野良実装のミノ坊とその仲間達は、公園の美化事業による自立を果たし一斉駆除の危機を回避する。 実装石の自立を否定する虐待派の塩補は、実蒼石の空と海を騙して公園を襲わせる。 しかし、糞蟲親子の裏切りに計画は失敗し、塩補は激怒して糞蟲親子に復讐を誓った。 ※ sc2029.txt 実蒼石 の続きです。詳しくはご参照ください。 − Gの旋律 糞蟲 − 「デエ! ヒイ! デエ! ヒイ! にっ!・・・ 逃げるデッス!!」 「テヒィィ〜〜!!」 夜の住宅街を必死で駆ける実装石の親子。 親は薄汚れた飼い実装の身形、仔は中実装になりかけた頃の大きさ。 そう、虐殺派のアキラに託児し、虐待派の塩補を裏切り追われている、あの糞蟲親子だ。 公園の近くにいたところを、ついに執念深い塩補に見つかってしまったのだ。 「くっくっくっく・・・・ やっと見つけたよ〜んw 糞蟲ちゃぁ〜〜んんんw」 必死に走る糞親蟲と、その袖口にしがみ付き引きずられるように走る糞仔蟲。 これが純朴な実装石の親仔ならば、手に汗握って応援する事も有りなのだろうが、キングオブ糞蟲と も言える例の親子では「早く死ね」と言いたくなるのは自然な感情だろう。 だから早く死ね。 と言いたいところだが、当の本人の塩補はいたぶるように歩いて追いかけるだけだ。 たしかに彼にしてみれば、すんなり楽にする気は微塵も無いだろう。 「デ? 草むらデス! ちょうどいいデス。これは選ばれた私への天の助けデッスw」 「マッ ママ! はやくにげるテチィ!」 「うん? 草むら? あ〜、あそこだなぁ?」 リンガルを覗きながら裏路地の角を曲がると、雑草が生え放題の一画に出くわす。 歩み寄り有刺鉄線に括られた古ぼけた看板を見ると、どうやら何かの廃工場らしい。 「くくくw これは面白そうじゃなぁ〜いw ・・・しかし、人目をはばかる身では音を立てるわけ にはいかないな、用心しなくては・・・」 ・ ・ ・ 「デエ・・・ハア・・・捕まって・・・デヒ・・・たまるかデス」 「テヒィ・・・」 廃工場の木造建屋の玄関はすでにボロボロで、板ガラスをはめ込んだ木製の引き戸が針金でくくりつ けられている。 糞蟲親子はその引き戸の外れた羽目板の隙間から、やっとの事で小汚い体をねじ込んだ。 「まずは、他石の家に上がる時は糞を落とすデス」 「デエッ!?」 「テチャッ!?」 やっと逃げ込んだと思った廃墟の中から、いきなり声をかけられ飛び上がる糞蟲親子。 「だっ 誰デス!?」 「まずは、他石に名を聞く時は自分が名乗るデス」 「デ? デデ?」 暗闇の中でぼうと浮かび上がる赤緑の眼光。 糞蟲親子へ歩み寄るそれは、月明かりの中で実装石だと分かった。 「おっ 脅かすなデッス! ただの野良実装のくせに偉そうデッス!」 「ただの野良実装に驚いては駄目デス」 「なにをデッス!?」 「まずは、小童め、そこのカンカンに糞を捨てるデス」 「テ? テチチチ!・・・」 ずいと顔を近づけた野良実装に小童呼ばわりされた糞仔蟲は、指し示された平たい空き缶にパンツの 中身を捨てに慌てて走る。 つづいて野良実装は糞親蟲の吟味にかかる。 「なにジロジロ見てるデス! ワタシは先を急いでいるんデス!」 「先を急ぐデス?」 ガシャガシャガシャッ!! 3匹がはっと見上げると、引き戸のガラスに貼り付いた塩補が、睨みつけて揺すっている。 人間でも腰を抜かしそうな光景だ。 「デヒイイイ!?」 「テチャアアア!?」 プリプリプーー! 野良実装は「また、たれおって」という顔をし、廃墟の奥に向うと2匹を呼びつける。 