「レッサーミニ三駆」 これはかつてダニヤ模型店が発売したモーターで走る三輪駆動のおもちゃであるが 皆さんの中にも遊んだことがある方がいるのではないだろうか? 最初のモデルはいわゆるミゼットの形をしており、三輪駆動のモーターマシンを乾電池で走らせて遊ぶ これがまた、小学生を中心に大ヒットとなり その後漫画化、アニメ化を経て、徐々にブームは下火になり、今やひとつのジャンルとして固着した それがこの春、レッサーミニ三駆発売30周年記念として 特別版として、デスクーターを模したモデルが発売された これは発売当初は誰にも見向きもされなかったが インターネットの動画サイトに投稿された一本の動画が状況を変えた それはデスクーターモデルのレッサーミニ三駆に 飼い仔実装を乗せて走らせただけの短い動画だった これが実装愛護派と実装石自身の物欲に大ヒットしたのだ ご存知デスクーターは実装石を改造して作られた乗り物 だがしかしこれが仔実装サイズとなると原料になる実装石自身も 加工する技術も非常に高度なため、とても高価なものである それがお手ごろ価格で手元に来るとあれば、結果は見えている たちまち飛ぶように売れ、買いつくされ、ネットオークションでの価格が高騰 多くの愛護派・愛誤派を涙にくれさせた それがこのたび、新製品・テチクーターとして仔実装用の乗り物としてリニューアル・再販されたのだ -------------------------------------------------------- 「テチィン!!」 ハンドルを切り損ねた愛仔実装コミドリがマシンから投げ出される テチクーターは倒れ、キュルキュルと音をたてて空を切る車輪 コミドリはかわいい悲鳴を上げると、たたみの上をコロコロと転がっている 「おいおい、大丈夫かぁ?」 俺は倒れたマシンを起こしてスイッチを切ると、コミドリを助け起こす 「テヒィン♪」 コミドリは俺の手に両腕で抱きつくと、甘えるような声で鳴きついた かわいいやつめ 「テチテッチー!」 コミドリはもう一度、マシンに乗りなおすと俺にアピールする まだ走るつもりのようだ 「お前は本当に走るのが好きだなあ」 「テチッ!」 コミドリは胸を張って応える 俺はふっとテチクーターを買った時にもらったチラシを思い出す 「そうだ…たしか明後日だったな、テチクーターオフロードレース コミドリ、お前も出るか?レースに?」 「テッチ!!」 コミドリは大きくガッツポーズを取った やる気は上上、こいつはいいや 俺は申し込み用紙を取り出すと、早速コミドリをエントリーする準備をした ========================================================= ところで、ここでひとつ見落としがあることを解説せねばならない テチクーター(TM)はデスクーターを縮寸したものである、ということは述べたが 全てにおいて完璧に縮寸されたものではないことを指摘せねば公平ではない 物体は長さ、高さ、厚みが半分になった場合 その体積は四分の一となる、つまり、軽いのだ これは、転倒時に回転する回数が増えることを意味する そしてモーターで軽快に走るテチクーター(TM)を屋外で走らせた場合 風量や地面の凹凸の大きさ、日差しの強さといった外的要因もその大きさは 成体実装石の乗車するデスクーターとは違ってくるのだ もっとも、そもそもデスクーター自体もそう安全な乗り物ではなく 横転などの事故となれば成体実装石がデスクーターごとバラバラになることも ありえるということを付け加えておかねばならない そんなデスクーターを縮寸して、更に安定の悪い親指・仔実装を乗せればどうなるか? すなわち、体積の差で倍ダメージ+風量で更に倍ダメージ!! さらにいつもの倍の大きさの地面の凹凸が加わり倍×2の倍々ダメージ!! そして転倒時にいつもの三倍の回転を加えれば一般的なデスクーターの事故をはるかに上回る きめこまかいミンチの出来上がりだ! さあ、デス・レースの幕開けだ!! ----------------------------------------------------------- 感想ありがとうございます、とても嬉しいです これ、書きかけの長編スクの冒頭部でしたが、最終更新日2014/4/13 21:37になってたので 多分レースそのものまで書くに至らないと思いアップしました ↓オマケ 次に登場したのは、なんと…戦車!? フルスクラッチのキュイ揚兵戦車(TVアニメ、機動戦士ガンダムに登場する三輪の戦車)だ! 細長い車体に1〜2センチの食用豆実装が大量にへばりついている 「ゲリラ屋の戦いを見せてやる」 青い軍服を着た髭のおっさんは懐中電灯で戦車に合図を送ると 運転席の豆実装がへばりついている豆実装に向かって何かチフチフ叫びはじめる ブリブリブー ブー ブリブリー プー ブビー 豆実装たちが汚い音をとどろかせながら宙を舞いはじめた そう、豆実装たちがのみこんだのは即効性高圧ドドンパのかけらだ あらかじめパンツを脱がして置くことで即短時間の浮遊を可能にしたのだ 豆実装たちは手近なレースカーに向かって飛び移りはじめた もちろん、その多くは地面に激突して赤緑のシミになるか 着地に成功してもそのままの勢いでコロコロ転がっているうちに肉塊へと変わったが 幸運な固体が少数、ほかのレースカーに取り付くことに成功した 「何をするつもりなんだ?」 