純情ママゴハン ※今回はとっしーがムキムキしてた他実装ものでちょっと頑張ってみようと思うんだ。 読みたくない人は読まないほうがいいですよ(マジ) 1. うだるような夏の午後。 ふたば市民第5公園の片隅で、時ならぬ破壊音が響いた。 どんがらがっしゃん! 「なんで、何で誰も来ないんボクゥウウウウウウウウウウウウウウウウ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」 いつもは困ったように垂れている八の字の眉をこれ以上ないくらいに吊り上げて、かろうじて怒っているように見える表情 を作った実蒼石が、棲み家のリンゴ箱ハウスをぶちころがす。 ふだん無表情な実蒼石の眉間にはこれ以上ないくらいの皺が刻まれ、こめかみにはうっすらと赤と緑、斑模様の斑点が浮か んでいる。 実蒼石はマジギレしていた。 並みの実装石ならひっくり返すのは難しいであろう、片面の開け放たれた木製のリンゴ箱をまるでダンボールハウスのように 転がし、なおも見えない敵に向かって鋏を振り回していた。 彼女の住処を据え付けていた木の根元には、リンゴ箱から取り外した側板が立て掛けられていた。 「おみず、ありマす」 「オヤツ、アリまス」 かろうじてそのように読める模様が、煤けた側板に刻まれている。 暴れている彼女はこの公園にたった一匹の実蒼石。彼女はこの公園の実装石たちと仲良くなろうと、そのような看板を立てたのだ。 しかし、その看板を立てて3日になるというのに、誰も、彼女の元を訪れはしない。 我慢強さに定評があるわけでもない実蒼石は、ついにぶち切れてしまったのである。 母屋のリンゴ箱ハウスが吹き飛んだことで、彼女の住処の内部が露になる。 頑丈なリンゴ箱の中は快適と見えて、一般的な実装石のダンボールハウスのようなじめっとした空気もほとんどない。 ふつうのダンボールハウスであれば、梅雨の時期に吸い込んだ湿気と夏の湿度でむわっとした空気が立ち込めているものだが、 リンゴ箱ハウスの中はからりと乾いていて、ひっくり返された後も日に照らされて湯気が昇るということもなかった。 ハウスが取り払われた後には、ひっくり返ったペットボトルと、縁の欠けた皿が2枚、散乱していた。 皿から零れたのであろう、果物のタネが辺りの地面に飛び散っている。 几帳面な実蒼石の性格を反映してか、黒いタネと白いタネは別々の皿に入れられていた。 「仔供たちには黒いオヤツはちょっと固いんボクゥ♪」 と言いながら、実蒼石が選り分けたタネだった。 公園で夕涼みのついでにスイカやメロンを食っていく人が帰った後に実蒼石はベンチの周りのタネを集め、 遊びに来るであろう実装石たちを喜ばせるために、せっせと選り分けていたのだ。 表面についた砂を落とし、木陰で乾かせば、立派なオヤツ。噛み締めるたびに表面に残ったスイカやメロンの甘味が口に広がる。 これがあればきっと、実装石たちも喜んでくれるだろう、実蒼石はそう思っていた。 それなのに。 「おかしいボクゥウウウウウウウウウウ!!!!!!!!!! 誰も来ないボクゥウウウウウウウウウウ!!!!!!!!!!!!!」 リンゴ箱に当り散らすのをやめ、いやらしい帽子を地面に叩きつけては拾って砂を払い被りなおし、 叩きつけては拾って被り直ししながら、実蒼石は吼えつづけていた。 「デスゥ……」 ただ一匹、いつものように彼女の下を訪れた者をほっぽりだしたまま、実蒼石はしばらく暴れつづけた。 2. 「気が済んだデスゥ……?」 炎天下にてっぺん禿を晒し、帽子と鋏を投げ出してぶっ倒れた実蒼石のツラにペットボトルの水を垂らしながら、 毛むくじゃらの実装石——獣装石は言った。 ところどころがほつれ縮れたその姿は、みすぼらしい野良犬を思わせる。彼女は野良の獣装石だ。 この公園に、たった一匹の獣装石だった。 この公園に捨てられたばかりの実蒼石と出会ってから、なんとなく腐れ縁が続いている。 お互いに実装石のコミュニティから爪弾きにされているから、寂しいもの同士の連帯という側面もあった。 「ほっといてくれボクゥ……」 実蒼石は目を覚ますと、プイ、と顔を背けて獣装石の垂らす水から避ける。