タイトル:マラ マラ マラ 前編
ファイル:パンチョ4・前編.txt
作者:MB 総投稿数:11 総ダウンロード数:3065 レス数:0
初投稿日時:2010/12/23-02:33:30修正日時:2010/12/23-02:33:30
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気が付いたらオレは真っ暗な空間にいた。
イスの様なものに座っている感覚があるが、縛られてでもいるのかまったく身動きが取れな
い。鼻を摘まれてもわからないほどの暗さでは自身の状況を確認しようもなかった。

ズムタタ…、ズムタタ… ズンズンズンズン…♪

「なんだなんだ…!?」

突然どこからともなくテンポの良い重低音が響いてきた。

ガシャン!

何事かと驚いているオレの目の前の空間に明かりが灯る。
スポットライトの様な丸い光に照らされたそこには1匹の成体実装石がいた。
何故かサングラスをかけ、首にはぶっとい金色の鎖をかけている。
どこかの飼い実装だろうか?それにしても趣味が悪い…。
などと思った瞬間、そいつのスカートの前部が僅かにピクッと動き、ぐいーんとスカートを
捲り上げる様にして股間からナニかが姿を現した。
マラだ…。 自身の身長とほぼ同程度、40cmはあろうかという逞しいブツをギンギンに
勃たせたマラ実装は、唐突にそのマラを握るとまるでマイクのように口元へ持っていって歌
いだした。


De♪ De♪ De♪ De♪
俺たちゃ実装、明日へ疾走!
食い足りねぇじゃん金平糖、かわいい姉ちゃん今晩どう?
しつけぇなんて言わせねぇ! 躾ぇなんか怖かねぇ!
気に入らなければ即反抗、聞き入れられなきゃ糞パンコン♪
De☆ De☆ De☆ De☆
俺たちゃ実装、デッデロSing a song♪
私が一番綺麗デス、強くて高貴で華麗デス
ニンゲンはみんなドレイデス、無礼な態度は死刑DEATH☆
De♪ De♪ De♪ De♪…


開いた口が塞がらないとはこのことだ。今のオレは実装石以上にマヌケな顔になっているに
違いない。ワケのわからない状況で実装石からヘタクソなラップを聞かされれば誰だってそ
うなるだろう。
だがふと、マラの先端がいつの間にかこちらに向けられていることに気が付いた。

「おい…、待てよ。 なんのつもりだ…?」

よく見ればマラを握っている手は音楽に合わせて激しく上下にストロークされている。
マラ実装の息も荒い。
オレは必死に動こうとするがどういうわけか体はピクリともしない。

「De♪ De♪ De♪ De♪」
「待て待て待て待て!!!なにしてる!? やめろ、オイこら!! やめ…」
「De♪ De♪ De、SuuuuuN!!!」

瞬間、こちらに向かって撒き散らかされる白い液体。
オレにはそれが飛んでくる光景がコマ送りの様なスローモーションに見えた。

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」





【パンチョ第4話・マラ マラ マラ】





「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
「テチャァァァァァァァァァァァ!?」

布団からガバッと跳ね起きるオレ。全身びっしょりと冷たい汗で濡れていた。
なんだろう…。 とんでもなく悪い夢を見た気がしたが思い出せない。むしろ思い出しちゃ
いけないような気さえする。

「む…」

鼻に付く臭いが漂い、オレは顔をしかめた。
臭いは部屋の一角に設置した実装用ケージ、その中にあるダンボールハウスから発している。
覗いてみると我が家の飼い実装である禿パンツ一丁の『パンチョ』が仰向けにひっくり返っ
てピクピクと痙攣していた。その唯一の衣服であるパンツが緑色のブツでこんもりしている。
パンチョを飼い始めて1週間が経った。今まで寝てるときに漏らしたことはなかったんだけ
どなぁ。
とは言えまだまだ小さな仔実装。粗相をすることもあるだろう。
もっともこいつには成長を止める特殊なフードを与えているので、この先もずっと仔実装の
ままなのだが。
それはそうと漏らしたからにはお仕置きだ。未だ痙攣中のパンチョに気付けも兼ねて軽めの
デコピンをお見舞いした。

ビシッ
「テヂュッ!?」

デコピンを食らって目を覚ましたパンチョは、どこか納得いかないといった表情でうっすら
と赤くなった額を擦る。
そんなパンチョを摘み上げて風呂場へ向かう。
風呂場には大中小の3つの風呂桶が並べられていた。一番大きいのはオレ自身が使うもの、
それとは別にパンチョ用のものを百円ショップで買ったのだ。
中くらいの桶はパンチョの湯浴み用、小さいのは洗濯用だ。さらにその小さい桶の中にはシ
ロップタイプ風邪薬の計量カップが入っている。パンチョはこれを手桶にしていた。
だが今は風呂に入れてやるために連れてきたわけじゃない。
パンチョを風呂場に放して蛇口を捻り、冷水のシャワーを頭からぶっかける。
悲鳴を上げて逃げ惑うパンチョ。温かい風呂を知ったこいつは冷水をかけられることをひど
く嫌うようになった。
普段は糞をしたあとにしっかりと尻を拭かなかったときの罰として使用している。実装タタ
キを使うと痛みからかえって脱糞してしまうことが多々あったため、今ではお仕置きと水洗
いを兼ねた一石二鳥の手段となった。おかげでパンチョは今では手を抜かずしっかりと尻を
拭くようになっている。
ある程度追いかけ回してぐったりしてきたらお仕置きは終了。
計量カップを取り出した小桶に水を注ぐ。パンチョは寒さに震えながらパンツを脱ぎ、中に
溜まった糞を排水溝に流すと、今度は水の張った小桶にパンツを浸けてジャブジャブと水洗
いを始めた。
いつもなら毎晩風呂の時間にやらせていることだ。水が緑になったら流してもう一度注ぐ。
これを水が濁らなくなるまで繰り返す。
普段は2、3度やれば終了するのだが今回は直に漏らしたためなかなか汚れが落ちない。
涙目で冷たい水に手を突っ込んで繰り返し洗うこと6回。ようやく水が濁らなくなった。
テチテチと鳴いて白くなったパンツを見せてくるパンチョ。オレはそれを受け取ると中桶の
中にお湯を張ってやる。ガタガタ震えていたパンチョは頭から飛び込んだ。
ドライヤーでパンツを乾かしている間、パンチョは風呂桶の中でゆったりとくつろいでいた。
オレはついついその股間に目がいってしまう。別に変な趣味を持っているわけじゃない。
先日のドタバタからパンチョの股間にある『それ』が気になっていたのだ。“警戒”と言っ
てもいいかもしれない。
遡ること五日前、パンチョがマラ実装だと発覚したときにはかなり驚いたものだ。
パンツにドライヤーをかけながら、オレはあれからのことを思い返していた。



< 五日前 >

「アハハ…。 これはマラだよ」
「まら…?」
「マラだよ、マラ。 チ○コ!」
「チ○コって…、マラァァァ!?」

アゴが外れそうなほど口を開いて固まったオレを他所に友人は興味深げにパンチョのマラを
眺めている。それどころか時々指で摘んだりしていて、その度にパンチョは悲鳴を上げた

