タイトル:【馬】 鎧兜石
ファイル:鎧兜石.txt
作者:匿名 総投稿数:非公開 総ダウンロード数:3057 レス数:0
初投稿日時:2006/08/12-01:42:03修正日時:2006/08/12-01:42:03
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ここはどこにでもある、実装石に占領された公園。
そこに一人の虐待派が乗り込み、偶然通りかかった野良の実装石親仔に虐待を働いていた。
親実装の頭巾を木の枝に引っ掛けて身動きが取れなくすると、その足元で「テチ!テチ!」
と鳴いていた仔実装達を次々と虐殺していった。



…
「テヒャ!!」
遂に最後の仔実装が潰された。
そのありさまを見て、親実装は木に吊り下げられたまま、「デー デー デー」と紅と翠
の涙を流して泣いている。

「へ、何ともチリィな、仔実装てのは。俺は仔実装専門の虐待派だから、お前には手を出
 さないでいてやろう。その代わり、次に来たとき楽しむために、また仔実装を生んでお
 いて貰おうか。」

そう言うと、そこらに生えていた雑草の花を毟り、総排泄口に押し付ける。
「デェエ、デギャデギャ…  デ、デッフ〜ン♪」
悲しいかな、心はどれほど嫌がっていても身体は反応する。
そして親実装石は両目が翠となり、妊娠した。

「じゃあな、また楽しませてもらうから元気な仔を生んでおけよ。」
そう言い放って、笑いながら虐待派は公園を後にする。

残された親実装は、周囲に散らばる仔実装達の残骸を見ながら思った。

『デェ… このままじゃ何度仔供を産んでも同じことの繰り返しデスゥ…。 仔供を…
 もっともっと頑丈で、ニンゲンなんかに負けない仔供を産まないと駄目デスゥ…。 
 そうデス!すごく頑丈な仔を産むデス!!』

親実装の思いが天に通じたのか、それとも不思議生物の本領を発揮したのか。
親実装の体内で、『頑丈な実装石を産む』という思いが具現化しつつあった。


…
何日かが過ぎ、再び虐待派が公園にやってきた。
ちょうどその時、『頑丈な実装石を産む』という思いを秘めたあの実装石は新たな仔を産
もうとトイレの中にこもっていた。両目は既に真紅。
総排泄口が拡がり、そして…

「デギャァアア!!」トイレの中から響く絶叫。

「な、なんだ?」
虐待派の男が絶叫の音源であるトイレに行くと、そこに親実装石がいた。
そしてその脇には一匹の仔実装。しかし、ただの仔実装ではなかった。
全身を頑丈そうな鎧に覆われていた。

親実装の執念がその体内で結実し、『鎧兜石』と呼ぶべき新種の実装石を生み出したのだ。
鎧兜を作り出すためにほとんどのエネルギーを費やしてしまったのだろう、通常多産の実
装石において、産まれたのはその鎧兜石ただ一匹だけだった。
そして、極めて頑丈なその鎧兜が産道を通るとき傷つけてしまったのだろう(悲鳴はその
時にあげたもののようだ)、親実装の腹は引き裂かれ、総排泄口はグチャグチャになって
いた。そのため最早虫の息だ。だが親実装石は最後の力を振り絞り、粘膜を舐めとって鎧
兜石を一人前の仔実装に仕上げていた。

『デー、デ−、デー…  ま、ママはもう駄目デス、でも何の心配もしていないデス。
 お前を傷つけることができるものはこの世にいないデス。お前はこの世界の王になるの
 デス!!』

「…なに寝ぼけたこといってんだ、この糞蟲。だが、結構おもしれーもん作ったじゃねーか。」
鎧兜石を見て薄く笑う虐待派。

鎧兜石に何発ものパンチ&キックを見舞う虐待派。 だが…
「痛てっ! そ、そんなバカな…」
ダメージを受けケガをしたのは虐待派の手足の方で、鎧兜石はびくともしなかった。

「くそ、それなら…」
バールのような(ryを取り出し、鎧兜石を殴りつける虐待派。しかし…
「な、なにぃ!?」
 折れ曲がったのはバールのような(ryの方だった。

「じゃあ、コイツはどうだ!」
物理的打撃は駄目でも、実装の弱点の熱ならどうだ! そう考えてライターを取りだして
押し付けようとする虐待派。
だが、「シャッキーン」と音がして鎧兜の目の部分など、露出した部分に更なるガードが
下ろされた。鎧兜石の鎧兜は耐熱性&断熱性があるようで、ライターで炙っても焦げ目一
つ生じなかった。

「ならば毒で…」
ドドンパやコロリ、ゲロリを巻く虐待派。だが、鎧兜石は微動だにしない。
ダミーに騙されない、賢い実装石なのか?
そのうち、公園に住む他の野良実装達がやってきて、ドドンパやコロリ、ゲロリを食べて
しまった。鎧兜石の前で、瞬く間に全滅してゆく野良実装達。もはや、偽の金平糖の正体
もばれてしまった。もう罠にも引っかかってはくれないだろう。

虫の息の親実装が言った。
「デププ… わ、ワタシの仔供は最強デス。…あの仔はこの世界の王になるデス。
 さあ行くデス、ワタシの仔! ますはそのニンゲンをやっつけるデス!!」

その言葉を聞いて、初めて鎧兜石が口を開いた。






「…ヨロイが重くて動けないテチ…。 テスンテスン、誰か助けてテチ…。」

「デスゥ!?」
ぱたり。
間抜けな一声を上げて力尽きる親実装石。

数日後、鎧兜石は身動きが取れず、餓死しましたとさ。

                  − 終 −


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某所で『実装石は脆い』という話題が出てたので、思いつきだけで書きました。

次は『まる実』の続きでも書こうかなぁ…。

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