獣装石は「デスゥ」と一声鳴くと、 ペットボトルを傾けるのをやめ、その水をぐい、と一口飲んだ。 とても冷え冷えとしていて、実に美味い水だった。 実蒼石が大事な鋏をスコップ代わりにして掘った穴にペットボトルごと埋めたもので、真夏の炎天下でも温くない。 人間の基準で言えば温いのかもしれないが、実装石たちの持っているペットボトルの中身がお湯になって、昼間はとても 飲めないのに比べたら、氷水といっていいくらいの冷たさだった。 実蒼石は、そんなペットボトルを2本も3本も、近くの木陰の地中に埋めていた。 どれだけたくさんの実装石が来ても、水が切れたりしないように、だ。 獣装石は顔を背けた実蒼石の顔に、振りかけた水とはまた違う雫が浮いているのに気付いていたが、あえてそれには触れなかった。 飲み終わったペットボトルの蓋を閉め、散らばったスイカのタネとメロンのタネを拾い集める。 実蒼石のように几帳面でない獣装石は、スイカもメロンもどのタネも一緒くたにして皿に放り込んでいく。 爪の生えた腕では、小さなタネだけを掴むという芸当も出来ず、タネの周りの土も少しほじってしまう。 皿の中にはタネと土とが、どんどん盛られていった。 あらかた拾い終えたあたりで、実蒼石が声をかけた。 「それじゃだめボクゥ……」 そういうと、彼女は獣装石の集めたタネを選り分け、土を払って皿に入れなおしていく。 2匹はしばらく、無言で種を拾い、より分けつづけた。 実蒼石が、独り言のようにいった。 「なんで、誰も来ないんボクゥ? やっぱり、みんなぼくのこと嫌いなんボクゥ?」 先ほどのような怒りは感じられず、ただ落胆の色のみをのせた独白だった。 獣装石はその呟きに「デ……」と言ったきり、続けられる言葉を見つけられず、だまりこくってしまった。 今でこそ平和な公園だが、以前はそれは酷かった。定期的に駆除は入るし、虐待派だってやってきた。 実装石の数もめっきり減ってしまった。 もっとも、そのおかげで駆除も入らなくなり、虐待派も収穫が少ないことに飽きていなくなったのだが、そんなことは 獣装石が知る由もない。 ただ獣装石が知っているのは、最後の駆除の時、人間が連れてきた実蒼石が次々と実装石を殺戮していった、そのことだけだ。 以来、この公園の実装石たちには根深い実蒼石アレルギーがある。 実装石はもともと同属で固まりやすい傾向があり、自分たちと異なる物に対して大きな忌避感がある。 獣装石だって、おもてだって避けられているわけではないが、この公園では孤独だった。実装石のコミュニティには入れない。 実害をもたらした事のない獣装石ですらこんな有様だったから、駆除の手先となった実蒼石、その同属となれば 嫌われるのも無理はない。実蒼石本人が悪いわけではないが、これはどうしようもない現実だった。 2匹は何も言わずにタネを拾い終えると、2、3粒、黙ったままぽりぽりとタネを噛んだ。 獣装石には、ふだんは甘いタネが、なんだかしょっぱく感じられた。 夕方。 獣装石と実蒼石は、二匹一緒になってリンゴ箱ハウスを元の位置に戻すと、水を補充したペットボトルをふたたび埋め戻す。 ひととおり終わった後、獣装石はしょげ返った実蒼石に声をかけた。 「あんまりがっかりするなデスゥ。明日があるデスゥ」 こっくりと頷いたものの、実蒼石の表情は暗いままだった。 気がかりではあったもののの、実蒼石がハウスの中に篭もってしまってはもうどうしようもない。 獣装石は何も言わず、そのまま塒へと戻っていった。 3. その日の晩。 深夜遅くに、実蒼石はリンゴ箱ハウスで目を覚ました。 月明かりの差し込むリンゴ箱ハウスには、少しだけ風も入ってくる。 この公園は川沿いのため、深夜になると夏の夜でもそこそこ涼しいのだ。 ほんのりと薄明るい視界の中でまどろんでいた実蒼石だったが、かすかに聞こえる物音に、目を覚ます。 ハウスの中から外を見やれば、今夜もまた、いつものように公園のど真ん中の広場で狂態が繰り広げられていた。 月明かりの下、川面を撫でた涼風が吹きすぎる公園の広場で、実装石たちが蠢いている。 