「まずは、ついて来るデス」 ・ ・ ・ 「糞! この引き戸、開かないぞ? どうなってるんだ?」 引けば開くはずの引き戸だが、針金でくくりつけられている為に押せど引けどうるさいだけだ。 月明かりの中、やっとの事で針金に気づき、もがいてこれを開ける。 中に侵入した塩補は、またもや時間をかけて引き戸を元に戻す。 奥に逃げた糞蟲親子を逃がさない為にだ。 羽目板の隙間も手近な廃材で蓋をし、にんまりと笑って立ち上がる。 「さぁ〜、糞蟲ちゃぁ〜〜んw 地獄の鬼ごっこだよ〜ンw」 ・ ・ ・ 野良実装は飼い実装の姿をしたこの糞親蟲を、根っからの野良実装ではないかと見抜いていた。 先程からの落ち着きといい、正体を見抜く眼力といい、実はこの野良実装はかなり知恵のある理性的 な個体だった。 「デ? 足元がギシギシ鳴るデッス!?」 「心配要らないデス。実装石の重さならこの板は割れないデス」 そこかしこと、穴だらけの床板の廊下を抜け、2匹を階段の前に案内する。 ただ、それなりに低い段差なので、なんとか実装石の短足でも上れそうだ。 糞親蟲は促されるまま階段を上り、糞仔蟲は当然無理なので、野良実装の手で一段ずつ上げてもらう。 階段を上りきった糞蟲親子に、つづけて野良実装はある要求を出す。 「まずは、親実装。助かりたければ言う事を聞くデス」 「デ?」 「テ?」 何か言いたげな糞親蟲を遮るように、遠くで大きな音がした。 ・ ・ ・ 「くんくん・・・ こっちか、糞蟲ちゃんw」 糞蟲親子に遅れて中に入った塩補は、ペンライトを取り出して辺りを照らすが、もはやどこにも姿は 見えない。 しかし、足元を見れば糞仔蟲がひり出した緑糞が、等間隔でぽたぽたとこぼれている。 まさに「糞蟲」だ。 ぎしり ぎしり と、床板を軋ませる足音が廃墟に流れる。 点々と廊下に落ちた糞の跡を、ペンライトで照らしながら後を追う塩補は、惨めな得物を追い詰める 高揚感で高鳴っていた。 「馬鹿だねぇ〜、糞蟲ちゃんはw こんなにイッパイ『道しるべ』残しちゃってwww」 バキバキバキーーー!! 「うをあをーーー!?」 突如と足元の床板が抜け落ちる。 野良実装が「実装の重さなら」と言ったのは確かなようだ。 幸い、胸元まで落下すれば地に足が着く高さだけに、大怪我には至らなかったようだが・・・ ふくらはぎから腰にかけて走る痛みに顔をしかめる。 どうやら割れた板で、しこたま引っ掛けたらしい。 「く・・・ 畜生・・・なんで俺がこんな目に・・・」 痛みを堪えて何とか這い上がり、腰をさするとズボンの尻が裂けている。 「あ・・・糞! 血が出てるじゃねぇーか! あの糞蟲共〜〜!・・・」 ・ ・ ・ 「いいデス? 向こうに尻を向けて、しっかりとこの棒に捕まってるデス」 「こんな事してなんになるデス? 早く逃げないと・・・・」 「助かりたかったら、言う事を聞くデス」 糞親蟲に階段の手摺にしっかりつかまっているように言い聞かせると、野良実装はくるりと背を向け てしゃがみ込む。 野良実装は背後の糞蟲親子に見えないよう、頭巾から緑色の何かを取り出すと床板に擦り付けて粉を 作り、ホコリと混ぜ合わせて豆粒ほどの塊を作る。 「これでいいデス。これ以上だと効き目が強すぎるデス・・・」 ぼそりと呟き、すり潰した残りを見えないように頭巾にしまう。 「お前、なにをブツブツ言ってるデス? 早くしないとあのクソニンゲンが来るデス!」 「くるテチャァ!」 野良実装が糞蟲親子を振り返ると、階段下に立つ不気味な人影がある。 塩補だ、とうとう追いつかれたのだ。 階段上の3匹を睨み上げると、恐ろしい顔でにやりと笑う。 