雑木林外伝 前 俺は[]、とある飲料メーカーの営業をしている、 業界大手の会社で仕事も安定してるおかげで念願のマイホームを建てることも出来た。 まだ結婚はしてないが世間では「勝ち組」と言われてる、しかし家を建てる為に買った土地に少し問題があった。 不動産屋からは「コンビニや商店街も近くて自然にも囲まれて良い所」と言われてロクに現地の調査もしないで買って家を建てたが・・・ 「うわ〜またやられてるよ・・・」 仕事で疲れて帰って来て目に飛び込んできたのは、緑色に染められた我家の壁だった。 緑色の汚物、実装石の糞だ。 そう、「コンビニや商店街が近い」のは良いが「自然に囲まれてる」というのは家を建てた住宅街の隣に大きな林があるのだが、 その林に住み着いた実装石が近隣の住民に被害を出してるのだ。 昔は子供が林で遊んだりしてたため実装石があまり寄り付かなかったが、今は少子高齢化が進み林に子供が出入りしなくなった、 隣町からは来るが昔の様に常に子供がいる訳ではない。 それに町長が極度の愛誤派なので、この町でのコロリ等の販売・散布を禁止して大掛かりな駆除が出来なくなってしまった、 そしてその他諸々の条例により実装石を撃退し難い状態になり、被害に泣き寝入りせざるを得なかった。 一部の住民はゴルフの練習と言ってゴルフクラブで潰したり、散歩のついでに愛犬をけしかけたりはしてるが相手の数が多く 到底駆除とは言えない程度の規模で焼け石に水だった。 そんな事実を実装石どもが理解をしたのか増長し、爆発的に林の実装石からの被害が増えてしまったのである。 ちなみに俺の家は林の真隣だ。 「帰ってきたら実装の糞か・・・もうちょっと調べてから買うべきだったなぁ」 まだ買ってから一年も経ってないしローンも払い始めたばかりなので離れようにも離れられない、 仕事で疲れ、実装被害を目の当たりにして疲れる、そんな毎日を送る破目になってしまった。 夕食の準備をしてると庭に面してるガラス戸を叩く音が、また疲れる要因が来たか・・・ 庭が林に面してるせいかこの時間になると匂いを嗅ぎ付けてヤツ等が来る。 今日は中実装、一人立ちしたばかりの個体だろうか。 最初はハエ叩きを何発か食らわせて退散させてたが命の危険が無いと分かったのかほぼ毎日食い物をねだりに来る、 もうハエ叩き程度では撃退の効果も無いだろう、その現状と今までの事を思い返して怒りが込み上げて来た。 ハエ叩きで思いっきり殴ってもこの怒りは収まりそうも無い・・・そうだ、アレがあった。 俺の趣味の一つがエアーガンだ、それが高じてサバイバルゲームのチームリーダーもしている、 そんな趣味なのでもちろん改造にも力を入れていたりする、立場上ゲームに出す物は法に触れない改造なので威力は強化してないが。 それでも得た知識から来る好奇心を満たすために作った高威力のも所持してる。 そんな改造銃の一丁と予備の銃をしまってある棚から取り出す。 「中実装程度なら後処理も何とかなるな・・・」 銃を持ちガラス戸に向かうと戸が緑色に染まってた、癇癪を起こして糞を投げたのだろう。 ・・・。 糞塗れになって視界を遮られたガラス戸を開けると、足元を糞で汚し顔を真っ赤にした中実装が地団駄を踏んでいた。 こちらを見るなり「デシャァァァァァ!」と威嚇をしたがお構い無しBB弾を撃ち込む。 バスッ バスッ バスッバスッバスッ・・・ デッ デギャッ デギャァァァァァァ・・・ 林に実装石の悲鳴が響く。 「林からは毎日同族食いの犠牲者の悲鳴が聞こえるんだよな・・・家が林の真隣な事を初めて良かったと思ったぜ」 全弾撃った、途中で静かになったからコレの予備マガジンを用意する必要も無かったか。 四つん這いの姿勢で威嚇してた状態で撃ち込まれたせいか顔面が潰れている、両肩も壊したのか起き上がれず前のめりの状態だ、 その潰れた顔を上げ辛うじて開く口をパクパクさせた。こんな状態でもまだ生きてるのか・・・しょうがない、 糞や血が家の床に垂れないよう中実装をゴミ袋に入れ風呂場に向かう。 「さて・・・リンガルを使ってお前との会話なんてしないからな、これからお前に止めを刺して処分する」 「ブグゥ・・・ベエェ・・・」 言葉を理解したのかゴミ袋の中で潰れた顔のあちこちからビュービューと赤緑の体液を吹き出して足をバタつかしている。 「俺達がお前等を殺さないと分かってやってたんだろうが・・・調子に乗りすぎだ!」 ゴミ袋ごと思いっきり風呂場の床に叩き付ける、その衝撃で糞を漏らしたのか袋の中が赤と緑に染まる。 「お前等の死体が愛誤派に見つかって人間が殺したってバレなければいいんだ・・・が、まだ腹の虫が治まらん!」 