タイトル:【虐愛】 新生活を淡々と 初日
ファイル:【虐】【愛】新生活を淡々と1 初日.txt
作者:匿名 総投稿数:非公開 総ダウンロード数:2584 レス数:0
初投稿日時:2009/05/31-01:59:48修正日時:2009/05/31-01:59:48
←戻る↓レスへ飛ぶ


——————————————————————————————————————————————
新生活を淡々と 初日
——————————————————————————————————————————————



ある街、都会でもなく自然は多いが田舎というほどでもない、そんな街。


その街の閑静な住宅街を一人の男が歩いていた。
大きな背嚢を重そうに背負いながら、辺りをキョロキョロと見回している。


この街に戻ってくるのは何年ぶりだっけな・・・。


以前ここに住んでいたときとさほど変わっていない景色を眺めながら、感慨深く呟く。

実際には、ここを離れてから5年と経っていない。
しかし、この街しか知らなかった学生の頃に毎日見ていた景色が
今の自分には、何も変わってない筈なのに、新鮮に感じられる。

そんな不思議な感覚を楽しみながら、目的地へと歩みを進める。

途中、学生の頃趣味のために良く通った公園を通る。
ここも以前と変わらず、いたるところに多くのダンボールハウスとそこに住んでいるのであろう実装石達が見受けられる。
野良実装石特有の生ゴミのような臭いが鼻をつき、表情を少し歪める。
しかし、そんな悪臭にも懐かしさを感じてしまい口元が綻ぶ。


すると、にこやかな表情の自分を愛護派だと思ったのか、一組の実装石の親子が近寄ってきた。

普通、実装石たちは大きな荷物を持った人間には、近寄るのを避ける傾向にある。
見えるようにコンペイトウなどの袋を持っていたりすれば話は別だが。
なぜならそのような人間は、大抵が虐待派だからである。
もちろん荷物の中身は虐待に使う道具だろう。
それが観察派や中立派でも、重い荷物を持っているときに集られれば、少なからず不快感を示す。
もし、そんな人間の目の前に飛び出せば餌を貰えるどころか、蹴られ踏み潰され最悪死に至る。

近寄ってくるとすれば、人間の怖さを知らない馬鹿か、餌も自分で満足に取れず飢えているかである。
この親子は、ボロボロの服ややや小柄な体躯から見て後者であろう。


「デスデッスゥー! デスゥ〜ン。」
「「テチィー、テチュ〜ン。」」
「レフー」

親に仔が2匹と蛆1匹の家族。
お決まりのおあいそポーズをとって親が媚び、それを真似る様に仔が右手を口元に当てる。

見慣れた、しかし、今となっては懐かしい光景だった。
足を止め、ポケットから飴玉と数枚のクッキーを出し、実装石の家族に渡す。
喚起の声を上げ仔が飛びつき、親はもっとくれとでも言うかのようにいろんなポーズをとって見せる。

懐かしい、変わっていない、数年前と同じ反応を見せる公園の実装石。

ポケットのなかを再度弄るが何も出てはこない。
もうないんだよ、とジェスチャーをして残念がる実装石を尻目に公園を後にした。




——————————————————————————————————————————————



ドサッ

「はぁ、やっと着いたか。」

新しい我が家に着き一息つく。
小さなアパートだが一人暮らしには十分すぎる広さがある。

新生活の準備はものの1時間足らずで済んでしまった。
それも背嚢に詰めてきた少しの生活必需品と衣服以外には何もないのだから当然である。
足りないものは、これから必要になり次第買い足せば問題はないだろう。

グゥ〜・・・

一仕事すんで気が緩んだのか、腹の虫がなく。

「そういえば朝から何も食ってないな・・・。」

腕時計を見ると5時を少し過ぎたところだった。
夏が近づきこの時間でもまだ外は明るい。

当分の食料を買うために近くのデパートへと向かう。
隣人へ挨拶へ行くときに渡す物も買っておかないとな、と考えているうちにデパートに着く。

入り口付近では、昔と変わらず託児や餌を貰おうと媚びる実装石と追い払おうとするデパートの店員との
壮絶な戦いが繰り広げられている。

潰れた実装石の赤と緑のシミを避けながらデパートの中へと入る。

内部の配置がすっかり変わっていたのに面食らったが、気を取り直して買い物を始める。

先ずは食料品だな。
必要なものを探し、調味料、野菜、嗜好品などを次々に籠へと放り込む。
次に、鮮魚コーナーへと向かい、数匹の生魚とえびのパック、そして大量の干物を籠に載せる。
籠に入りきらない干物が山のようになっているが、新しい籠を持ってくるのが面倒くさいのでそのまま積んでいく。
残っている干物を片っ端から放り込んでいるとおばさんが怪訝そうな眼で見てきた。
魚が好きなんだよ。文句あっか。
そして、最後にいつも飲んでいる紅茶『キャンディー』の缶を干物の山の上に載せる。

