タイトル:【雛食】 桃雛末路
ファイル:tao2.txt
作者:qoo 総投稿数:19 総ダウンロード数:2187 レス数:0
初投稿日時:2010/09/12-17:17:39修正日時:2010/09/12-17:17:39
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 突然かけられた水の冷たさにタオタオが目を覚ますと、そこはいつもの自分の部屋ではなかった。
 敏明の部屋でもない。
 籐籠の中でもない。
 壁の文様からすると同じ屋敷の中らしいが、匂いが違う。
 タオタオの記憶にはこんな油の匂いの立ち込めた部屋はなかった。
 部屋の中には肥った男と若い男。
 二人とも白い服を着ている。
 肥った方の男がタオタオの身体についた水を拭い、大きな板の上に仰向けに下す。
「さて、はじめようか」
「はい」
 若い男は返事を返すと、彼女の下腹部を板に押し付けた。
「ナノッ??」
 状況が理解できないながらも、偽石が危険を察知して逃げろと命令する。
 しかし、実装種の力は人には到底かなわない。
 いくら悶えようと若い男の手からは逃れられなかった。
 さらに肥った男の左手が首筋に伸び、同じように板に押し付けると、もうどうにもならない。
「ナッ!ナノナノナノッ!!」
 悲痛に叫ぶタオタオの顔の付け根に、小刀を持った右手が伸びる。

「ナノッナッ……」 
 タオタオの抗う声は彼女の気管と共に断たれた。
 傷口から指を入れられ、喉を中から弄らても、口をパクパク動かすばかり。
 男は空気入れの管を首の傷口から皮の下にねじ込む。
 タオタオは異物感に身を捩らせようとするが、若い男の拘束は揺るぎもしない。
 空気入れの吐出口が胸元まで達すると、肥った男は空気を吹き込んでいく。
 おかげで見た目は元通りふくよかに戻ったが、肺はぺたんこのままだ。
 いや、むしろ皮と肉の間の空気のせいでより圧迫されている。
 酸素不足にタオタオの幼い顔がゆがむ。
「しっかり押さえてろよ」
 肥った男の手が離れ、すぐにタオタオの右手を掴み、頭の方へ引く。
 何なの?と思う間もなく、腋の下がかっと熱くなり、続いて激痛が襲ってきた。
 !!!
 どうやら切れ目を入れられたらしい。
 指が腋の下と総排泄口から侵入し、ぐりぐりと抉る。
 爪が内臓の壁を突き破り、ぶちぶちと千切っていく。
 無限とも思える凌辱の後、肥った男の人差し指がタオタオの中でくいと曲がり、そのまま出て行った。
 その指に導かれ、いろいろなものが渾然一体となって腋の下から引きずり出されていく。
 体液に濡れぼそり、艶めかしく輝く桜色の偽石。
 取り出されてなお生物のように鼓動を続ける心臓。
 ぬらぬらと妖しい光をたたえる肝臓。
 実装石のそれとは違い、薄い桃の香が芳しい糞袋。
 肥った男はそれらを笊に移し、あとは任せたと言い残して立ち去った。
 離れたところで、だん、だん、と中華包丁の重い音が響き始めると、若い方の男がタオタオの脚を両手で持ち直した。
 ぴくぴくと痙攣するタオタオの股を広げ、総排泄口から水を注ぐ。
 内側をざっと洗い流したら、今度は金の髪ごと頭を掴み、もう片方の手で傍らの鉄鉤を手に取った。
 その凶悪な容貌に青ざめるタオタオの口に差し入れる。
 持ち上げるように力を込めると、ぐぎゃっと何とも言い難い音がしてタオタオの上顎にめり込んだ。
 激痛に悶えるタオタオに構わず、具合を確かめるように何度かぐっぐっと動かす。
「よし」
 男は呟き、無造作に鉤の取っ手を持って鍋の前に立つと、タオタオを沸き立つ湯の上にかざす。 
 そして杓子で湯を汲んで、タオタオの頭の上から注いだ。
 タオタオは熱湯の衝撃に口から血混じりの涎を垂らして暴れるが、もがけばもがくほど鉤はより深く食い込んでいく。
 それが終わると、男はタオタオの頭に手をかけた。
 ブチィという音と共に頭皮に痛みが走る度に、身体がぴくりと痙攣する。
 ごっそり毟り取られた自分の金の髪が男の手から零れ落ちるのを見て、タオタオは瞳と同じ草色の涙を流した。
 しかし、それ以上どうすることもできない。
 さらに残った産毛を焼切るため、頭を炙られるころには、もうその涙も枯れていた。


