タイトル:【虐】 仔実装の耳は糞の耳
ファイル:死にかけのブロイラー.txt
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初投稿日時:2009/07/05-15:21:58修正日時:2009/07/05-15:21:58
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 コーナンで買えそうな木目調の小さなテーブルの上に、最近ではあまり見かけな
くなった昆虫採集用のアクリル製プラスチックケースが置かれている。その中で体
長10cmほどの仔実装がスンスンと隠れるようにして泣いている。傍らにはもう
カピカピに乾燥してミイラ化している仔実装の死体。仔の周囲にはいくらかのコン
ペイトウのかけらと実装フードの食べ残し。綿や布など布団になりそうなものは一
つもなく、その代わりにケースの底には食塩がぶちまけられていた。

「……テスン、テスン……」

 そして、一匹と一匹の死体を見下ろす格好で無言のまま佇む人間。

「……」

 人間は若い男である。その瞳に一切の生気はなく、唇が固く一文字に結ばれてい
なければ死体で通りそうなほどだ。男の名は遠藤チハル。こう見えて双葉市の隣の
虹黒市の職員である。周囲の人間との関係は良好。ただし私的な友人といえば週末
に酔ってチハルのマンションに転がり込んできて朝まで勝手に寝て、チハルに礼も
なく帰っていくような奴ばかり。
 そんなチハルの密かな趣味は実装石の虐待だった。

「……テェェェン、テェェェン……」

 何も仔実装専門の虐待派ではないのだが、どちらかといえば腕力で反抗しようと
する成体よりは仔を嬲るほうが好きだった。「手間がかからなくていい」誰にもこ
の趣味は教えていないが知られたらそう言ってやろうと決めている。

「おい」

 短く声をかけて、仔実装から見えない位置に隠し持っていた金属製のトングを手
に仔実装に迫る。

「テヒィ!?」

 途端、仔実装の動きが良くなる。口の端が歪みそうになるのを抑えながら、チハ
ルは少しだけトングで仔実装を追った。ギザギザとノコギリの刃のような先端に本
能的な恐怖心を覚えたのか。仔実装の逃げ方は尋常ではない。

「テヒィギャィィィィ!!!」

 糞を漏らし、もこもことパンツを糞で膨らましながらケースの底を逃げ回る。わ
ざわざ砕けたコンペイトウの上を走り抜け、結局は隅っこで最近見せるようになっ
た耳のあたりを押さえながら(当然、手は耳に届いていない)ケースの底の隅っこ
の三角コーナーでへたり込んで震えるという行動で決着した。

「テヒィィ……チャァァァ……テチャァァァァァァ……」

 仔の姉(カビてるミイラ仔の事だ)を潰したのはチハルにしてみれば事故だった
が、事故は思わぬ効果をももたらした。「何かを掴む道具」で追われると、この残
ったほうの仔は異常な怯え方を見せるのだ。その姿はチハルの心に得難い快感を与
えてくれた。しかし、心とは裏腹にチハルの表情は先ほどとはうってかわって憤怒
に染まる。

「チャァァ……!!」

 一瞬、チハルを見上げてしまった仔実装は目を閉じてチハルに背を向けた。チハ
ルの怒りは膨れ上がる。目の前にチリチリと静電気が走り皮膚が紅潮してくる。末
梢神経にまで震えが生じ、チハルは何ら抑え込むことなく激発した。

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 首から上を振り乱し、アクリルケースの中に顔の半分以上を突っ込みながら吼え
た。

「何で逃げたあぁぁぁぁぁっぁぁああっぁぁあ!!!!! おぅがぁぁぁっぁぁぁ
あああぁぁぁぁっぁああ!!!! テメェェェ!!! 糞蟲がァ!!! 何でン逃
げンたぁぁあァァあああァァアァ!!!!」

