タイトル:【虐愛】 新生活を淡々と 2日目明朝より
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作者:匿名 総投稿数:非公開 総ダウンロード数:2392 レス数:0
初投稿日時:2009/06/07-02:12:04修正日時:2009/06/07-02:12:04
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新生活を淡々と2 
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夢を見た。


しらない誰かと手を繋いでいる子供の夢。

子供は、無邪気な笑顔で彼を見上げる。

彼は、それに答えるように優しく微笑む。

場面が変わる。

子供と緑の生き物が追いかけっこしている夢。

子供が逃げて緑の生き物が追う。

淡い緑に囲まれた広い場所。

近くであの人が微笑んでいる。

不意に子供が躓き、緑の生き物が追いつく。

暗転。

ふかふかのベットに寝そべる子供とそれを囲む男女の夢。

子供が目覚める。

女が紅い果実を剥き、それを子供が頬張る。

男が少し乱暴に、しかし、優しく頭をなでる。

子供と男女の幸せそうな笑顔。


そんな夢。

     ・

    ・

    ・





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「ん・・・、あぁ・・・あー・・・。」

目が覚めた。
長かったとも、短かったとも言い表せない夢から。

現実の感触を確かめるように、天井を見つめたまま間延びした声を上げる。
片腕を天井に向かって伸ばすが、すぐに重力に引かれ布団に落ちる。
体が重い。やはりあの夢。

久しぶりに見たな・・・。

そういえばここから離れて以来、夢を見ていなかった。
まだ、なんとなくフワフワとした夢見心地の頭をフル稼働させ、思考する。
数年ぶりに見た、何度も見たあの夢の内容、意味。
学生の頃から時々見るが、内容を覚えていてもおぼろげで意味が理解できない。


夢は、寝ている間、記憶を脳が整理している時に見る断片的な記憶のスライドショーのようなもの。
だから理解できない。意味がつながらない。
ちょうど、ピースの欠けたパズルが完成しないのと同じように。
世間は言う。
だから統一性がないのだと、あってもそれはそう思い込んでいるものなんだと。


だからこそ、何度も見ているあの夢が気になる。
断片的で理解のできない、ただ同じだとはわかる。
思い込みの統一性ではないと断言できるほどはっきりとした確信を持てる、
それでいておぼろげな夢。

そして、決まって目覚めが悪く体が重い、最悪の朝。



今はまだ仕事をしていないとはいえ、このまま寝ているわけにはいかない。
重い体を起こし、朝食の準備をする。

今日の朝食は、魚を干すことにより熟成させ、
旨みとともに保存性までもを飛躍的に向上させた究極の保存食、干物を使う。
そして作るのは、それを焼くだけで完成という
簡単この上なく、そのうえおいしい至上の料理。
まぁ、俗に言う焼き魚だが。

いざ食べようとしたところで醤油を買ってきていないことに気づいた。
全く、昨日といい今日といい食事時はいいことがない。
醤油がない焼き魚なんて、糞蟲のいない実装石と同じようなものだ。
・・・。
言い終えて気づいたが、比喩が下手どころか意味が真逆になってしまっている。

結局、醤油なし焼き魚では食が進まず、結局半分ほど残してしまった。
他のものを使えばいいだろうといわれたこともあるが、
『焼き魚には醤油、それこそ正義。』そこだけは譲れない。


朝食を終え、外出するために身支度を整える。
時刻はまだ6時を回ったところ、近所の住民が起きているか
わからないため、時間つぶしにTVを見る。
あいにくTVはないため携帯のワンセグ機能で、だ。

この時間の番組は、料理や通販など全く興味をそそらない。
「お散歩のススメ」、「先取り健康」、「話題の医学特集」
早くから起きてそうな人たち向けの番組ばかり。

次々とチャンネルを変えていくとある報道番組で目が留まる。

実装石が市内の学校に侵入し、校内を荒らしまわったそうだ。
幸運にも時間が早かったため怪我人はなく、校舎の被害も大量の糞などによる汚れや
花壇が荒らされた、窓ガラスを割られた、程度で比較的軽微なものだったらしい。
最後に、被害から見るに10〜30匹程度の群れの可能性があること、
当の実装石は捕獲されていないため、付近の住民は戸締りなどの確認をし
注意するように、と言葉が続いた。

ただ、自分が目を留めた理由はそこではない。
ダイジェストで流れた目撃者の言葉。
目撃したという付近の住民が言う、巨大な実装石というのが気になったからだ。
実装石の中には、ある強い思い込みをしたときに繭を作り、他の生物には
有り得ない変態をするものがいるとまことしやかに囁かれている。
変態後の姿も巨大化したり、人と実装石の間のような姿になったり、と多種多様。

実装石の特徴として思い込みだけで死んだり、痛みを感じなくなったり、構造上泳げないはずの水を泳いだり
胎教で親にはない変な特徴を持って生まれたりする『思い込み効果』が知られている。
これこそが実装石がデタラメ生物と呼称される最たる例だ。
そして、繭を経て成体の実装石がさらに変態することはこの思い込み効果の極地だと聞いた。
しかし、実際に確認されたケースは極少数。しかも、情報も曖昧で都市伝説の域を出ない。
繭も未熟児として生まれた蛆実装が親指実装に変態する様子から想像されたのだろう。

