タイトル:【観】 責任
ファイル:責任.txt
作者:匿名 総投稿数:非公開 総ダウンロード数:5049 レス数:0
初投稿日時:2008/06/10-05:54:18修正日時:2008/06/10-05:54:18
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『責任』
 
 
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 弁当を買ってコンビニを出た俺に、薄汚れた野良実装が近づいて来て、連れていた仔を掲げてみせた。
 
「ニンゲンさん、この仔を飼ってあげてほしいデスゥ」
 
 おいおい冗談だろ?
 禿裸の上に、全身に火傷の痕があってボロボロ。
 頭も逝っちゃってるのか視線が定まらなくて、ポーズだけ媚びてるそいつを託児しようってか?
 愛護派だろうが虐待派だろうが、そのガキは受け取らないと思うぞ。
 
「……テテ、テ……テッチューン……♪ テテ……テッチューン……♪」
「この仔は妹思いの良い仔だったデスゥ、でも悪いニンゲンに捕まって、戻って来たときはこの有り様デスゥ」
 
 そりゃお気の毒様。
 でも俺の知ったことかよ。
 無視して立ち去ろうとする俺に、野良親が追いすがって来て、わめき立てる。
 
「待つデス、ニンゲン! オマエたちが、この仔をこんなにしたデス! 責任持って飼えデス!」
 
 知らねーよ。
 そいつを虐待した奴に言いやがれ。
 
「他の仔もみんなニンゲンに殺されて、ワタシの最後の希望の仔だったデス! 責任取れデス、ニンゲンッ!」
 
 うっせーな。
 無視して足を早めた俺に、野良の脚力では追いつけない。
 デスデスわめく声は遠ざかり、やがて聞こえなくなった。
 
 
 まったく、どこの阿呆か知らねーけど。
 糞蟲を虐待するなら最後まで「責任」持って息の根を止めておきやがれ、と、俺は思った。
 
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【終わり】

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