実装クエスト〜そして楽園へ〜 1/4 //////////////////// 序章 //////////////////// 双葉町は先の町長選挙で、初の愛護派町長が当選し、虐待派は新しい町の条例で、一掃されたかのように思われた。 虐待派は身を潜め密かに観察派と接触を試み、両派と首脳と会談にまで漕ぎ着けた。 後観察派代表の虹山トシオと虐待派代表の裏島アキオによる、歴史に残る虹裏会談である。 「それで虐た……、失礼。アキオ氏の要望としては、町長の失脚ということで宜しいのでしょうか?」 「端的に言うとそうなります。それで」 「町内にあるうちの半分の公園を観察派の領分とし、虐待はしないというのが見返りですか?」 「今の我々にはそれしか……」 「我々としても、観察派の定める町内の2/3の公園なら食指も動いたんですがね。残念です」 そういうとトシオは席を立とうとイスをずらした。 「……まてわかった。「」が動けない以上仕方なし、……か」 二人の会談もまとまり、トシオに軍資金として200万入った封筒を渡した。 「ところで、本当に大丈夫なんだろうか?」 「虐待派に「」が居るように、我々観察派にもエージェントが居る」 「そのエージェントとは?」 「トシアキ、観察派史上もっとも恐ろしい男だ!」 こうして観察派は、当局の監視で動けない虐殺派に変わり、町長の失脚を画策する。 //////////////////// 第一章 //////////////////// 鳴き声が変わり、成体になったこと飼い実装のナンシーは幸せの中に居た。 躾けは険しく厳しい道のりだったが、今思えば「この幸せのためにあったのだ」と、ナンシーは懐かしんでいた。 そこへ飼い主の男が近づき、話しかける。 「ナンシー今日は大切なお話があるんだ」 「なんデス?ご主人様」 「ナンシーは実は伝説の勇者だったんだよ」 「デェー!勇者デスゥ!」 トシアキの手回しにより、ゲームやアニメでの洗脳は済んでおり、ナンシーは興奮で鼻息を荒くして、ピスピスと音をたてている。 「ワ、ワタチがロロトの……、伝説の……、勇者だったんデス」 「そうだよ。魔王が蘇った今、魔王を倒せるのはナンシーだけなんだ!」 「やるデス!ワタチが魔王をやっつけるデス!」 「魔王は手ごわいぞ!まずはオトモダチを集めるんだ!」 「わかかったデス!」 「ナンシー、1人で行くんだ!いいね?」 「何でデス?ご主人様も一緒に行くデス」 「ボクは魔王に呪いをかけられているから、一緒に行けないんだ」 「わかかったデス!ご主人様の呪いもワタチが解いてあげるデス!」 「これをもっていくといい」 トシアキは、町長の家へのカーナビと町長の愛実装の写真そして沢山のコンペイトウ、さまざまな鍵に薬を手渡した。 「近くにある公園のすぐそばの茂みにウジーダの場末酒場がある、そこでオトモダチを集めるんだ!そこまでは僕も一緒に行く」 「心強いデス!」 こうしてナンシーは、旅に出た。 //////////////////// 第二章 //////////////////// ウジーダは億劫だった。その昔虐待派に殺されかけた過去が原因で、蛆しか産めない体になったからだ。 またグラスの「糞酒(トンスル)」を一息に飲み干す。 ウジーダの荒々しい飲みっぷりに実装雛のイチゴが少し不安をいだいていた。 「デファーー」 「ウジーダ飲みすぎデス?何があったナノ?」 「昔の……、嫌な夢を見たデス」 「でも今は町長さんのおかげで平和ナノ。ここは楽園に変わったナノ」 酒場のスイングドアを勢いよく開けてナンシーが入ってきた。 まっすぐにカウンターに進み、そしてウジーダにコンペイトウを一つ差し出す。 「腕の立つオトモダチを探しているデス」 成体だが、まだ若いナンシーを見て、ウジーダはまともな仔を産めていたら「今頃この位まで育っていただろう」とふと考えていた。 だが、商売は商売。 「足りないデス。ココにいるオトモダチは百戦錬磨のオトモダチデス。そんなんじゃ全然足りないデス」 「これでどうデス?本物のステーキデス」 そういうとナンシーはビーフジャーキをカウンターに置いた。 酒場の客がざわめき始める。 イチゴがペロリとビーフジャーキーを舐める。 「こんなウマウマ、口にしたことがないナノ。ちょっぴりワイルドでスリリングな味、これが伝説のステーキナノォ!」 ナンシーがカウンターによじ登り声を大にして言った。 「ワタチは選ばれし勇者デス!この中でワタチと共に、魔王を倒すという勇気あるオトモダチはいないデス?」 「魔王なんて居ないテチ」 「そうテス。平和な公園に魔王もギャクタイハもいないテス」 「お前達はバカデス!