会計を済まし、次に生活用品コーナーへと歩を進める。

タオルと鍋、笊、など足りない生活必需品を買っていく。

ふと、目線をあげると隣の『実装石用品コーナー』の文字が目に付いた。
辺りを見回し場所を確認する。デパートの西側の壁際の一角。

そういえば前もこの場所にあったっけな・・・。

客が飼い実装と一緒に来ることが多いため、掃除しやすいこの場所から移動していなかったのだ。
ここは、愛護派も虐待派もご用達の『メイデン社』の実装用品が売っている。
餌も実装フード、こんぺいとうなど基本的なものから、人間の食べ物に見間違えるような高級な実装石用缶詰までバリエーションに富み、
服も値段が安い麻製ものから高級なシルク地のもの、さらには本物の実装服まで売っている。

ここを離れて実装石がいない地に居たため、学生のときに来た頃にはなかった新製品が多く、興味を引かれる。
『実装石捕縛銃』なるものや、『実装石用プリン』、『仔実装石用ゼリー』、『超遅効性実装コロリ』など様々。

色々見回るうちに限界近くに迫った空腹に気づく。

そろそろ帰るか。

荷物を持ち直し、いくつかのアイテムを手に取る。
『耐久性抜群!銃弾にも負けない強固さ!』
という謳い文句の重く灰色をした(恐らく一般のものの優に10倍以上はあるであろう。)『超重実装リンガル』と
『物分りの悪い成体実装石の性根をも叩き直す!(※中実装以下や体の弱い実装石には使わないでください。)』
と謳う通常の実装ハタキより2回りほど大きく、トゲの付いたチタン製の『実装石タタキSP』に
『うるさい野良実装石を黙らせる!一瞬の早業!』
と紅い文字で書かれた『瞬間実装口封じスプレー』
『飽きの来ないおいしさ!親指でも食べられる柔らかタイプ!(今だけ20%増量。)』
その他にもハチミツ入り!成体実装石も大好き!などと書かれた『特選、全年齢用実装フード』
新製品の中でも気になったこの4つだ。

会計を済まし、家路を急ぐ。



——————————————————————————————————————————————




買い過ぎたせいもあり、予想以上に時間がかかってしまった。
家に着いたときには時計の針は10時少し前を刺していた。

取りあえず、すっかり遅くなってしまった夕飯を作ることにした。
託児防止用に縛っていた上部を解き、食料品を冷蔵庫にしまう。
基本的な家電が備え付けになっているのは一人暮らしには嬉しい。

買って来た生魚の内臓を処理し、3枚に下ろして皮を剥ぎ、塩胡椒で下味を着ける。
そして、小麦粉をつけ、バターを敷いたフライパンで強火で焼く。
魚の焼ける音と香ばしい匂いが漂い食欲を刺激する。
いい塩梅に焼き目が付いた魚を皿に盛りつけ簡単なサラダを載せ、レモンを絞って完成。

我ながら美味しそうにできたと満足し、テーブルに向かおうとすると、

「テチュ〜ン、テチャー!」

1匹の仔実装が家に侵入していたようだ。
こちらが目を向けると待っていましたとばかりに媚びる。
夕食の匂いにのせいかよだれをダラダラと垂らしている。不快だ。
取りあえず空腹が限界なので、風呂場に連れて行って引っ繰り返した桶に閉じ込め重石を乗っけて放置する。

帰ってくるときに託児されたか、それとも家に入るときに一緒に入られたか。
はたまた最初からこの部屋に住み着いてしまっていたのか。
そんなことを考えながら食べた夕食は、なんとなく味気がなく感じられてしまった。

さて、あの仔実装どうするかな・・・。

今は、特別、愛護派でも虐待派でもないが、家に入ってきたものには然るべき対処をしなければならない。

仔実装の処遇を考えながら、買い物袋の中身を調べる。
生活用品の袋も実装用品の袋も無事、食料品もさっきしまったときに確認した限りは無事だ。
部屋が特に汚れていたところもないことから、最初から住んでいたこともないだろう。

と、いうことは、家に入ってくるときに入られた・・・か。
荷物が大きかったからその影にでも隠れていたのだろうか。

このパターンは、一番厄介だ。
託児なら、仔を捨て追ってきた親を追い払えばいいし、住み着いていたなら外に捨てるだけでいい。
しかし、人間と一緒に入った実装石がでてこなくなれば、幸せ回路全開の実装石は、

『その糞蟲を飼うぐらいなら、高貴なワタシのドレイになりやがれデスゥ!』

とでもほざきながら次々と押しかけてくるだろう。

対策は服を奪いハゲハダカの無残な姿にしたり、眼を潰す等感覚を奪い晒し者にするか、
実装石達の見える場所で始末し、懲りずに押しかけてきた実装石達も次々と始末して
ここを危険な家だと理解させることぐらいだろう。