マラ実装…。ただでさえ良い話を聞かない実装石の中でもさらに輪を掛けて嫌われている実
装石の変異種だ。
基本的にメスしかいない実装石の中で稀に生まれるオス的な個体。最大の特徴は股間からそ
そり立つ巨大な男根である。体格に対して明らかにサイズのおかしいそれは勃起時にはマラ
実装自身の身長とほぼ同程度まで膨張する。
オレも一度公園で成体のマラ実装を見かけたことがあるが思わず目を背けてしまうほどの醜
悪さだった。成人男性のそれをはるかに上回るマラを振り回しながら他の実装石を追いかけ
る姿はトラウマ級の衝撃だ。
強すぎる精力と性欲を持て余し常に射精することだけを考えている生物。後先考えずに快楽
のみを求めるため、直接あるいは間接的に周辺の実装石達に深刻な被害をもたらす存在でも
ある。
そのため大抵は生まれた直後に母親によって間引かれることになる。生かしておけば最初に
襲うのは自身の姉妹達、親にとってはマラ1匹のために大切な仔供が全滅しかねないのだか
ら当然だ。下手に成長すれば自身も襲われかねない。
だがやはりなんらかの理由で間引かれず成長する個体も存在している。愛情だけが先行して
しまい後の事を考えられず悲しいことができない親の元に生まれたものや、そのマラ1匹し
か仔が生まれず仕方なく育てられた場合がそれにあたる。
成長したマラ実装は体格が良く、力も通常の実装石より強いためまさにヤリたい放題。
性格もさらに増長しやすく、ときには人間の幼児が襲われたという話を聞くほどだ。

そんなマラの仔実装が目の前にいる。
なんてこった…。よりによってパンチョがマラだったなんて…。
マラ実装の飼育及び躾は特に難しいと言われている。熟練のブリーダーの腕をもってしても
成功率は50%を下回るそうだ。ましてやオレは実装初心者…、初っ端からハードすぎるだ
ろう。
未だ友人に弄ばれてプラプラと揺れるパンチョのマラを見てそう考えていた。
だが…、だが待てよ…?

「なあ、それ…。マラにしちゃ小さくないか?」

そうなのだ。一般的なマラ実装のマラは自身の体長と同程度。その比率は仔実装時代も変わ
らないはず。然るに体長12cmのパンチョに対して、3cm程度しかないそのマラはあま
りに小さすぎるのだ。もっとも体長の4分の1のマラというのは生物的に見れば十分大きす
ぎるサイズなのだが…。

「だいたいなんで急にマラが生えるんだよ? 何度か風呂に入れたり糞の処理したりしたけ
 どその時はそんなもん無かったぞ?」
「ああ、やっぱり? 多分そうだろうと思ってたんだけど…。 どうもこの仔、マラの未熟
 児みたいなんだ」

マラの未熟児…? なんだそれは…。
眉間にシワを寄せたオレの表情から疑問を読み取ったのだろう。友人は話を続けた。

「実装石ってさ、多産なうえに妊娠のサイクルが短いから結構な確率で奇形や未熟で生まれ
 てくる個体がいるのさ。もともとマラ実装もそんな奇形の一種なんだけどね。 もっとも
 メスのみの種の中にオスが生まれるということは、もしかしたら進化と呼ぶべきことなの
 かも知れないけど。事実マラとの交尾でできた仔はかなりの確率で丈夫な仔実装として生
 まれてきて、親指や蛆といった未熟児や奇形ができにくいって報告があるくらいなんだ」

実装石が進化ねぇ…。確かに単体のクローンを繰り返すより、他者の遺伝子を組み込んだ方
が環境の変化等に有利だってのは習ったけど。
仮に進化だとして結果実装にとっての危険種が生まれたんじゃ本末転倒だろうに…。

「話が逸れたけどさ、とにかく実装石ってのはイレギュラーな個体が生まれやすいんだよ。
 生まれつき髪の無いもの、服の無いもの、腕の無いもの、足の無いもの、中には脳の無い
 ものなんてのもいるくらいさ。 そしてこの仔、パンチョはマラ実装なのにマラがなかっ
 たんだよ」
「なんだそりゃ。マラ実装にマラが無かったらただの実装石なんじゃないのか?」
「見た目じゃなくて潜在的な遺伝情報の話さ。それに完全になんにも無かったわけじゃない
 と思うよ? 小さなぽっちくらいにはあったのかも知れない。気が付かなかった?」
「うーん…。どうだったかなぁ…」
「アハハ、まあマジマジと見るようなもんじゃないしね」
「なんにしてもさ、それがどうして急に大きくなるんだよ?」
「それは眠っていた遺伝情報を覚醒させる外的要因があったからさ」
「外的要因…? そんなもん…、あ…!」
「気が付いた? 君は昨夜パンチョの腰から下、つまり下半身を踏み潰した」
「それで…、栄養剤のプールに浸けた…」
「そう、それだよ。それがパンチョの中のマラの遺伝子を覚醒させたんだ。十分な栄養を得
 て下半身が再生する際、本来あるべき姿になろうとしたんだね。 だけど元々未熟な個体
 だったから完全なマラにはならずこんなにちっちゃいものになっちゃったんだと思うよ」

そう言ってまたしてもパンチョのマラを指で弾く。
もうやめてやれ。見てるこっちが痛い…。
ようやくケージに下ろされたパンチョはダンボールハウスにダッシュ。再び出入り口をタオ
ルで塞ぎ篭城の構えだ。
それを放っておき、オレ達は話を続けた。

「はぁー、それにしてもパンチョがマラだったとは…。 マラの飼育ってめちゃくちゃ大変
 なんだろ?」
「そうだねー、僕も一度挑戦したんだけどね。普通の実装石以上に本能で動くような奴らだ
 からさ。どう躾けても言うことなんか全然聞かなくてね、ついついカッとなって殺しちゃ
 ったよ」

笑顔でさらっと怖いことを言う友人。

「いやぁ、観察派を自称する以上、自分の手で始末するのって結構な屈辱なんだよ。なんか
 負けたような気がしてさ」
「そういうもんかね…。 とにかく、お前でさえさじを投げたようなもんをオレが飼えるの
 かなぁ?」
「うーん、まあものは試しだよ。それにパンチョはマラっぽくないから案外大丈夫かもよ?」
「ん?」
「マラ実装って性欲の権化なんて言われるくらいだからさ、生まれた瞬間からヤリまくり出
 しまくりでそれしか考えられない個体のはずなんだ。性格だってナチュラルボーンで糞蟲
 だしさ。でもパンチョは見てると普通の実装石なんだよね」

なるほど、確かにパンチョは馬鹿で調子に乗りやすいところがあるが糞蟲ではない。素人の
オレが施した躾を早い段階で覚えていく賢さも持っている。

「多分自分がマラだって自覚もないんだろうね。これからおもしろそうじゃん」
「人事だと思って簡単に言ってくれるなぁ」
「んー、なんなら僕が引き取ろうか? 久しぶりに見つけた興味深い個体だしね」
「いや…、こいつはオレが飼うよ。きちんと育てるって決めたんだ」
「そっか、残念だな。でも君が実装石に興味を持ってくれたのは嬉しいよ」

そう言って立ち上がる友人。

「ん? 帰るのか?」
「今日はパンチョの容態を見に来ただけだからね。このぶんなら問題ないよ」
「問題はオオアリだったけどな」
「アハハ、まあ大事に育ててあげなよ。じゃあまた何かあったら聞いて。 じゃね!」
「おう、サンキュ。 またなー」