互いの股間にお互いの脚をあてがい、激しくストンピングしながら、声を殺して実装石たちはまぐわっていた。 前回の、最後の駆除でマラが一掃された結果、公園の実装石たちは尋常ならざる欲求不満に晒されることになった。 突っ込んでくれる竿がもうどこにもないのだ。 発狂するものも出た。白昼堂々、ニンゲンの面前でオナニーをおっぱじめて叩きのめされた実装石もいた。 賢い実装石たちは、それ以来オナニーを深夜にするようになった。 それでも、丸く非力な腕がもたらす刺激など、マラの剛直に貫かれるのに比べれば蚊の刺すような刺激で、どうにも物足りない。 そのせいで一日中オナニーをし続けてエサを取ることもやめて餓死した実装石も出た。 実装石たちはさんざん悩んだ末に、お互いの脚でお互いの総排泄口を刺激する、そんな共同オナニーを思いついた。 太短い足では総排泄口には入らないものの、入り口付近を蹴りつける刺激は、腕の比ではない。 みな、高速ストンピングを究める者、脚力を限界まで鍛え上げ総排泄口が陥没するほどの強力ストンピングを見せるもの、 といった具合に技術を向上させ、互いに慰めあった。 マラに代わる性的快楽を得た実装石たちは、毎夜毎夜、涼しくなった頃合を見計らっては、公園の広場に群れ集い、 互いの股間を蹴りまさぐりあうようになった。 「どうデス? どうデスゥ?」 目にも止まらぬ速さで脚を振るわせ囁く実装石。 「ふんっ! ふんっ!」 一蹴りごとに気合を入れる実装石。互いにパートナーの股間をこれでもかと刺激しあいながら、おのおの恍惚に浸っている。 月明かりの下で、声を押し殺して絡み合う実装石たち。この上なく不気味な光景であった。 だが、息を飲んでその光景に食い入る影があった。 寝床を抜け出してきた実蒼石だ。 この実蒼石、純潔ではない。眼前の光景の意味も、もちろん了解している。 実蒼石は、捨てられる前の晩まで、毎日のようにご主人サマに圧し掛かられ、跨っていた。 飼い主の異常な趣味に付き合っていただけのことだと本人は思っていたが、体は正直だった。 目の前で繰り広げられる痴態に刺激され、火照る体を、自らの丸く短い腕で慰めようとするが、とても足りない。 彼女も、ニンゲンのマラに体の奥深くまで貫かれ蹂躙された経験があるのだから、総排泄口付近をぐにぐにと撫でるだけの 腕の刺激に不満が募るのも当然だった。 実蒼石は、パートナーが欲しかった。 ご主人サマのマラほどでなくてもいい、自分の腕よりもステキな快感を与えてくれる、パートナーが欲しかったのだ。 獣装石に粉をかけたこともあったが、彼女は脚も腕も爪が生えているから、デリケートな総排泄口を上手く刺激してくれる とも限らない。下手をすればズタズタに引き裂かれてしまうかもしれない。 実蒼石は、どうしても実装石のパートナーを手に入れる必要があった。 しかし。 現実には彼女は実装石のコミュニティからハブられ、孤立している。 今このときも、手を伸ばせば届くほどの距離に居ながら、実装石たちには触れられない。 実装石たちが絶頂に達し、広場にだらしなく寝そべりのびるその姿を、歯を食いしばって眺めながら、実蒼石は血涙を流す。 股に腕をはさみ、芋虫のように地べたを這いずり回りながら、いくら求めど得られぬ快感を思ってむせび泣く。 絶頂に達するはるか手前で体力の切れた実蒼石は、無益なオナニーの手を止めた。 ———今夜もまた、イけなかった。 実蒼石はだらりと弛みきった四肢に無理やり力を入れて立ち上がると、トボトボと自分の塒へ戻る。 体の奥底で、命の石が軋む音を、彼女はたしかに聞いていた。 4. 一夜明けて、いつものように実蒼石のリンゴ箱ハウスを訪れた獣装石は、その光景に一瞬体を固くした。 空ろな目で、実蒼石がその股間に己の鋏をぶち込もうとしていたのだ。 じゅぶっ、と水っぽい音が響いたのと、獣装石の硬直が溶けたのはほぼ同時だった。 実蒼石の股間に潜りかけていた鋏を、獣装石がその硬い爪で弾き飛ばした。 弾き飛ばされた実蒼石の鋏が、ハウスの天井に突き刺さる。焦点の定まらない、靄のかかったような目をしていた実蒼石が ようやく我に返り、暴れ始める。 