「さぁ〜、地獄の鬼ごっこも終わりだねぇ〜〜w」 「デヒャアッ!?」 「テチャアッ!?」 バビン!バビン! 悲鳴を上げる糞親蟲に、野良実装の往復ビンタが飛ぶ。 「まずは、落ち着いてこれを食えデス」 「もが?もげ?もふ?・・・・・・・・甘いデッス〜〜ンw」 先程の豆粒ほどの塊を口に押し込まれた糞親蟲は、生命の危機も忘れてでろりと舌をたらしご満悦だ。 実は、この賢い野良実装がすり潰した物は、人間が遊びでばら撒く毒入り金平糖を集めた物の一つな のだ。 赤はコロリ、紫はシビレ、等々、色分けされた製品をこの野良実装も理解しているらしい。 そして先程の緑の物は・・・ 「今から、お前の尻から猛烈な勢いで糞が出るデス。しっかりと棒につかまるデス」 「デ? 最近肉食ばっかりで便秘気味デッス」 「それはなによりデス」 「ひゃっひゃっひゃっw 腰が抜けて動けないのかw 行くぞ糞蟲ぃーーw」 手摺につかまって動かない糞親蟲を、腰が抜けて動けないと勘違いした塩補は大笑いで階段を駆け上 がる。 対する野良実装は、糞親蟲の肩をがっしりと抑えて衝撃に備える。 「ママッ!ママッ!!ママッ!!!きたきたきたテチャアアアアーーーーッ!!!」 「お・・・お腹グルグル鳴るデス・・・けど出ないデスゥ・・・」 「ひゃっひゃっw つーかまえたぁーーwww」 糞親蟲の頭に、塩補が背後から手を伸ばそうとしたその時、野良実装が糞親蟲の弛んだ腹をベコンと 蹴り上げる。 一瞬、これでもかと目玉を剥く糞親蟲。 ボッパアーーーーーンッ!! 汚らしい破裂音と共に大量の緑糞が塩補に襲い掛かる。 手摺につかまる糞親蟲も、それを抑える野良実装も、渾身の力で勢いに耐える。 「!!!!!・・・・・・・べぶぅあ!?・・・・・・・・」 何がなんだか訳も分からぬうちに、目にも鼻にも口にも耳にも、どえらい勢いで糞を浴びて階段を転 げ落ちる塩補。 ようやく糞が止まった時には、階段下の糞溜まりに突っ伏した塩補はぴくりとも動かない。 「デヘェ・・・ウンコいっぱい出たデスゥゥ・・・」 「ママすごいテチ!!」 「(あ、パンツ下ろさせるの忘れてたデス)では親実装、早く逃げるとするデス」 糞が止まった事を確認した野良実装は、げっそりと頬がこけた糞親蟲の手を引いて逃亡を促す。 糞親蟲は難産を終えたばかりの足腰で、よろよろと後に続く。 「デ・・・おまた切れて・・・痛いデス・・・・」 ・ ・ ・ 「ぶはあっ!! げほっ!!がほっ!!・・・・・おげぇぇぇぇ!!・・・」 長いのか短いのか、どれ程の時間が過ぎたのだろう。 糞溜まりに突っ伏していた塩補が、突如跳ね起きて激臭にえづく。 顔や頭の糞を払い落とし、糞溜まりから逃れた塩補は壁にもたれ息を整える。 その顔は信じられないといった表情だ。 「地獄の鬼ごっこ」とは塩補の為の言葉なのかと問いたくなる表情だ。 「あのっ・・・糞蟲共がっ・・・・」 手にした布切れで口元を拭いながら怨嗟を吐く。 ふと、気になり手元の布切れを見ると エ の形をしている。 千切れたと思わしき部分を合わせてみると・・・どう見ても実装石のパンツだ。 「ド糞蟲があああああああああっっっ!!!!!!!!!!」 ・ ・ ・ 野良実装は手摺につかまると、糞にぬめる階段を慎重に下りる。 野ざらしにされた廃工場は老朽化が激しく、2階は割れたガラスが散乱していて危ないからだ。 さすがにあの人間は諦めただろうと、糞蟲親子を1階の奥にある自分の寝床へと案内する。 危険は去ったのだと安心した糞親蟲は、自分の前を歩くこの野良実装の利口さに興味を抱く。 