幸せになる、と。
自分達を軽んじる、モノ扱いする酷い言葉だとそのときは思った。
だけどそうじゃなかった、自分たちを心配していってくれた言葉だったのだ。
あの飼い主に飼われてから自分はどうだったか?確かに自分たちを歓迎してくれた。甘やかせてくれた。いっぱい物を与えてくれて
仔供を産むことも許してくれた。
だが飼い主は自分たちにただ与えるだけで、自分たちを顧みることはなかった。訳の分からない、シソウ?テツガク?を相手に見せびらかせる
ために自分たちを飼っていたのがなんとなくわかったのだ。
我儘を、自分の欲望に従っていいと言ったのでそれに従った。その結果飼い主は自分たちを腫れもの扱いするようになった。
食べ物を、糞をまき散らし、無軌道に暴れ、ふんぞり返って何もかもを嘲笑った自分達に何も言わなくなった。
叱ってくれてほしかったのに。
ただの見栄のための道具にとっておいたのが分かってしまっていた。
仔供はみんな糞蟲だ。一応自分に従っているだけなのはまるわかりだった。
「あのクソババァいつもうるせぇテチュ。絶対ぶっ殺してやるテチュ」と言っていたのを聞いたことがある。
その時は怒りより虚しさがあった。
何もかも手に入れたが、何にも自由にはできなかった。
グリーンは顔を上げ、向こう側のコンテナ内で後始末をしている男を見た。
自分を徹底的に痛めつけた男を見た。
自分に躾を課したあの暴力的なブリーダーとあの男が重なった。




実装石の心の器は底に穴が開いていると言われている。
欲望を満たすことはない、底なしの穴なのだ。
その器がまだ小さいときは躾で栓をする。
だが、次第に欲望に歯止めが利かなくなるとその底なしの器はどんどん大きくなり、初めの躾では栓をしきれなくなる。
だからその器を大きくせず、小さいままにして欲望を満たしてやるのだ。
それが実装石を一番長生きさせ、人間と共生させる唯一の手立てなのである。
これを間違えて実装石の本質を理解せず、底なしの器のみを肥大化させるグリーンのような糞蟲が出来上がる。
肥大化した器はより大きな栓が必要になるが、苛烈ともいわれる最初の躾けの栓がダメなら、広がった穴をふさぐ栓は
ただ一つしかない。
最初期に刻まれた躾よりも激しい暴力である。
だがそれと同時に実装石はストレスに弱い。
半端に人間に近い知性持ったため、プライドは高いがその一生は人間に依存する。
自分では何も作れず、生み出せず、生きることも難しい。そのもどかしさが人間に依存という形に現れる。
初めから飼いや野良は人間の生活の底辺として縋るしかない。
飼い実装の寿命は短い。飼いでも5年が限度と言われる。野良は2年もつかどうか。
何もかも欲する欲望と、かなえられないストレス。それを与えてくれるのは人間しかおらず、底なしの欲望は人間の怒りを買う。
自分で自分の首を絞めているのが実装石なのだ



だがそれでも実装石は人間に縋る。
それしかない。
人間に与えられ、それで生きるしかない。しかし自分たちが人間に与えられるのは何であろう?
グリーンは薄れゆく意識の中で必死に自分を奮い立たせ顔を上げた。
男を見る。
男はコンテナを掃除しているようだった。血まみれになった自分の仔供達を無造作に外に投げ出している。
仔供達の死体を見てもグリーンは何とも思わなかった。
グリーンは男を見ていた。
自分を躾けてくれたブリーダーは自分のためを思って躾けてくれた。
それから外れた自分をあの男はまた躾けてくれたのだ。
ブリーダーと、あの男だけだ。自分を見つめて、自分のことを思って自分に向き合って行動してくれたのは。
極限状態の中で歪んでしまった認識が、耐えきれないストレスが、錯誤を起こし自分が受けた暴力を
無理矢理正当化させた。
自分のためにこの暴力をしてくれたのだと心の底で納得したと偽った。



「デッチュ~~~ン・・・・・」
濁った高音がグリーンの口から吐き出された。
震える手で口元に手をやり、媚びた。
「デッチュ~~ン・・・・・ッ・・・ゲポァ・・・・・!!!」
もう一度媚びて血を吐いた。
媚び。
飼い実装の堕落の一歩。
まず飼いになるときに矯正されるのが媚びとパンコンである。
媚びをして要求し、叶えられたらそこから糞蟲化は始まる。
だからまず人間に依存する本能の媚びを封印するのだ。躾時代にこれをやれば腕や足が飛ぶ。
回数によっては処分される。
だが、あえてグリーンは媚びた。男に向かって、それがどんな結果になるかも承知で。
だってこうすることであの人は自分を見てくれる。自分を躾けてくれる。だから怒って!!叩いて!!叱って!!!かまって!!!



だが男は無視だ。
いや反応すらしない。
もう関わりなどない、興味などない。もう約束は果たした。もう、どうでもいい。
そう言っているようであった。
「デ・・・デッチュン!!・・・・・デッチ・・・・ゲッ・・・・バハァ!!!・・・・・デッチュ~~~ン・・・・・・」
グリーンはそれでも媚びをやめない。
ワタシ悪いことしてるよ。無視しないで、怒って!!叩いて!!!こっち見て!!!
「あっどうも」
男の声がした。
かすんだグリーンの目に光が宿る。
だが、男はグリーンを見てはいなかった。ポケットからスマホを出して誰かと話していた。
「ええ片付きました。大丈夫ですちゃんと始末はしますんで。もちろんご馳走楽しみにしてますよ。ええ、ありがとうございます」
だれ?誰と話しているの!?そんな顔で、私にはそんな明るい顔見せてない!!
今まで無表情でグリーンを暴行していた男は、人懐っこく笑っていた。これから妹の退院祝いの話をしていた。
これが本来の彼の表情なのだが、その眩しい笑顔はグリーンに向けられることはない。
「デッ・・・・デッチュン!!!デッチュン!!!!」
渾身の力を集め男に媚びを売る。だがそれはけして男に届くことはなく霧散していた。何の価値もないと男の笑顔が語っていた。
お前など何の価値もない。
かまう価値すらない。
この世から消えろ。
処分だ。




