タイトル:【愛 虐】
ファイル:少年.txt
作者:sl 総投稿数:2 総ダウンロード数:2171 レス数:0
初投稿日時:2011/01/28-22:38:21修正日時:2011/01/28-22:38:21
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少年の人形達

「その魅力的な公園とは・前編」


サッカー少年は、実装石と実装紅と実装金をもっていて
たまに愛護ブログで取り上げられるほど、見た目とは裏腹な姿を世間に晒されていた。
髪は染めてツンツンで、サッカーの練習がない学校帰りは女友達や悪友と
ラウンド1で遊んで、たまに無駄遣いが過ぎるほどの普通の今時の高校生。

彼の彼女いわく
「あれはもう、父親のようなものね。まぁ別に嫉妬なんかしないからいいけど」
それほど実装たちに対しては愛情深いのだ。

だが、愛情深いが容赦もない。

今宵も少年はお気に入りの実装金で遊んでいた。
といえば聞こえはいいが、ちょいと違う。
「カシラ、カシラ、カシラァァァアァアア!」
実装金が顔を紅潮させて絶叫する。

これは別に気持ちいいからではない。

「ぎゃぼぼぼっぼぼぼぼぼ」
少年は洗濯機のなかに実装金を入れて遊んでいるのだ。いやしつけなのだ。
練習でドロドロになったユニフォームと一緒に
ドロ遊びでドロドロになった実装金を一緒くたにして洗っている。
そして苦しんでいる反応を見て楽しん…監視しているのだ。
「あははは、めっちゃまわっとる!おーいキピー大丈夫かぁ?」
涙目で笑いながら実装金「キピー」に聞く。
「ガジラーーーだずげでー」
回転の激しさと洗剤の痛さで血涙を出して哀願する。
しかし少年は
「あー、ドロドロのバツだから無理ー。んじゃ綺麗に脱水もされろよ」
そういい残して洗濯置き場から去っていった。

実装石のミドリと実装紅のチョウチンは、真っ青な顔でテーブルの下で鎮座している。
服はキピーと同じくドロドロなので、脱いで玄関のほうに置いた。
ミドリとチョウチンが恐る恐る喉もとのリンガルをONにして
「わ、わたくしたちのお咎めは…」
と聞くと少年は
「お前たちは外でそのままドロドロの服を洗え。洗剤ナシ。」
「わかりましたデス…」
「わかったのですダワ」
二匹は真っ青な顔のまま、寒い風の吹く冬の外へ服を持って出て行った。

少年は愛護派だ。
でも、ルールをやぶったり喧嘩をしたり自分や家族に対して攻撃的な事をすると
虐待派のようになったのだ。いや、これはちゃんとした教育なので虐待派の虐待には遠く及ばない。
3回目までのルール破り、一回まで喧嘩をしてもいいことになっている。
しかしこれらを3ヶ月以上、破りなし喧嘩なし粗相なしなど完璧でいたら晴れた日曜日、
少年は電車で1時間かけて郊外の大緑地公園につれていき、その日ばかりは一番良い服をきせて
アイスを食べさせたり、アスレチックで遊んだり、帰りは実装専門カフェで3匹と一緒に食事をし
帰宅後は内緒で母のシャンプーで洗い、最後には絵本読みながら添い寝をして終わる。
至福の日を与えていたのだ。

ギャル男が電車で三匹を連れて、遊んで食事してなど周りから見れば
とてつもなく奇妙に見えても少年は気にしなかったのが幸いだ。

3匹は頑張ってルール破りなどせず、至福の日を待っていた。

が、1ヶ月ほど前に室内公園というペットや家族連れ用の公園が出来てから
三匹は頻繁にルール破りをするようになった。
少年は母がパチンコに行く前に作りおきしていたシチューを温めるついでに、おたまでつまみ食いしつつ
どうしたものか考えていた。
ルール破りを何度も何度も制裁してもするほど、魅力的な公園なんだろうか?
学校に行くとき、通る程度で見たが大きな建物のなかにアスレチックや砂遊び場
小さな川と植物園などがあるくらいだ。

「おい、洗い終えたか?」
「あ、いまもうちょっとかかりそうデスゥ」
「ごめんなさいダワ…」
手を真っ赤かにさせ震えながら答える2匹に
「そのドロはもう落とせないだろ、もう絞って部屋に上がれよ。」
そしてキピーと洗濯物の脱水が始まる前にキピーを洗濯機から出して、目を回しているキピーをミドリにやり
「お前たち、風呂はいりな。」
そういって風呂場へ押しやった。

日曜日の昼、3匹と少年と少年の彼女の双葉は室内公園に向った。
双葉のペットは実装石とかではなく、チワワで気性は優しく足腰が丈夫なため
3匹とはよく遊んでる友達だ。3匹と遊んでいる間、双葉は少年とたっぷりといちゃつけるので3匹については文句はない。
「で、この公園が敏明の実装ちゃんを惑わす公園?」
双葉が敏明少年に聞いた。

敏明の目の前には、ごく普通の室内に設けられただけの公園が映っていた。
でも実装3匹には、別のものが瞳にうつっていたのだ。
そしてチワワのオトハにも人間とは違うものが見えていた。

つづく

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