ツンデレ 世の中にはツンデレというものがあるのはとしあき諸兄には言うまでもないことだろう。 今回は実装石を使ってツンデレの効力というものについて考察してみたいと思う。 俺は自宅近くにある公園に赴いた。途中のコンビニで実装寄せのためのコンペイトウも忘れずに購入。 この公園は比較的温和な環境で、俺がコンペイトウを見せても我先にと群がるような実装石は少なく、 きちんと列を形成し大人しく待っている。 さて、はじめるか。 (リンガルON) 「さて君たちにコンペイトウを配ろうと思っていたのだが」 「ニンゲンさん,ありがとうデス〜」「ありがとうテチ」 きちんと礼をしてコンペイトウを受け取ろうとする実装石たちを俺は押し留めた。 「まあちょっと待て。このままでは君たちにこのコンペイトウを配れないんだ」 「「「デス?!」」」 訝しがる実装石たち。しかしここでせっかくの実験対象が逃げては困る。 俺は実装石たちの目に入るようにコンペイトウの袋を某時代劇の印籠のように持った。 こうしておけば実装石たちはコンペイトウに心奪われ逃げなくなる。 コンペイトウの袋に実装石たちの目線を集めておいて、俺は言葉を継いだ。 「世の中にはツンデレというものがある。」 「デス?」「テチ?」 さらに不思議そうな顔をする実装石たち。何を言い出すのかこのニンゲンは?といいたげな様子だな。 「君たち実装石の元たる人形にもこのツンデレという能力が備わっていたそうだ。」 「デデッ?!」「テチチッ?!」 自分の祖先のことが琴線に触れたかざわめく実装石たち。俺はさらに言葉を続ける。 「君たちの元たる人形はこのツンデレ能力を奮い多いに人間に好意を持たれたそうだ。 しかるに・・・・・今の君たちにはこのツンデレ分がない! そんな君たちにはこのコンペイトウをやるわけにはいかないな」 「どうすればワタシたちもツンデレになれるデスか?」 「教えてくださいデス〜!」 「テチ〜!!」 人間に好意を持たれたいという精神的欲求とコンペイトウをもらいたいという物理的欲求が相まって なかなか勤勉なことを言い始める実装石たち。まあ言わせるよう仕向けたのは俺だがな。 「・・・よしわかった。この俺がツンデレとは何たるかを君たちに伝授しよう!」 「やったデス〜!これでさらにニンゲンさんはワタシたちにメロメロデス〜ン!」 「メロメロにすればさらに貢ぎ物がもらえるデス〜!」 「テチュ〜ン!!」 ・・・・・何やら聞こえたがここはあえて無視しよう。 その日俺は暗くなるまで実装石たちに訓練を行った。 成功報酬として一匹の実装石にコンペイトウを進呈すると,他の実装石たちも類いまれなる学習能力を発揮した。 「よし,君たちもこれでツンデレ実装だ!その能力を遺憾なく発揮し更に精進したまえ!」 「デス!」「テチ!」「レフ!」 いや,蛆よ。お前はわかってないだろう? このような経緯があった1週間後,俺は再び公園を訪れた。 ぱっと見大きな差はないように見えるが・・・・・以前より実装石にかまう人間が減っているのがわかる。 実装石に餌をやろうとしているきらびやかなおばさんもいたが,しかし実装石に何か言われるとそそくさと立ち去っていった。 おばさんが立ち去った後、実装石たちは今度は俺の足元に走って来るとデスデス言い始めた。 ではリンガルをONにして俺の教育の成果を聞いてみよう。 「べ,別に来てほしくなんてないんデス〜」 「来るのを待ってなんかいないテチ!」 「あまあまを置いたら暗くなる前にとっとと帰るがよいテチ〜」 「そ,そんなに言うんなら餌をもらってあげてもいいデスよ?」 「こんなマズいゴハンを貰ってくれる実装石なんてワタシだけデス!感謝するがいいデス!」「レフ!」 結論:ツンデレもやはりビジュアルありきの効力だ。 そんな当たり前の結論に達しつつ,足下でいごいごしてる実装石を蹴散らし俺は家路についた。 久々に書いてみました。乱筆ご容赦ください。 蟲生門作者