もともと性格的には「ド」がつくほどの糞蟲だが、けっして頭が悪いわけではない。 何故にこんな場所で1匹で住んでいるのかを問いただす。 「ワタシがここにいる理由デス?」 野良実装はぽつぽつと語り始めた。 「昔は、ワタシも公園にいたデス」 「仔もいっぱいできたデス。家族がいっぱい増えたデス」 「でも、ワタシはどうしても、みんなと一緒にいられなかったデス」 「それだけ賢いのに、なんでデス?」 「時々、どうしても我慢ができなくなるデス」 「我慢デス? なにをデス?」 「・・・まずは、部屋に入るデス」 トコトコと歩き続け、6畳ほどの小部屋に出る。 それでも、実装石にしては体育館ほどにも感じる広さだ。 その部屋の隅に、折りたたまれた何枚かの毛布が重ねられている。 野良の実装石にしては贅沢な寝床といえるだろう。 「お前達を助けたのにも、理由があるデス」 「デプププw このワタシの魅力にメロメロになったのなら、素直に言えばいいデッス〜ンw」 「そのとおりデス」 「デス?」 「デスw」 「テチャアアアア!! ママッ!ママァッ!! ニンゲンきたテチャーーッ!!」 「デデエ!?」 「デス!?」 廊下の向こうに現れた塩補と糞仔蟲との視線が合ってしまう。 途端、雄叫びと共に猛烈な勢いで走り出す塩補。 「ヒイーーーーヤッハァーーw ぶっ殺してやるぜ糞蟲ちゃん!!!」 「まっ まずは逃げるデス!! あの壁に逃げ道があるデス! そこに・・・デゲッ!!」 「デヒ!?」 「テヒャア!?」 「関係の無い奴は後回しだ!! ひっこんでろ糞蟲!!!」 部屋になだれ込んできた塩補が、部屋の中をぐるりと見渡し、デスデスと鳴いている野良実装を足蹴 に転がす。 そして因縁の敵はと振り向くと、糞蟲親子は命の恩人の野良実装を全く気にかける様子もなく、一目 散に逃げ出した後だ。 野良実装の指し示した逃げ道は、何かの理由で壁板の一部が破損しているだけの、ささくれ立った壁 の穴だ。 糞親蟲が、なんとかくぐれそうな壁穴を抜け、続いて糞仔蟲が走り抜ける。 「つーかまえたーwww」 「デギャ!?」 「テヂュウ!?」 実装石の足は遅い、周知の事実だ。 あっという間に追いつかれ、壁穴に上半身を滑り込ませた塩補に捕まってしまう。 「あっ!? いててててっ!! あれ? 抜けないぞこれ、糞!! あ、いてて!」 勢いつけて飛び込んだのはいいもの、ベルトが板の裂け目に引っかかり身動きが取れない。 おまけに、ささくれ立った板に囲まれて、背にも腹にも容赦なく食い込む。 こうなっては糞蟲を掴んでいる場合ではない、慌てて両手を離し、四つん這いで体を支える。 「デプププw 天罰デッスw ワタシに逆らうものは神が許さないんデッスw」 「チプププw てんばつテチw」 「うっ うるせえ糞蟲共!! あいたっ!?」 自分の立場も弁えず、すぐさま罵声を浴びせる糞蟲親子。 一方の塩補は、リンガルを見ているわけではないが、笑われている事ぐらいは分かる。 それも目と鼻の先だ。 思わず威嚇するものの、これではどうしようもない。 おまけに、四つん這いになった尻の、ズボンの裂け目から見える赤いトランクスがなんとも間抜けだ。 ・ ・ ・ 「デ・・・ まずは、いったいどうなったデス?」 塩補に蹴飛ばされた野良実装が、ふらつく頭で起き上がる。 見れば壁穴に体を突っ込んだ塩補が、四つん這いで尻を振っている。 「デデス!?」 どうしたものか、野良実装は硬直したまま動かなくなってしまう。 「デッ・・・デデデッ・・・」 「ワタシが公園を去った理由は・・・・・・・・・デッスーーンwww」 野良実装は嬌声を上げて塩補に飛び掛る。 