タイトル:【愛虐】 見張り実装8
ファイル:見張り実装8.txt
作者:匿名 総投稿数:非公開 総ダウンロード数:3541 レス数:1
初投稿日時:2006/08/08-03:41:16修正日時:2006/08/08-03:41:16
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「今からすみれの言う通りに動くレチ・・・」
「返事はどうしたレチッ!・・糞!!」

糞は体をビクンッとさせて、渋々と返事をする。

「わ・・分かったデス・・動けば良いデス」

投げやりな返事に、聞いていたすみれは怒りだす。

「すみれの言葉は、ママの言葉レチ」
「ママ!糞はママの言う事、聞けないみたいレチ」
「お仕置きレチ!」

もはや親実装はすみれの手足となっていた、すみれは親実装を誉めちぎり、
糞蟲実装の根底にある、優越感を巧みに利用した。

「糞!すみれの言う事は、ママの言葉デス」
「ママの言葉を、何だと思ってるデス」
「お前には、お仕置きが必要デス」

肩の上でニヤニヤと笑っていたすみれは、
何かを思いつき、親実装に囁いた。

「ママ・・・糞の奴は簡単なお仕置きじゃ、屁でも無いって言ってるレチ」
「お仕置きされた事を、いつでも思い知るようにするレチ」

「デスゥ?・・・」

「髪の毛を全部、むしってやるレチ」
「糞の奴は、頭を触るたびに思い出すレチ」

「なるほどデスゥ・・・すみれは賢いデス」
「やっぱりママの仔デスゥ」

2匹の会話を聞いていた、糞はたまった物ではない、
頭を押さえて逃げ出そうとする。

後ろを向いて逃げようとした時、髪の毛を掴まれ引きずり倒された。

しかし親実装より小型とは言え、糞は成体実装である、
命の次に大切な髪を守らんと、必死に抵抗した。

すみれが親実装に囁く。

「糞蟲の癖に・・・抵抗するなんて、生意気レチ」
「ママ!糞に馬乗りになるレチ」
「徹底的に痛めつるレチ、自分からむしって下さいって言わせるレチ」

親実装は糞の上にまたがり、顔を殴り始めた。

ゴス!ゴス!ゴス!ゴスッ!

「やめてデス!やめてデス!」
「何でこんな酷い事するデスゥ!」

「煩いデス!言う事を聞けデス」

「デッジャァァアア!!」

すみれは糞を殴る親実装に合わせ、肩の上で殴る動作を繰り返した。
親実装が殴るたびに糞の顔が歪む、目に涙を流し必死に許しを請う。

親実装のパンチが糞の歯を叩き折る、鼻に命中して鼻血を吹き上げる、
懸命に糞は命乞いを繰り返す、なんて無様な姿だ。

あんな姿にしたのはすみれだ、すみれが殴っているんだ、
まるで自分が殴っているような錯覚を覚え、すみれの興奮は最高潮に達していた。

「ママ!こんな奴殺しちゃえレチ」
「死ねレチ!死ねレチ!死んじゃえレチッィィ!!」

殴られ続けた糞は、悲鳴を上げて命乞いを繰り返す。

「ジャッァァア!もうたくさんデジャ!」
「これ以上殴られると死ぬデズゥ!」
「勘弁してデズ!勘弁じでぇぇぇえ!!」

親実装は殴り疲れたのか、殴るのをやめて糞に聞いた。

「ハアハア!思い知ったデスか」
「髪を差し出すデス」

髪を差し出せ・・・糞はこのままでは殺される、髪をあきらめなければ・・・
ママのお仕置きは、優しさのかけらも無かったが、いつも一過性のものだった、
こんなに執拗に続く事は無かった・・・だが今日は違う。

肩に乗っている親指のせいだ、妹の偽石を躊躇無く叩き割る冷酷さに、
糞は心底おびえ切っていた。

「わ・・分かったデスゥ・・」
「糞の髪を・・・むしって下さいデス」

「最初からそう言えば良いデス」
「手間をかけさせるなデス!」

すみれは心の中でチッと舌打ちをした。

親実装は糞の顔を足で踏みつけ、髪の毛を思いっきり引っ張った。
髪の毛はブチブチと、嫌な音を立てて千切れていく。

「デジャッ!ジャァァァアア!!」

残った前髪も、すみれの指示で引き抜かれてしまう。

糞の頭は髪は数本を残し、禿げ頭にされた。
落ちている髪を拾っては頭に持っていくが、すぐにぱらぱらと落ちてしまう。
糞はその行為を何度も繰り返したが、やがて禿げ頭になった事を思い知った。