「イかせてボクゥ……! お願いだからっ……お願いだから、イかせてボクゥ……っ!!!」 何度も何度も繰り返し呟く実蒼石を押さえつけながら、獣装石は戸惑いを隠せずに居た。結局、いくら抑えつけても無駄だったので、 獣装石は実蒼石の頭を殴って気絶させた後、天井に刺さっていた鋏を抜き取ると、それを抱えて塒へ戻った。 いつまた鋏オナニーを試みるか分からない、ということで鋏を没収された実蒼石は、すっかりしょげ返っていた。 こころなしかやつれているようにも見える。 塒の隠し穴に鋏を隠し終わった獣装石はすぐにふたたび実蒼石のリンゴ箱ハウスに戻っていた。 性欲に駆られ正気を失っていた実蒼石も、正気を取り戻している。 獣装石には、性欲というものが分からない。 突然変異種でありごく稀に生まれるものの生殖器がなく、生殖能力もない獣装石には性欲がない。 だから実蒼石にとって性欲が満たされないことがいったいどれほどの苦痛であるのか、想像のしようもなかった。 しかし、友人がそれほどに苦しんでいるのであれば、助けないわけにもいかない。 獣装石は覚悟を決めて、実蒼石に一つの提案を切り出した。 「茶番劇、ボクゥ?」 しょげ返り、小声でオウム返しで言う実蒼石に、獣装石は力強く頷いた。 「デス。ワタシがワルモノになるですから、アオちゃんがセイギノミカタになるデス」 段取りはこうだ。 適当な実装石……出来れば子供を獣装石が襲い、それを実蒼石が救う。ただし、鋏は使わない。 鋏には駆除の時トラウマを刺激される実装石が多い、と思われるからだ。 そうして獣装石を追い払ったら、さすがに実蒼石も実装石たちに認めてもらえるだろう。 「でも……そんなことしたらケモちゃん、もっと無視されるボクゥ?」 先ほどよりは少し元気になった実装石が、不安そうに呟いた。 「大丈夫デスゥ。 ワタシはヒトリボッチにはなれてるデスゥ。アオちゃんはオナニーしないとガマンできないデスゥ?」 オナニー、という言葉に、実蒼石はアタマのてっぺん禿まで真っ赤にしながら、こっくりと頷いた。 「それじゃあ、実装石たちと仲良くなるしかないデスゥ。仲良くなるには、これが一番デスゥ……」 「でも……悪いボクゥ」 「そんなこと言わないで欲しいデスゥ……アオちゃんとワタシは友だちデスゥ。 友だちなら助け合うものデスゥ……」 ドン、と爪のついた腕でぎこちなく胸を叩く獣装石に気圧されるようにして、実蒼石はもう一度、こくりと頷いた。 それを見届けた獣装石は「デスッ」と一声鳴き、 「それでいいデス。それじゃあジュンビはワタシがするデスから、アオちゃんはワタシの言うとおりに動くデスよ?」 そういって笑い、帰って行った。 5. 二日後。 みなが寝静まった頃を見計らって、獣装石と実蒼石は辺りをつけていたダンボールハウスの近くへやってきた。 鋏が無いために不安げな実蒼石に、獣装石はもう一度、念を押すように言う。 「いいデス? このおウチには、仔が2匹居るですからそれを私が捕まえるデス。 ワタシが仔を捕まえたら、アオちゃんはどうするか、覚えてるデス?」 実蒼石は、ゴクリと唾を飲んで、頷いた。 「母親が助けを求めてくるまでは、見ているボク」 「そうデスゥ。助けを求めてこなかったら、ワタシが母親を死なない程度にボコるデス。 そしたら、切りのいいところでアオちゃんが乱入して、ワタシがやっつけられる、これでいくデスよ」 二匹は小声で囁きあいながら、目標のダンボールへ足を踏み入れようとして、立ち止まった。 先導する獣装石が黙り込むと、そっと手を上げて実蒼石を制した。 (おかしいデス) 漂い出る栗の花のニオイ……いや、イカちゃんのニオイ? ふだん嗅ぐことのないニオイに、獣装石も実蒼石も当惑する。 2匹がそのダンボールハウスを覆う黒い影に気付いたのは、その直後だった。 「テッチャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!」 「チェベェエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ!!!!!!!!!!!!!!!」 宵闇を切り裂く、仔実装の悲鳴に続き、何か湿った音が響く。