巨 大 な マ ラ を 屹 立 さ せ て 。 「溜まりに溜まると我慢できなくなって、見境がなくなるからデッスーーーンwww」 「ひ!?」 何かが尻に貼りついた。 得体の知れない感触に、塩補は思わず悲鳴を漏らす。 「まずはぁ! このパンツを脱ぐデッスーーーンwww デッピャッピャーーwww」 ズボンの裂け目に見えるトランクスに手をかけると、無情にもずいと引き下げる。 夜の寒気に無防備にさらされた玉袋と尻穴の、きゅっとしまる様はなんとも惨めだ。 「こっ こら貴様ーーーっ!!!! いったいなんの悪ふざけだぁ!?」 「ここから出たら、なぶり殺しにしてやる・・・ひぃやっ!?!?」 デ ェ ッ ス ーーーーーー ン ン ン ッ ♪ 突貫一撃! 先走りにぬめったマラを、清々しいまでの勢いで叩き込む。 腰にしがみ付いた野良実装は、めったに味わえぬ圧迫感に恍惚と涎をたらす。 「いっ・・・いっだあ゛あ゛あ゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛っっっ!!!!!」 ひーー! といった表情で、目を見開き大粒の涙をこぼす。 しかしこれは、終わりの始まりなのだ。 「あっ!? ぎっ・・・あっ・・・ぎぎっ・・・あぐっ・・・痛い痛い痛いいいいいい!!!!」 しかし野良実装はそんな悲鳴にもお構いなしだ。 一際、痛烈に腰を叩きつけると、腰をそらし愉悦の咆哮を上げる。 「ああああっ!? なんか出たなんか出た!? ひーーーーーーーー!!!!!!」 「ニンゲン、いい穴を持っているデスw まずは、一撃デッスw」 「そして、夜はまだ終わらないデッスゥ〜ン♪」 スパン! スパン! スパン! スパン! スパン! スパン! スパン! スパン!・・・・・ 夜の廃墟に、小気味よい音が響く。 いつまでも。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 「ちくしょう、まだズキズキしやがる・・・・・」 塩補は糞蟲親子を詰め込んである、右手に提げた布袋をギロリと睨む。 廃墟の惨劇の後、生まれて初めての蹂躙に失神した塩補を残し、野良実装はどこかに逃げてしまった。 いわゆる賢者タイムというやつだ。 そして肝心の糞蟲親子は、逃げ道と言われた壁穴を通ったものの、その先の脱出口を見つけられなか った。 野良実装の教えがなければ分かり辛かった事もあるが、苦悶する塩補をあざ笑って転げまわっていた 為に、貴重な時間を浪費してしまった事が原因だからだ。 失神から目覚めた塩補はなんとか壁穴から脱出し、その流れで糞蟲親子はあっさりと捕まってしまっ たというわけだ。 「貴様らは楽には死なさんぞ。生き地獄を味わわせてやるからなっ・・・」 ・ ・ ・ ・ ・ 日付は丸一日変わって、もうすっかり夜中なのだが、それでも塩補は周囲をうかがい中央公園に侵入 する。 アキラやミノ坊達に見つかれば、それなりに面倒である。 第一、自分はすでに配属替えの処分を受けている身だ。 復讐は意地でもやりとげたいが、それで公務員の身分を失うのも馬鹿らしい。 塩補は寝ている公園の野良実装を起こさぬよう、慎重に歩を進め、公園の隅にある鉄筋コンクリート 造の小さな小屋の前に立つ。 小屋の鉄扉には汚水処理室と書かれており、その鍵を開けると中へと滑り込む。 手探りで電灯のスイッチを入れ、音をさせないよう静かに鉄扉を閉める。 明かりのついた小屋の中には、大小の配管やモーターなどの機械が配置されている。 「くっくっく。