「実装ホテルの青年 紹介編」を読んでからどうぞ。 朝の7時。 目覚ましを止め、顔を洗った俺の前に2匹の実装石が立つ。 「おはようテス。ご主人様」 「おはようテチ。ごしゅじんさま」 中実装の『フカミドリ』と仔実装の『キミドリ』。 俺の店の手伝いをやってもらっている2匹だ。 俺に実装ホテルのきっかけを作ってくれた実装石の子である。 実装ホテルを開く前、公園の居場所を聞いていた俺は彼女らに会いに行った。 だがそこにいたのは、他の野良実装石かあるいは虐待派にやられたのか、 死に掛けの親実装と仔実装、そしていくつかの仔実装の死体であった。 「おい、大丈夫か!? しっかりしろ!」 「デ……。お孫さん。来てくれたのに申し訳ないデスゥ」 親実装は、もうほとんど死にかけだった。 「お願いがあるデス。生きてる子たちを治療してあげてくださいデス」 そう言って、親実装は動かなくなった。 俺は、転がっている仔実装たちを調べ、生きていた他より大きめの1匹と、逆に小さい1匹を連れ帰り治療した。 さすが実装石だけあって回復は早かった。 回復した2匹に事情を説明すると泣き出した。俺はこの2匹を飼うことに決めた。 きちんと親の死を悲しむ実装石であり、話もすぐに理解したので賢いだろうと思ったからだ。 結果は予想以上だった。 大きいほうの姉実装石は野良だったとは思えないほどきちんと言うことを聞き、躾も少なくすんだ。 小さいほうの妹実装石も動きは鈍いながらも、姉と同じく少ない躾でよかった。 俺は姉に『フカミドリ』妹に『キミドリ』と名づけた。 何故かはわからないが、そんな色の服だったからだ。汚れの違いではない。 そして現在、フカミドリは中実装になっていた。キミドリはあまり変わっていない。 フカミドリが言うには、生まれたころの授乳が他の子より取れていなかったからとのこと。 朝8時。 預かっている実装石たちにエサをやる。エサは市販の実装フードだ。 預かり実装からはときどき文句も出るが基本は無視である。 9時 預かり実装たちを庭で遊ばせる。 フカミドリとキミドリに遊び相手をさせ、俺はその間にケージを掃除する。 ときどき、フカミドリが掃除を手伝ってくれることもある。 10時ごろ客が来る。 近所に住む、俺より少し年上だろうお姉さんだ。 「いらっしゃいませ。グリンの預かりですか?」 笑顔で頷くお姉さん。この人とはもう顔馴染みだ。 このホテルを作って初の客もこの人だった。 近所に住み美人で少しだけ気になっていたので、客として来たときは緊張した。 預ける理由が彼氏と旅行に行くためと聞いたときは、後で壁を殴ったが。 預かるときは、まず書類を書いてもらう。 飼い主の名前、実装石の名前、住所、電話番号、預かる日数などである。 その後、前金をもらい、証明書を渡し、手続き完了である。 12時 実装石に昼食をやる。朝とは別物だがやはり実装フードだ。 一気に夕方4時 再び客が来る。いかにも愛護派なおばさんだ。 「エメラルドちゃんを受け取りに来たざます」 そう言って、証拠書類を見せるおばさん。 俺は庭で遊んでいる中から『エメラルド』を連れ出し渡す。 このとき証明書と後金をもらい終了である。 夜6時 夕食を(ry これで基本的な一日が終わりである。 次からはもう少し具体的なイベントの話をしたい。by「」
