過疎化の進む双葉市の東西南北に大きな公園が4つあり、各公園ともに野良の実装石達で溢れていた。 4つの公園にはそれぞれボスが存在し、互いに敵対し合っていた。 まず一番野良の多い、北の公園を支配するボスから紹介しよう。 「ハイルジッソー!」 まるで軍隊の様に統率のとれた野良達が一斉に媚のポーズを取る。 「デシャシャシャ」 その光景を見て高笑いをする双葉北公園を支配するマラ実装、その名はカイザー実装石。 自慢のマラ、エクスカリマラーで、これまで戦いを挑んできた実装石達を全て串刺しにしてきた恐るべき実装石だ。 「のう、バトラー実装石。いつ見てもワタシの軍勢は素晴らしいデシャァァ! まるでワタシのマラの様デシャァァァーッ!」 「はい、カイザー実装石様」 「ところで、西の公園の姉妹からの返事はあったデシャ?」 「ハッ、今回も……使いに出した者が全身を切り刻まれて戻ってまいりました」 「デッシャァァァァ! いいかげんワタシのマラの威光にひれ伏せばよいモノをデシャァァ!」 カイザー実装石は西の公園を支配する姉妹を思いながら、エクスカリマラーをシコシコしはじめた。 続いて、飲食店や風俗店の密集する商店街の近くにある南の公園。 「ムシャムシャムシャムシャ……ブッヒッヒッヒッヒッ、バク、モグモグ、ゴキュン」 部下や奴隷達が集めた商店街から集めた、大量の生ゴミをひたすら食べ続ける禿のデブ実装、その名はキング実装石。 生ゴミの中にはドドンパやコロリ、ゲロリも混じっているが構わず食べ続ける。キング実装石にはあらゆる毒物が通用しない、恐るべき耐性を持っているのだ。 性格は温厚で、食べてる時は無口だが、普段は温厚な性格で紳士的な口調で話す。 しかし、ひとたび自分の血を見ると「痛えよー?!!」と逆上して周囲の実装石を皆殺しにしてしまう悪癖がある。 通常の実装石の数倍もある肥満体ゆえか、実装石が大切に身につけている緑の服は着ておらず、その代わり刺のついたサスペンダーと肩当しか身につけていない。 その豊満な腹部は、どんな衝撃も吸収する特異体質でバールのようなものをも無効化する『虐待殺し』の異名を持つ。 彼女を知る虐待紳士達は、何故か『ハート実装様』と呼び、その動向を見守っている。 西の公園はエンペラー実装石と、その姉インペリアル実装石の、とても仲の良い二石姉妹が支配していた。 美声が自慢のエンペラー実装石は、時間さえあれば常に歌い続けている。しかしその声も戦いの場では、防弾ガラスや偽石、ありとあらゆる物を破壊する恐るべき音波兵器へと変わる。 尚、常に表に出ているのはエンペラー実装石だけで、姉のインペリアル実装石の姿を見た者は妹のエンペラー実装以外はいないという。 いや、いるにはいたが、何者かによって鋏の様な鋭利な刃物で斬殺されていた。ただ一匹、キング実装石を除いては。 かつて、豊富な食料を手に入れるべく南の公園へ攻め込んだが、エンペラー実装石の自慢の声を持ってしてもキング実装石は破壊できなかった。 それどころか自らの血を見て逆上したキング実装石に、引き連れた部下たちを全て殺され、エンペラー実装石は絶体絶命の窮地に追い込まれるが、間一髪のところで姿を現したインペリアル実装石によって救われたのだ。 その時にキング実装石は目撃しているのだ、インペリアル実装石の正体を。 しかし、キング実装石は決してそのことを語ろうとはせず、黙々と食べ続けていた。 西の公園の野良達はこう噂する。 インペリアル実装石様の秘密を知ったから斬殺されたデス。 インペリアル実装石様は、実装石ではなくもっと恐るべき存在なのではないかテチ。 キング実装石が報復してこないのはインペリアル実装石様が怖いからレフ。 さまざまな噂が流れる西の公園に住む野良達は、姉妹を恐れ従う日々を送っていた。 最期に東の公園。 「デッシャァァァー!」 元飼い実装の糞蟲達のうち一匹を、黒髪の実装石が殴り飛ばした。 