ダンボールハウスからまろびでてきた実装石が、2匹を 尻目に一目散に公園の広場へと駆け出していった。 「デッスゥ、デッフゥ、デッフゥ! デッフゥゥウウ!!!」 ポテポテと駆ける実装石に、ダンボールハウスを抱え込んで揺れていたその黒い影が、踊りかかる! 「HYAAAAAAAAAAAA--------AHAAAAAAAAAAAAAAAAAAHH!!!!!!!!!!!!!!!!!!」 外灯に照らし出されたその黒い影に、獣装石と実蒼石は息を呑んだ。 それはニンゲンだった。 股間にそびえる鉄の竿、 2匹の仔実装の総排泄口からミツクチまで貫き通した巨根。 先端をぐにぐにした皮に被われたその独特の陰茎は、マラ実装にはありえない、紛れもないニンゲンのサオだった。 陰茎の根元にまで仔実装(だったもの)を押し込むと、ニンゲンはさらに雄叫びを上げ、逃げていく実装石に襲い掛かった。 「UREEEEEEYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY!!!!!!!!!!!!」 いとも容易く押し倒された実装石は、悲鳴を上げながらじたばたともがくが、ニンゲンに敵うはずもない。 あっさりぱんつを剥ぎ取られた実装石は、総排泄口にニンゲンのサオをねじ込まれ、悲鳴とは違う叫び声を上げる。 「うぉオン これは……これは……おっき……くないデスゥ! カリもないデスゥ!!! でも……でも……感じちゃうっ! 悔しいいデッスゥウウンンン♪♪」 懐かしいマラ実装のそれとは比べ物にならないが、抽送の激しさ、出し入れの抉り具合はマラ実装と比較にならない。 今まで感じたことのない快感に、実装石は子供を殺されたことすら忘れて、腰を蠢かせた。 ニンゲンのマラが奥まで突き刺さるたびに、マラの根元の仔実装が総排泄口に埋もれていく。 母とニンゲンの淫液にてらてらとぬめるそれは、まるで生まれたての仔供のようにも見えた。 実装石の嬌声に刺激された他の実装石たちが、ゴソゴソと起き出してくる。 実装石たちはニンゲンと絡む実装石の姿に、言いようのない嫉妬を覚えた。 いや、実装石たちのみならず、実蒼石もまた、少し離れたところから羨みの視線を送っていた。 「……ちゃん、アオちゃん!」 ひとり獣装石だけが、冷静さを保ち、実蒼石を必死でこちら側に引き戻そうとする。 ようやく我に返った実蒼石は、ズボンの上から股間を必死に擦っていた自分の両腕を慌てて頭の高さにまで上げた。 つん、と自分の淫水の臭いが鼻を掠めて、実蒼石は暗がりでもはっきりと分かるほどに顔を赤くした。 ぱんつはおろか、ズボンにまで染み出るほどに濡らしていた自分を恥じ入る実蒼石など知らぬげに、獣装石は言う。 「サクセン変更デス。ニンゲンさんが相手だと勝てるわけないデス」 妥当な判断だった。では日を改めよう、ということで帰りかけた獣装石に、やや未練は残るものの実蒼石も続く。 が、ほんの数歩歩いたところで、2匹は立ち止まり振り返ることになった。 「デギャアアアアアアアAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHH!!!!!!!!!!!!!」 断末魔の絶叫に振り返った2匹の目に飛び込んできたのは、夜空に浮かぶ実装石の首だった。 悲鳴の形にミツクチを開き、醜く眉間に皺を刻み、目をカッと見開いたその首は、放物線を描き、ぐしゃりと地べたに落ちた。 外灯の下で、ニンゲンが立ち上がる。 股間には首を喪い、痙攣している実装石の体がくっついていた。 「うっ」 短く呻いたかと思うと、ニンゲンは射精のイキオイに任せて実装石の胴体をドピュッと飛ばした。 実装石の体液、みずからの精液、そして実装石の末期の脱糞でマラを染め上げたニンゲンが、にやりと嗤う。 このニンゲンが快感を与えてくれるかも、そう淡い期待を抱いた実装石たちが凍ったように動かなくなる。 あたりを睥睨しつつ、ニンゲンが厳かに口を開いた。 「さあ、次はどのカワイコちゃんとやろうかな♪」 獣装石と実蒼石は、咄嗟に近くの茂みに潜り込みながら、その様子を伺っていた。 