そうしてあいつは帰っていった。
しばらくしてようやくハウスから顔を出した禿パンツ一丁の短小マラ仔実装。
まったく、こいつは実装石にとってのマイナスポイントを次々とその身に集めていくな…。

「テチュテチュゥ☆」

もう危険はないと判断したのかお気に入りの親指実装人形を抱いてミニカー遊びを再開する
パンチョ。そのパンツの前面はもっこりと膨らんでいた。
オレの方は未だにショックから覚めきらないというのに、こいつは自身の変化に気付いてな
いんだろうか…?
結局その日パンチョは突如生えたマラをまったく気にすることなくこれまでと同じ様に過ご
して眠りについた。
友人の言うとおりマラとしての自覚は一切無いようだ。まあそんな余計な自覚持たれても困
ってしまうが…。
マラ実装になったとはいえ、今までとなんら変わらないパンチョの姿にオレはホッと胸をな
でおろした。

だが事件は次の日に起きたのだった。



翌日、大学の講義を終えたオレはそのままの足でバイトに向かい、夜も更けてからようやく
帰宅した。
パンチョは腹を減らして待っていることだろう。大学やバイトがあるときは昼間に餌をやる
ことができない。以前行った実装ショップでタイマー式の自動で餌を出す機械があったのを
見たが値段も高いし、そういうもので餌を与えるといろいろ勘違いした実装が飼い主を軽視
する例もあるらしい。なんにしても買う気はなかった。
まあこればっかりは仕方ない。食べ盛りの仔実装にはつらいだろうがこれも飼い実装の宿命
だと思って我慢してもらおう。
その代わり朝と夜はたっぷり食わせてやってるしね。

「ただいま…って、うお…!?」

部屋に入った瞬間思わず鼻を摘む。室内には異様な臭いが立ち込めていた。
最近少し慣れてきてしまった糞の臭いではない。同じように強烈だがどこか身に覚えのある
生臭さ…。
この臭いは…、まさか…!?
リンガルを装着し、慌ててパンチョのいるケージへ向かう。

「なんだこりゃぁ!?」

ケージ内の床には異臭を放つ白濁した液体が撒き散らかされていた。間違いない…。精液だ。
言っておくがオレのじゃあない。この状況下で考えられる犯人は…。

「パ、パンチョ…?」

恐る恐るダンボールハウスの中を覗いてみた。
パンチョはそこにいた。オレと目が合うと途端に泣きながら飛び出してきた。

「テェェェン! ニンゲンさん、助けテチィィィ!!」

ジタバタと両手を振り回しながら何度も足をもつれさせている。だいぶ錯乱しているようだ。

「落ち着け! なんだ? 何があった?」
「わかんないテチィ! 親指チャと遊んでたらオマタがムズムズして、気が付いたらクサク
 サのドロドロがいっぱいだったんテチ! ワタチお病気テチ!? 死んじゃうテチィ!?」

ええっと…、こいつの説明はイマイチ要領を得ないがどうやらパンチョは何らかの理由で初
射精を迎えたようだ。おめでとう、今夜は赤飯だな…。
とまあ冗談はともかく、これは困ったことになったぞ。遂に射精できるまでにマラ化が進行
したってことか? マラ実装の精液は人間にそれに比べて量も多いし臭いも強烈だ。こんな
もんを室内で出しまくられたら堪ったもんじゃないぞ!
せめてもの救いはパンチョが未だにマラ的な思考になっていないことだ。どうやら射精前後
の記憶が飛んでいて自身に起きたことが病気か何かだと思っているらしい。
ヤリまくり出しまくりのおサルさんになってなくてホッとした。
とりあえず強烈な臭いを放つこいつを洗わなくてはならない。
そう思ってパンチョの体を掴みあげると手のひらにヌルリとした感触。
う…、全身べったり精液まみれだ。ついでに言うと抱いている親指人形もである。
オレはベタベタになったパンチョと人形を風呂場に連れて行き、念入りにシャワーをかけて
体に付いた精液を洗い流してやった。
変な臭いのする液体が流れ落ちたことでパンチョもようやく落ち着いたようだ。中桶の湯船
に気持ちよさそうに浸かっている。

「ん…?」

チラッと見たその姿にオレは僅かな違和感を感じ、湯船からパンチョを摘み上げた。

「テッ!? テチャゥ…」

総排泄口を見られるのが恥ずかしいのか顔を赤くしてイゴイゴともがくパンチョ。
だがそんなことよりオレの関心は…

「な、なくなってる!?」

ビックリした! パンチョの股間に生えていた小さなマラがなくなっていた。
いや…。よく見るとマラがあった根元の位置に小さな突起がある。米一粒くらいの大きさだ。
意識して見ないと気が付かないくらいである。

「元に…、戻ったのか…?」

元々未熟なマラだ。栄養剤の力で一時的に形を成したが射精したことで精が尽きて再び元の
状態に戻ったのかもしれない。
だとしたらこちらとしてはありがたいことだ。パンチョが正常な(?)仔実装に戻ったわけな
んだから。
その晩パンチョには金平糖を3つあげた。一応精通のお祝いをしつつ、二度とマラが生えな
いようにと願いをかけて…。
実際それからしばらくは特に変化も無く過ごした。ひとつあったとすればパンチョがオレの
ことを『ニンゲンママ』と呼ぶようになったことだろうか。
それはJHKで夕方放送している実装教育番組、『お義母さん(ニンゲンママ)といっしょ』
を見せてからだった。食事、トイレ、風呂など飼い実装として正しい作法を教える実装石向
けにしては珍しく真っ当な番組だ。
躾の一環になるかと思い見せてみたのだが思いのほか食いつきがよく、見終わった直後から
ニンゲンママと言い出したのには驚いた。もっとも意味を理解して使っているかは疑問だ。
そうするのが美しい、そう言うのが可愛らしい、などなど特に根拠が無くてもプライドを煽
るようなことを言われると盲目的に信じて形だけはそうあろうとするのが実装石だ。
すべての実装石にとって髪と服は命の次に大切なものだが、禿裸こそ美しいと第三者に力説
されると本当にそうではないかと思い、自らそれらを捨て去ってしまうものもいるらしい。
故にパンチョがオレをママと呼ぶのも単に番組内で「飼い主のことはママと呼ぶのが可愛い
飼い実装である」と言っていたのを鵜呑みにしただけなのかもしれない。
とは言え、実際そんなふうに呼ばれると嬉しいのも事実だ。『ニンゲンさん』よりは親しみ
を感じてしまう。
それからオレはその番組を毎日パンチョに見せてやっている。放送時間に家にいないときは
ビデオで予約録画し帰ってから見せてやるのだ。
その甲斐あってか比較的賢い部類に入るパンチョはだんだんと身の回りのことに注意を払う
ようになってきた。
食事の際は食べカスを落とさないように気をつける、トイレの際はパンツが汚れないように
しっかりと拭く、風呂では自分で体を洗い服を洗濯する、などなどだ。
もっとも気をつけてはいても所詮は実装石。結局食べカスはこぼし、パンツは汚れ、手が届
かないのでオレが洗うのを手伝ったりしているわけなのだが…。
それでも理由はどうあれ、自分でどうにかしようと努力する姿勢は評価しよう。
だんだんと手がかからなくなってきたなぁ、と一抹の寂しさを感じていた金曜の夜。つまり
昨夜のことである。
その日はバイトが無く、大学の授業を終えたオレは夕方には帰宅した。
パンチョと共に少し早めの晩飯を食い、しばらく遊んでやった後はお互いに自由時間だ。
オレはベッドに寝転がってマンガ雑誌を読み、パンチョはケージの中で親指人形相手にママ
ゴトをしていた。
テチュテチュと聞こえてくる楽しそうな声がオレを和ませる。やがてオレはウトウトとしだ
し、いつしか眠りについていた。
時間にしたらそうは経っていないだろう。オレは妙な唸り声に目を覚ました。