グリーンの頭上にくらぁい何かが再び降りようとしていた。
死だ。
もう少しで自分は死ぬ。
何のために生まれてきたかわからず、だれからも必要とされず、虚しく死んでいく。
ならばこの男の心に自分を刻み込んで死にたい。
実装石の、人間に縋りつく本能が最後の力を振り絞らせた。
渾身の力を込めて媚びた。
「デッチュ~~~ン♡」
会心の媚びだ。
さぁ怒って!!!叩いて!!!蔑んで!!!蹴って!!!私を好きって言って!!!!
だが、塵芥に等しい媚びなぞ男に届くわけもなかった。
男は笑顔でグリーンの傍らを通り過ぎて行った。
自分達に暴虐の限りを振るった闇の塊のような姿はない。さわやかな風のように笑顔で走り去っていった。
「デ・・・・・ッ・・・・デェ~ン・・・・・デェェ~~~ン・・・・・デェ・・・・・・~~ン・・・・・・・・」
グリーンの濁った暗い鳴き声は微かに男を追いかけ、届かないのを知って、途絶えた。










	































 




































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1 Re: Name:匿名石 2023/04/23-08:18:33 No:00007080[申告]
はらわたが煮えかえるようなイライラパートと、
胸がすくような徹底的な制裁パート、
そして実装石が最も嫌がる「無関心」までも取り込んだ虐待テク。
お見事なお手前で御座います。
2 Re: Name:匿名石 2023/04/23-12:39:53 No:00007081[申告]
>お見事なお手前で御座います。
感想ありがとうございます。
初スクですが楽しんでいただき嬉しいです。
3 Re: Name:匿名石 2023/04/24-01:35:03 No:00007084[申告]
心理描写が濃厚に書き込まれており、三部作一気に読んでしまいました。
とても面白かったです。
4 Re: Name:匿名石 2023/04/24-05:01:14 No:00007085[申告]
グリーンの悪辣な思想家飼い主との会話描写が極端に無く色々希薄だったのは
「甘やかし」の本質が愛情からではなかった上に実際には疎ましがらてただけだったからなのだろうか。
最後に全て理解した様に思わせて結局は勘違いや思い込みに救いを求めるのは、どこまでいっても救いの無い糞蟲根性の為せる技いうか
なので虐待死でトドメより虚無死で〆たのは本当良かった。
5 Re: Name:匿名石 2023/04/24-12:11:39 No:00007086[申告]
よかった、妹と犬は助かったんだね…
それは本当によかった…(´;ω;`)
6 Re: Name:匿名石 2023/04/24-17:58:58 No:00007088[申告]
>心理描写が濃厚に書き込まれており、三部作一気に読んでしまいました。
>とても面白かったです。
ありがとうございます。
楽しんでいただき幸いです。
7 Re: Name:匿名石 2023/04/24-18:04:29 No:00007089[申告]
>グリーンの悪辣な思想家飼い主との会話描写が極端に無く色々希薄だったのは
>「甘やかし」の本質が愛情からではなかった上に実際には疎ましがらてただけだったからなのだろうか。
この思想家は「自分の都合の良いことだけが世界の常識」という人間としています。思想家や活動家によくいるタイプで、糞蟲になったグリーン母娘はただの自分の思い通りにならない外れとしか見ていません。
>最後に全て理解した様に思わせて結局は勘違いや思い込みに救いを求めるのは、どこまでいっても救いの無い糞蟲根性の為せる技いうか
>なので虐待死でトドメより虚無死で〆たのは本当良かった。
ここは悩みました。あまりの憎しみを晴らすのはどうすればいいかと考え、これに落ち着きました。
喜んでいただいて幸いです。
8 Re: Name:匿名石 2023/04/24-18:10:05 No:00007090[申告]
>よかった、妹と犬は助かったんだね…
>それは本当によかった…(´;ω;`)
なんとか助かりました。ただ当初のプロットでは妹はもう少しひどい目にあう予定でした。
感想いただきありがとうございます。
9 Re: Name:匿名石 2023/04/24-22:51:12 No:00007091[申告]
実装の本質は糞虫であるということを思い出させてくれる良作ですね。
10 Re: Name:匿名石 2023/04/24-23:27:34 No:00007092[申告]
>実装の本質は糞虫であるということを思い出させてくれる良作ですね。
ありがとうございます。
次回はその本質について書いてみようと思います。
11 Re: Name:匿名石 2023/04/27-17:11:27 No:00007102[申告]
まだだめだ
あの金に物を言わせてやりたい放題やってた狂った愛護派がまだ残ってやがるだろ・・・
あの愛護派が糞蟲同然の最期を迎えるまでこのスクは終わらん!!
12 Re: Name:匿名石 2023/04/27-23:25:51 No:00007103[申告]
>あの愛護派が糞蟲同然の最期を迎えるまでこのスクは終わらん!!
ええ!!虐待紳士に捕まり獣臭いマラ実装さんにとっかえひっかえされて、メス親父に堕とされる最後を書いていいんですか!!?
と、まぁあまり書くと蛇足になるのでここで終いです。
ただ書いてはいませんが、政党が一党つぶれるほどの大惨事となっていますので、凄惨な最後になるのだけは間違いないでしょう
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