 ケースを持ち上げ、テーブルの上に何度も何度も叩きつける。がんがんがんがん
とケースを割る気かと聞きたくなる勢いで何度も何度も叩きつける。

「蟲がッ!! 蟲がッ!! 小汚ねぇ糞蟲がッ!! 蟲ッ!! 蟲ィィッ!!!」

 叩きつけられるたびもうもうと食塩が舞い上がり、仔実装もケースの中で宙を舞
う。その間も小さく丸まり、耳の傍を手で押さえて仔実装は静かに泣いている。

「くそおおおおおおおおぉぉ!!! くそぉぉぉ!!! バカにしやがってェ!!
ゴミ蟲のくせに! 誰にも愛されてないくせにぃぃ!!!! 生きやがって!!!
誰が生きてていいっつったァァァァァァ!!!! 死ね! 死ね! 死ね! 死ね
よ! すぐ死ねよ! おらぁあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 力強く、ケースを叩きつける。最後の1ジャンプから地面への落着でも哀れ仔実
装は別に死んでもいない。そして、すぅっと息を吸うとチハルは穏やかにこう言っ
た。

「コンペイトウ。食べてもいいぞ」

 にっこりと、笑いながらそう言うのである。仔実装はまだ目を回していたが、チ
ハルの声が聞こえて慌てて回る視界の端に写った緑色のコンペイトウのほうに向か
って走り出した。ヨレヨレと覚束ない足取りだったが、必死になって走ってコンペ
イトウにしがみ付いた。そしてべろべろとコンペイトウに舌を這わせる。
 
 そんな仔の反応を見ているのかいないのか。チハルは笑顔のままケースに蓋を被
せ、外れないようにガムテープで蓋と側面を固定した。そしてケースの中の仔が怯
えた表情のままチハルに視点を合わせたまま一心不乱にコンペイトウを舐めている
のを確かめてから、ケースを思い切り前蹴りで蹴飛ばした。

 軽い音がしてケースが前方に跳ね飛ばされていく。がしゃんと音を立ててケース
が壁にぶち当たる。仔実装はまたケースの中で強制フリーフォール中。テーブルを
足で退かしながら、壁に当たって落ちたケースのそばまで歩いてもう一撃。今度は
窓側に向かってサッカーボールキックの要領で蹴りつける。

「オラァ!」

 窓際には洗濯物が吊るされていて、生乾きの湿ったシャツがケースを半ば受け止
め窓への直撃は避けられた。チハルは足でいい加減にどけたせいで脚を上に向けて
倒れているテーブルを起こして元の場所に戻した後、ひび一つ入っていない強化ア
クリルのケースを拾い上げてテーブルの上に戻した。
 ぺりぺりとゆっくりガムテープを剥がして蓋を退けると、仔実装はミイラ姉の体
を抱きしめてすすり泣いていた。

「くくく」

 チハルは笑った。

「くひひ」

 口の端が悪魔のように歪んでいる。

「くひひひゃははははははは」

 その声に仔実装は一層怯えて強く姉を抱いた。そのせいで仔の密かな頼りであっ
た姉の死体は脆くも崩れていった。

「ヂィィィィィィ……」
「いひひひひゃははははは……ひゃはははははははははははははははははは」

 耳障りな笑い。ケースに顔を突っ込んだままチハルは一時間ほど笑い続けた。

「くひひひひゃははっはははっはっはあっはっはっははっは……」

 そうしてしばらくすると、仔実装はまるで死んだように突っ伏して動かなくなっ
た。一瞬死んだかと思ってからチハルは仔に触れてみた。哀れ、まだ死んではいな
い。気絶しただけだ。

 そうなると、チハルは急に真顔になって仔実装の服の裾をつまんで服の中にケー
スの中に散らばっている塩をちょびっとずつつまんで放り込み始めた。数回繰り返
して飽きた後はもう一度ケースに蓋をして、チハルは遅めの昼食を摂る事にした。

……。
……。……。
……。……。……。

「ピッチャー、海藤に代わり、背番号10番エース沢尻の登板となります」
「如何ですか? 先ほどの海藤のストレート」
「いやぁ甘かったですねえ。完全に狙われていました」
「海藤選手、うな垂れながらベンチに帰ってゆきます」
「後に続くエース沢尻。海藤の仇を取れるか」

 少々騒がしくなったせいか。仔実装はケースの中でそっと目を覚ました。半目で
ケースの周囲を見回す。ケースの傍にチハルはおらず、少し離れた明るい場所でテ
レビに向かって野球中継を見ていた。