「ヂィィィィィ… ヂュァァァァァ…」

な、なんだ!?
見ればケージの中、パンチョが呻いている。四つん這いになって口からはよだれを垂らし、
全身から汗をダラダラ流してかなり苦しそうだ。

「お、おい! パンチョ! どうした!?大丈夫か!?」

慌てて駆け寄ったオレを涙目で見上げ、パンチョは息を切らせながら言った。

「ニンゲンママァ、助けテチィ…。ワタチの体が変テチ、熱いテチィ…。オマタムズムズす
 るテチィ…!!」

は…? オマタムズムズ…、ってお前それは…!

「テヂャァァァァァァァッ!!!」

咆哮し立ち上がるパンチョ。その股間にはパンツを破らんが勢いで起立するマラが生えてい
た。もちろん通常のマラ実装に比べれば遥かに小さく短いマラだ。だがそれでも体長の4分
の1という長さのそれは全体で見れば明らかにバランスがおかしい。なまじ人型であるゆえ
余計にその異様さが目立つ。
さらにパンチョの異変はそれだけに留まらなかった。

「テハァ… テハァ… 」

呼吸は荒く、半開きの口からはよだれがダラダラ垂れ流されている。目は血走り、ギョロギ
ョロと辺りを見渡す。
その姿は以前公園で見かけたマラ実装そのものだった。
そのままパンチョはしばらくグルグルと何かを探し回っていたが、足元に転がっていた親指
人形を見つけると猛然と飛びついた。そしてそのまま人形を抱き上げるとその股間へいきり
立ったマラを押し当てる。
当然ただの人形に挿入できる穴なんて開いているわけが無い。それでもパンチョはひたすら
に腰を振り続けた。ちょうど人形の足の間にマラが挟まりスマタのような状況で快楽を貪っ
ているようだ。

「テハァ! テハァ! テハァ!」

驚いて動けないオレの前でパンチョの痴態は続く。ますます動きは激しくなり、比例して息
も荒くなっていく。そして…

「テハァ!テハァ!テハァ! テ…、チャァァァァ!!」

遂に絶頂した。
マラから大量の精液を撒き散らしながら恍惚の表情でビクンビクンと痙攣し…、パタッと倒
れるパンチョ。倒れてからもピクピクと痙攣している。
オレは呆然と目の前の惨状を見下ろしていた。パンチョも親指人形も床も精液でドロドロだ。
生臭い臭いが鼻を刺激してようやく我に返ることができた。

「マヂか…?」

思わず呟く。なんてことだ、てっきり元に戻ったと思っていたパンチョのマラがこんな形で
暴走するとは…。
なるほど、三日前もおそらく同じことが起こったんだろう。未だ倒れて痙攣しているパンチ
ョのマラは元通り、米粒大のサイズに戻っていた。
よくはわからないが…、未熟なマラ実装であるパンチョは性欲が溜まるまで数日間ののイン
ターバルを要するのだろう。しかも一発で果てる。
突然のことにメチャクチャ驚いたが、通常のマラ実装が常に欲情し、ヤリ始めれば数発、あ
るいは数十発は射精するのに比べればおとなしいもんだ。
なにしろ生理現象だしなぁ。その辺はオレも他人のことをどうこう言えんし…、まあお仕置
きとかは無しにしといてやるか。そのうち何か対策を考えなくちゃな。
さて、とりあえずパンチョを起こさなくては。

「おい、大丈夫か? 起きろ」

ぺちっと極低威力のデコピンをパンチョの額に入れる。気付け代わりだ。

「テェ…?」

ひっくり返っていたパンチョはぼんやりと目を覚ます。焦点の定まらない目でキョロキョロ
と辺りを見渡して…

「テチャァァァァァッ!!! クサクサのドロドロテチィ! またテチ、またテチィィィ!!
 ニンゲンママァ、ワタチやっぱりお病気テチ!? 死んじゃうんテチ!?」

泣き出してしまった。
ああもうめんどくさい。まともに説明したって理解できないだろうし、理解されてマラの自
覚を持たれても厄介だ。

「大丈夫だ、パンチョ。それは病気なんかじゃないぞ。 お前は“特別”なんだ」
「テ…?」

ことさら“特別”を強調して言ってやる。案の定ピタッと泣き止んだ。

「特別テチ? ワタチは特別テチ!?」
「そうだぞー。お前は特別なんだぞー(棒読み)」
「特別テチ! ワタチは特別な仔だって長女オネチャも言ってたテチィ☆」

単純なもんだ。実装石は特別という言葉に弱いと言うが、何が特別なのか、特別だとどうな
のか、そういう肝心な部分への疑問は頭に無いらしい。
すっかり舞い上がって精液まみれのまま踊り出すパンチョ。今回は『YATTA!』風だ。
最近思ったんだがこいつは何気に踊りのバリエーションが多いなぁ。
あ、精液で滑って転びよった。
ヌルヌルして立ち上げれずに自身の精液の中でイゴイゴ動いているパンチョを摘みあげ、風
呂へ。
今のパンチョなら桶にお湯を張ってやれば後は自分でどうにかできるだろう。風呂場からは
「ワタチは特別テッチー♪」などと調子外れの歌が聞こえてくる。
それにしても…、実際困ったな。生臭い床を拭きながらこれからどうしたもんかと考える。
通常のマラ実装と違い常に発情しているわけではない。1回の射精量もずいぶん少ないし、
回数も1発で終わる。
だからといってこれからも突発的にこれをやられたらたまったもんじゃないぞ。臭いはキツ
イし、今回はフローリングの床だから良かったが撒き散らかされて布団や座布団にかけられ
たら目も当てられない。
回数も量も少ない。そこがキーだと思うんだけどな…。
だがそうそう簡単に良いアイディアが出るはずもなく、結局何も解決策を見つけられないま
ま一晩が過ぎた。

そして土曜日、現在に至る。
オレにとって土曜は大学もバイトも無い完全にフリーな1日だ。と言っても特に熱中してい
るような趣味も無いため、適当にゴロゴロして過ごすのがいつものパターン。
大抵は昼近くまで寝ているのだけど、今朝はちょっとしたトラブル…、未だにムカムカする
思い出せない夢とパンチョのお漏らし、があったためいつもより早く起きている。
パンチョを風呂から出してからは一緒に朝食を食べ、オモチャでちょっと遊んでやったりし
てからお互いに自由時間とした。
オレはネットで実装石の生態や飼い方を調べ、パンチョは昨日録画した『お義母さんといっ
しょ』を見てはしゃいでいる。番組の中でもこいつは特に実装ダンスのコーナーが大好きだ。
音楽に合わせて(傍から見るとてんでバラバラだが)テッチュン、テッチュンと突き出した腰
を振っている。
まあまあ平和ないつもの休日だった。 だが…

ガッシャーーーン!!!
「きゃぁぁぁぁぁぁっ!!!」

な、なんだなんだ!?
突然に鳴り響いたガラスの割れるような音。直後に聞こえた絹を裂くような女の悲鳴。
今の音と悲鳴は…、ちょうどオレの部屋の真下からだ。確かそこには今年の4月に越してき
た同じ大学の1年生の女の子が住んでいたはず。
白昼堂々と強盗でも入ったか…!?
などと思っていたら“ガチャッ”と階下でドアの開く音が。続いて“カンカンカンカン”と
階段を昇る音がして…

ピンポーン♪

我が家のインターベルが押された。
な、なぜ…!?