いま魔王は町長さんの飼い実装に化けて、ワタチたちをやっつけるつもりデス!」 「「「「「!!!!!」」」」」 「そ、そんな……、嘘テチ」 酒場の中はもう混乱の嵐だ。 実装石に真偽を確かめる脳はない。 そこへピンクの実装服に身を包んだ仔実装が店の中に入ってきた。 「ソイツのいう通りテチ。ワタチのママは魔王に殺されたテチ」 ウジーダがヤレヤレといった感じで、この店の誇るオトモダチの紹介を始めだした。 //////////////////// 第三章 //////////////////// エメラルドは興奮していた。自分と志を同じくする勇者がいたことに……。 そして希望を抱き、魔王へ立ち向かう決心をする。 「ママの仇はワタチが取るテチ!」 「みんなで魔王をやっつけるデス」 そんな二匹を横目に、やれやれといった感じでウジーダがオトモダチの紹介を始めだす。 「紹介するデス。コイツはマッスル、力自慢の禿デス」 パンツ一丁の禿げが自慢の筋肉を見せびらかし、ウィンクしながらナンシーたちに近づいてくる。 「ヨロシク(ムキ)テス(ムキムキ)」 次に現れたのは、服を着た片目の仔マラと耳なし仔マラの二匹だ。 仔実装界最高の暗殺石イタチとホーイチ。 イタチはストローを使った毒吹き矢は百発百中。 ホーイチは振動で周囲の敵を感知でき、臭いにも敏感、暗闇の中で負けたことはない。 また純粋な腕力は中実装すら凌ぐ。 そしてその次は、中実装の獣装石ムク。マッスルとタメを張るほどの肉体派、武器は爪。 最後に成体実装のガチャ。全身の傷がくぐった修羅場の凄さを思わさせる。 サバイバルテクニックは凄まじい。 と、一応の紹介は済んだもののオトモダチは乗り気ではないらしく。 見返りを求める。 「コンペイトウ?飼いになりたい?そんなのよりもっといいものが手に入るデス」 「「「「「!!!」」」」」 「魔王の支配している楽園を奪い返すデス!」 こうして当初の目的の「勇者として魔王を倒す」ではなく「魔王を倒して楽園を奪う」に変わったが 概ねトシアキの予想どうりに町長の家へ討ち入ることになった。 果たして町長の失脚は? //////////////////// 第四章 //////////////////// トシアキからの餞別により、ナンシー一行は最強の装備をはじめから装備していた。 紹介がてらに装備を確認する。 ナンシー:勇者(成体実装 E:錆びたカッターナイフ E:薬缶のフタの盾 E:実装服 E:新聞紙のチョッキ 持ち物:栄養剤、塗り薬、ナビ、鍵 エメラルド:飼い(仔実装 E:毒つまようじ E:ピンクの実装服 E:ボタンの盾 持ち物:ゲロリ マッスル:筋肉(中実装 E:ミニバール×2 E:皮パンツ E:マント 持ち物:プロテイン、ゴムチューブ ガチャ:英雄(成体実装 E:ガラスのナイフ×2 E:腹巻 E:実装服 持ち物:干し肉、干し飯、パチンコ ムク:バーサーカー(獣中実装 E:自慢の爪 持ち物:なし イタチ:スナイパー(仔マラ E:金属っぽいストロー E:実装服 持ち物:コロリ矢、ゲロリ矢、ネムリ矢、ドドンパ矢、解毒剤 ホーイチ:暗殺者(仔マラ E:鋼糸、ガラスナイフ E:実装服 持ち物:コロリ そしてウジーダの酒場から イチゴ:踊り子(成体実装雛 E:毒針 E:実装服 持ち物:ロープ、便秘薬 虹山トシオよりオトモダチが モモ:飼い(成体実装 E:釘こん棒 E:実装服 E:避妊具のめだし帽 E:ギャグボール 持ち物:ナビ、薬草 そして虹山トシオとトシアキから、移動用の石車を用意してくれていた。 石は成体の禿裸で、五月蠅くないようにギャグボールを咥えさせられている。 「さぁ、ボクのかわいいナンシー、魔王打倒の旅へ!」 「私のかわいいモモ、行くんだ!世界中のオトモダチの平和のために!」 涙を袖でぬぐいながらナンシーとモモ一行は魔王目指して今旅立った。 「トシオさん、いいんですか?モモ結構かわいがっていましたけど」 「いいんだよトシアキくん、もう飽きたからね。そういう君は?」 「躾けても、愛護派ばかりで売れませんしね。」 「だね。」 「「やっぱりコロコロ死ななきゃ、市場も回らないしね」」 「それよりどうだい、これから一杯」 「いいですね。お供しますよ」 -------------------------------------------------------------- 最後まで読んでいただきありがとうございます。 いつも文字掲示板で、評価してくださる方々ありがとうございます。 誤字脱字あるかもしれませんが、気に入ってくれれば幸いです。 さばを