頭を手で確認すると糞は、悲痛な叫びを上げ泣き出してしまう。

「オロローン・・・オロローン」
「酷いデス・・・あんまりデス」
「もう生きていけないデスゥゥ」

そんな様子を後ろから見ている、親実装とすみれは禿げになった、糞を大声で笑った。

「見ろデス、醜いデス、汚らしいデス」
「禿げデス!禿げデス!デププププ!」

「ママ・・笑っちゃ可哀相レチププププ」
「よくあんな頭で生きてるレチ」
「すみれなら死んじゃうレチ」

「こんな禿げ頭は、私の仔の訳ないデス」
「二度とママなんて言うなデス」

「ママ!コイツの名前、糞じゃ可哀相レチ」
「せめて名前を変えてやるレチププ」

「すみれは本当に優しい仔デスゥ」
「ママは誇らしいデス」

すみれは座り込んで頭を抱えている、糞にこっちへ来るように指示を出した。
これ以上酷い事をされるのは沢山だ、すぐにすみれの元へ走って行った。

「いつまでも名前が糞じゃ可哀相レチ」
「お前の名前は今から糞禿げレチ」
「糞で禿げだから糞禿げレチ」
「糞からランクアップレチ」
「ありがたく思えレチ」

「デプププ・・・分かりやすいデス」
「返事をしろデス・・この糞禿げ!」

糞禿げと名前が付けられた実装石は、頭を触り泣きながらながら返事をした。

「オロローン・・はいデス・・」

「今回は、この程度で許してやるレチ」
「次に逆らったら、お前の服をびりびりにしてやるレチ」
「禿裸にされたくないレチ?、だったらすみれの言う事は絶対服従レチ」

服まで取り上げられてしまう・・・これ以上逆らう気が無い事を訴え、
すみれに必死でお願いした、糞禿げにとってすみれは親実装より怖い存在になった。









夜を待ってすみれ達は行動を起こした、昼間では目立ってしまい、
他の実装石に見つかってしまう、幾ら力の強い実装石でも集団の前では無力だ。

親実装もその事は良く分かっているので、今までも夜中に行動をしていた。

そしてさつきのハウス付近にたどり着いた。
すみれは自警団が警戒に回っている事を、事前に知っていたので、
一度やり過ごし、その後襲うように指示を出した。

「どうして自警団が、いる事を知っているデス」

すみれは自慢げに話す。

「レチチチ・・すみれは公園の事なら、何でも知ってるレチ」

すみれは以前ママがさつきに、夜中は自警団は公園を回っているから、
何かあったらそこまで逃げるように、教えられていた事を思い出しただけだ。

そしてみすぼらしい頭で小さく震えている、糞禿げに命令を下す。

「糞禿げ!」

糞禿げと言われて、糞禿げは頭を押さえた。
あれ以来名前を呼ばれると、頭を押さえる癖がついてしまっていた。
頭を押さえて禿げ頭を確認すると、酷い目に合った事を思い出していた。

「・・はいデス」

「お前は自警団が通り過ぎるのを、偵察するレチ」

糞禿げは植え込み沿いに這って行き、ダンボールの見える所で息を潜めた。
すみれの行動に疑問を持った、親実装がすみれに聞いてみる。

「何で通り過ぎるのを待つデス」
「来る前に襲えば良いデス」

所詮は糞蟲、高貴なすみれの考えも分からないんだ・・・
しょうがない・・・このすみれが、糞蟲の頭でも分かるように教えてやろう。

「自警団はいつ来るか、分からないレチ」
「襲ってる時に来たら、すみれ達が殺されるレチ」
「だから待つレチ、自警団が行った後は、暫く来ないレチ」

親実装は、すみれの作戦に感心してしまう。

「なるほどデス」
「さすがすみれは、ママの仔デス」
「ママと一緒で賢いデス」

まったく・・・こんな事も分からないとは。
おまえなんかママじゃない、たんに利用する為の道具だ。
糞蟲姉妹共々、終われば自警団に差し出してやる。

糞禿げの合図があった、すみれ達は動き出す。

まずは、すみれを捨てたママに復讐だ。
散々いたぶって、すみれに土下座をさせてやる。
謝っても許さない・・・止めの偽石はすみれ自身が、ママの前で叩き壊してやる。

「このダンボールを壊すレチ」

すみれの指令に、実装親子が動き出した。

ドカン!! ドスン!!