「……アオちゃん」 「ボク?」 「ワタシのおウチの裏の茂みに、アオちゃんの鋏を隠してるデス。 アオちゃん、ワタシはあのニンゲンさんは倒さないといけないみたいデスゥ……」 「ケモちゃん……」 獣装石の悲痛な決意に、実蒼石は戦慄した。 飼われていた事のある実蒼石は、人間と実蒼石や実装石の間にはどうしようもない力の差があることを知っていた。 獣装石は多少力が強いかもしれないが、それでもニンゲンに敵うはずがない。 「敵うとは思わないデスゥ……でも、このままだと、みんなヤリ殺されちゃうデスゥ」 実蒼石の思いを察したのか、寂しそうにそう言って、獣装石は続けた。 「アオちゃんだけでも、逃げてデス」 「そんなこと……!」 「いいんデス。思えばヨイことのないコウエンだった……デスゥ。 でも……アオちゃんだけは、友だちになってくれたデス。 アイツらは気に入らないデスけど、家族も混じってるから見捨てるわけには行かないデス。 アオちゃんはそんなの関係ないですから、新しいコウエンで元気に暮らして欲しいデスゥ」 そう言い捨てると、獣装石は茂みから兎のように飛び出した。 実装石よりよほど速い足取りで、てこてことニンゲンの足元へと忍び寄る。 実蒼石は固まったままそれを見送ることしかできなかった。 「デギャアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!」 「さあ、実装ちゃあんん♪ 気持ちよくなろうねぇぇ♪」 「デッギャア、デッギャアアアアアアアアアア!!!!!!」 獣装石がニンゲンの足元に辿りつく寸前に、ニンゲンは新たなターゲットを見つけていた。 2匹目の実装石はさかんに身をよじってニンゲンの拘束から逃れようとする。 実装石は股間からクソを垂れ、同時に快楽の期待に抑えきれぬ愛液を漏らしていた。 ニンゲンが舌なめずりをして、その股間からぐしょぐしょに濡れたパンツを剥ぎ取らんとした刹那、その足元に影が疾る! 「ッシャア!!!」 掛け声とともに振るった獣装石の必殺の一撃はしかし、一瞬早くそれに気付いた人間が避けたことで、ズボンの裾を 掠めただけに終わった。 それでも、ズボンの裾は鋭利な爪で切り裂かれ、切っ先はかすかにニンゲンのふくらはぎに達していた。 ふくらはぎから二筋、たらりと流れ落ちる血を見ながら、ニンゲンは口元を歪めた。 抱えていた実装石の首を捻ると、ぽい、と捨てて、全力疾走して捨て身の一撃をかけたあと、 うずくまって息を整えていた獣装石に向き直る。 「めずらしい仔がいるじゃん? 俺も獣装石とはヤったことなかったんだよねえ……ククッ♪」 「デスッ!?」 後ろから覆い被さるようにしてニンゲンに押さえつけられた獣装石は、自慢の爪を振るうこともできずに組み伏せられた。 「さあ……楽しもうZE♪」 ニンゲンが獣装石の耳元で、息を荒くしながらそう言った声が、実蒼石の居る茂みに届く。 実蒼石はゆらりと立ち上がると、獣装石の塒の方へ駆け出した。 6. もうどれくらいそうしていたのだろうか? 獣装石はニンゲンに犯されながら、ぼんやりとした頭で考える。 最初は後ろから入ってきた。有無をいわさず入ってきたそれに、腹の中に溜まっていたクソを押し上げられる感触に 獣装石はむちゃくちゃに暴れ、土を掻き毟ったが無駄だった。 押し上げたかと思えば、ニンゲンはそのまま引き抜き、クソが元に戻った辺りでまた突いてきた。 やがてそれにも飽きたのか、ニンゲンはさかんに腰を振り立てる。 獣装石の総排泄口周りが貼れ上がり、赤く剥ける段になってようやくその動きは止まったが、ニンゲンは 今度はぐったりとした獣装石を仰向けにして、ふたたびマラを突きたててきた。 「獣装ちゃんは……腸液があんまり出ないんだね♪ ローション持ってくれば良かったかな♪」 人間が言いながら腰を動かすが、体勢が変わったことでまた違った刺激に苛まれることになった獣装石は必死に抵抗を試みる。 仰向けになったことでやや自由になった爪で引っ掻くものの、ニンゲンは怯む様子も見せず、 「おう、うぉう」 と声を漏らしながら、なおも突きたててくる。