袋ごと中実装を思いっきり蹴りつけるとその勢いで袋から中実装が飛び出す、ビチャッと一緒に出た糞と血が風呂場の床に広がる、 赤緑の血と糞の海の中でまだ動かせる足をバタバタさせもがいてる。 「とりあえずこの怒りが治まるまで付き合ってもらおうか・・・」 肩に掛けていた予備の銃を取り出す、一度に3発出るショットガンタイプだ。 「さっきよりは威力が無い銃だ、楽に死ねると思うなよ・・・糞蟲!」 弾を込め中実装のまだ傷付いてない胴体と足を撃つ、BB弾が中実装の体に食い込む。 「ギピッ、ブギィ・・・!」 何度も弾を込めなおして撃ち込んだ、低い威力とは言っても実装石に対しては致命的なダメージだ、 BB弾が当たる度に短い悲鳴を上げ糞を漏らし口や傷口から血が吹き出る、 気付いた時には赤緑の海にボロボロになった実装服を被った挽肉が浮かんでるだけだった。 「糞蟲は糞らしくトイレに流して証拠隠滅・・・か?」 袋に死体を詰めその上から何度も踏みつける、グチャグチャと音を立てながら実装石の形が無くなっていった、 トイレに持って行き中身を流し込む、形の残った実装服をトングで摘まんで取り除いてから水を流す。 「そうか、わざわざこちらから出向かないで家に来てちょっかい出してくるヤツを迎え撃てばいいんだ・・・」 トイレに流されていく赤緑色の汚物を見て俺の中の何処かに引っかかってた物が取れた気がした。 仕事から帰ると家を汚したりエサをねだりに来る実装石を撃ち殺し、潰し、死体をトイレに流す、しばらくはそんな生活が続いた 面倒ではあるがストレスが解消されるので問題無い・・・が、ある時から急に家に近付いてくる実装石が少なくなった。 正確には来てはいるが、誰がやったのか解体済みの既に死んでる状態で庭に放置されているのである。 「まったく人の敷地内で・・・この地域でこういうのが人目に付くのは困るんだよなぁ、面倒は無くなるけど・・・」 ほぼ毎日実装石を殺害してるがそれは秘密裏にだ、流石にこれはマズイ、とりあえず死体を処理する。 実装石の死体を見ると全てが輪切り状態、何か鋭利な刃物で切断されたような感じだ、それに血や死体の乾き方からすると殺したのは昼か? 「この近所には昼間から他人の庭に入り込んで実装石を殺す猟奇的虐待派が居るのか?」 そう考えると少し怖くなったので庭に監視カメラを設置する事にした、人の家に入って実装石を解体するようなヤツだ、 もし現場で会ったら何されるか分からない、何かあったときのために証拠を保存しとかないと。 買ってきたカメラは解像度は高いが一秒間のコマ数が少ないモデルだ、何より犯人の顔をハッキリ映さないと意味が無い、 監視カメラを庭全体、道路と林側の入り口も見渡せる箇所、二階のベランダに設置しパソコンに繋げる、 そして俺の居ない時間だけ録画するようタイマーをセットする。 カメラを設置して数日後、仕事から帰ってくると庭に実装石の死体が散乱してた、来たか・・・! 急いぎつつもヤツがいないか警戒して家に入り、パソコンを起動させた。 モニターに二階のベランダから庭を見下ろす視点の映像が再生される、朝出勤した直後は何事も無い・・・少し早送りしよう。 すると林から実装石が庭に近付いて来て鉄柵の隙間に強引にすり抜け庭に侵入してきた、多分コイツが今日の犠牲者だろう、 手には石を持っていたので家に侵入して食料を荒らすつもりだったんだろう・・・が、少し様子がおかしい。 ちょうどベランダの死角になってる所、家の方に向かって何か言っている、しかし音声は記録していない。 そして実装石が家に近付いた瞬間、実装石の首が飛んだ、続いて胴体がバラバラになり庭に散乱した。 「!?・・・何が起こったんだ!?」 思わず声に出してしまった、巻き戻してそのシーンをスローで再生して確認する、 しかしコマ数が少ない録画のせいで飛び飛びの画像で肝心な所が記録されてなかった。 実装石が家に入ろうとしたら解体された、もしかして家に犯人が侵入してたのか? 不安になって一晩かけて家中調べたが結局何も盗られてなく侵入者の痕跡も無かった、次はカメラの位置を変えないとと思ったが 家の中への侵入が無かった事に安心し体の力が抜けそのまま寝てしまった。 朝になり寝過したと慌てたが今日は休みだった、もう少し寝ようとしたがやはり犯人の事が気になる・・・ 早速カメラの位置を変えてみよう、休日返上で工事のし直しだ。 今度は一階の部屋から庭を見渡すようにした、そしてリンガルも置いてログで何を言ってたか確認出来るようにした、 これなら見逃すまい。 設置し直してからも落ち着かず、一階の部屋から庭と林を眺めながら休日の残りを過した。 