人間なら何てことは無いダンボールも、実装石が壊すとなると、結構手間がかかる。









ハウスのマリモ達を、母実装は落ち着かせていた。

「大丈夫デス、このハウスは簡単には壊されないデス」
「それよりお前達・・・良く聞くデス」

外では実装親子が、ダンボールを壊そうと暴れているが、
なぜか母実装は落ち着いていた。

そしてマリモ達に向かって話し出した。

「ハウスの入口と反対側に、隠してある入口があるデス」
「さつきの座ってる所辺デス」
「お前達はそこから逃げるデス」

話を聞いたマリモとさつきは、それがどんな意味かを分かってしまう。
母実装は自分が犠牲になり、自分達を逃がすつもりだ。

ママが犠牲になる、もう合えなくなる。
そんな事は絶対に嫌だ、さつきはママに抱きついた。

「いやテチィ・・・一緒テチ」
「・・・一緒に逃げるテチィィ」

バッシィィ!!

母実装に叩かれ、さつきは頬を押さえてうずくまる。

母実装はさつきを睨みつけ、立ち上がると話し出した。

「ママがあいつらを、食い殺してやるデス」

「このハウスは、長く持たないデス」
「ママがハウスを出たら、お前達も反対側から出るデス」
「植え込みに隠れながら逃げれば、気付かれないデス」

「マリモ・・・・さつきをお願いデス」

マリモはコクリと頭を下げた。
言い終わると母実装は、ハウスを飛び出した。

ハウスの外に出て見ると、実装親子がダンボ−ルに齧りついて、
びりびりと引きちぎっては、中の様子を覗き込んでいた。
最初に母実装の存在に気づいたのは糞禿げだった、母実装に対して威嚇の声を発した。

「デジャァァア!何ですお前!」

威嚇の声を聞くや否や、母実装は糞禿げに突進した。
突進してぶち当たりそのまま倒れこむと、糞禿げの首に噛み付いた。
突然の事に糞禿げも驚いてしまう、普通の実装石なら自分達を見たら逃げ出すからだ。
1匹で立ち向かってくる事など、予想もしていなかった。

母実装は渾身の力で噛み付いた、噛み付いた所から大量の血が溢れ、
ゴキゴキと首の骨まで当たっている事が、歯に伝わる感触で分かった。

「ギャァァ!痛いデス」
「何やってるデス、早く助けろデス」

いきなりの事で呆然と見ていた親実装だが、倒れこんで揉み合っている2匹に駆け寄った。

親実装は上になっている母実装を、何度も蹴りこんだ。
何度蹴りこんでも離れようとしない、蹴りこんだ所の服が破れ、
露出した所の皮膚も破れ血を流したが、一向に母実装は噛み付くのをやめなかった。

次第に糞禿げの動きが、大人しくなっていき親実装は慌て始める。
その時すみれは、ダンボールの裏から逃げ出す仔実装を発見した。

さつき・・・お姉ちゃん・・・家に帰ってたのか・・ん・・手を引いているのはマリモだ!
何でマリモがここに・・いやそんな事はどうでも良い、
マリモをどうやって商店街から、おびき出そうかと思っていた矢先、今を逃しては復讐は出来ない。
いつも商店街にいるマリモを、捕まえるチャンスだ。

すみれは母実装を蹴りこんでいる親実装に叫んだ。

「こんなババアは、いつでもやれるレチ」
「こんな奴ほっとくレチ」
「お前の大好きな仔実装レチ!!」
「早く追いかけろレチ」

親実装は興奮して、すみれの声も届かない、さらに母実装を蹴りこんだ。

すみれは親実装のズキンを引っ張ったが、言う事聞いてくれそうに無い。
怒ったすみれは、親実装の顔を蹴飛ばし始めた。

「いい加減にしろレチ」
「この!この!このぅ!」

ガッ!ガッ!ガコッ!

やっとすみれに気が付いた親実装は、すみれを睨みつける。
睨みつけられてすみれは怯んだが、親実装を罵倒した。

「仔実装を食べたくないレチか!」
「早く追いかけろレチ」
「そんな糞蟲ほっとくレチ!」

親実装はすみれを睨んで、いきなり大きな声を上げた。

「何様デスゥー・・・お前」
「付け上がってんじゃ無いデスッ!」
「食い殺されたいデスか!」

親実装の迫力に、すみれは体を小さくして黙り込んだ。
糞禿げの体はビクン、ビクン、と痙攣を起こしている。
親実装は、糞禿げに噛み付いて押さえつけている母実装の首を、後ろから噛み付いた。

ガブリッ!!
ブチュ!!ブチッ!ブチッ!

一気に噛み付いて引き上げると、ブチブチと肉を引き千切り噛み切った。
噛み切った所はザックリと肉がなくなっていて、そこから勢い良く血を吹き上げた。

ブシュゥゥゥアア!!