獣装石が爪を振るうたびに、より深く腰を突き入れてくると分かってからは 獣装石は抵抗を止め、一刻も早くこの苦痛が終わることだけを願い、じっと目を閉じた。 実蒼石が鋏を手に戻った時、ニンゲンはまだ獣装石を組み伏せていた。 ずぷっ、ずぶっ、と肉と肉をぶつける音がなまめかしく響くが、実装石に入れていたときほどリズミカルではない。 ニンゲンの腰が動くたびに、「デッ、デッ」と小さく獣装石が苦悶の声をあげているのを見ると快感などありはしないだろう。 周りには実装石たちも居たが、皆ただ突っ立ってその様子を眺めるばかりで、誰も助けようとはしない。 いや……助けることなど毛ほども考えていないのだ。 ほとんどの実装石が、ニンゲンのマラに犯される獣装石を見ながら、股間に腕を伸ばしている。 2匹絡み合って互いにストンピングしながら、獣装石とニンゲンのジッ○スを眺めて喘いでいる奴も居た。 実蒼石が苛立って足を踏み出そうとしたところで、少し顔を上げたニンゲンが、言った。 「やっぱ、いいよなぁ♪ この普通とは違う感じが。おまえら実装石もいいけどよ、やっぱこういうのの方が最高だわ♪ 締まりもパネェし、引っかかる感じで最高だZE♪」 そう言いながら、ニンゲンは蔑みの視線をあたりに投げ、小鼻を鳴らした。 そんなニンゲンと視線のあった実蒼石の頭が沸騰する。 思えば、彼女の飼い主もそうだった。 さんざん毎晩のように弄んでいたくせに、彼女の飼い主も、捨てる時そんな目をして言ったのだ。 「やっぱおっぱいもないクソムシよりは女だよなぁ」 と。 実蒼石は踏み出しかけた足を元に戻し、鋏を握る手を緩く構えなおす。 体の奥底から湧き上がる衝動は熱く燃え滾るが、頭の芯は冷えている。 まともなやり方でニンゲン相手に実蒼石が勝てるわけがない。 たった一つのさえたやり方、それしか、ニンゲンに勝つ方法はない。 実蒼石は呼吸を整え、その時を待つ。 飛び込む最良のタイミングは分かっている。そのタイミングを外さない自信もあった。 実蒼石はただひたすらその時を待った。 「はあっ、はあっ……はあっ」 ニンゲンの息が荒くなる。細く閉じていた目をスゥ、と開き、実蒼石は視線を標的にさだめる。 ニンゲンのストロークが激しくなっている。その時は近かった。 実蒼石は効き足にほんの少し力を込め、跳躍の時に備える。 じゅぷん、じゅぷん、じゅぷん! 果てしなく続くかと思われた抽送が、いきなり途絶えた。 「うっ」 ニンゲンがそう呻いたのと、実蒼石が鋏を閃かせて飛び上がったのはほとんど同時だった。 射精の勢いとともに、にゅるぽん、とニンゲンのマラが抜ける。 そこを狙って、実蒼石の鋏が飛ぶ! ちょっきん!! 実蒼石の鋏は、抜け出しかけたニンゲンのマラを捉えた。 ただ、射精の勢いが強すぎたのか、中出しをためらったのか、どちらか定かではないが、実蒼石が想定していたよりも 勢いよくニンゲンが腰を引いたせいで、ちんぽの根元を狙った鋏は逸れて、ちんぽの先っちょを掠めてしまった。 しかしそれでも、ほんとなら完全に外れていたはずの鋏が、それでもちんぽを捉えたというあたり、さすがは実蒼石と 言ったところだろうか? 血飛沫と迸る精液とともに、完全勃起しても皮に包まれたニンゲンのマラの先っちょが、夜の公園に切り飛ばされる。 外灯に怪しく光り、月明かりにヌラリと輝くそれは、永遠にも思える時間、滞空し、そして、ようやく落ちた。 「GYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」 股間を、迸る精液と皮に滲む血液で赤と白に染めたニンゲンが、この世のものとは思えぬ絶叫を上げる。 興奮度抜群のジッ○スショウに見惚れていた実装石たちも、それで我に返り、いそいそと自分の塒へ戻る。 ニンゲンの絶叫が響けば、他の人間も群れてくることを、公園の実装石たちは知っていた。 実蒼石も、鋏を担ぐと文字どおり腰が抜けて伸びていた獣装石をひきずり、その場を離れた。 あまりに急いていたため、刃先についた精液と血をぬぐうことも忘れている。地面には点々と紅白の染みが残されていく。 