タイトル:【馬】 短スク集
ファイル:じっそうたんぺん.txt
作者: en 総投稿数:6 総ダウンロード数:1567 レス数:0
初投稿日時:2011/01/12-03:12:41修正日時:2011/01/12-03:12:41
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「これでラストボクゥ!」
「デギャッ!」
 とある夏の日、公園を支配していた多毛種と獣装石の群れを倒した実蒼石。
 あとに残ったのは奴隷として虐げられてきた禿裸達だけであった。
「なんかかわいそうボク……そうボク」
 実蒼は多毛種の毛でカツラを、獣装石の毛皮でコートを作り、禿裸達に配った。

「髪テチー、髪が戻ったテチィィー!」
「服デス……服……グスッ」
「よろこんでもらえて良かったボク。じゃ、さよならボク」
 元・禿裸達は、公園から去る実蒼へ、姿が見えなくなるまで手を振り続けた。

 数時間後。
「あ、暑いデスゥ……」
「ハ、ハゲハダカに戻るのはイヤテチ……でも、コートとカツラ着てると……汗、止まんないテチィィ」
 暑さで次々と倒れる元・禿裸達。
 そして、その日の夕方。
 元・禿裸達は熱中症で全滅した。



「レッチューン、ニンゲンサンに飼って貰えることが決まったレチ〜」
 と、喜びながら公園内を踊り歩く親指実装。
 数分前、突然現れた人間に
「明日から飼ってあげるから、公園の皆に自慢しておいで」
 と、言われたのだ。
「うらやましいレチ? うらやましいレチ?」
 ニタニタ笑みを浮かべる親指に対し、野良達は激しい嫉妬と憎悪で胸がいっぱいになっていた。
 しかし、ヘタに襲い掛かれば人間に逆襲されると考え、殺意を押さえ込むのに必死だった。
 翌日。
「あ、飼うって話、取り消しね」
 親指の前に再び現れた人間がそう言った直後、野良達が一斉に親指へと襲いかかった。



『いしや〜きいも〜』
 おっ、石焼き芋屋の車が近くに来てるのか。
 食いに行ってみるか……。
『実装石で〜焼いた、おイモだよ〜』
 ……行くの止めよう。



 洗濯屋トシちゃん
「どもークリーニングでーす」
「デスッ?」「テチャ?」「デデッ?」
 公園に突然現れた男に、野良実装達が集まった。
「ただいまサービスで服の無料クリーニングやってるんですよー良かったらどうです?
「無料デス?」
「クリーニングって洗濯デス?」
「洗濯してほしいレチ」
 タダで洗濯してもらえると聞いて、着てる服を差し出す野良達。
「ハイハイまいどー」
 服を回収し終えると男は去って行った。
「ところで、服はいつ戻ってくるんデス?」
「デッ!?」
 その後、男が公園に姿を現すことは無かった。



 ポケットの中には蛆チャがひとつ
 ポケットを叩くと蛆チャが──
 蛆チャン? 蛆チャ──ン



 明日は待ちに待った一斉駆除の日。
 明日天気になれますようにと願いをこめて
 仔蟲ちゃん達をベランダに吊るしておこうね。
 ヒモやロープだと切れちゃって落っこちちゃうから
 丈夫なワイヤーやピアノ線を使いましょ。
 プランプランブランブラン。
 風に揺れる仔蟲ちゃん達。
 カラスやハトが手すりにとまって仔蟲ちゃん達をついばむよ。
 おやおや親蟲ちゃんが一階から見上げているよ。
 大丈夫大丈夫、親蟲ちゃんには明日があるさ。



 ああ潰してえ、潰してえよ。
 イゴイゴ蠢く仔蟲ちゃん達をよ。
 プチプチブチブチ潰したい。
 断末魔の叫びをあげて潰れてく仔蟲ちゃんの姿を、
 親蟲の目に焼き付けてあげたい
 そして親蟲ちゃんの眼球を火で焼き潰して、
 仔蟲ちゃん達の最期を、最後に見た光景にしてあげたい。
 「デスデス」「テッチー」
 ……お、前方に親蟲ちゃんと仔蟲ちゃんはっけーん。
 背後から忍び寄ってどっちか潰すか。
 さぁてどっちを──
 チリンチリン
「じゃまですぅ」
「うおっ」
 びっくりした、たく、こんな狭い道チャリで走んなババア──
「デッ」「チベッ」
 ババアの自転車が親仔蟲跳ね飛ばしやがった。
「ちょっとぉ、もう少し端っこ歩きなさいですぅ」
 親仔にちょっとだけ振り返ったババアの目、赤と緑のオッドアイ!? しかも実装服っぽい緑のワンピース?
 ……あのオバサン、まさか実装人?



