タイトル:【馬】 ハゲハダカの刑
ファイル:ナリキリ.txt
作者:匿名 総投稿数:非公開 総ダウンロード数:6533 レス数:0
初投稿日時:2006/08/03-23:35:57修正日時:2006/08/03-23:35:57
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ナリキリ



ガシャーン

『デププ、今日はここの冷蔵庫をあさるデスゥ♪ お前たち、ついてきてるデス?』
『モチロンテチュ!』
『今日もごちそうテチ!』
『冷蔵庫テチュー!』
『レフ〜ン♪』

あるアパートの1階に実装石の親子が入り込んできた。
この親実装は元々飼い実装で人間についていろいろな事を知っていたためになかなか被害が食い止められずにいた。

『アレ? この冷蔵庫の扉ちょっと堅いデスゥ……』
『ママ、早くするテチ!』
『早くするテチュ〜!』

しかしこの家は自衛策として冷蔵庫が簡単に開けられないようにしてあった。

『デッス!デッス! デッシャァッ!! ニンゲンのくせに生意気デスゥ!!!!』
『ソウテチ!』
『……こうなったら冷蔵庫に入れない食べ物を探すデス!』

親実装はなかなか頭がよく、機転が利く方であったがさすがに実装石の手が届くような所には食べ物は無かった。

『レフレフ! レフ〜!』
『蛆ちゃんが何か見つけたテチ、アレは何テチ?』
『アレは……』

蛆ちゃんが見つけたのは大小様々なヌイグルミ。
薄暗い部屋の中でボタンの目が怪しく光っていた。

『コレはヌイグルミデスゥ。ニンゲンは寂しい時にこういうのを抱いて寝るそうデスゥ。』
『生意気なヤツデチュ!』
『やっつけてやるテチ!』

親実装の言葉を受けて、仔実装たちはソファーに並んでいるヌイグルミたちをポコポコと殴る。
本人たちの気分はどうかはわからないがどう見てもじゃれ合ってるようにしか見えない。
親実装はそんなほほえましい仔実装たちをほっといて上に積んであるクッキーをどうにかしてとれないかと頭を悩ませていた。

ザリリリ…… カチャン

そんな時であった。ちょうどここの住人が帰ってきたのである。

『デェ!?!? まずいデス!』
『どうするテチ?どうするテチ???』
『今からじゃ逃げ切れないテチ!!』
『レヒー!!』
『……今からママの言うことをよく聞くデス! ゴニョゴニョゴニョ……』




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神様…… 私が何をしたと言うのだろうか?
そりゃ敬虔な信者とかじゃないし、ちょっと人の悪口を言うこともある。
だがしかし、こんな一介のOLしかも一人暮らしの家の窓が帰ってきてみると割れているというのはあんまりじゃないか?
そうだろう。うんそうだ、そうに決まっている。
酷いよ、神様。

「あ〜あ…… ひどくやられたもんだなぁ……」

明かりをつけて窓をよく見てみると投げ込まれた石や小さい足跡が無数に付いている。
最近近所によく出てきているという実装石か……

「レフ〜ン♪」
「デッ!」

そうそう、こんな鳴き声で…… え゛?
私はおそるおそるその声がした方に振り向くと、そこには妙なポーズで固まっている実装石の親子が。
 ・
 ・
 ・
ヌイグルミ…… のナリキリ?
そうか、突然帰ってきたもんだからやり過ごし作戦なのか。
そうか、そうか。じゃぁイタズラしてやらないとな!

「あっれ〜? ヌイグルミがふえてる〜?」

意地悪く実装石親子をのぞき込みながら大きな声で怪しんでみる。
するとぎょろぎょろと目玉が動く。視線を合わせようとするとそらしてくる。
この手足がなくてまるでNHKのニャッ○みたいなのはエビぞりでぷるぷる震えている。
た…… たのしい……
会社の男どもの中に実装石虐待を熱く語るバカがいてキモイと思っていたが……
これは楽しい!
こうなったらとことんやってみよう!

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まずはかがみを用意した。食卓からヤツらを見るためである。
パソコンで実装石のことも調べはじめている。
ヌイグルミになれきれなかったヤツをつぶすハエタタキも持ってきた。
位置合いとしては部屋の中央にあるテーブルに向かって私が座り、後ろにヤツらがいるソファー。
それを鏡で監視するという形である。
早速ヤツらから直接の視線を外すとさっきのポーズがつらいのか一息つく。

「あれ?」

それに反応して私が振り向くとバッと先ほどのポーズに戻る。
実にほほえましい。

「動いたような気がするんだけどなぁ〜……?」
(デェ…… この糞女!とっとと寝るデスゥ!!)
(こ、この体勢きついテチュ〜!!)
(レヒー!!)