やがて、実装石たちは全て広場から消え、残るのは股間を抑えて呻くニンゲンだけになった。 その後がやがやとニンゲンたちの集まる気配がして、実装石たちは眠れない一夜を過ごした。 実蒼石は失神した獣装石の介抱に一生懸命で、公園の騒ぎにはほとんど気がつかなかった。 7. 一週間後。 実蒼石のリンゴ箱ハウスには、複数の実装石がやってきて、コンペイトウを喰らいながら談笑していた。 この一週間で、実装石たちと実蒼石の関係はかなり改善していた。 実蒼石はこの公園を救った英雄として、実装石たちに受け入れられつつあった。 もっとも、 「久しぶりのマラにありつけたかもしれなかったデスのに!」 と、実蒼石や獣装石を逆恨みする実装石も居なくはない。 しかしながら、それでもやはり大勢は実蒼石や獣装石を公園の仲間として受け入れよう、という空気の方が強いようだった。 獣装石は獣装石で、 「ニンゲンのマラの具合はどうだったデス? マラのマラよりよかったデス?」 などと、毎日のように質問責めにあっているらしい。 マラ実装のマラなど知らない処女だった獣装石にはなんとも答えにくい質問だったが、実装石たちはとにかく聞きたがる。 「往生するデスゥ」 と言っていた獣装石の、それでも少しは楽しそうな顔を思い出して、実蒼石はほんのり笑った。 「アオちゃん、コンペイトウもイッコくださいデス」 一匹の実装石にそう声をかけられて、実蒼石は慌てて笑みを消すと、壁に鋏と削りかけの枝とともに立てかけられた コンペイトウの袋を持ち上げた。 このコンペイトウは、あの夜の人間が置いて行ったものだ。 鋏の先から垂れた血と精液のあとを辿ったのか、あの夜から数日後、人間がやってきて、これを無造作に置いていった。 「ありがとうよ、おかげで一皮剥けたぜ。俺も大きくなれた」 と言い残して。 実蒼石には何のことだかよく分からなかったが、貰ったコンペイトウは獣装石と2人で分け、実装石にもふるまった。 そうした努力がようやく実ったせいか、この数日は実蒼石も毎夜火照った体を持て余すということもなくなった。 公園の広場に行けば、誰かパートナーが見つかるようになったのだ。 コンペイトウを選り分けてもらいながら、年かさの実装石が目を細めていう。 「あれが完成したら、みんなで使おうデスゥ」 そういった実装石の視線の先には、削りかけの枝があった。 あの騒動のあった晩の翌日。 「お前の技は凄いデス。お前にはもしかしたら芸術の才能があるのかもしれんデス」 そういってバイブのチラシとともに、長老格の実装石が残していったものだ。 その日以来、少しずつ削ってカタチを整えているものの、まだまだ完成には程遠い。 が、ただの枝がマラっぽく見えるようになった昨日辺りから、実装石たちの期待は大きくなりつつある。 来る客のいずれもが、コンペイトウよりもその削りかけの枝のことを気にするようになり始めた。 ……実装石たちの帰って行った昼下がり。 実蒼石は、ハウスの前に鋏とチラシ、それに削りかけの枝を持ち出すと、一心不乱に枝を削り始める。 ふと手を休め、今日も晴れ渡る夏の空を見上げた実蒼石は、 (完成したら、いちばん最初にボクが使うボクゥ) そんな決意を新たにする。 実蒼石の見上げた青空には、入道雲がまるでマラのごとくそそり立っていた。 END 後書き はいどーも。 ちょっとジッ○スも入っちゃったけど、たまにはいいでしょ。 しかしアレだね、mayスレとか読んでると思うのだけれど、 「ホントにこいつ、他実装もののスクちゃんと読んだ上で言ってるのかな?」 と首を傾げたくなる不思議ちゃんがたくさん居るものです。 もしくは、不思議ちゃんがひとりで泣き喚いてるだけかな? かなかな? 他実装モノも色々とあるわけで(個人的にはじ〜、ゆ〜、が好きですが) なんでもかんでも十把一絡げに他実装はクソ、と言ってのけられる無神経さにはちょっと頭が下がります。 あれくらい図太いと、シアワセな人生送れるだろうな、と思ったり。 自分の無知を認めず他人に転嫁する人生って、ステキやん? とまあ、そんなかんじで。 それでは、最後になりましたが、ここまで読んでくれた方に感謝しつつ。 チュッチュ(笑)。