「テェ」

 仔実装は小さく目立たないように身をよじった。服の中がざらざらして気持ち悪
かった。ざらざらしているだけなら公園にいた頃から何度となく体験している。だ
がそれだけではなく、仔実装の体に触れて湿気った塩が溶けて仔実装の体にまとわ
りついていた。

「……ママ……オネイチャ……」

 自分の呟きでハッと思い出して、仔実装は姉の死体を目だけ動かして探した。だ
が、慎重に寝返りまで打って探したのに仔の「オネイチャ」の死体はどこにも見つ
けられなかった。それも当然で「オネイチャ」のミイラ化した死体はチハルが仔実
装の気の失っている間に仔実装の上で手をすり合わせてすり潰したのだ。

 仔実装はもう少し注意すれば自分に振りかけられていたものがオネイチャの死体
の残骸である事に気がつけたかもしれない。だが、見つけられなかった。仔実装は
また泣いた。

「テェン……テェェェン……テェェェェン……」

 なんでこんなコトになったテチ……。仔実装の声にならない呟きは虚空に消えて
いく。

(なにしてもオコられるテチ)

 考えればチハルの悪鬼のような憤怒の顔が浮かんできて、仔実装は知らずに震え
た。

(ゴハンたべろってイわれたからタべたテチ)

 延々指で弾かれながら罵倒された。

(ネてもいいってイわれたからネたテチ)

 水攻めにされながら怒鳴り散らされた。

(ニげたってイわれてタタかれたテチィ……)

 ハエたたきで追い回され、オネイチャは一時間くらい壁にハエたたきで押し付け
られた。

(またゴハンたべてイいってイわれたテチャァ……)

 閉じたままのピンセットが「うっかり」オネイチャの体に刺さり、刺さったまま
ピンセットが拡げられ。オネイチャは腹を裂かれて死んでしまった。

(マ、マ……ココは、ジゴクテチィ……)

 これ以上ないというほどぐちゃぐちゃに足で踏み潰されたママの死体を思い出し
てしまう。

「テスン……テスン」

 泣いていた。ずっと泣いていた。気付くと傍にチハルがたっていたが、仔実装は
もう構わず泣いていた。

「おい」

 指が仔実装に伸びてくる。仔実装はもう逃げもしない。

「ち……」

 舌打ち。そして指が引っ込んでいく。

「ニンゲンさん……」

 別にそれを見てというわけではなかったが、仔実装はチハルに話しかけていた。

「オフトンがホシイテチ……」

 チハルは無言でキッチンシンクからコップに一杯水を汲んできて。ケースの中に
ぶちまけた。水はほとんどが塩に吸収されただけで仔実装は少しだけ寒い思いをし
ただけだった。

 チハルに逆らったというストレスのせいか、仔実装は再びゆっくりと意識を失っ
ていった。

「ち……」

 再び気絶した仔実装に苛立ちを覚えたチハルだったが。

「のびるのびるのびる——!! バックホーーーーーーーム!!! 逆転さよなら
ホームーーーラーーーン!!!」

 テレビから聞こえるアナウンサーの絶叫じみたアナウンスに耳が行き、結局それ
以上は何もしないまま朝を迎える事となった。

……。
……。……。
……。……。……。

 チハルはケースの中の仔を見下ろしていた。

「もう、これ以上は無理だな」

 自分に逆らうようになった……。結局、何かにつけてただ怒鳴りまくるだけでは
最後には仔実装自身、どうでもよくなって逆らうようになるのだ。こうなってしま
ってはストレス解消用にはならない。チハルは無表情のままで仔実装の上に手にし
ていた歯磨き粉のチューブから歯磨き粉を仔実装の上に向かって落としていく。

「テ」

 急に降り注いできた冷たいものに驚いて仔実装が目を覚ました。

「もうお前はいらない」

 歯磨き粉でべたべたにされた仔実装がどこまで聞き取れたかは定かではない。

「帰ったら、本当の地獄を見せてやる。神経を全部取ってやる。骨を全部抜いて髪
も熱湯でそぎ落として、皮を剥いでやる」

 きゅっとネクタイを締める。

「生まれてきた事を後悔させてやる」

 革靴を履く。コンロの傍のキーを取る。

「ばいばい」


 -終幕-

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