実装石たちの目はギロギロと動いてこちらを恨めく見ているがただキモイだけで
一言で言ってアホの所行である。
そして私はパソコンでしらべたあることで脅しをかけてみることにした。

「へぇ・・・ 家に侵入した実装石は丸裸にして髪を切り落として追い出せばイイのかぁ!」

わざと大きな声で聞こえるようにしゃべる。
鏡に目をやると案の定ぷるぷるとふるえながら涙を流している。しかしポーズはそのままだ。

(ハゲハダカはイヤデスゥ!!!)
(イヤデチュゥ!!)

次はどうするか……
上の棚からお菓子を下ろして食べてみるか、それとも冷蔵庫をあけてみるか……

「レヒュー……」

ん?寝息が聞こえる。

「レヒュー…… レヒュー……」

どうやら蛆実装がポーズを取り続けるのにつかれたようで眠りこけている。
ほかの実装石は恐怖と憤怒の入り交じったような微妙な目で蛆実装をにらみつけている。

「あれ〜? この子ほんとに実装石だったんだ。」

私は蛆をつまみ上げる。そして棚からだしたはさみでちょきちょきと服を剥いでいく。
その間蛆実装は目覚める様子もみせない。
そして次は髪を切ろうかと思ったときに手元が滑り首の横を半分ばかりはさみで切ってしまった。

「レチョ!?!?!?」

蛆実装は妙な叫び声をあげて少しはねるとそのまま死んでしまった。
まぁいっか。

「テ、テピーーー!!!」

突然その蛆実装が死んだのをみた仔実装が騒ぎ始めた。

『ウジチャン!ウジチャン!ウジチャーーーーン!!!!!』
「はいはい、あなたも剥ぎ剥ぎしまちょ〜ね〜♪」

蛆実装と同じようにはさみで服を切り裂いていく。
今度は少し大きい分やりやすい。

『イヤテチ!! ウジちゃん返すテチ! 服も元通りにするテチ!!!』

なにやらテチテチと泣いている。まぁそれもそうだろう妹を殺された上に自分の身ぐるみも剥がれているのだから。
だけどガラスを割った落とし前はつけさせてもらうことにする。
はさみを後ろ髪に当ててジョリジョリと音を立てながら切り落とす。

「……?」

するととたんに仔実装は静かになった。
何が起きたのか理解できずに短い手を後頭部に当てて現状を確認している。

「テ…… テ…… テチュ……」
パシッ

仔実装から何かが割れる音がして動かなくなってしまった。
いったいどうしたのか?突いても全く反応がない。
とりあえず蛆実装の死体とこいつを窓の外に放り投げておくことにした。

(お、恐ろしい悪魔みたいな女デスゥ!! なんとか隙をみて逃げ出さないとワタシも殺されてしまうデスゥ……)
(あ、あんな死に方イヤテチィ!)
(このポーズツライデチ……)

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マヌケな実装石たちはほっといて私は割れたガラスの掃除をして普通の家事をこなしていた。
ふと郵便物を整理しているとあるチラシが目にとまった。

「新装開店、年明寿司。本格的な江戸前握りをお楽しみください。出前も受付中……」

私はチラシを読みながら先ほど調べた実装石の生態のことを思い出していた。
人間の食べるものがなぜか大好きで御寿司やステーキなどは特に大好きであると。
よし、次はこれだ。

「御寿司かぁ、おいしそうだなぁ。 よ〜し、今日は奮発して御寿司をたのも〜!!」
(オスシデスゥ!?!?! た、たべたいデスゥ!)
(お腹ぺこぺこテチィー!!!)

大声でお寿司をアピール。目をギョロギョロと動かしているところを見るとどうやら思いっきり引っかかってくれたようだ。


「ええはい、特上ニギリ一人前。あ、ワサビは少なめにお願いしますね。」

特上のニギリを頼んでみる。いつもの食費の10倍はかかっている。
財布には確かに痛いけどそんなことよりお寿司を食べている最中の実装石たちの表情を考えるだけで思わずにやけてしまう。
お寿司が到着するまで約20分その間、別の食べ物で実装石を悩ませてみよう。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

用意したのはあま〜い香りがするフルーツティ、さっくりと歯が通るクッキー、そしてジッソウシビレ。
ジッソウシビレのシビレの成分は実装燈が子供を植え付けるときに使う燈乳が主成分で、
ニンゲンにとってはすっきりとした甘さのコンペイトウでしかない。
たまたま町内会の人が配っていたのをお皿に並べてみたのである。

(あ、あれはコンペイトウデスゥ!!! 今すぐアレを口に放り込みたいデスゥ!!!
 でも、動いたところを見られればハゲハダカデスッ それだけはイヤデスゥ!!!)
(甘い匂いうらやましいテチューーーー!!!)