「す、すいません! 下の階に住んでるものです! 助けてください!!」

ドアの向こうで叫ぶ1年女子。だからなんでオレなんだよ!?
とは言え無視するわけにもいかない。オレは玄関のドアを開けた。

「突然すいません! あ、あの…、部屋に実装が…、実装石が…」

あ、そういうことか…。 なーるほど、ピンときた。
実はオレが実装石を飼っていることをこのアパートではみんな知っているらしい。
まあ初日からあれだけ騒いだりすれば声も届くだろう。それ以来オレは実装石なんかをわざ
わざ飼う変わり者として見られていた。パンチョを飼うまではオレ自身が実装飼いのことを
そう見てたもんだから気持ちはわかる。
元から近所付き合いが良いわけでもなく、擦れ違えば挨拶する程度のものなので別段影響は
ないのだけどね。
そんな折に実装石からいわゆる家宅侵入されてしまった1年女子。とっさに同じアパートに
住むオレのことを思い出して助けを求めにきたというわけだ。
相手が強盗ではなくただの実装石だってんなら何を恐れる必要があろうか? なかなか可愛
い後輩の前でいっちょいいとこ見せたろうじゃないのと意気込んで1階の彼女の部屋へとや
ってきた。
初めて入る女の子の部屋にちょっとドギマギするオレ。部屋の作りはまったく一緒だが調度
品やインテリアに女の子らしさがうかがえる。なんか良い匂いするし…。
ハッ!? いかんいかん!! 思考が脱線していたことに気付き慌てて辺りを見渡す。
いた…! キッチンの奥にある冷蔵庫の前で1匹の実装石がこちらに背を向けて座り込んで
いる。
モシャモシャと何か食べているようだ。ときどき見える緑の固まりはキャベツか…?
大きさは40cm程。成体のようだ。若い女の子ひとりとはいえ、留守を狙うでなく在宅時
に堂々と侵入するとは…。増長した糞蟲とみてまず間違いないだろう。
ヘッドフォン型リンガルを装着し、念のため持ってきた実装タタキ(小)を構える。

「おい、実装石!」

モシャモシャモシャ・・・

無視か…。いい度胸だ。
手にした実装タタキを振り上げ、その頭頂部へ一気に叩き込む!

スパーンッ!
「デギャッ!!」

仔実装向けの小サイズなので成体への効果はイマイチだが、だからといって無視できるほど
ではない。
侵入実装は食い漁っていたキャベツを取り落とし、頭を(頭頂部には届かないので側面を)押
さえて飛び上がった。そしてグルリとオレの方に向き直ると

「デシャァァァァァッ!!!」

歯を剥いて威嚇してきた。

「なっ!?」 「きゃあっ!!」

オレの驚きの声と女子の悲鳴が重なる。
いや、さすがに実装石に威嚇されたぐらいでビビるほどチキンではないさ。何に驚いたかっ
て、その侵入実装の股間にギンギンにそそり立ったマラが生えていたからだ。
マラ実装…、またかよ!!
なんなんだ。マラ実装って比較的レアな個体なんじゃなかったのか? それがなんでオレの
周りにはこうもホイホイ現れるんだよ!
思わず固まってしまったオレ達を見て自分の威嚇でビビッたとでも思ったのだろう。

「デププ…! 情けないニンゲン共デスゥ。 特にお前! 弱蟲のくせに私を殴るとは身の
 程知らずもいいとこデス。ホントならギタギタにしてやるところデスが私は心が広いデス。
 今すぐステーキとコンペイトウを献上して泣いて謝れば許してやらんこともないデスゥ。
 その態度次第では特別に高貴な私を飼わせてやってもいいデース!」

そんなことを吐かしながらノタノタと近寄ってくるマラ実装。1歩進むたびに30cmは超
えるギンギンのマラが左右にブランブラン揺れる。さながら醜悪なメトロノームだ。
そんなモンを振り回しながら女子の部屋に押し入ったのか、こいつは…。
驚きが怒りに変わると同時に、固まってた体もようやく動くようになった。デププと笑いな
がら近寄ってきたマラ実装の顔面に実装タタキを走らせる。

ビシッ
「デギャッ!?」

さっきは頭巾に覆われた頭頂部だったので効きは今ひとつだったが今度は剥き身の顔面だ。
仔実装用とはいえさすがに効いたのだろう。マラ実装は打たれた顔面を押さえてのた打ち回
っている。
さて、こんなとこでパンコンでもされたら部屋主の女の子がかわいそうだ。今のうちに追い
出すとしよう。
転がっているマラ実装の顔面をむんずと掴んで持ち上げる。吊り上げアイアンクローだ。

「デギャァァァァァ!!!」

ぺすぺすとオレの手を叩いて抵抗するマラ実装。残念ながらタップは受け付けません。
そのまま開いていた玄関から外に放り投げる。

「デビャッ!」

コンクリの土間でワンバウンドしてから階段の柱にぶつかって止まった。
しばらくピクピクしていたがオレが近付くと起き上がり、両手を広げてさっきより激しい威
嚇をしてきた。

「デシャァァァァッ!!! ふざけるなデス! 高貴な私になんてことしやがるデシャァ!!
 謝っても許さないデス! ぶっ殺してやるデッシャァァァァッ!!!」

言うなり駆け寄ってきてオレの足をぽすぽす叩きだす。
ウレタンに例えられるその貧弱な腕でいくら殴られようと痛くも痒くもないのだが、腕を振
るう度に一緒に振り回されるマラが非常にうっとうしい。

「どうデス!どうデス!! 痛いデス!?やめて欲しいデス!? やめてなんかやらないデ
 −ス!! クソニンゲンごときが私に手を上げたことを後悔して死ねデ…ヴォッ!!!」

ドスッ ガン ゴキッ

オレに蹴り飛ばされ、マラ実装はまたしても階段の柱に叩きつけられた。その際鈍い音がし
たので、もしかしたら背骨がイッたのかもしれない。
その様子を不安げに見つめていた1年女子に、後はやっておくから…、と伝えると深々と頭
を下げてドアを閉めた。割れたガラスの始末やらこれから大変だろう、かわいそうに…。
彼女に同情しつつ、這って逃げようとしてたマラ実装の背中を踏みつける。
このまま逃がすわけにはいかない。この不埒者には相応の罰を受けてもらおう。
まずはやっぱ禿裸だよな、と思い踏みつけたままで後ろ髪に手を伸ばした時…