そう思っていたが、実際にその巨大実装とやらが目撃されたらしいのだ。
好奇心に胸を膨らませ、今か今かと携帯の画面に見入る。
先ほどまでの陰鬱とした気分は、いつの間にやら消えている。


ニュースを伝えていたアナウンサーの画像から現地のインタビュアーの画像へと
場面が切り替わる。
付近の住民へのインタビューが始まる。

   ・

   ・

   ・
 
結局、巨大実装石を目撃したという住民はダイジェストの時の1人だけだった。
残りは、「自分のうちが襲われなくて良かった」、「実装ちゃんがそんなことするはずありません!」
「やはり実装石は被害が出る前に全て駆除すべきだったんだ!」
などで、巨大実装石の情報は皆無であった。


やっぱり、ただの見間違いか・・・。

期待が大きかっただけに脱力感も大きい。
また、陰鬱な気分が襲ってくる。
チャンネルを回してる途中に目に留まった単語をふと思い出す。

散歩・・・か。

そういえば、気分転換には散歩がいいと良く聞く。
だるいのでできたら外には出たくないが、挨拶もしに行かなくてはならないので
そのついでだと考えて行くことにする。

住人たちは、朝早くに訪ねてきた自分を少しばかり怪訝そうにみていたが
引越しの挨拶に来たことを伝えると、笑顔でタオルを受け取ってくれた。
丸1日経ってからの挨拶だったので、変に思われないか心配だったが、
幸運にもそんな思惑は外れた。
皆良い人そうでよかった。そう、安堵の息を漏らす。

少しばかり気分が晴れたが、散歩することに変更はない。
朝の心地よい日差しを浴びながら、昨日も寄った公園へと歩を進めた。






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ものの数分で公園に到着した。
朝が早い上に平日なので、公園の中にはほとんど人はいない。
それ以前に実装石の多いこの公園に来る人なんて、
虐待目的か、餌を蒔きにくる愛護派くらいだろう。

木々の緑を堪能しながら朝の公園を闊歩する。
まぁ、地面も実装石の糞とで灰、茶、緑のコントラストを描いているが
汚いのでこの際無視する。
この時間は未だ実装石もそう多くは起きておらず、ダンボールハウスが並んでいるにもかかわらず
比較的静かだ。
実に気持ちがいい。
気分も家を出る前よりに比べれば、比較的晴れやかになり、
体も心なしか軽く感じる。

鼻歌交じりに歩いていると、1匹の実蒼石をつれた市の役員用作業着の男に出くわした。

「おはようございます。 お散歩ですか?」
「ボクゥー!」

男が笑顔で話しかけてきた。
隣を歩く実蒼石が丁寧にお辞儀をする。
リンガルを持ってきてないので言葉は判らないが、悪いことは言っていないだろう。
市の所有物であることを示すナンバーの刻まれたプレートと
躾けられてなければ自分からすることはないお辞儀したあたりから
教養のある実蒼石であることが伺える。

知らない人とのコミュニケーションも悪くはないだろうと、当たり障りのない言葉を返す。

「はい。 今日は天気が良かったので。
 そちらの実蒼石はあなたのペットですか? かわいいですね。」

「あ、こいつは今日の仕事のパートナーです。
 今日のニュースみましたか? 近くの学校を実装石が荒らしたっていうの。
 あれのせいで実装石の駆除の依頼が舞い込んで来ましてね。
 俺とこいつは臨時でひっぱりだされたんですよ。 困ったもんですよねー・・・あはは。
 市が被害の出る前に駆除しようとすれば可哀想だの文句を言うのに、
 いざ被害が出るとなんで早く対処しなかったんだ!って調子ですから。 
 手に負えませんよ、ホント。
 いや、あなたを責めてる訳じゃないですよ。 気分悪くしてたらすみません。
 ま、そういうわけで30分ほどしたら駆除始まるので公園から出といてくださいね〜。」

終始笑顔で聞いていたが正直疲れる。テンションの高いやつは嫌いだ。

「あはは、お気になさらずに。お仕事頑張ってください。」

30分後か・・・。

駆除が始まれば、ここの実装石達は粗方居なくなる。
たった1匹の実蒼石でもこの公園に済んでいる程度の実装石は
全て駆除できるだろう。まさに一騎当千だ。
数ヶ月もすれば生き残りと流入組みでまた元に戻るだろうが。

少し早足で公園の中心を目指す。
中心にある広場は、噴水が近くにあるため絶好の居住地域となっており、
この公園にいる実装石の大半が暮らすコロニーを形作っている。

広場に着くとやっと起き出したのか、寝ぼけ眼の実装石達で
にわかに活気付いていた。
デスデスと挨拶を交わしながら親が歩き、そのあとをテッチテッチと仔が追う。
すぐ横では、ドレイと思しき禿裸が実装石たちに糞を投げつけられている。