母実装の力が一気に抜ける・・・薄れていく意識の中で見た者は、すみれの姿だった。
すみれは、止めは自分でさせなかった悔しさから、
母実装の顔を懸命に蹴飛ばし、殴り、罵倒を繰り返し、鬱憤を晴らしていた。

なんて事だ・・・一時は自分をママと慕って甘えていた子供が、
最後には自分を攻撃している、母実装は言い知れぬ悲しみのままに、意識が無くなっていく。

親実装は残った首の肉に食らい付くと、首を噛み千切り母実装の頭を持ち上げた。

糞禿げを見ると、殆ど首の肉を食い千切られ、皮一枚で繋がっていた。
パクパクと口を動かして、何かを訴えているようだ。

すみれはその頭部にも蹴りを入れ、罵声を浴びせる。

「この!・・役立たずレチ」
「だからお前は糞禿げレチ」
「早く死ねレチィ!!」
「コノ!コノ!コノッ!」

糞禿げは涙を流していた、こんな親指にバカにされ髪の毛もむしられ、
親指のせいで、死んで行こうとする自分が情けなかった。

何でこうなってしまったのか・・・こいつさえいなければ、妹を奴隷に楽しく過ごせたろう、
そんな事を思いながら、悔しさの中で意識が薄れていく。

親実装はすみれをつまみ上げると、肩に乗せた。

「ほっとくデス、コイツはもう駄目デス」

そう言うと糞禿げの頭を、蹴飛ばした。
蹴飛ばされた頭は、残った皮が千切れて転がっていく。
ダンボールハウスの横にある、桜の木に当たり上を向いて止まった。
糞禿げの顔は、悔しさと死んでいく恐怖に歪んだ顔をしたまま絶命した。

「それより仔実装を追いかけるデス」

すみれは少し考えたが、あいつらの行く先は分かっている。
どうせ商店街へ逃げる為に、出入り口へ向かってるんだ。

商店街に着くまでに、あいつらを捕まえなくては、
すみれは親実装に指令を出した。

「あいつら噴水の先のレチ」
「早く追いかけるレチ」













マリモはさつきの手を引いて、懸命に走っていた。
さつきのママでは普段、実装石を餌にしている奴らには勝てない。

時間稼ぎの為にママは犠牲になったんだ・・・多分今頃は生きてはいないだろう。
さつきのママに自分はさつきを託された、絶対にさつきだけでも逃がさなければ。

マリモは出入り口の方へは向かわなかった、さつきのママがやられた後、
出入り口へ追いかけてくるであろう事は、分かっていたからだ。

出入り口とは違う方向・・・最短距離で商店街へ抜けられる植え込みを目指していた。

「さつき!もうすぐ出口テチ」
「あの植え込みまで逃げれば、後は商店街テチ」

手を引いていた、さつきの足が急に止まった。

「どうしたテチ・・・止まってる暇は無いテチ」
「早く!・・・早く逃げるテチ」

さつきは、その場に座り込んでしまう。

「ママは・・・ママはどうなるテチ」
「あんな奴らにママは勝てないテチ」

マリモは返す言葉も無かったが、今はそんな場合では無い。

「・・・・・さつきのママは多分もう・・・」
「さつきも分かってる筈テチ」
「さつきのママは、さつきを助ける為・・・」

マリモはそれ以上言えなかった、言わなくてもさつき自身が分かっている。

「ママはまだ生きてるテチ・・・」
「さつきには分かるテチ」
「ママを・・・ママを待ってるテチ・・・」

マリモはさつきを一括した。

「いい加減にするテチィ!!」

「さつきのママは、何の為にあそこに残ったテチ」
「ママの事はあきらめるテチ」
「それが・・・それがさつきのママの望んだ事テチ」

ママの事はあきらめろ・・・さつきには我慢が出きなかった。

「マリモお姉ちゃんには、分からないテチ・・・」
「さつきはマリモお姉ちゃんとは違うテチ」
「さつきのママテチ・・・ママのいないマリモお姉ちゃんなんか・・・」

「マリモお姉ちゃんには、ママがいないテチ!」
「だから・・・だからママを見捨てても、なんとも思わないテチィ!!」

さつきの言った言葉は、マリモの心に突き刺ささった。
マリモは悲しそうに、うつむいてしまう。

「ご・・ごめんテチ」
「さつき・・・そんなつもりじゃ・・」

そう言うとさつきは、噴水の方向へ走っていった。
驚いたマリモは追いかけたが、途中で転んでしまい、さつきを見失ってしまう。



噴水へ向かうさつきの心は、マリモへの謝罪で一杯だった。
何であんな事を言ってしまったのか、マリモの悲しそうな顔が、
いつまでも、さつきの脳裏に浮かんだ。

噴水を抜ければ、ダンボールハウスまで少し距離がある、噴水からは隠れながら行こう。
そんな事を考えて噴水前まで来たさつきは、追いかけて来たすみれと親実装に鉢合わせをする。

