散歩 ------------------------------------------------------ 「テェ…? なんでガリガリうるさいんテチュー?」 「良いから黙って歩くデス。言われた通りにすればご馳走が貰えるんデス」 駆除を免れ唯一生き延びた仔実装を引き連れ、 大きなリュックを背負った実装石親子が薄暗いガレキの中を行く。 運良く保護してくれた優しい人間サンの言い付けに従ってさえいれば、 こうして日々薄暗いガレキの間をウロつくだけで衣食住が不自由なく保証されるのだから。 「ウ…? ケヘ…! コフ!」 「大丈夫テチュ、ママぁ?」 「ダ、ダイジョウブデス。ここは埃っぽいからちょっとムセただけデス」 人間サンがどうして自分にこの薄暗く埃っぽい場所を機械を背負わせ散歩させるのか? 理由などどうでいいのだ。安心して美味しい食べ物を与えてくれるなら。 東北の某所、瓦解した建築物の間を縫うように歩く実装親子は満たされていた。 「デ…スぅ…?」 「ママぁ…?」 数日前から時折襲い来る頭痛、霞む視界。 既に仔実装の心配そうな声は親実装の耳へ届いていない。 酷い悪寒が襲い来きて、とうとう仔実装の手を離してしまった。 「妙に画像がブレるな。そろそろコイツもダメかな? 数値ヤベぇし当然だけどさ」 「よく保った方さ。おーい、新しい実装連れてこい。最初にアメ与えんの忘れんなよ」 東北某所で一向に復興作業が進まぬ事故現場。 実装を使った被害と汚染調査は、今も人知れず密かに行われている━━ ------------------------------------------------------ 雑談のネタを拾ってみました。駄文申し訳ない。