そんな日に限って何も来なかったが真相はすぐに明らかになった。 カメラを直した次の日にまた実装石が死んでた、早速画像を確認するとそこには全てが映っていた。 実装石が庭に侵入し何かに気付いて話かける、しかし視線は低い、家を見ているんじゃないのか。 リンガルのログには「デッ!?オマエはここで飼われてるデスか!もっと美しいワタシが代わりに飼わr」と残ってた、 そう言いながら家に近付いた瞬間に切り刻まれたんだろう。 そこには犯人は映ってなかったがどこに居たかは分かった、しばらくすると縁側の下から犯人は姿を現した、 犯人は縁側の下に居たのだ。 黄色い髪と赤い服の生き物が縁側に上がってきた、あの姿は見たことがある、そうだ・・・実装紅だ。 実装紅は髪で攻撃するのを聞いたことがある、それでちょっかいを出してきた実装石を解体してたんだろう。 実装紅は実装石を解体した後、縁側に座り林の方を見ている。 映像を早送りにして最後まで見たら、ずっと林を見てるだけで俺が帰ってくる時間の少し前に縁側から降りて姿を消した。 林側に帰るなら映像に残るはずだが映ってない、家の裏か道路側から出たのか? いや、この家は林側を除いてブロック塀で囲まれていて玄関の鉄柵には実装が通れる程の隙間は無い。 庭に出て実装紅がどこから侵入したか調べてみたが痕跡が無い、そうなると思い当たるのは・・・ 引っ越してきた時に縁側の下に家電の箱を置いといたんだっけ、ビニールシートを被せて「いつか片付ける」って放置したままだけど。 縁側の下から箱を引っ張り出すと空のはずなのに少し重い、やっぱりココか・・・ ビニールシートを取ると箱に穴が空いている、そして箱を開けると バシッ 「痛っ!?・・・エアーガンよりも痛いぞ!」 早速髪の一撃を食らった、手にミミズ腫れが浮かび上がる、実装石をバラバラにするヤツ相手にちょっと無用心過ぎたな・・・ 箱の中にはさっき映ってた実装紅と仔実紅が一匹いた、震える仔を抱えこちらを睨みつけている。 いきなり攻撃してきたのは実装紅の性格上しょうがないか、・・・リンガルを起動して話かける。 「え〜と・・・危害は加えないからとりあえず落ち着いてくれ、な?」 言葉は理解してるだろうがまだ警戒している、仕方ないので一方的に話しかける。 「いきなり追い出しはしないから大丈夫だ、むしろ実装石を撃退したくれた事に感謝してる、しかし実装石の死体を そのままにされると人に見られてマズイんだ、まぁ実装同士の争いだったら問題は無さそうだけど下手をすると 俺達がここから出て行く事になるかもしれない、この地域だと実装石を殺すのはいけない事なんだ、 つまり死体を人に見られないようにどこかに片付けてくれればいいんだ、それか庭に入って来る前に追い払ってくれると助かる」 実装紅はこちらを睨みつけたままだ、下手に近付くとまた髪を食らいそうだ。 ・・・実装紅か、もしかしたら使えるかも? 「実装石を追っ払ってくれるならお礼もするよ、とりあえず今日の分ってことで紅茶がいいな?後でそこに置いておく」 紅茶という単語を聞いて仔の震えが止まった、そこはやっぱ実装だな。 「こんな所で生活してるのも何かの事情があるんだろう、仔も居るし大変そうだしな、しばらくはここにいてもいいぞ、 あ〜今から箱を元に戻すけど俺をぶたないでくれよ」 そう言うとリンガルログに文章が出てきた 「別に・・・ニンゲンのために撃退した訳じゃないのダワ」 「じゃないのチャワ!」 ・・・まぁ実装紅だったらこんなもんだろう、とりあえずこちらに敵意が無いのを理解してもらったのか無事に箱を縁側の下に戻せた。 約束通り紅茶葉を箱の近くに置いたらビニールシートの隙間からこちらを見ている、目が合うと箱の奥に引っ込んでしまったが。 「上手くいけば番犬の代わりにはなるかな?」 そう思いながら夕食の支度をしていると庭から実装石の短い悲鳴が聞こえてきた。 当初は一つにまとめようとしましたが無駄に話が長くなりそうです。 以前のスクで頂きましたご指摘は、文才が無いためどう修正すれば良いか分からず困ってましたが、 具体的なご指摘を頂いたおかげでそれを意識して書けました。 それにこんな駄文からのイラストを描いて頂いて誠にありがとうございます! 潰れた仔実装のイラストがアップされたときは本当に泣きました(ノ∀`) 「林」

| 1 Re: Name:匿名石 2017/01/20-00:02:49 No:00003936[申告] |
| 紅の髪すげえ
かなりの手練れなんだろうが大したもんだ それとも実装石がもろすぎるのか |