タイトル:【虐】 地雨の夜に
ファイル:地雨の夜に.txt
作者:匿名 総投稿数:非公開 総ダウンロード数:11698 レス数:0
初投稿日時:2008/04/30-16:17:12修正日時:2008/04/30-16:17:12
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 ママァ ママァ 

      サムイテチュウ   ママァ


 サムイテチュウ     ママァ

  タスケテ   
      マ マ ァ


 仔実装の声が次第に弱っていくのを、当のママは冷静に見つめていた。
梅雨の時期にはいつもこうして、いらない仔が間引かれる。

 この時期には、どんなに頑丈につくられたダンボールハウスでも、三日
ともたずに倒壊してしまう。それを修繕するために、ゴミ捨て場を巡るな
どというのは愚の骨頂で、今あるハウスの材料を他の野良実装に奪われた
くなければ、小さなダンボールの一欠片でも離さずに抱いて、それで寒さ
と雨を乗り切るしかない。

 この時期に間引かなければいけないというルールは無い。
 しかし、不思議とこの公園の実装石は、教わったわけでもないのに、こ
の時期の、地雨の時にいらない仔の手足を食いちぎってから、公園の真ん
中に仔実装を集めて捨ててくる。この間はノーサイドで、どんなに不仲の
実装石同士でも争ったりはしない。


  ママァ 
         ママァ  

 ムカシ 
          ママトイッショニタベタ  
    
                     ナマゴミオイシカッタテチュウ


   クッキーノカケラ ゼンブオネチャニトラレタケド  オイシカッタテチュウ

キャンディーノボウモ     ヒトクチモタベテナイケド  


              トッテモアマアマダッタテチュウ



    ヨーグルトノフタ  アマアマダッタテチュウ



 ママァ マタヒロッテキテホシイテチュウ


  ママァ  ママァ   
 
       モウ

          オサカナキライナンテイワナイテチュウ


ママァ

 ダカラ

   タスケテチュウ


 仔実装のぼそぼそとした呟きは、途中から親実装の耳には届いていなか
った。しかし、仔実装の耳には。

「さぁさぁ、ワタシのカワイイ子供たち。ワタシが拾ってきた生ゴミを食
べるデス」
「デェェェェ、七女チャン、お魚嫌いだったデスゥ? 忘れてたデスゥ、
ごめんデスゥ」
「ほかすデスゥ、みんな食べないデスゥ?」

 ぽーん、と、魚の骨が崩れたハウスの隙間から飛び出してくる。


マ マ  アタチ ソレ  タベタイ   テ   チュウ

   ポンポン 

       キュウキュウイッテルテチュウ     
    
                ママ  イジワルシナイデ…


     マ  マ   ママ  マ   マァ


 公園の中心では、こうして『いないことに』された仔実装の死骸が相当な
数をなして積み上がっていた。


 マ マ

      マ                 マ

マ           マ


         マ             マ



          マ マ     




   クタバレ    




                   クソババァ




 そして、最後の仔もようやくに息を引き取った。



完結 

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