さつきは驚いた、肩に乗っているのは紛れも無くすみれだ。
ママを襲ったのも、すみれの指示なのか、すみれが呼びかけた。

「さつきお姉ちゃん?・・・マリモはどこレチ」
「隠すと為にならないレチ、お姉ちゃんから食べてしまうレチ」

親実装はすみれの指示に怪訝な顔をする。
仔実装がいるなら、すぐに食べてしまえば良い、何を考えているんだ。

「仔実装デス?すぐに食べるデス」

すみれが耳元で囁いた。

「あいつ以外にもう1匹いるレチ」
「あいつはその餌レチ」

「なるほどデス・・すみれは賢いデス」

すみれにも意外な事に仏心があった。
自分に対して優しかった、さつきだけは殺したくなかった、
あわよくばマリモを殺した後、さつきに取り入ろうとも思っていた。

さつきお姉ちゃんだけは殺せない。
また昔みたいに優しいお姉ちゃんに戻ってくれる。
そうなったら二人だけで、いつまでも一緒に楽しく暮らそう。

今のママはバカな糞蟲だ、こんな糞蟲はどうせ長くは生きていない。
それにはマリモが邪魔だ、何処にいったんだ。

暫くすると、マリモが噴水前に近づいてきた。
そして親実装を確認して、素早く茂みに隠れた。

肩に乗っているのはすみれだ、まだ生きていたんだ。
さつき!なんでそんな所に・・・

さつきは親実装を前にして、恐怖で動けなくなっていた。
すると親実装は手に持っていた、さつきの母実装の顔を投げて見せた。

ママだ!何て姿に・・・やっぱり遅かった。
さつきはママの顔にすがって泣いた、もうどうなってもいい。
食いたければ食えば良い、放心状態だった。


「ママァァ!!ママァァ!」
「さつきも一緒テチィ!」
「何処にも行かないテチ」
「テエーン・・」

様子を見ていたすみれは、お姉ちゃんは何を、泣いているのか不思議だった。
親なんていずれは離れる運命、それが早まっただけなのに。
お姉ちゃんは、すみれだけを見ていれば良い、ママの頭にいつまでもすがって面白くない。

「お姉ちゃん・・・マリモはどこレチ」
「そんな肉達磨より、マリモレチ」
「まったく・・死にたいレチか」

さつきはすみれを睨み、叫んだ。

「殺したければ、殺せば良いテチィ!!」
「さつきは怖くないテチ」
「マリモお姉ちゃんは、今頃商店街テチ」

様子を見ていた親実装が我慢できずに、さつきに手を伸ばした。

「そんなに死にたいなら、優しい私が食べてやるデス」

「ちょ・・ちょっと待つレチ」
「まだ早いレチ」

すみれが止めたが、親実装は全く言う事を聞かない、
襲い掛かろうとした時、隠れていたマリモが親実装の手を、竹串で刺し貫いた。
柔らかい実装石の肉は、仔実装の力でも簡単に貫通させる事が出来た。

「デギャァァァァアア!!・・う・・腕が痛いデズゥゥ!」

さつきの前に立ち、マリモは竹串を構えた。

「さつき!早く逃げるテチ」
「すぐにあいつが襲ってくるテチ」

さつきは動こうとはしなかった、母実装の頭にすがりついたままだ。

「でも・・ママが・・ママが」
「さつき・・・ここを離れないテチ」

なんて事だ、これじゃさつきを助けられない、マリモは決心をする。
あいつを殺そう・・でも仔実装の自分が勝てるのか・・・
さつきがここを動かない、戦うしかなかった。

マリモはさつきの顔を見つめると、すみれを乗せた親実装に向かっていった。
怯んでいる今なら、チャンスがあるかもしれない。

「テッチィィィ!」





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長くなりました、本当は6話完結程度に考えていたのですが。
すみれのキャラ分長くなったようです、糞蟲特性は書き易いです。

10話完結です、もう少しお付き合い下さい。


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1 Re: Name:匿名石 2023/07/19-07:00:56 No:00007561[申告]
マリモ頑張れ!すみれは死ね!
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