デッデロゲー♪ デッデロゲー♪

おっと電話だ。
この着信音は件の友人からだ。

「ういー」
「やぁ、その後調子はどうだい?」
「聞いてくれよ、大変だったんだぜ! パンチョのやつなぁ…」

マラ実装を踏みつけたまま、オレは友人にパンチョの状態を説明した。その足元でマラ実装
が何とか逃げようとジタバタしているが、実装石の力で人間の体重をどうにかできるはずも
ない。おとなしくそのまま待ってろ。

「アハハハハ! ホントにおもしろいねぇパンチョは」
「こっちはいい迷惑だっての!」
「ハハハ、僕ならいつでも譲り受けるよー?」
「ダーメだっての。 どうにか対策も考えるさ」
「ちぇー。 ところで…、さっきからなんかデスデス聞こえるけど…?」
「ああ、実は今さ…」

ざっくり今の状況を伝える。

「…という訳で今から禿裸に剥いて公園にでも捨ててこようと思ってるんだが…」
「デ…!? ふざけるなデス! やれるもんならやってみろデス! 逆にお前を禿裸にして
 ドレイにしてや…デッ…ボボ…!!」

リンガルを装着したままだったのでオレ達の話が聞こえていたようだ。うるさいのでぐーっ
と体重をかけて黙らせる。

「とまあ聞いての通りの糞蟲だ」
「みたいだね。こっちのリンガルにも表示されたよ」
「そんなわけだからさ、また後で掛け直すわ」
「あ、ちょっと待って! 良かったらそのマラ実装、僕に譲ってくれないかな?」
「は…? こいつをか?」
「うん。 パンチョの話を聞いてたらまたマラ実装に挑戦したくなっちゃってさ」
「はー、やっぱ変わってるなぁ、お前。 わざわざこんな糞蟲をねぇ」
「難しいからこそチャレンジのし甲斐があるじゃない」
「ふーん、まあいいや。 それなら早く引き取りに来てくれよ」
「いや…、それがさ…。今僕…、実家に帰ってるんだよネ☆」
「へ…!?」

友人はオレと同じく大学に通うために地方から出てきた身だ。だがアパートで下宿のオレと
違い、元からこっちに住んでいた兄貴の家に居候していた。
余談だがその兄貴は実装関連企業の大手、メイデン社に勤めている。そのため友人は兄貴の
ツテで数々の道具や薬品を格安で手に入れることができるそうだ。

「おいおい、それじゃコイツどーすんだ?」
「それなんだけどさ、悪いけどしばらく預かっててくれないかな? 火曜には帰れると思う
 から」
「はいい!? バカ言うなよ! こっちは今すぐにでも捨ててきたいくらいなのに!」
「ごめん、お願い! マラ実装なんて滅多に手に入らないし…。 もちろんお礼はするよ!
 それまでにかかった費用も払うからさ」
「ぬうう…」



「…と、いうワケでこいつをしばらく置いておくことになった…」
「テェ…?」
「ここから出せデス、ドレイニンゲン!私を飼うならしっかりとオモテナシしやがれデス!」

結局オレは友人の頼みを引き受け、マラ実装を預かることにした。
お礼の焼肉奢りは魅力的だったし、本物のマラ実装を観察することでなにかしらパンチョの
世話に役立てられるものを発見できるかも知れないとふんだのだ。
おかげでオレの部屋は妙な状態になった。
パンチョのケージには今マラ実装が入っている。トイレやハウスといったパンチョのものは
全て出してあるので、ケージはシンプルに元々の檻の役目を果たしていた。
マラ実装の身長はケージよりも高いのだが、頭部がその大半を占めるため結局手は縁に届か
ず乗り越えることはできないようだ。
パンチョの日常品は部屋の隅にまとめて置いておいた。広い部屋への引越しが嬉しいのかテ
チュテチュ走り回るパンチョ。また踏んでしまわないように全力で注意しなければ…。
で、肝心のマラ実装はケージの中でデスデスととにかくうるさい。背骨は早くも回復したよ
うだ。どうやら飼われた気になっているらしく、やれご馳走を出せだの、ふかふかの寝床を
用意しろだのと吐かし、挙句には禿パンツ一丁のパンチョの姿を見て大爆笑しながら嘲る始
末。
もちろんそれを許すわけもなく、実装タタキで打ちすえて「黙っておとなしくしてろ!」と
命じたのだが、いかんせん仔実装向けの実装タタキ(小)では決定打に欠ける。痛いには痛い
らしいのだが我慢できる範疇に留まってしまっていた。
結局マラ実装は憎々しげな表情でオレを睨んでいたが、やがて隅の方でこちらに背を向けて
不貞寝を始めた。
この調子で3日も過ごすのかと思うと頭が痛くなってくる。極力こいつのことは無視するこ
とにしよう。

「テチュ…」

だがパンチョは久しぶりに見る同属に興味があるらしくケージに近付こうとした。

「パンチョ、そいつのことは放っておきなさい。近寄っちゃダメだ」

その行く手を遮ってパンチョに言い含める。

「テェ…。 わかったテチ」

素直に言うことをきいて引き下がるパンチョ。ハウスに戻り、お気に入りの親指を抱いて例
のごとくママゴトで遊び出した。
このくらい単純で無邪気なやつだったら実装石もかわいいもんなのになぁ。
ふと見れば物音に反応してマラ実装の耳がピクピク動いていることに気が付いた。どうやら
不貞寝しながらもこちらのことが気になっているようだ。
ふん、相手なんかしてやらないぜ!
無視を続行し、オレはオレでネットサーフィンの続きをすることにした。

しばらくすると足元でパンチョが鳴き出した。

「ニンゲンママ、おなかすいたテチ。 ごはん欲しいテチューン☆」

ちなみにオレはパンチョに媚を禁止させていない。ある種のおねだりだと割り切っているか
ら応えてやるかはこちら次第だ。当然媚びればすべて言うことを聞いてやるわけじゃない。
ただのワガママなら聞かないし、応えてやった後でもチププ笑いをしたなら取り消しにする。
それで反抗するようなら実装タタキや冷水かけといったお仕置きが待っている。
1週間もすればパンチョもその辺りの線引きが理解できたようで、こういった日常レベルの
おねだり以外では媚びなくなった。

「ん、もう昼過ぎか。 そうだな、飯にするか」

気が付けば時計は13時を過ぎていた。言われてみればオレの腹も減っている。
だが“飯”という単語に誰よりも強く反応したのがケージで不貞寝を続けるマラ実装だった。

「ご飯デス!? まったく待たせすぎデス。ホント使えないドレイデスゥ! 早くゴチソウ
 を用意するデース! さっさとしろデス。これ以上高貴な私を待たせるなデェェェス!!」

ガバッと跳ね起きるとケージの格子を掴んでガシャガシャ揺らしながら喚き散らす。
うるさいな。当然無視してオレはキッチンへ。戸棚からカップラーメンを取り出してポット
からお湯を注ぐ。オレの分の昼飯だ。
3分待つ間にパンチョの皿にもフードを盛ってやる。さっそく飛びついてカリカリとかじり
だす。テッチュン、テッチュンとうまそうに食べるパンチョを見てますますマラ実装が騒ぐ。
非常に遺憾ながら一応こいつにも餌を与えなければなるまい。かと言ってパンチョと同じ実
装ピーターパンをやるのはもったいなさ過ぎる。結構高いんだ、これが…。
なのでこいつには食パン一切れをやることにした。味付けもしてないただの食パンだが野良
の食ってた生ゴミやカビパンに比べたら上等すぎる食いもんだろう。