「「デスー。 デスデスデッスー!」」
「「テチャー! テチテチャ、テッチュン!」」

自分を見つけた実装石が、餌を貰おうと集まってきた。
勿論、散歩に来ただけなのであげる物等は何もない。
なにもないとジェスチャーをして伝えていると、
何匹かが手のひらを返して、抗議の声を上げる。
あと数十分で駆除されるというのに気楽なもんだな。

グチャ

そんなことを思っていると、側頭部に生温い液体と固体の中間のようなものが直撃する。
頭から垂れる緑色の物体と、この臭い、いわずもなが糞だ。

「デピャピャピャピャ! デスー、デププププ!」

投げられた方向には案の定笑いこける糞蟲。
実装石の糞投げには、いろいろな意味がある
自分より弱いものを虐げるため、そいつは自分のドレイだと誇示するため
自分がこいつをドレイにしようとしているんだというマーキング行為、
自分がどう解釈をしても、こいつに待っているのは死のみ。

どうせ駆除するんだ1匹ぐらい減っても、気づきまい。
正義は我にあり!だ。

助走をつけ付け、踏み込み、そのまま実装石の真上にスタンプ。
緑と赤の血肉が飛び散り、胴体に風穴が開く。
そのまま胴体を踏みつけ、ペースト状にしながら頭をもぐ。
未だ意識があるのか口をパクパクさせている。相変わらずしぶとい。
近くにいた糞蟲の仔も残らず、もいだその頭を叩き付け潰す。
後に残ったのは、赤と緑の血溜まりとグチャグチャになった糞蟲の頭を持つ男。
完全勝利だ、汚れるのは癪だが、この爽快感は昔と変わらない。

そんな自分を見て、他の実装石たちは遠巻きにこちらを窺っている。
とりあえず、憂さ晴らしに何匹か仔実装石をかどわかすことにする。
5匹ぐらいで良いか。
適当に3匹の仔実装石を拾い上げる。
数秒前に仲間を殺した男に捕まれ、仔達は半狂乱になって叫ぶ。
親も仔を返せと必死に叫ぶが生憎リンガルは持ってきていないので、蹴り飛ばし聞こえなかったことにする。
後の2匹はコロニーの外の寝ている家から攫う。
仔を奪われたことに気づいた親が叫びながら追ってきたが、人間の早足には到底追いつけない。


そのまま、引き離し家へと帰宅した。





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公園への散歩が功を奏したのか、気分も体も軽い。

だが、血と糞で酷く臭い。最悪だ。
捕まえてきた仔実装石達を風呂桶の中に入る。。
コロニーで捕まえてきた3匹が特に煩い、残りの2匹は急に知らない場所につれて来られ
あげく真横でこの世の終わりの様に叫ぶ仲間を見て、不安そうにしながらも一刻も早く抜け出そうとする。
所詮は仔、壁を登ることなど到底できない。
そして、蓋を閉める。子達は自分では絶対に抜け出すことのできない暗闇に包まれた。

とりあえず、まずはシャワーを浴びる、この臭いは我慢しがたい。
汚れを落とし新しい服に着替え、昨日買ったグッズを手に戻る。


風呂場に再度赴くと、先ほどにもまして仔実装石達の叫びが大きくなっている。
脱出を試みていた2匹も諦めて、泣き始めたのだろう。
区別などは後でいい、まずは糞抜きだ。

風呂桶の蓋を何度もたたく。
これだけでも暗闇に置かれた仔達の恐怖心を煽るには十分だ。
そして余ったもう片方の腕でシャワーを操作する。
シャワーを冷水にし、水圧を大に傾ける。
蓋を少しだけあける、大量の糞から発せられる臭気が鼻を突いたが気にしない。
シャワーを突っ込む。
激しい水流が中の糞と水と、仔たちを攪拌する。
水圧の痛みと暗闇、そしてどこから聞えるかわからない音の三重奏で
仔達は生来上げたことはないだろう、大きな悲鳴を上げ続けた。
リンガルにも解読不能なほどの悲鳴だ。

数分も続けるとすっかり仔達の声は聞えなくなった。
風呂桶の中を開けるとぐったりとした5つの緑色のボロキレを拾い上げる。

仮死状態になるまで痛めつけたはずだ、すぐには起きまい。

仔達の服を剥ぎ、乾す。
仔達は栄養剤がないので砂糖とフードを口に押し込み、タオルの上に寝かせておく。

そして、自分は昼食の準備に取り掛かった。






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断っておくが、こいつらを自分は飼う気でいる。
理不尽な虐待を与える気もなければ、殺す気もない。
まぁ、粗相をした場合にはお仕置きが必要だが。

こうして、1人と5匹の愉快な新生活が始まりましたとさ。
なんちゃって。


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つづく
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後半駆け足。
内容スカスカなのはすみません。
改善しようと頑張ってはいます。
駄文失礼。

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