買い物袋から買って来た実装用品を取り出して風呂場へと向かった。



——————————————————————————————————————————————



風呂場の電気をつけると、静かになっていた仔実装がまた騒ぎ出す。
桶のしたからはパンコンしたのか糞が漏れ出している。
桶をはずすと糞塗れになった仔実装が抗議の声を上げる。
臭いが酷いので無視してシャワーで糞を洗い流す。
シャワーの水圧に悲鳴を上げて仔実装は糞とともに排水口に流れ、引っかかった。
糞が完全に流れ去るまで、水をかけ続ける。

  ・
  ・
  ・
  ・


「君、生きてるか?」

灰色のリンガルを起動し、実装石タタキで突付きながら
ぐったりとした仔実装に声をかける。
気が付くとまた仔実装は抗議の声を上げる。

「あとちょっとでおぼれるところだったテチャー! こーきなワタチがかわれてやるというのになんてことするテチ!
 いまならゆるしてやるからさっさとステーキとコンペイトウをもってくるテチ!」

リンガルに表示された言葉をみてから、手首のスナップを利かせ、
最小の動作で実装石タタキを地面を這わせるように振り上げる。

瞬間、仔実装が忙しなく動かしていた腕が消し飛ぶ。
成体実装でも全力で叩き付けられれば、激しい苦痛と大怪我を避けられないこの実装石タタキSPの
威力は仔実装に対しては、まさにオーバーキルであった。

「いたいテチィ・・・。ママがきたら・・・ぶっころしてやるからかくごするテチィ・・・。」

痛みに蹲りながら怨嗟の言葉を発する仔実装をよそに、実装石タタキをヒュンヒュンと振る。

「腕がなまったなぁ・・・。」

学生の頃は、バドミントンに精を出していたので逃げ回っている親指の耳だけを正確に打ちぬけるほど
ラケットの扱いには自信があったが、この数年で体感できるほどに鈍ってしまっていたらしい。
まぁ、仕事が忙しくて実装石を追い回すどころか、ともに運動もできてないのだから
当然といえば当然だ。

「しゃざいするテチ! ふかふかのふとんときれいなおふくをよーいしてあたまをすりつけてどげざするテチィー!
 そしたらゆるしてやらないこともないテチ! こんなことをしたんだからとーぜんテチ!」

痛みに慣れたのか、仔実装がまた騒がしく声を上げる。
驚くほどに典型的な糞蟲だな・・・声も出ない・・・。

黙っているのをみて、仔実装はなにか勘違いしたのかいやらしい笑みを浮かべながら、言葉を続ける。

「いまさらワタチのうちゅくしさにメロメロになったテチカ! これからはコンペイトウとオスシたべほうだいテチューン。テププpヂュッ!」

言い終わる寸前に、頭の上半分が壁のシミになる。

「あ、やっちまった・・・。」

衝動的に殺してしまったことを後悔して、ため息を吐く。

床や壁に飛び散った元仔実装の腕と頭を洗い流し、
動かなくなった仔実装を持ち上げる。
残った下半分の頭に指を突っ込み、偽石が残っていないかと弄る。
案の定中から出てくるのは赤と緑の血と肉だけ。
まぁ、実際には頭は3割程度しか残ってないのだからしかたないか。
仔実装の頭を手持ちぶたさに弄りながら玄関へと向かう。

すっかり挽肉になったような頭のついた仔実装を玄関の前に捨てる。
明日には、仔が飼われた後に押しかけようと考え見張っているであろうこいつの親か
そうでなくとも野良実装石が片付けていくだろう。


部屋に戻り体についた血をシャワーで流す。
寝巻きに着替え紅茶をすすって一息ついたときには、既に11時を回っていた。




——————————————————————————————————————————————




はぁ、今日は忙しかった・・・。
少し早いが明日に備えて、そろそろ寝ようか。
明日は公園にでも行って見るかな。
それとも、通っていた学校へいくかな。
はたまた、学生の頃の思い出の場所巡りでもするか。
新しい生活は始まったばかりだし、やりたいことがいっぱいあるな。
明日も楽しみだ。

これから始まる新生活に胸を膨らませながら床に就いた。






あ、住民に挨拶に行くの忘れてたな・・・。
まぁ、明日で良いか。



——————————————————————————————————————————————
つづく
——————————————————————————————————————————————

あとがき
まだ方向性が決まってません。
駄文失礼します。

■感想(またはスクの続き)を投稿する
名前:
コメント:
画像ファイル:
削除キー:スクの続きを追加
スパムチェック:スパム防止のため8473を入力してください
戻る