人間も馬鹿ばっかりだぜ。この俺を配置替えして下水道課に飛ばしたのはいいが、後 は事情の知らない下水道課の課長にお任せだ。」 「デゲ!?」 「テヂ!?」 塩補は独り言ともつかない説明を糞蟲親子に語りかけながら、布袋を逆さまにして床にぶちまける。 「で、俺様はみのり市内の公園の、上下水道施設の管理を任された。そしてこの小屋は雨水処理の為 の機械室。皮肉な事に俺様の管理下って事さ。だからもう道具は搬入済みなんだぜ。ひひひw」 一通り説明し終わると、逃げようともがく糞親蟲を嫌というほど殴りつけ、壁に立てかけてある小さ な脚立を立て、身動きできぬようビニールテープで縛りつける。 「デヒ! ニンゲン! ワタシはなにも悪くないデス!! 公園の糞蟲とあの馬鹿女のせいデス!!」 「お前! ワタシの仔ならボケっと見てないで、とっと助けるデッス!!!」 塩補はリンガルを覗く事もなく、黙々と作業を進める。 もっとも、見ていたとしても、はちきれんばかりのニヤケ顔をされるのが関の山だろう。 糞親蟲の固定が終わると、総排泄孔にビニルホースをつっ込み接着剤で固め、その先を機械の排水口 に落として糞処理を施す。 次は棚の上にあるポリタンクから点滴用のカテーテルを下ろし、ローラークレンメで添加する薬液の 量を調整する。 そのまま左手にカテーテルを持ち替え、工具箱からドライバー握ると、身動きできない糞親蟲の腹に ぶすりと突き立てる。 「デッッギョオーーー!?!?」 「くくく、いい声で鳴くじゃないかぁ、糞蟲ちゃんw」 ドライバーを抜いた腹の穴にカテーテルを差し込むと、動かぬ体をびくびくと震わせるが無視だ。 胃袋に届いた時点で挿入を止め、これも接着剤で固める。 本来なら派手に脱糞しているはずだが、音も無く排水口に流れていく様に塩補はご満悦だ。 ここでポケットからガラスの破片の様な物を取り出し、糞蟲親子に見せびらかす。 「デエエ!? それはワタシの命の石デスウウ!! 今すぐ返せば全てを水に流してやるデズ!!」 「テヒャー!! それかえしテチーーー!!」 「ああ、今返してやるよ、糞蟲ちゃん・・・・こうやってなw」 押しピンをびっちり突き立てたシートを取り出すと、その針の山に大小二つの偽石を並べ、傷をつけ ないようにそっと包み込む。 これでは文字通り、針のむしろの状態だ。 試しに軽くゆすってみると、糞蟲親子は悲鳴を上げて微妙な具合に痙攣する。 「ひゃあっはっはっはw いい具合だなw だがこれが何を意味するか、糞蟲程度の頭では理解でき ないだろうねぇw」 「デエエエエン!! 返してデスーー!!」 「かえすテチ! このクソニンゲーン!!」 虐切れ・・・もとい、逆切れした糞仔蟲が、塩補の足めがけて投糞を始める。 「こっ・・・のっ!!」 「テギュッ・・・・」 笑顔から一転して鬼の形相になた塩補は、それでも十分手加減して糞仔蟲を蹴り飛ばす。 怒りよりも虐待欲が勝ったようだ。 「よぉ〜し、貴様には更に特上な苦痛をくれてやる! 大人しく待ってろよ!」 押しピンで糞蟲親子の偽石を包んだシートを、太目の釣り糸で縛り、強引に糞親蟲に飲み込ませる。 釣り糸の端は糞親蟲の歯に結び付けられ、偽石は胃袋の中に宙ぶらりんの形になった。 一応は偽石を返してもらったものの、糞親蟲は複雑な面持ちだ。 最後の仕上げに、塩補は糞親蟲の顔を鷲掴みにすると、大型のホッチキスで唇を閉じ合わせる。 血涙を流して懇願するが、下卑た笑いが返ってくるだけでお構いなしだ。 「くははっw どうだ、出来上がりだ!」 