 それからどれほど時間が経っただろうか、突然下腹部を襲った鈍痛にタオタオが目を覚ますと、若い男の頭が目に入った。
 どうやら総排泄口に芋状の楔をねじ込んでいるらしい。
 いまだめり込む口の鉤が邪魔で頭を動かせず、実際に目で見ることはできなかったが、肉を押される感覚では下手に動くと裂けてし
まいそうなほどの太さがありそうだ。
 少なくともタオタオがその非力な力で足掻いたくらいでは抜けそうにない。
 下を完全にふさがれると、今度は喉の穴から腹に水を注ぎこまれた。
 たぽたぽと音がしそうなくらい膨らまされた後、狭い部屋の中へ天井から吊し下される。
 がちゃん、という音が空から響き、すべての光が閉ざされた。
 タオタオは総排泄口を緩めて底知れない恐怖を目の前にしたストレスから逃れようとしたが、股を塞ぐ楔がそれを許さない。
 しかし、少しすると足元から明かりが差し込んできた。
 一瞬ほっとしたが、そのあとすぐに立ち上ってきた熱風にその正体を知る。
 炭火。
 赤い光に肌を照らされ、タオタオは声にならない悲鳴を上げるが、上顎に刺さった鉤しか身を支えるもののない状態では為す術もない。
 半狂乱になって手足を振り回したところで、逃れようがない。
 赤い光はゆっくりと上に広がってきて、間もなくタオタオの頭を追い越した。
 いつの間にか体中に塗られていた水飴が、焦げて甘い煙を上げる。
 肌が乾いてひび割れ、わずかに膨らんだ胸から熱で融けた脂が流れ落ちる。
 さらにその脂がタオタオの肌を揚げてサクサクにする。
 しかし、彼女は死に逃れることはできなかった。
 彼女の偽石は肥った男によって他の内臓と共に臭み抜きの老酒に漬けられていたから。
 結局彼女が狭い部屋……壷窯の中から出してもらえたのは、途中何度か位置を変えられ、まんべんなく焼かれた後のことだった。
 
 大皿に乗せられ、毟られる前の自分の髪に似た金髪のかつらで飾られて運ばれる。
 到着したのは、今度はよく見知った敏明の部屋。
 肥った男はタオタオの黄金色の肌を薄く削ぎ取ると、小皿にネギとキュウリを添えて差し出す。
 敏明の傍に控えていたハニャンがそれを受け取り、味噌と共に小麦粉で作った皮に包んで敏明に渡す。
 敏明はそれを食べ、肥った男を称賛した。


 桃雛。
 それは桃のみを食べさせられ、不老長寿を望む金持ちに飼われる実装雛。
 しかし、桃ばかりの食事により糖尿になった彼女たちの寿命は短い。
 そのため彼女たちは寿命を迎える前に二脚擬羊と名を変えると言われている。
 だが、その味が羊に似ているかどうかは、口にできる人があまりに少なすぎてわからない。

(fin)

[あとがき]
 糞蟲上等。

【過去スク】
【虐】【紅】 化粧
【あっさり虐紅】 風呂
【託】 奇跡の価値は
【託】 一部成功
【観察】 幸運の無駄遣い
【観察】 禍福は糾える縄の如し
【狂】 月下の詩
【託愛】 特上寿司
【謎】 幻のエメラルド(1)
【謎】 幻のエメラルド(2) (未完)
【託狂】 私の子供
【観察】 糞虫達(1)
【愛】 糞虫達(2)
【愛】 糞虫達(3)
【虐】 糞虫達(4)
【蒼/人虐】 危険な実験
【雛エ】 桃雛

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