アイゴ派、ギャクタイ派、ギャクサツ派、ナベ派、ジックス派……。 ニンゲンにはいろんな派があるテチ。 でもワタシ達──公園に住む野良実装の前に現れた二人は、どの派にも属さないまったく別の、二つの派のニンゲンだったテチ。 二人のニンゲンがアマアマの入った箱を二つ出してきたことが、すべての始まり……ワタシ達はそれぞれの派に属して争う事になってしまったテチ。 「テッチュ〜ン、このアマアマおいしいテチ〜」 「こっちのアマアマもいけるレフ〜」 「クッキーのまわりにチョコがついてて、歯ごたえとアマアマが同時に味わえるデス」 「デッス〜ン、ビスケットの柄のおかげでチョコが手につかなくて食べやすいデス」 二つの箱にはそれぞれ、たけのこみたいにとんがったアマアマと、ビスケットの柄の先端に三角のチョコがついた、きのこみたいな形のアマアマが入ってたテチ。 ワタシ達はそれぞれのアマアマを食べられてとっても幸福だったテチ。 でもニンゲン達が── 「質問なんだけどさ、この二つの菓子どっちが良かった?」 「テチ?」 「きのことたけのこ、どっちが美味いか訊いてるんだ。お前はどっち派だ?」 「レ? た、たけのこレフ〜。もっとチョコをペロペロ舐めたいレフ〜」 「お前は?」 「当然きのこのアマアマテチ」 「何言ってるデス、たけのこアマアマの方が美味かったデス」 「この味覚オンチは何言ってるデス。断然きのこデス」 「はぁ〜ん? ふざけるなデス、たけのこなんて手がべとつくデス、高貴なワタシには食いづらいデス」 「何が高貴レフ。きのこはマラっぽい形がなんか卑猥レフ」 「そうテチ、きのこが好きならマラでもしゃぶってろテチ、チプププ」 「ケンカ売ってるデスかこの糞ガキども! いいデスそのケンカ買ってやるデス!」 「オマエ達倒して、きのこがいかに優れてるか証明するテスゥゥゥー!」 「ふざけるなデス、返り討ちにしてたけのこの素晴らしさをその身に叩き込んでやるデェェェス!」 こうして公園のみんなが二つの派に分かれて争いあったテチ。 長い壮絶な闘争の果て、ワタシ達たけのこ派が勝利を掴んだテチ。でも生き残ったのはワタシだけだったテチ。 「よっしゃー、たけのこ派大勝利!」 「ふん、ようやく一勝しただけじゃねーか。こっちは二勝してんだぜ。それにこの公園のきのこ派の数多かったじゃねえか」 「うっせーよきのこ厨、最終的にはたけのこ派が生き残ったじゃねえか。マグレで掴んだニ勝で天狗になってんじゃねーよ」 「ほう、なら次の公園行くぞ。次はきのこが勝つ! あ、ひょっとしたら次の公園はきのこ派しかいないかもなー」 「んだとぉー、たけのこ派の底力なめんじゃねーぞ。次の公園はたけのこ好きの野良でいっぱいなハズだ」 「フッ、もう底が見えてるのかたけのこは……きのこ派が全力だしたらこんなモンじゃねーよ」 「ざけんな、じゃあ見せてもらおうじゃねーか、きのこの全力ってやつをよー」 「いいだろう! じゃあ次の公園に行くぞ……と、その前に」 テ? ニンゲンの大きな足が頭上に── ブチィィン!! 「テジャッ!!」 「この糞蟲風情が! きのこバカにしてんじゃねぇよ!」 「おいテメ、何、賢いたけのこ派の仔を踏み潰してんだ」 「オメーもさっきの公園でドドンパやってたじゃねえか」 「うっせ、たけのこの価値も分からねー糞蟲にはドドンパがお似合いなんだよ」 もともとは、きのこたけのこ論争から始まった二人の争いは闘争へと発展、そして実装を使っての代理戦争へと変わっていったのだった。 ---------------------------------------- バール──もとい、あとがきのようなもの あなたはたけのこ派? それともきのこ派?