気絶している糞仔蟲を足先で小突いて起し、塩補は得意満面で状況を説明する。 「いいか、お前達の偽石は針の山に囲まれている。この糞仔蟲が小さいうちは良いが、大きくなると どうなると思う? そうだ、偽石も大きくなって、針の山の中でお互いがお互いを押し合うんだw」 「偽石に無数の針が食い込む苦痛はどんなものかな? 俺様には分からんが、せっかくだからお前達 に味わってもらおうという趣向だ。どうだ、いいだろう? ひゃっはっはっはw」 偽石に針が食い込むと聞いて、糞親蟲は鼻水をたらして泣きじゃくる。 糞仔蟲はただただ腰を抜かし、パンコンを追加するしかない。 「だがな、それだけじゃない。糞親蟲の胃袋に差し込んだこの管からは、栄養剤と薄めた偽石活性剤、 そして偽石が簡単に割れないように偽石強化剤が少しずつ注入される。」 「分かるか? この苦しみが延々と続くわけだ、延々と。ぎひーひっひっひっひっひっひwww」 想像するだけで笑いが止まらない といった感じで、残虐な笑みで高笑いを放つ。 塩補は小屋の中を簡単に片付けると、去り際に糞親蟲に話しかける。 「まあ、2ヶ月もすれば薬が無くなるからまた来るよ。そして薬を足してやるからな、ずっとなw」 小屋の鍵を掛けた塩補は、糞が手に付かないように口を押さえていた糞仔蟲に囁く。 「さあて、とびっきりの糞仔蟲には、ママより凄いサービスをしてやるからなw」 小屋の横手に回ると、地面に大きな鉄板の蓋がある。 この鉄板の下は、公園の雨水を集め、砂や泥を沈殿させる雨水処理槽だ。 電気も無い、窓も無い、無機質なコンクリートに囲まれた、数メートル四方の漆黒の地下空間だ。 唯一、メンテナンス用に垂直タラップがあるだけで、人間以外は絶対脱出不可能だろう。 塩補は鉄板の隅に設けられている小蓋を開けると、糞仔蟲を中へと突き落とす。 バシャン! 「ヂュギイ!!」 下には仔実装の腰程度の水深があり、更にその下は沈殿した汚泥が堆積している。 クッションにはなったのだが、脆弱な糞仔蟲の両足はあらぬ方向に捩くれている。 「ヂィィィィ!! いたいテヂィィィィィ!!!」 「ひひひw 心配するな、お前の偽石は糞親の胃袋の中で薬漬けだ。そんな怪我はすぐに治るさ」 両足を損傷した糞仔蟲は、浅い水深の泥水の中でもがき倒す。 両腕で支えてなんとか水面に顔を出し、必死で空気を吸い込む。 「雨が降れば、公園の野良実装共の糞や、虫の死骸や枯れ草などが流れてくるから、それを食べれば いいだろう。雨が降りすぎれば溺れるかもしれんが、流出口には鉄格子があるから流れていく心配 はない」 「いやテチー!! ここから出してテチィ!!」 「ひははははw もっとも、飢えようが、溺れようが、苦しもうが、何度仮死しようが、俺様特製の 薬液で死ぬ事も狂う事もできないからな! 安 心 し ろ w 」 塩補はギラリと歯をむき出しにして笑うと、鉄の小蓋を元に戻す。 「テヂィィィィ!! たすけてテチーー!!」 「くらいのいやテチー!! こわいテチーー!!」 「あんよケガしてるんテチー!! こわいテチーーーー!! だしテチーーーーー!!」 「ご め ん な さ い テ ヂ イ゛ イ゛ イ゛ イ゛ ーーーーーーーーーー !!!!!」 ガ コ ン ・ ・ ・ ・ □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ 長いブランクにも関わらず、声をかけて頂いた方、ご覧下さった方々に感謝いたします。 「虐待派に託児」で登場した親子。遂に地獄に叩き落してみました。(現在継続中か) 長生きして欲しいものです。
