タイトル:【風物】 後日談 多少無理矢理的かもしれないけど・・・
ファイル:松茸実装 おまけ.txt
作者:匿名 総投稿数:非公開 総ダウンロード数:1988 レス数:0
初投稿日時:2009/09/17-00:22:12修正日時:2009/09/17-00:22:12
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   松茸実装  後日談話








目先の欲に目が眩み、哀れ谷底に落ち、岩に叩きつけられて即死した食あき

食あきが死んだその日から松茸実装達は松茸を担いで山を降り、それぞれ間借りに人里に向かった。

実装達が山を降りるルートは悲しい事に食あきの落ちた谷底とは真逆なので

誰一匹として気付く者はいなかった。

最初に気付いたのは冬眠前の名もなき狐だった

もとからここを根城とし、たまに落ちてくる実装をごちそうとして細々と生活していた

ある秋の日の深夜

「うわあああああああああああああああああああああああああああ」

ドガァ!!

野太い悲鳴と衝撃音で狐は目を覚ました

何事か?慌ててねぐらを飛び出してみると少し離れた大岩に大きな肉があった

今まで落ちてきたなかでも一番大きい肉、狐は少しの間警戒したが

完全に死んでいるのを確認するとそのおおきな肉を食べ始めた

こうして名もなき狐は大きな肉が腐るまで食べ物に困る事はなかった。



そして春が過ぎ夏になったある日の事

「おーい「」早くしろー、置いてくぞー」

「ひい・・ひい・・・ま・・待ってくださいよあきとしさーん」

「かっかっか・・・あきとしや、そげん急ぐこたぁなかて。蜂は逃げせんて」

「いやオカン、逃げてるから逃げてるから」

遡る事その日の朝、「」が自宅でくつろいでいる所に突然

「おい「」いまから蜂の子取りに行くからちょと手伝ってくれ」

いきなり亡き祖父の飲み仲間で猟師のあきとしさんがやって来た

なんでも昨日山菜取りに出掛けた今年71歳になる母親がスズメ蜂に襲われそうになったらしい

そこであきとしはスズメ蜂の駆除のついでに山の珍味の蜂の子をいただこうという事にしたのだ

んでもって人手がいるからと近場で唯一暇だった「」に白羽の矢がたった(あんま嬉しくないけど)

昨日スズメ蜂を見かけた場所に長く伸ばした白綿を付けた肉を置き様子を伺っていると

スズメ蜂が肉を掴んで飛び立った、どうやら巣に持ち帰るようだ

あきとしとその母親、そして「」の3人は慌ててその後を追った

そして今に至る

「おっあの辺りか」

スズメ蜂は川の上流の沢の辺りの林に入った、普段誰も立ち入らない沢にあきとしが入ったその時

「・・・・・・・・・・」

「どうしたかえあきとし?」

「オカン、また死んどるわ」

「ありゃ、またかいな」

先に行ったあきとしとあきとしの母親がなにかの死体を見つけたみたいだ

「何が死んでるんで・・・」

一足遅れて「」がたどり着いた途端「」は一瞬固まった、一秒程度たったのち

「し・・・・し・・・した・・・死体いいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい」

食あきの成れの果てを見た「」はマヌケな悲鳴をあげた

「だいぶ食われてんなこれ」

「おおかた狐じゃろて、熊なら残っちょらんて。あきとし、あんた重さん(村の駐在)呼んでこんね」

「あ〜あ、こりゃ蜂の子はまた今度か〜」

ほぼ白骨化した食あきを見ながら二人は何でもないように話し、あきとしは一人先に山を降りた

「いや・・・・ちょっと・・・おばさん?」

「」には信じられない光景だった。なぜ平然としていられんのかそれが不思議だった

「ああ・・「」ちゃんは知らんかもね」

「は?」

「何年かに一回は松茸と実装さぁ狙うてほれ、あの上からみんな落ちて死んじまうさぁ」

そう言ってあきとしの母親は崖の上を指差した

「多いときゃぁ一年で4〜6人死ぬんも珍しくなかと、いちいち驚いちょったらキリがなか」

「は・・・はあ・・・」

「」はそんな話祖父からも聞いた事がなかったので今更ながらエライ所に引っ越したもんだと思った。

それは日差しの傾いたある夏の日の話・・・

小さな山あいの村ではたいして珍しくないお話だった。














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