「やあやあワレこそは恐れ多くも東の公園の将軍、タイクーン実装石なるぞデスゥ」 東の公園を荒らす糞蟲達の前に立ちはだかったタイクーン実装石。 後ろ髪を結って髷を作り、腰には土産物屋で売っているミニ刀ペーパーナイフをさしている。その姿はまさにサムライ! タイクーン実装石は、ミニ刀ペーパーナイフを腰から抜き、両手で”握りしめて上段に構えた”。 そうタイクーン実装石は、黒い髪と人間と同じ五本指の生えた両手を持った、人間と実装石の間に産まれたハーフなのだ。 両親を亡くし、他に身寄りもなく野良となったタイクーン実装石は、両親が生前夢中になって見ていた時代劇や、夢中になって攻略していた戦国BASARAやCR花の慶次の影響で、サムライかぶれとなっていた。 「レッツパーリィーデスゥゥゥーッ!」 「デギャァー!」 「デシャァー!」 タイクーン実装石は糞蟲達をバッサバッサと斬り倒していく。 スチャ──チン。 ドサッ。 タイクーン実装石が刀を鞘に納めたと同時に、糞蟲達が一斉に地面へ倒れる。 「安心せい、みねうちでござるデス。拙者は殺しも禿裸にもしないデス」 「な、何故……殺さないデスゥ?」 「拙者の剣は活石剣、実装石を活かす剣でござるよデス。それにオマエ達も好きで糞蟲になったわけではないハズデス」 「デッ! そ、そのとおりデス……ワタシ達皆、引っ越すからって理由だけで、ゴシュジンサマに捨てられたんデス」 「捨てられたワタシ達は決心したデス、公園の野良達に禿裸のドレイにされるぐらいなら、最期の一花咲かせようデスと!」 「そうだったデスか……しかしオマエ達は戦うべき相手を間違ったデス。オマエ達が戦うべき相手は拙者達ではなくニンゲンデス」 「デデッ、し、しかしニンゲンサンを──」 「ニンゲンの言葉に下剋上というのがあるデス」 「ゲコクジョウ……それは何デス?」 「下のモノが上のモノを倒すという意味デス。拙者は東西南北4つの公園に住む野良達を──そしてゆくゆくは天下を統一し、ニンゲン達に下剋上する野望があるのデス」 「デーッ!!」 糞蟲達が一斉に驚きの声をあげた。 「む、ムチャデス、いくらなんでもニンゲンサン達に勝てっこないデス」 「確かに……デスガ、ワタシ達の同士の数が多ければ勝てないまでも一矢報いることができるハズデス。この公園に住む野良達は皆そう信じているデス」 「デェ……」 「オマエ達は別の街の公園に行くデス。この公園に居ていいのは、ニンゲンに挑もうとするうつけ者達だけデス」 「ワ、ワタシも……」 「ワタシ達も、一緒にうつけ者になるデス。どうせ野良になるなら糞蟲よりもうつけ者になりたいデス!」 「そうデスか……なら、ひとつだけ条件があるデス」 「デ、何故デスか!」 「フンドシだけはいつもきれいにしておけデス」 「パ、パンツじゃダメデスか?」 糞蟲──否、うつけ者達はパンコンしたパンツを指して言った。 大規模な勢力とエクスカリマラーを誇る北の公園の支配者、カイザー実装石。 豊富な食糧と脂肪を有し、虐待紳士達にも一目おかれるハート実装様こと、南の公園のキング実装石。 恐るべき声と謎を持つ西の公園の姉妹、エンペラー実装&インペリアル実装石。 そして天下統一の野望とニンゲン達への下剋上を夢見る、東の公園のカリスマ、タイクーン実装石。 東西南北4つの公園をそれぞれ支配するボス達。 果たして双葉市4公園を統一する実装石は誰になるのか? この続きは君達が書いて決めてくれ。 ---------------------------------------- バール──もとい、あとがきのようなもの ふたばの実装スレでお題スクとしてうpしようかと書いてたら、長くなってしまったので、こっちにうpしました。 お遊びで書いた、いきあたりばったりのスクなので、気軽にスクやイラストで続きを考えてくれるとうれしいな。