「デ…!? なんデスか、これは!! こんなものが高貴な私の口に合うと思ってるんデス
 かお前は!? 私はゴチソウを用意しろと言ったデース!! こんなもん食えるかデス!」

だが案の定マラ実装は文句を垂れてきた。あまつさえせっかくくれてやった食パンを踏みに
じりながら…。

「知るかボケ。 3日後に迎えがくるまでお前の飯はその食パンだ。 食わないなら好きに
 しろ。 ただし別のものなんか出ないからな」
「デシャァァァッ!! ふざけろデス! 私を飢え死にさせるつもりデス!?」

まったく…。ホント勘弁してくれよな。ストレスでどうにかなっちゃうよ…。こうなったら
お礼の焼肉はたっぷり食いまくってやる!
ギャイギャイ喚いているマラ実装を横目に大きなため息をつくオレ。その足元をパンチョが
横切ったのに気付いたのは少し遅れてからだった。

「オバチャン、ニンゲンママにそんなこと言ったら駄目テチ! これあげるからいい仔にす
 るテチ」
「あっ、おい!」

片手に親指人形を抱いたパンチョはもう片手にフードを一粒持ち、なんとマラ実装にそれを
差し出したのだ。
思えばパンチョは最初から親指人形にも餌を分けようとしてたっけ。人形相手の演技だと思
っていたがこいつはちゃんと餌を分け与えられる個体のようだ。家族どころか赤の他石にま
でそうするのは野良の生き方としては致命的なんだけどな。
基本的に単体で生殖する実装石は親の持つ記憶を僅かずつだが仔が引き継ぐと言われている。
案外パンチョの親、あるいは祖母か祖先かは知らないがそうやって育てられたことがあるの
かも知れないなぁ。
いずれにしろ仲間と餌を分け合うその姿は微笑ましいものがある。
だが…

「デププ…! お前はそこのドレイニンゲンよりは使えそうデス。もっとも禿裸が美しい私
 に尽くすのは当然のことデスが! デピャピャピャピャ…!!!」
「テェェェ…」

台無しだ! こいつはパンチョの好意がまったくわかっていない。
こんなやつにフードを分けてやる必要はないぞ。オレはパンチョを引き離そうとしたが…

「それにそのショボイ食べ物はなんデス? パサパサしてて不味そうデス。 そんなものよ
 りもっといいもの持ってるデス! それを寄こすデスッ!!」
「テチャッ!?」 「あっ!!」

あろうことかマラ実装はケージの隙間から手を伸ばし、パンチョの抱いていた親指人形を奪
い取った。

「久々のお肉デスゥ! 親指は小さくって食いでがないデスが味はいいデスー」

呆然とするオレ達の前でそいつは親指人形の頭にかじり付き、そのまま食い千切った。
しばらくくっちゃくっちゃと咀嚼していたが、唐突に顔をしかめるとペッと人形の頭部を吐
き出した。
グチャグチャになった頭部がパンチョの足元に転がる。

「デシャァァァッ!! なんデス、これは!! お肉じゃないデス! お前、禿裸のくせに
 私を騙したデス!?」
「テ…、ェェェェ…」

放心したパンチョは手にしていたフードを取り落とした。マラ実装は目敏くそれを見つけ、
すかさず隙間から手を伸ばしてフードを拾うとヒョイッと口に放り込んだ。

「デェェェェ!! うんまいデスゥゥゥ!! これこそ高貴な私にふさわしい食事デス!!
 もっとこれを持って来るデス! 早くしろデス!この禿ドレイ!!」
プチッ
「こンの糞蟲がぁぁぁっ!!!」

オレの中で何かが切れる音がした。
ケージにいるマラ実装の頭を鷲掴みにして持ち上げ、こちら側の床に叩きつける。

「デギャッ!!」

その上で再び実装タタキでメッタ打ちにした。だがさっきの様な中途半端な打ち方じゃない。
感情のままに実装タタキを振るう、振るう、振るう!!

「デギャッ! ギャッ! ギャッ! ギャッ!」

頭に、顔に、腕に、腹に、背に、足に、尻に、マラに…、全身余すことなく打ち据えた。
やがてマラ実装は体中に紫のミミズ腫れができ、ひと回り膨らんだかに見えるようになった。
何十発打ち込んだのか数えちゃいないが仔実装向けの小型サイズで成体がここまでなったの
だから相当打ったのだろう。
それでもまだオレの怒りは収まらなかった。
息が上がってペースも落ちているがまだまだ実装タタキを振るう。許してやるつもりはない。
だいたいこのマラ実装は打たれて悲鳴こそ上げているものの一度も謝罪の言葉を口にしてい
ない。やめろだの今なら許してやるだのふざけたことは吐かすくせにゴメンナサイの一言も
言えないのか!
だがやはり疲れからだろう。ついにオレは僅かに目測を誤り、マラ実装を外して床を思いっ
きり打ってしまった。

バキッ
「あ…」

その1発で実装タタキは半ばほどで真っ二つに折れてしまった。もともと対象外の成体を散
々打って限界だったのかもしれない。

「デ…!? デピャピャピャ!! ざまあねぇデスゥ! これでもうお前は痛いことできな
 いデス! よくもやってくれたデス!今度はこっちの番デース!! 覚悟するデス! 泣
 いて謝っても許してやらギャッ!?」

マラ実装が何か言おうとしていたが、最後まで聞かずにオレは折れた実装タタキをその脳天
に深々と突き刺した。

「デ…、ガッ、ガッ…」

ビクビクと痙攣するマラ実装。傷口から血と体液が溢れ床に流れ落ちる。さらにブリュブリュ
という不快な水音と共にパンツが膨らみ、部屋に異臭が漂いだした。
だがそれも怒り心頭のオレには気にならない。
突き刺した実装タタキを引き抜くと、ビクンとひと際大きく体を震わせてマラ実装はバタリ
と倒れて動かなくなった。
頭を貫かれて仮死でもしたんだろう。偽石にさえ当たっていなければ実装石がこの程度で死
ぬわけがない。そのうち回復するはずだ。
オレはマラ実装の後ろ髪を掴んで持ち上げると風呂場へ向かい、空のバスタブに放り込んで
フタをした。マラ実装の身長ではフタまで届かないから出ることはできないと思うが、念の
ため風呂桶いっぱいに水を溜めて重しとして置いておく。
部屋に戻ると、パンチョは泣きじゃくりながら首の無くなった親指人形の胴体にグチャグチ
ャになった頭部をくっつけようとしていた。

「パンチョ…」
「ニンゲンママァ…。親指チャが、親指チャが死んじゃうテチィ…。助けてあげテチィ…!」

パンチョはオレを見るなり足元に駆け寄ってきて、抱き上げた人形を掲げて助けを求めてき
た。もちろん人形はただの人形だ。死ぬも何も最初から生きちゃいない。
パンチョ自身それはわかっているはず。幼児が壊れたぬいぐるみを死んだと表現するのと同
じことだ。
パンチョは今、本当の妹のように可愛がってきた大切な人形を壊された悲しみでいっぱいな
んだろう。

