俺の大好物を上げよう 「あっちいな〜」 ジリジリ照り付ける太陽と青空を見上げながら独り言を呟いた 休日の昼下がり、俺は大好物の煎餅を和菓子専門店『二次屋』で買い求め帰路の途中なのだが・・・・ それにしてもたまらん・・・公園の日陰で少し休まないと熱中症になる、俺は日陰に入っている公園のベンチに腰掛けた 暑いのは変わらないが日陰に入った事でさっきよりマシ、ちょっと休憩するかと思っていたら 「レチ!!レチレチレチレッチィ!!レチャァァァァ!!」 足元で何かが喚いている・・・・視線を足元に落としてみると一匹の親指実装が喚いている とりあえず携帯のリンガルアプリを起動してみた 「なんだよ、なんか用か?」 「クソドレイニンゲン!!今すぐお前の持っているアマアマを高貴で美しいアタチに献上する事を許すレチ!!とっとと寄越せレチャァァ!!」 うん予想通りの糞蟲、でも俺は虐待派じゃない、うるさいから携帯を閉じて無視しようと思ったその時、あるイタズラを閃いた 「持ってる物?これは小さい君には食べきれないよ」 「うるさいレチ!!誰が口答えしていいって言ったレチ!!ワタチが寄越せと言ったら黙って献上しろレチ!!」 (筋金入りの糞蟲ってこうゆうのを言うのか・・・まともに取り合ってたら虐待したくなる訳だ・・・) 取り合えず俺は袋の煎餅を一枚取り出して半分に割ってから地面に置いた 「それやるからアッチに行け」 すると親指は俺がくれてやった煎餅の上の乗ってますます喚きだした 「レチャァァァァァ!!ふざけるなレチィ!!誰がこれっぽっちって言ったレチ!!アタチは全部寄越せと言ったレチィ!!」 ちょっとムカつく、お前は何様のつもりだ 「あっそう、じゃあそれいらないんだな」 俺が煎餅を取り上げようとすると、親指は煎餅に寝転がってから煎餅にしがみ付いた 「これはアタチのモノレチィ!!誰にも渡さないレチ!!」 そう言って親指は煎餅をカリカリと齧り始めた 「固いレチ、でもこれは全部アタチのモ・・ノ・・・・」 3〜4口目煎餅を齧った親指は急に固まり・・・突然 「レギャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」 小さい体から想像つかない大声を上げてその場を転げ周りだした 「辛い!!イタイ!!辛いイタイ辛いイタイレチャァァァァァ!!」 辛い?痛い?そりゃそうだろ、 お前が今食ったのは唐辛子醤油をたっぷり塗りながら焼き上げて、仕上げにハバネロ入り唐辛子の粉末をこれでもかって位まぶしてある『究極!!特選激辛煎餅』なんだから そんな煎餅に抱き付けば唐辛子の粉まみれになるから体中が痛いのは当たり前 俺のような激辛党じゃない奴がためらい無く喰えば口の中が火炎地獄になるのも当たり前 「:ewdfhqw8oyfwjdbvceru/gl83erp9iyu9−3r@cwdjhbfwuegr;k4!!!!!!!!!!!!」 喉を掻き毟りながら翻訳不能の悲鳴を上げる親指実装、ありゃもう駄目だな、ちょっとやり過ぎたかな? 「デエエエエエ!!どうしたデスか四女ォォォ!!」 この時点で親実装の登場、しかしもう手遅れ、親指は親の目の前でビクンと一度大きく跳ねた直後に偽石が爆ぜて死んだ 「よ・・四女ォォォォォォォ!!」 「あー悲しんでいる所悪いんだけどお前コイツの親か?」 「デエエ・・ニンゲンサン、ワタシの娘が一体何をし・・・」 「コイツは俺に食べ物を献上しろと喚いたからくれてやった・・・それだけの事だ」 血涙を流してメソメソ泣いていた親実装の動きが急に止まった 「デエ・・ウチの娘がそんな事を・・」 「あのさぁ、お前糞蟲の間引きはちゃんとやれよ。ここの野良実装はみんな努力して平和に暮らしてんだろ」 ここの野良達は間引きや規律を厳しくして平和に生活しているとかってので少し有名な公園・・・確かここだったよな? 「デエエ・・・申し訳ないデスニンゲンサン、みんな昨日産まれたばかりデスから」 「いつ産まれたかは知らんが一歩間違えば駆除だってありえるだろ、間引きなんかに人間の手を煩わせるなよ」 俺は地面の煎餅と親指の死体をゴミ箱に捨てながら説教した 「ごめんなさいデス・・・ごめんなさいデスニンゲンサン・・・娘が迷惑かけてごめんなさいデス」 親実装は血涙をながしたまま何度も俺に謝りだした・・・・ちょっと言い過ぎたかな? 「とにかく、次からは気を付けろよ」 俺はいまだに謝り続ける親実装を置いて家路を急いだ