 季節は冬。
 とある公園のとある段ボール箱。
 出産石が胎内の冬仔達の為に、胎教の歌を歌っていた。
「デッデロゲー、デッデロゲー」
 ドンドン 段ボールのフタをノックし、黒服姿の実装石達が入ってきた。
「ジソラックの者デスゥ、今の歌の使用料を払えデス」
「デェッ!? そ、そんなの知らないデス。オ、オウタはみんなのモノデスゥ……」
「問答無用デス」
「差し押さえデス」
「デェェェッ!」
 貴重な食料やタオル等の生活必需品が詰まった段ボール箱。
 そして最も大切な服や髪も奪われた出産石。
「仔肉が生まれたらまた差し押さえに来るデス」
「デェェーン、デェェーン、オロローン」



 オトナリサンがなにやら騒々しいと思ったら、
「テェェェ、ウルサイテチャァァーッ!」と、
キレた我が仔が壁を殴って、壁に穴あけちゃったデス。
 これでオオヤサンから敷金として渡したフクが、二度と戻ってこなくなったデス。
 え、どこに住んでるデスって?
 紙筋ダンボールマンション『レチパレス』デス。
 え、知らないデス?
 ならこのCMオウタなら知ってるデス?

 テチューデ〜頑張る石へ〜バールを〜ってオウタで有名な──
 
 バンッ!
「デッ?」
「ジソラックの者デスゥ、今の歌の使用料を払えデスッ!」
「ここにも来たデシャァァァーッ!!」



 冬のとある日。
「デシャアァァ、来るな、来るなデシャァァァ!」
「オウチ壊さないテチィィ」
「ウジちゃん踏んじゃダメレチィィィ」
 ・
 ・
「またクジョが来たみたいデス」
「チププ、こうして少し離れた場所にヒナンすればクジョされないテチ」
 ・
 ・
「スベリ台壊さないテチィィ」
「ギッタンバッコン壊しちゃダメレチィィィ」
「ブランコ返しテチィィィ」
「水のみ場やトイレまで壊されたデスゥゥ、ど、どこで仔を産めばいいんデスゥゥゥ」
「待っテチー、飼っテチー」
 ・
 ・
「マジデスか……」
「クジョじゃなかったテチィィィ……?」
 駆除だと思っていた集団は公園取り壊しの為にやって来た解体業者だった。 



 新発売、実装ドドンパウダー。
 これを振り掛けることで、実装フードやコンペイトウはもちろん、ほかほかご飯や焼肉、ウェディングケーキもドドンパに早変わり。
 トイレで出産したばかりの仔を、親蟲が舐める直前にドドンパウダーを一振り。
 汚肉や蛆ちゃんだってドドンパにへんしーん。
 一家にお一つドドンパウダー。
 税込980円でお近くのスーパーコンビニ実装ショップにて販売中。



 ある年末の深夜。
 やれクリスマスだ、やれ忘年会だと賑わう繁華街の路地裏や終電過ぎた駅の近く。
「ズジュルルル……ニガいけど中々おいしいテチィィィ」
「お、ナルト発見デッスゥゥゥーン」
「ヒック、う、うじちゃん……へんなきぶんれひゅぅぅぅ」
 酔っ払いが飲みすぎで吐いた汚物をすする為、あちこちから実装達が集まっていた。
 吐しゃ物を実装達がすすって、翌朝には道がキレイになり、これがホントの実掃──
 と思いきや、実装達が総排泄孔からひり出した汚物で、街はさらに汚れるのだった。
「プハーッ、今日も、一日生き延びられたデス」
「明日こそはニンゲンサンに飼ってもらうテチ」
「蛆チャ、ニンゲンサンにプニプニされたいレフゥゥゥ〜ン」
 吐しゃ物をすすり終えた実装達は、いつか飼い実装になれる事を夢見ながら、それぞれの棲家へと帰って行った。



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 バール── もとい、あとがきの様なもの 

  ふたばで書いた短スクをまとめて、色々書き加えてみたりしました。




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