「よし、わかった。 オレに任せとけ!」

パンチョから人形の頭と胴体を受け取ると、オレは笑顔で言ってやった。

「テッチューン☆」

それに安心したのか涙目のままで笑みを返すパンチョ。

「さ、飯が途中だぞ。腹減ってるだろ? 早く食っちまおうぜ」
「テ! おなかぺこぺこテチー!」

飯を食べているときはそれ以外のすべてを忘れられるってのはある意味羨ましい能力だ。
ついさっきまで泣きじゃくっていたのに、今はテチュテチュと笑顔でフードをかじるパンチ
ョを見ながらオレは伸び切ったカップ麺をすすりため息をつく。
人形のことはともかく、目下の問題はあの糞マラ実装だ。
実装石にあまり関わらず生きてきたオレにとって本格的に糞蟲の相手をするのはこれが初め
て。なるほど、カッとなって殺してしまったという友人の気持ちが今ならわかる。
オレも殺すとまではいかないが、残り三日間まっとうに世話をする気なんてこれっぽっちも
残っていなかった。
さてどうしてくれようか…。
とりあえずあのままバスタブに突っ込んどくわけにもいかない。かといって自由にさせてお
けばロクなことをしないに決まっている。
うーーーん…、よし、あそこへ行ってみるか。



およそ1時間後、オレは『実装ショップ デスハウス』の店内にいた。
ここに来るのはパンチョの飼育セットを買いに来て以来だ。あの時は場違い感を感じてそそ
くさと通り過ぎた虐待コーナーでオレはあるものを探していた。
と言ってもお目当ての商品は実装関係ではメジャーなものなのですぐに見つかった。
それ以外にもいくつか必要なものを買い集め、オレは店を後にして帰路を急ぐ。
途中近所の公園を通り過ぎようとしたとき、砂場で遊ぶ実装親子の姿が目に付いた。
見守る親実装、テチテチ騒ぎながら砂をかけ合う2匹の仔実装、その周りをウロウロする1
匹の親指実装。体格差のせいか親指は仔実装達の仲間に入れてもらえずハブられているよう
だ。

「しまった…。マラ用の道具のことばっか考えてて親指人形のこと忘れてた」

本当なら一緒にパンチョ用の新しい親指実装人形を買ってやるつもりだったのだが、砂場の
親指実装を見るまですっかり忘れてしまっていた。
公園は家と店とのちょうど中間くらいの位置だ。しかたない、引き返すか…。

・・・・・、いや待てよ…?

パンチョに生きた本物の親指実装をプレゼントしてやったらきっと喜ぶんじゃないか?
もの言わぬ動かない人形より本当の妹をやった方がおもしろい反応が見られそうだ。
そういやパンチョに親指人形を初めて買ってやったときも同じことを考えてたなぁ。それを
実行に移すときがくるとは思わなんだ。
そうと決まればまずは親実装と交渉だ。さすがにいくら実装石とはいえいきなり仔を奪い去
るのは気が引ける。
それに無理やり連れて行ったんじゃパンチョと仲良くしてくれるかわからないからな。
オレが砂場に近付いていくと実装親子たちは4匹そろって

「デッスーン☆」「「テッチューン☆」」「レッチューン☆」

媚びてきた…。
見ず知らずの人間にいきなり媚びる辺りあまり賢い家族ではないらしい。
少しがっかりしながらもオレは携帯のリンガルを起動させる。ヘッドフォン型は家に置いて
きていた。

「やあ、実装石。君が母親だね?」
「ニンゲン! 食べ物を寄こすデス! ステーキデス!スシデス!コンペイトウデス! お
 前の態度次第では飼われてやってもいいデスゥ!!」

案の定糞蟲だ。まともに会話すらできやしない。
思わず殴りそうになるのをぐっと堪える。どうも家のマラ実装のせいで糞蟲に対する耐久度
がかなり下がっているようだ。

「わ、悪いけど君たち全員は飼えないんだ。そこで母親の君が許してくれればそこの親指を
 引き取りたいんだけどどうかな?」
「レェ…! やったレチ!やったレチ! 飼い実装になれるレチー☆」
「テェェェ…! なんであんなチビを選ぶテチ!? お前バカテチ!?」
「まったくテチ! いちばんカワイイワタチを選ぶのがジョーシキテチ!!」
「実装4匹も飼えないなんてとんだ甲斐性なしのニンゲンデスゥ。お前なんかに飼われる私
 は世界一不幸な実装石デスー!」

うわぁ、殴りてぇー!!
こめかみをピクピクさせながら懸命に笑顔を維持するオレ。わかっちゃいたが素直に応じて
くれる気配は無い。仕方ないな、物で釣らせてもらうぞ。

「タダでとは言わないよー。親指をくれたら君たちに金平糖をあげよう」
「レチャァ!! コンペェトーレチー!? ワタチも欲しいレチー!!」
「早く寄こすテチ! 山ほど寄こすテチィ!!」
「金平糖だけじゃ足りないデスゥ! ステーキとスシも貢ぐデス!!」

ダメだ…。これ以上相手をしていたらホントに殴りかかってしまいそうだ。愛情深い親でも
なくただの糞蟲のようだし、これ以上の交渉は無意味だろう。
オレは買い物袋の中から先ほど買ったアイテムその①を取り出して開封し、それを何粒か摘
んで砂場にばら撒いた。

「コンペイトウテチ!コンペイトウテチ! アマアマテッチュン☆」
「お前らどけデスッ! これは全部高貴な私のものデス! 勝手に食うなデス!!」
「テチャァァァッ!! ふざけんなテチ、クソババア!! カワイイワタチに食べさせるの
 が親のギムテチィ!!」

まったく見てらんないな…。
骨肉の争いを見せる実装親子を尻目に、オレは同じように飛びつこうとしていた親指実装を
摘みあげた。

「レ…!? 離すレチ! ワタチもコンペェトー食べたいレチィ!!」
「心配しなくてもうちに着いたらホンモノを食わせてやるよ」

さらっと漏れた言葉も金平糖争奪戦を繰り広げている実装親子には聞こえていなかった。

「じゃ、そういうわけでこの仔は貰ってくからなー」

仔をマウントでタコ殴りにしている親実装に一応声をかけ、中身を自転車のカゴに移して空
になった買い物袋に親指を入れてオレはアパートへの道を急ぐ。
揺れる袋の中で親指がレチレチ騒いでいるが無視。

さあ、パンチョがどんな反応をするか楽しみだ!





     <あとがき>   と言う名の言い訳
超久しぶりの投稿になりました。パンチョ第4話前編です。
ホントは2つに分けるつもりはなかったんですが、あいかわらずダラダラと長い文章でまだ
途中だというのにファイルサイズが70kbを越えてしまったため、いくらなんでも長すぎ
ると思い急遽前後編に分けることにしました。
それすらもまったく半端な場所で区切ってしまう有り様で…。
それ以外の理由としてご多分に漏れず『モンハン3rd』を購入したため、今はそっちに意
識が向いている状態です(汗)
狩りの合間に実装石虐待…、みたいな?
後編もまたマイペースに仕上げていくので、こんなんで良かったらまた読んでやって下さい。

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