テレビで料理番組を流しながら鏡でヤツらの様子を見物する。
案の定目どころか顔まできょろきょろ動かしてこちらの様子をちらちらとうかがっている。
しかしさすがに声を出さないところはやはり本能なのか?

ピンポーン
「あ、お寿司きた。」

そうこうしているとメインディッシュのお寿司がくる。
独り言はヤツらへの説明兼牽制。

「どうもっ、年明ず…… あの、窓割れてますよ?」
「ああ、うん。あれはいいの。」
「それにあそこにジッs」
「シ〜〜!!!」
「ゴニョゴニョ…… アレはね、窓割って入ってきたのにヌイグルミのナリキリでやり過ごそうとしてるから
 合わせて虐めてるのよ。」
「は、はぁ……」

出前のアンチャンはどうも困り顔だ。まぁそれが普通の反応なのだろう。

(お寿司が来たデスゥ!うまそうデス!)
(食べたいテチィ!)

代金の支払いを済ませて踊るようにテーブルへ戻る。
新装開店のせいか、はたまた職人の腕がいいからか……
届いたお寿司はとてもうまそうだ。
乱暴にラップを歯がして桶を抱えながらお寿司を素手で食べる。

「へっへっへぇ。まずは大トロからっ」

豪快に見せつけながら食べる。とても行儀がわるい。
お父さんみたら怒鳴るだろうなぁ……

「テチュー」

ん?

「チューン…… テチューン! テッチューン♪」
(ニンゲンサン! それ、よこすテチュ! 可愛い私によこすテチュ♪)

どうやら我慢できなくなった仔実装が媚を売りながら鳴き回っている。
そして転げながらもソファーを降りてこちらに右手を口に添え、首をかしげてこちらによちよちと走ってくる。
そんなに媚をやっておけば可愛いと思っているのだろうか?

(や、やばいデスゥ…… アイツのせいでナリキリがばれるデスゥ……)
(なんて事するテスゥ!!)

私はちょっとしたイタズラ心でシビレを3個なげてやった。

「デ!?!?」
「テ!!!」
「テェ!!!!」

ああ、声だしちゃってるよ…… そんなに好きなんだ。コレ

(コ、コレはコウメイのワナデスゥ!!! なんて恐ろしいヤツなんデスゥ!!!)
(コンペイトウを投げたテチ! きっと可愛いワタチタチは飼い実装になれるんテチ!)
(!!!!!!!!!!!!!)

案の定仔実装たちはシビレに飛びついた。
親実装の方は涙を流しながら子供たちの様子をジッと見ている。ポーズはそのままだけど……
さすがにワナだと気がついたのだろうか?
仔実装たちはしばらくシビレの甘さを堪能するとしびれたのかその場に倒れ込んでしまった。

「んふふ。見え見えのワナにかかるとはまだまだよのぉ……」

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

仔共たちはみんな殺されてハゲハダカにされてしまったデスゥ……
こうなったらなんとしてでもこの悪魔の屋敷から食べ物を奪ってから脱出するデス!
でも…… さっきからアイツはハサミをもってこっちを見てるデスゥ……

「よし、きめた!」

デ…… そうデス! 出かけるなり寝るなりとっとと隙をつくるデスゥ!!!

「このぬいぐるみ、禿げにしてやろう。 暑苦しい。」

そうデス、とっととこのぬいぐるの暑苦しい髪をきりとってやるデス!!
このぬい……

デェェ!?!?!?!?!?!?!
ぬいぐるみってまさかワタシの事デスゥ?!??!

『き、緊急事態デスゥ!! 逃げる!! 逃げるデスゥ!! デギャッ』
「あれ〜? やっぱり実装石だったんだ。 じゃぁハゲのおまけにハダカだなぁ……」
『ギャッ やめるデス! ワタシの綺麗な髪に手を出すんじゃ無いデス!!
 デズァ!! あ゛!!!』

ジョリリ…… ジョリ ジョリリ…… ジョリ
ジョキン……

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「こんにちわー、双葉サッシですー。ガラス扉の交換に来ましたー。」
《は〜い、今開けますね。》

最近この周辺では窓ガラスが割れて交換したいという依頼が多い。

「ご注文はこちらのデザインで間違いありませんね?」
「はい、間違いないです。」

ほとんどが1階からの注文で原因は大体わかる。実装石だ。
お客には悪いが実装石様々である。
だけど少し妙なこともある。

「あの、ガラスの方ですが本当に割れやすいガラスでいいんですね?
 防犯上あんまりおすすめできませんが……」
「いいのよ、その方が都合いいの。」

こんな、また入ってほしいと受け取れるような注文をする人も増えていると言うことだ。
そんな人は決まってちょっとイってる目をしている。
彼らにいったい何があったのかは分からない。
とりあえず儲かるので詳しいことは考えないことにしていた。

「あ、そこトラップあるから気をつけてね。」

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