「相手のカーに乗り移って?」 ミゼット型のミニ三駆にとりついた 「レフー?」 すると、豆実装は荷台に転がっている蛆実装を転がすと 荷台から路面に蹴り落としてしまったのだ! 「レピャアアアアア…レベッ!」 「チプププ」 そして、豆実装は腰のポーチから⑥と印刷されたシールを取り出すと ミニ三駆に貼られた選手番号のシールの上に貼り付けた 青い軍服を着た髭のおっさんは胸をそらして言い切った 「フフフ、ルールでは自分の実装石の乗った・自分の選手番号の貼られたマシンが 自分のマシンと規定されている、つまりあれはもうわしのマシンというわけだ」 「身もふたもねえよ、もうルールの穴を探す大会になってるじゃん」 続いて走るのはアゴのしゃくれた板前の寿司桶型のミニ三駆だ 寿司桶には蛆実装の刺身が満載されている 主催のミドリちゃんが板前に詰め寄る 「ちょっと!ルールでは実装石は生きてなきゃいけないのよ! お刺身にしちゃダメじゃない!」」 板前は自信満々に応じた 「へへへ、ルールではマシンに生きた自分の実装石の乗ってる必要がある 俺の生け造りならゴールまで生きたままもたせられるぜ!」 寿司桶マシンは直線ではかなりの速度を出し いよいよ戦車に追いつこうとする しかし、次のコーナーでは… カシャーン! コーナーについたゆるやかなカーブにマシンが耐えられるはずもなく マシンの上に載ったお盆から活け作りにされた蛆実装が路面に散らばる 「げえっ!俺の芸術品が!」 しかし、それだけでは話は済まなかった これまで梅さんの芸術的な包丁捌きで現状に気づいていなかった活け作りの蛆実装たちが 路面に放り出された痛みで現状に気づいて騒ぎ始めたのだ 「痛いレフー!痛いレフー!」「オテテとアンヨがないレフー!!」「おナカがスースーするレフー!」 「このオニク食べていいレフー?」「ウジチャ食べちゃダメレフー!!!」 そして実装石にとっては食欲をそそる光景でしかない物を見せ付けられ 観客席の飼い実装たちは色めき立つ 「オニク食べるデスー!」「食わせろデシャアアア!!」 「こら!グリーンちゃんダメざます!」 次々に観客席から飼い実装たちがコースに殺到する もともとコースアウトしか想定していない低い段差は 観客席側からは飛び降りるだけなのでコース上に次々に飼い実装たちがなだれ込む …もっとも、その段差ですら自重で潰れる親指もいたようだが 「痛いレフー!」「助けてレフー…」「ウジチャを食べちゃダメなんレフー!」 「デェッププププ!」「こいつ美味いデスゥ」 「そんなばっちいもの食べちゃダメざます!」 「なんだバカヤロウ!うちのジソエビが不潔だってのか!」 だが…そこに後続車が殺到する 次々に宙を舞う飼い実装とマシン マシンは一台が10×30センチほどの長方形 対して飼い実装は最大60センチの成体から最小5センチの親指まで マシンは仔実装から親指にかけては容赦なく跳ね、轢き潰すが 成体の身体にぶつかればマシンは弾かれるが、見た目の割りに軽量な実装の身体は 成体といえどただですむはずもなく、足があらぬ方向に曲がり倒れこみ そこに後続のマシンが突っ込んで行き、腕を、足を、頭をもぎとって行く まさに阿鼻叫喚の地獄絵図となっていた 主催はクラフト・マン ミドリちゃん (プラモ狂四郎) 青い軍服のおっさん (機動戦士ガンダム) 板前の梅さん(ド根性ガエル) ※梅さんが片思いしている先生がミドリさんだと勘違いしてたため ミドリ先生はドクタースランプだった…

| 1 Re: Name:匿名石 2016/02/22-16:32:20 No:00001895[申告] |
| 俺と同世代と見たw
続き期待! |
| 2 Re: Name:匿名石 2016/02/23-12:07:51 No:00001897[申告] |
| この手の競技にガチ勢が来たらどうなるんだろう?
灰者の如くブーイングを喰らうのだろうか |
| 3 Re: Name:匿名石 2016/02/24-00:14:52 No:00001898[申告] |
| 面白かったけど愛護派はなぜこんな実装死亡率150%なイベントに参加を…… |
| 4 Re: Name:匿名石 2016/02/24-14:29:57 No:00001900[申告] |
| 1/8ではない?
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| 5 Re: Name:匿名石 2016/02/24-20:19:00 No:00001902[申告] |
| 確かに1/8だ、間違えた
ありがとう |